●前回のおさらい●
片倉さん要するバンドのメンバーの酷さに呆れかえる倉津君。
なので取り敢えず、自身の演奏を聴いて貰い。
どれだけ自分達の演奏レベルが低いかを確認させる為に、片倉さんにベースを借りて演奏開始!!
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それと共に、ライブハウスを爆撃した様な重低音がスピ-カーから叩き出される。
ほわ~~~、このSting -ray快感……
良いかも……
「すっ、すげぇ~!!なんだこの子!!狂人・遠藤みたいな演奏だ。コレ……女の子がする演奏じゃないぞ」
「マジだよ~~~~~!!この人、激ヤベェ~~~!!超本物だしぃ~~~~~!!」
「なんじゃこりゃあぁあぁ~~~!!動かぬ証拠があったよぉ~~~!!」
「ヒィ!!」
なに言ってんだかね。
もぉ、この人達、どうでも良いや……
***
「……って感じですね。どうでしたか?」
オィちゃんはね。
すごく、ご機嫌なんだよね。
って言うのもな。
この片倉の持ち物のであるSting -rayってベース……初めて弾いたベースなんだけど、もぉ超良い感じ♪
なんせ、物がチョイ・ビンテージの1979の年代物だから、ちょっとだけ渇いた重低音が出るんだよね。
それがマジで、何とも言えない様な凄く良い感じに音を出してくれるのよ!!
もぉマジで、このベース最高!!
でも……調整不足は否めなかったけどな。
「スゲェよ!!」
「お耳汚しを」
「倉津さん、マジでスゲェっすね、超やばいかったッスよ」
「マジで、こんな証拠叩き付けられたら……俺等、まだまだ終わってるわ」
「そんな……私だって、まだまだですよ」
「ヒィ!!」
「えっ?」
ヤバイ……約1名。
普段は、絶対に見ない様な怖いモノでも見て、精神が軽く困った方にやられちまったみたいだな。
まぁ、良いっか。
篠田の馬鹿がおかしくなったのに、他の奴等が、あんま気にしてないみたいだし。
それは普段から、こんな扱いをされるって証拠だろうから、元々アホな子なんだろうしな。
「それにしても、スゲェよ、倉津さん!!なんで、俺のショボイベースなのに、そんな良い音が出んの?」
なんですって?
ショボイ?
今、この子がショボイって言いましたか?
なに言ってるんですか!!
こんな良い音を出す良い子に向って、なんて酷い事を言うんですか!!
この極潰し!!
この子は、凄く良いベースなんですよ!!
「いえ、この子は、凄く良いベースですよ。それが使いこなせてないって事は、片倉さんが、まだ未熟だって事です。そんな事を言ったら、この子が可哀想ですよ」
これ以上、この子を愚弄したら、もっと怒りますよ。
そして、奈緒おねぇ様のお家に連れて帰りますからね。
その後は、私がキッチリと引き取って、いっぱい可愛がってあげます。
それで良いですね?
全然良くないですね。
はい、すみません。
「あぁ、そう……だね。……けど、それ。金に困ったツレから、6万ぐらいで買った奴だよ」
「ほっ、本当ですか?……あぁ、あの、じゃあ、即金で7万出しますから。私に、これを譲って下さい」
「えっ?なっ、なに?7万?なにが?」
「えぇっと、ダメですか?あっ、あの、じゃあ7万5千円で!!片倉さん、本当にお願いします」
欲しいィ~~~~!!
そんな金額で買えるチョイビンテージベースなら、私も欲しいぃ~~~!!
本気で譲ってくれる気があるなら、余裕で10万まで出しますよ♪
いや寧ろ、此処まで相性が良さそうなベースなら、20万出しても惜しくはないぐらいですよ。
勿論、即金で即買ですよ♪
「いや、ちょっと待って、倉津さん。それ、傷だらけだし、かなりボロイベースだよ。そんなんに7万5千円もの大金を出しちゃって良いの?」
「なんでですか?この歴戦個体の様な風貌が良いんじゃないですか。それに、ビンテージ物特有の、この独特の渇いた音も好きですよ」
「あぁ……そうなんだ。じゃあさぁ、俺も、ちょっと使ってたから、そこを差し引いて、倉津さんに5万で譲ってあげるよ」
「えっ?えっ?5万……ですか」
あの~~、片倉様は、ひょっとして神ですか?
あの~~~、私なんかで、なにか、お役に立てる事がございましたら、なんなりとお申し付け下さい。
眞子は、このSting -rayちゃんの為なら頑張っちゃいますよ!!
あっ……でも、付き合うのは無しですよ。
私、ちゃんとした彼女が居ますんで♪
……ってか?
なんで、さっきから俺、自然体で『眞子モード』?
イカンイカン、女って便利だから、ついつい知らぬ間に侵食されとるな。
そんな自分が……怖ッ!!
「本当ですか!!ヤッタ~~~!!絶対ですよ。約束ですよ」
ステグレちゃんに、頬擦り、頬擦り♪
「あぁ、うん、良いよ、良いよ。但し……条件付の5万って事でも良いかな?」
「えっ?なっ、なんですか?その条件って……」
「あぁ大丈夫、大丈夫。絶対に変な事は頼まないから、安心してって」
「本当……ですか?意地悪な事は言わないで下さいね」
「勿論、勿論。俺が倉津さんに、そんな事を言う訳ないじゃん」
「良かったぁ。……あの、それで条件って?」
Sting -ray欲しい。
でもH系の条件は、死んでも嫌。
なので、もし此処で片倉が変な事を言ったら、全員殺してSting -rayをGETだね♪
コレ常識♪
「あの、悪いんだけどさぁ。今日の此処のライブでコスプレして、そのベースで演奏してくれないかな?それと、開演時間まで、俺等全員に演奏の仕方教えてよ」
うぇ……なんとも言い難い様な、微妙な条件を出された。
①今日のライブに参加する。 ……勿論、全然Ok。
寧ろ、試し弾きをもっとしたい。
②開演時間まで練習の補助をする。……これも問題なくOK。
どこまで出来るかは不明瞭だが。
③コスプレしてベースを演奏。 ……無理。
無茶言うなよな!!
そりゃあさぁ俺だって、生まれた時から女子なら。
少しぐらいは我慢して『Sting -ray』の為に、恥ずかしいコスプレ衣装を着てでも演奏出来るだろうけどよぉ。
俺……最近、女に成ったばっかりだから、流石に、まだ、そう言うのには、心の準備が出来てねぇから無理なんだよ。
『露出の多い衣装』や『ロリロリした衣装』なんて、絶対無理!!
……てかな。
それ以前に、人前で肌晒すなんて真似、絶対出来ねぇつぅの!!
やだぁ~~~!!
あぁ……でもなぁ……この『Sting -ray』欲しいよなぁ~~~!!
だって、これ、下手したら20万以上するんだぞ。
ううぅぅぅうぅ~~~……
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
( ´,_ゝ`)プッ
普通に考えれば『超好条件』でしかないのですが。
矢張り、女子に成ったばかりの倉津君にコスプレは、かなりハードルが高い条件に成ってしまいましたね(笑)
まぁまぁ、とは言え、人生なんて良い事もあれば悪い事もある。
そう考えれば、これも試練の1つなのかもしれませんね(笑)
そんな試練だけはイラネェわ( ゚Д゚)
さてさて、そんな中、倉津君が、この条件を片倉さんに提示された事は事実。
倉津君が、どう言う選択肢をするかは、次回の講釈なのですが。
その辺が少しでも気になりましたら、是非、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
聞けや殴公!!( ゚Д゚) ('ω'*)嫌です
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