最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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1481 開いてしまった地獄の窯の蓋

公開日時: 2025年2月23日(日) 00:21
文字数:2,028

●前回のおさらい●


 1段目・2段目は、まだ比較的笑えるものであったが。

3段目からは、此処がお婆ちゃんの家なのに、若い子が着そうな衣類が大量に出てきた!!


それを見た倉津君……余計な想像をして、一旦は完全に死亡(笑)


されど、この男は懲りないので……

 ……ヤバイな。

ガチにヤバイぞ、これは。

思ってた以上に、置きっ放しになってた箪笥をチェックしようとしただけなのに、思った以上に精神的な負担が、俺に襲い掛かってきやがったな。


俺は、興味本位だけで、途轍もなくヤバイ物に手を触れちまったんじゃねぇか?


まだ箪笥の残りは、4段目と、5段目が有るんだが、1~3段目だけで、この破壊力。

なんか、残りの2段だけは、お宝処か、ガチでパンドラの箱の様な気がしてきたぞぉ。


これは、気のせいなのかもしれないが。

既に残りの引き出しからは嫌なオーラが漂ってる様にしか見え無くなって来てやがる。


これだけ下の段だけでも危険な物が満載だっただけに。

本当に『此処だけは開けちゃイケナイ』っと、神様の野郎が珍しくも警告を鳴らしてくれてるのかもしれねぇ?


……でもな、人間ってよぉ。

『ダメだダメだ』って思えば思う程、そのダメな物を開けたくなっちまう弱くも悲しい生き物なんだよ。

人類に於ける『怖いもの見たさ』っと言う名の好奇心は、そう簡単に、人如きじゃ抑制しきれるもんじゃない。


俺も当然、そんな欲求を抑えきれず、本能の赴くまま4段目に手を出してしまう愚かな人間。


一瞬の躊躇があったにせよ。

『再度ダメだ、ダメだ』と思いながらも、最終的に、4段目に手を掛けてしまった。


それが地獄の窯の蓋とも知らずに……

(↑なんだかんだ言ってても、結局は開けたいだけ)


『ガラッ』


へっ???はぁ???


「……ほっ、ほんげぇ~~~~!!うえぇ~~~~~~!!ぶえぇ~~~~!!マジで気持ち悪い~~~!!」


ウォオ~~~~イ!!

オイオイオイ……マジで冗談じゃねぇぞ!!

ダメだ、ダメだとは確信していたが、これは、あまりにもダメ過ぎるだろ!!

幾らなんでも、これだけはダメが過ぎるんじゃねぇの!!


こんなもん目の当たりにしたら、竜宮場のお土産で貰う『玉手箱』を開かなくても、一気にジジィに成っちまうつぅのな!!


4段目からは、それ程までに衝撃的なモノが、俺の眼前に姿を現した。


……いや、まぁ、それがなにか?つぅとだな。


流石に10年前のものだから、かなり古ぼけた感じではあるんだが。

小さく丸められた、色とりどりな女性モノの下着。

早い話、若い女の子が身に付けそうな、フリフリの付いたブラやパンツが、この4段目からは大量に出現してきやがったんだよ。


どう考えてもババァの家に、こんなものは有り得ねぇだろ?


つぅか。

マジでいい加減にしろよ、あのババァだけは!!


若くて、可憐な女の子が、これを身に付けるならまだしも。

萎れて腐りきった糞ババァが、こんなもんを身に付けて、一体、どこで、なにをしようって言うんだよ!!


近所のジジィとの『逢引き』にでも使うつもりだったのかよ!!


馬鹿じゃねぇのか!!

一瞬、あの世からの迎えが来そうに成ったわ!!


殺す気か!!


ある意味これは、北○鮮から依頼が来てもおかしくはない程の『最終兵器』だな!!


・・・・・・


……って!!

いやいや、ちょっと待て!!ちょっと待てよ!!

流石に、幾らなんでも、これは、余りにもおかしいだろ。


此処まで出てくる商品、出てくる商品が、全部が全部、当時の若い子向けのグッズばっかりしか出て来てないんだったら、これ等をババァの物だと判断するのは、ちょっと安易過ぎる発想なんじゃねぇか?


ひょっとして、これってよぉ。

ババァの物じゃなくて、ババァの孫娘の物なんじゃないのか?


……って言うのもな。

あの当時、確か、此処によく泊まりに来てた高校生ぐらいの孫娘が、あのババァには居た筈なんだよな。

(↑記憶が正しければ、当時、高1だったと思われる)


そんで、その姉ちゃん。

しょっちゅうババァん家に来てたから、俺の記憶の片隅には残ってたんだが。

あんまり綺麗な姉ちゃんじゃなかったし。

かなり不良っぽい印象が濃い姉ちゃんだったかったから、記憶には薄いのかも知れないが、彼女は、確かに存在した筈だ。


……だとしたら、だとしたらだな。

これ等の商品が全部、彼女の物だと考える方が、幾分、理屈には合ってる様な気がするんだが、どうだ?


なんでそう思うのか?つぅとだな。

あの年頃の女子ってな。

多分、家に置けない様な物が結構有るから、何でも置かせてくれるババァの家に、それ等の物を預けてたと考えれば、全ての辻褄が合わなくはないと思うんだよな。


特にこの場合、ブツがブツなだけに、その線の方が濃ぃと考える方が順当なんじゃないか?


まぁ、あの姉ちゃんの見た目で、フリフリ下着を着用してるのも、どうかとは思うがな。



……けどなぁ。

そうやって、ある程度の勝手な予想は出来ても、それだけでは決して断定は出来無いよな。

確信に至っていない以上、これを『そうだ』と断定するのにも、余りにも証拠が揃ってなさ過ぎる。


……なら、残された道は、最後の手段だな。


俺は、緊張の面持ちに成りながらも、無言のまま、禁断の5段目に手を掛けた。


果たして、邪が出るのか?蛇が出るのか?

(↑綺麗な人じゃなかったから、どの道、悪い物しか出ないと思ってる俺)


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


4段目からはトンデモナイ物が出て来てしまいましたね(笑)


まぁでも、それに付随して。

お婆ちゃんではなく、孫娘っと言う選択肢が出て来た訳ですから、それはそれで一歩前進したのかもしれませんね。


……なにが前進してるのかは知らんけど(笑)


さてさて、そんな中。

いよいよ箪笥のオープンも、最後に1段を残すのみ!!


果たして、パンドラの伝説通り『希望』が、そこにはあるのか?


次回は、そんな感じで、箪笥の最終章を書いていきたいと思いますので。

良かったら、また遊びに来てくださいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


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