最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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541 直接対決!!女性物パンツとの攻防

公開日時: 2022年8月1日(月) 00:21
更新日時: 2023年1月10日(火) 14:03
文字数:3,022

●前回のおさらい●


 自身の今現在の体を褒めて、女性物の衣類に対する抵抗を薄め様とする倉津君。


さてさて、その効果は如何ほどの物か!!

 ……さてと。

心身共にリラックスする為に、自身の体を褒めながら、ゆっくりと湯船にも浸る事も出来た事だし。


そろそろ上がろ。


これ以上風呂に入ってたら、以前、奈緒さんにやられた『石川五右衛門の刑』の時みたいに、また茹蛸になっちまう。

流石に今回ばかりは、こんな所で真っ裸で倒れたら間抜け過ぎるからな。


『ガラガラガラ』



「はぁ~~~、良い湯だった。なんか、結構スッキリしたな。風呂最高!!」


……っと思ったのも束の間。

矢張り、目の前にある大きな問題を直視してしまい……



「……でもなぁ、まだ、これがあるんだよなぁ~~~、着替え最低(↓)」


一気にテンションダウン。


結局、風呂場で『必至に自分を受け入れる話』をしたり。

サッと着替える為に『リラックス効果』を期待して風呂に入ったのも何所へやら……


最後の最後になっても……矢張り、踏ん切りが付いてないでいる俺。


ホンで、どうしようにもないから。

まずは奈緒さんに借りる予定のパンツを手に取り、意味もなく、いつもの様に伸ばして遊ぶ。



「オイオイ、こんな小さいパンツで本当に大丈夫なのかよ?仮にこれを履いたって、半尻状態に成るだけで、なんの意味もねぇんじゃねぇの?」


……っと、言い訳をかましてみる。


はぁ~~~、ダメだ。

こうやって文句を言って誤魔化してるけど。

実際、この女物のパンツを履いちまったら、なんか俺の人生が全て終わっちまいそうな気分に成っちまったよ。


けっ、けど……そんな事ばかりも言ってらんねぇんだよな。

なんせ、今朝まで着ていた服は、今や洗濯機の中をグルグル回ってる状態だから、もぉどうやっても今は着れる状態じゃないし。

それになにより、家の中とは言え、このまま裸で居たんじゃ、いずれ100%風邪を引いて、お陀仏確定だもんなぁ。


まいったなぁ。


これ……なんとか、サッと履けないもんかなぁ?


・・・・・・


いや、ちょっと待てよ。


……あっ!!そうか!!そうだ、そうだ!!

こうやって変に服バッカリを意識して見てるから、こんなおかしな心境になるんじゃねぇのか?


要は、この状態って、女物の衣類を意識し過ぎてるだけの状態なんだよ。


だったら、今後は、そんな服を意識して見るんじゃなくてだな。

鏡に写ってる自分の女の子姿だけを集中して見れば、万事、上手くこれを解決出来るんじゃないのか!!


そんで俺自身も、鏡に映ってる子を、一切、自分だとは思わずに、こっそりと覗いてると思えば良いんだ!!


おぉ!!俺、賢いじゃん!!


良~~~し!!なら、まずはそれで行ってみよう!!


……って事で、迷いが入る前に決行!!


まっ、まっ、まっ、まずは、当然、今、手に持ってるパンツからだよな。

(↑早くもテンパる俺)


変に緊張して、プルプル震えながら女物パンツを持つ手は一切見ず。

視線を、必至に自分の女の姿が写る鏡だけに集中して、奈緒さんに借りたパンツに、右足、そして、左足と、順番に片足づつ入れて行く。


行けるか!!



「ハァハァハァハァハァ……ダメだぁ」


むっ、無理……


決死の思いで頑張ってみたものの。

結果は、丁度、膝ぐらいに達した時点で、俺は妙な罪悪感に囚われパンツから、つい手を離してしまった。


いや、勿論、こうなったのには、ちゃんと理由はあってだな。

鏡に映ってる俺が、あまりにもテンパった顔をして、物凄い形相で怒ってる様な感じだったもんでな。


ついつい、本能的にパンツから手を放しちまったんだよ。


なんかな。

鏡に映ってるのが自分なのに、それを覗いてるのに気付かれて、スゲェ怒られてるみたいな気分にもなっちまったんだよ。


着眼点は良かったんだが、意外と、この方法も使えなかったな。


・・・・・・


……いや、待てよ。


そうじゃないよな。

着眼点が良いなら、ひょっとして此処は、発想を転換すれば、なにか別の良いアイディアが浮かぶんじゃないか?


それって所謂、怒られてる表情が原因であるならば。

そこは頑張って、怒っている様な表情を浮かべずに、満面の笑顔でパンツを履けば問題ないって事なんじゃねぇの?

いや、寧ろ、この場合なら、漫画みたいに、覗かれて、少しだけ拗ねてる感じの表情の方が良いんじゃないか?


それだったら、あんな凄い形相にはならないし、ある意味、鏡の中の自分が、俺に好意があるみたいに感じれるだろうしな。


なら、それだ!!

(↑ヤッパリ考える事が馬鹿)



俺は再度、鏡を凝視しながら、まずは少し拗ねた様な顔を作ってみる。


おや、まぁ、思った以上に、これは良い感じだな。

……いや、それ処か、滅茶苦茶可愛いって、この表情!!


自分で言うのもなんだけどな、これ……男が見たらイチコロだぞ!!


良し良し、これなら今度こそ、なんとか上手くいけそうな雰囲気だ。


良し!!なら早速行くぜ!!



再び、膝で止まったパンツに手を掛ける。

そこからは、なにも深く考えず、ただ只管に鏡だけを凝視し、拗ねた表情造りに集中する。


それで居て、繊細に、ゆっくりとパンツを上げて行った。


『ピタッ!!』


股間になにかが当った感触……

これって、やっとの思いで女性物のパンツが履けたんじゃないのか?


到達~~~~!!


やった!!やりましたよ俺!!

漸く、第一関門の女物のパンツが履けましたよ!!


いやいやいやいや、待て待て待て待て。

こんな程度で、完全に安心するのは、まだまだ早い。

これ以降も、多くの難関が待ち構えてるんだから、こんな程度の事で大手を振って喜んでる場合じゃないな。


それに……パンツの位置とかが変じゃないか、ちゃんと確認しないとな。

幾ら、パンツが履けたとは言っても、みっともない履き方をしてたんじゃ意味がねぇからな。


それが完璧に出来てこそ、初めて、第一関門突破って言えるんだからな。


気を抜くなよ俺!!


んな訳で、取り敢えず、確認。


まずは、キッチリ鏡の正面を捉えて。

前を向いて、鏡でチェック……うん、良い!!


今度は、鏡に背中を向けて。

後ろを向いた状態で、鏡でチェック……うんうん、GOOD!!


あっ、後……下の毛が薄かったから大丈夫だとは思うんだが。

陰毛が食み出てないかを、鏡でチェックしとかなきゃな……うん、これも完璧だ!!



「うん……これなら、マジで大丈夫……だよな」


……ってかね。

流石に体が女になってるだけあって、俺が想像してた様な『女装した俺の姿』はなかった。


それ処か、滅茶苦茶、良い感じだと思うんッスけどね。


自画自賛ッスかね?



つぅかさぁ。

この女物のパンツ履いてから、ちょっと思ったんだけどさぁ。

これって本当に、そこまで気にする様な話じゃないんじゃないか?


いや、だってさぁ。

此処まで見事にフィットしてるなら、いっその事、もぉ一早く、全部女物の服で統一しちゃった方が良い様にも思える。


まさに、それで全てが問題無しになるんだしな。



……って事で、早速チャレンジするでヤンス!!


じゃあ次は、順番から言って……矢張りパンツ同様の下着である【ブラ】か。

けど、流石にこれは、女性の膨らんだバストを守る為の女性専用下着だから、昨日まで男だった俺には無縁なものだな。


……とは言え、解らないなら、解らない也に、ソレを逆手にとって。

此処は変に気負いせずに『サッと行っちゃえば良いんじゃないか』って思ってるんだよな。


どうやっても、解んねぇもんは解んねぇんだし。


良し!!

なら、まずは四の五の言わずチャレンジだ!!


やってみよぉ~~~!!


・・・・・・


……えぇっと、それは良いんだが。

ブラに関しては完全に無知だから、マジの方でブラの付け方自体がわかんねぇな。


イカン、こりゃあ本気で困ったな。


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


また1人でアホな事ばっかりしている様に見えるのですが。

倉津君は、倉津君也に、今ある現状から目を背けずに戦っているので、どうか生暖かい目で見守ってあげて下さい。


彼は此処までしないと『女性物の下着を履く』に当たって、抵抗感が強いですからね。


さてさて、そんな攻防の中。

漸く、女性物のパンツを履くに至った倉津君。


ですが、次の新たなる刺客は、付け方さえ解らない難敵『ブラジャー』


次回、倉津君は、この試練を乗り越えられるのか?

……ってな感じで、また次回も良かったら遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾



……ってか、8月早々、何を真面目にこんな事を書いてんだ私は?(笑)

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