●前回のおさらい●
少しイザコザがありながらも、比較的、大人しい感じの女子会だったのだが。
美樹さんのある一言が切欠に成り。
そろそろ、この女子会にも暗雲が立ち込め始めて来た……(笑)
「昨晩のお世話?……って事は、なに?奈緒は、とうとう性衝動が抑えられなくなって、女の子にまで手を出しちゃったの?それは、人として、流石に不味いんじゃないの」
はい?
「へっ?ちょ!!なんで、そうなるのよ?ってか、アンタ、急になに言ってんのよ!!」
「えっ?だって奈緒、昨日の晩、眞子ちゃんの夜のお世話をしたんでしょ。じゃあ、そうならない?」
「ならないわよ!!」
「そうなの?けど奈緒、兄貴君が居ないから欲求不満だとか言ってたじゃない」
「ちょ!!アンタ、子供の前で、なんて事を言うのよ」
うっ、う~~~~っんとな。
この件に関しては、一切合切、耳に入らなかった事にして置くのが賢明と言うものだな。
これを真に受けて聞いたんじゃ、奈緒さんのイメージが悪くなるだけだからな。
まぁ言うて、そんな風に思って貰えてるなら、それはそれで俺としては良いんだけどな。
「なにがよ?欲求不満だって、奈緒が自分で言ってたんじゃない。それに眞子ちゃんも女なんだし。此処には男なんて居ないんだから、いつもみたいに、なにも気にする必要なんてないでしょ。なに焦ってんのよ?」
あぁいや、美樹さん、そんな風に奈緒さんを虐めんとったって……
美樹さんには解らないでしょうが、実は、その張本人の俺が此処に居ますから。
「えっ、あぁ、まぁ、そうなんだけどね……」
「なになに?その煮え切らない態度。兄貴君と、なんかあったの?」
「失礼ねぇ。クラとはいつお上手く行ってるわよ。昨日だって、アメリカから、ちゃ~んとクリスマスプレゼント持って来てくれたんだから」
「うん?じゃあなに?その様子じゃチンコにでもリボン付いてたとか?」
「ちょ!!……だから、なんで、そうなるのよ?私、そんなもんバッカリ欲しがってる淫乱じゃないわよ」
「でも、奈緒ってスキモノじゃない」
もぉそんな事、言わんとったって……
奈緒さんはスキモノじゃないから!!
「ちょ、スキモノじゃないわよ!!今は、クラ以外とはHする気なんか、全く無いんだから」
「またまたぁ~~」
「いやいや『またまたぁ~~』とか無いから!!……ってか、クラの親戚が居るんだから、余計な事を言わないでよ」
「えっ?あぁ、そこか。さっきから様子が変だと思ったら、奈緒は、そこが気になってたんだ。……ゴメン、ゴメン、眞子ちゃん、奈緒はなんにもしてないよ」
「えっ?あっ……はい、そうですか」
「ねぇ、美樹、一応言って置くけど、それ……なんのフォローにもなってないからね」
あの奈緒さん……俺は奈緒さんを信じて良いですよね。
まさかとは思いますけど。
俺が『浮気を公認されてる』のって、そう言う意味じゃないッスよね?
「あの、奈緒さん」
「うっ、うん?なっ、なっ、なっ、なに?どっ、どうしたの眞子?」
「あの、奈緒さんは、真琴ちゃんに内緒で浮気とかしちゃってるんですか?」
「してないって!!神に誓ってしてないって!!……信じて眞子。本当だよ」
「なに必死になってるのよ?眞子ちゃんだって女なんだから、女の欲求不満ぐらい解るでしょうに」
「アンタは、ちょっと黙っててね。……ねぇ、眞子。私、ホントの、ホントに浮気なんか一度もしてないからね。コンパとかにも行ってないんだよ。これ、ホントだから」
うん、これはもぉ嘘じゃないな。
大体にして、奈緒さんは、こんなチープな嘘を付く様な人じゃない。
だったら、此処は当然、彼氏として彼女を信用してあげなきゃな。
「うん?なにが?この間、アンタ、コンパ行ってたじゃない」
へっ?
「あっ、あれはコンパじゃないから!!ただの歓送迎会じゃない!!」
「でも、飲んでる途中『アイツ、結構、カッコ良いじゃん』とか言ってたじゃない」
「ねぇ、美樹?これ、なんの虐め?新手の虐めなの?」
「いや、虐めって言うより、ただの事実」
「もぉ……そりゃあ、その場では、確かに言ったわよ。けど、誰も『付き合いたい』とか『Hしたい』とかは言ってないでしょ。……それ、言ってたのアンタじゃん」
此処で奈緒さんの逆襲が始ったな。
つぅか、女子会の於けるガールズ・トークってのは、こんな感じのものなんだな。
取り敢えずは、今の処、コチラに被害もない事だし。
おもしれぇから、このままチビチビとビールでも飲みながら観戦してよ。
だって、これって、奈緒さんが言ってた『全部が全部、本当の話じゃない』って奴だろ。
まぁそれに、仮にそれが事実だったとしても。
自分に彼氏が居るからって『他の男を格好良い』と思わない筈がないからな。
故に、これは誰にだって有り得る普通の感覚。
寧ろ、そう思わなくなってる方が、メンヘラ度マシマシで数十倍怖いわ。
勿論、俺は、そこまで奈緒さんの感情に介入する程、独占欲は強くないからな。
では、続きをどうぞ……
「言ってないわよ」
「言いましたぁ~。『アイツのチンコでかそうだなぁ。多分、挿入したら、即イッちゃいそうだよ』とか言いましたぁ~」
「言ってないわよ。人聞き悪い。……初対面の子が居るんだから、そう言うイメージが悪くなる様な事を言わないでよ」
「あぁ、それ、言った、言った。確かに、奈緒の言う通り、美樹は間違いなくそう言ったよ。私も、ちゃ~んと憶えてるもん。……美樹は、確実に言ってた」
「ちょ……このエロ豚は、なにエロイ話になったら、急に起きてきてるのよ。あんた、エロセンサーでも内蔵されてるんじゃないの」
あっ、千尋がタイミング悪く起きてきた。
つぅかコイツ、半分寝惚けてる所を見ると、あの後マジ寝してやがったな。
……にしても、ビールってのは、いつ飲んでも美味しいのぉ。
(↑関わると被害を被りそうなので、完全に傍観者)
「……って言うかさぁ。そんなにデカイ声でキャンキャン吼えてたら、誰だって起きるっての」
「この万年欲求不満のエロ豚……」
「あぁそぅ、そう言う事を言っちゃうんだ。あっそぉ……ねぇねぇ、眞子ちゃん、良い事を教えてあげるね」
「へっ?あっ、あぁ、はい……なんですか?」
ヤバイ!!
傍観者を決め込んでたのに、火の粉が、とうとうコッチにまで回って来やがった!!
なら此処からは『眞子モード』に引き続き『清らかな乙女モード』発動だな!!
保険じゃよ。
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
美樹さん、やっちゃいましたね(笑)
まぁでも彼女は、倉津君本人が此処に居るとは知らないので、これは所謂自然体。
しょうがないんですよね(笑)
ただ……あの奈緒さんがやられっ放しになる筈もなく。
千尋ちゃんと言う協力者を得た上で、美樹さんに対する逆襲が始まった!!
そして、その被害は、とうとう倉津君にまで……(笑)
さてさて倉津君が、この事態を乗り切れるかは、次回の講釈なのですが。
この結末を少しでも気にして下さる方が居られましたら、是非、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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