最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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1494 突然の訪問者

公開日時: 2025年3月8日(土) 00:21
文字数:2,263

●前回のおさらい●


 休憩時間中、此処最近の素直ちゃんとの関係について山中君に聞いていた倉津君。

そして、その話が終わると同時ぐらいに、なにやら4tトラックが横付けしてきたのだが……

「よぉ、倉津、待たせたな。頼まれたもんを持って来てやったぜ」


頭にタオルを巻いて、ニッカポッカを履いた。

あからさまに『職人ですよぉ』っと言わんばかりの兄ちゃんが、咥えタバコをしたままトラックから飛び降りてくる。


この人の名前は『池上仁壱』の兄貴。


通称『大将』だ。


因みにだが、このアンちゃんは、全然、初登場じゃねぇんだぞ。


……っと言っても、まぁ、憶えてるか、どうかは解らねぇが。

去年の文化祭の前日、廊下で真上さんのメイド姿を拝もうと構えてたら。

教室内から聞こえてくる女子のヒソヒソ話にやられて沈没した『大道具をやってる、あの声フェチの兄ちゃん』の事だ。


このお方こそ、俺が、昨晩電話した第一号の助っ人って訳だな。

(↑山中はメールだったんでな)


……って言うのもな。

実はな。

あの文化祭の日、この大将とは、密かに電番交換だけはしててだな。

偶にフェチ話に華を咲かる為に、一緒に酒を酌み交わす様な飲み友達になってたりするんだよな。

(実際は、そう言う強烈なフェチ友が、もう一人居るんだがな(笑))


まぁ、つってもだ。

去年の末から先月まで俺は病院で昏睡してた訳だから、こうやって大将に逢うのも約一年ぶりなんだけどな。


ほんで、久しぶりに昨日電話して『有る事』を頼んだら、快く承知してくれてよぉ。


そんで、昨日の今日で、それを持って来てくれたって話だな。



「おぉ、誰かと思ったら大将か!!マジで来てくれたのか」

「おぉ、遅くなって悪かったな。道が、ちょっと混んでてな。余計な時間がかかっちまったよ」

「んなの構わねぇ、構わねぇって。わざわざ来てくれただけでも有り難いんだからよ。……っで、例の物の首尾は、どうだった?」

「あぁ、一応は、トラックで持ってくるぐらいにはバッチリだぞ。……けど、倉津よ。こんなもんなんに使うんだ?」

「いや、実はな。リフォーム材が不足しててな。TV局とかなら、要らない廃材とかが結構残ってるかなって思ってよ」

「あぁ、そう言う事な。それならそうと、もっとハッキリ言えよな。ちゃんと言ってくれりゃあ、もっと選別して持って来てやったのによぉ」

「悪ぃ。あの時は、ちょっと話が急だったもんでな」


いや、まぁ、あれだ。

この大将に頼んだ事ってのがだな。

今、俺が言った通り『TV局やスタジオなんかで使わなくなった廃材』を、この家のリフォームに使おうと思って、持って来て貰ったんだよ。


なんせ自腹だから、あんまリフォームに金を掛けられない状態だからな。


要するに、要らない物が有るなら、なんでも再利用してしまおうって魂胆だ。



「そっか。けど、あんま過度に期待してくれるなよ。廃材は、何所まで行っても廃材だからな」

「大~~将。んなに心配しねぇでも、そこまで期待してねぇって」

「そうかよ。……っで、この荷物、何所に持って行きゃ良いんだ?」

「あぁ、だったら、早速、家の前に付けてくれよ。使えるもんからドンドン家の中に運び込んで、使って行くからよ」

「あいよ」


大将は、そのままトラックに乗り込み、即座に家の前に移動。

そんで移動後、トラックの後部ハッチをオープンしてくれる。


そんで俺と、山中は、その車の動きに合わせて、トラックの後部に移動するんだが。


トラックのコンテナ部分を見てビックリ仰天だ。


使えないもの処か、使える物バッカリじゃねぇかよ。

①セットで、少々使い古された感がある畳が数十枚。

②セットで、少々汚れの有るフローリング材が大量。

③使わなくなった照明、及び小物類も結構な数。

④材木の切れ端、鉄材など……etc。


まさに、ナイス・リサイクル!!

こりゃあまた、俺の求めていた物が殆ど揃ってるじゃねぇか!!



「どうだ倉津。なんか使えそうな物はあったか?」

「あぁ、在るも在る。これだけ有りゃあ十分だ。大助かりだ!!」

「そうか。んじゃま、さっさとオマエの言う、リフォームとやらをやっちまうか」


へっ?


いや、あの。

俺が厚かましいとは言え、大将に、そこまでして貰うつもりはなかったんだが……



「いやいや、良いってよ。材料を調達してきてくれただけでも有り難いのに。その上、手伝いまでして貰っちゃあ、申し訳が立たなさ過ぎだろ」

「はいはい、なにを今更遠慮してやがんだよ。乗り掛かった船だ。どうせなら最後まで手伝ってやんよ」

「けどよぉ」

「良いから、良いから。ガキが変に遠慮すんなっての。俺とオマエの仲だろ。サッサとリフォームを終わらせちまって、グイッと一杯飲みに行こうぜ」


このアンちゃんも、ほんと人が好いんだよなぁ。



「そうかぁ?けど、ホントに、それで良いんか?」

「おぅ……但し、飲み代は、全額オマエの奢りだがな」


なんか悪いな。


本来なら大将は、全然関係ないのに。

そこまで手伝って貰っちゃあ、マジで申し訳が立たないんだがなぁ。


……っとは言え、折角、手伝いを申し出てくれてるしなぁ。

今『猫の手も借りたい時』でもあるのに、そこに『本職の人に手伝って貰える』って言うなら、これ以上の有り難い申し出はない。


だったら四の五の考えずに手伝って貰って。

リフォーム終了後、大将を銀座にでも連れて行って、酒を奢らせて貰うのが順当ってもんなのかもしれんな。


銀座には、ウチの組の直営店も有る事だしよ。


因みに、山中の報酬についても、ちゃんと用意するつもりだぞ。

まぁ言うて、山中は未成年だから、流石に銀座に連れて行く訳にも行かないから『チロルチョコか、うまか棒の詰め合わせ』をやろうと思ってる。


だから、そこはなにも心配せず。

心置きなく働いて、その報酬を全部受け取ってくれ給え。

(↑手伝ってくれてるのに、山中の扱いが雑な俺(笑))


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


はい、すみません。

前回の後書きで『正体は誰だ!!』みたいな事を書いていましたが。

文化祭の時点ですら名前が出てなかった大将の正体が、この時点で解る訳ないですよね。


いやはや、申し訳ないです<(_ _)>


まぁそんな池上のアンちゃんなのですが。

出会った当初揉めたとは言え。

かなり人の好い兄ちゃんなので、良かったら応援してあげて下さい(笑)


さてさて、そんな風に私の不徳がバレながらも。

次回は、そんな池上のアンちゃんの実力が、早速爆発しますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


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