第一章・第二十八話『心の上書き』が始まるよぉ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
027【心の上書き】
『あぁ~~~あぁっ、検査かぁ。もぉ憂鬱だな。なんか嫌な予感しかしねぇんだよな』
ハイハ~~イ!!メイド!!
・・・・・・
じゃねぇな、じゃねぇな……
はいは~い、毎度ぉ~~~!!
初っ端から馬鹿の事を言って、無駄に無理矢理テンション上げ上げのフリをしてる。
オィちゃんだよぉ~~♪
まぁまぁ……
どんなにテンション上げた所で……
今回もどうせ、毎度毎度の事ながら、いつも通りの『碌な目にしか遭わねぇ』と思ってはいるんだけどな。
なので、そんな些細な事は気にせず。
まずは最初だけでも『張り切って行ってみようかぁ!!』ってな感じでテンションを上げようとしとる訳なんでございますよ。
要するに、いつも恒例の『スカ元気』ですわ。
……ってかな。
俺がそう成ってる理由を、ちょっとだけでも良いから皆さん聞いて下さいよ。
今日な、昨日、崇秀との約束で『生理』の痛みが治まったら病院へ行って『検査』をするって約束をしたのは憶えているとは思うんだがな。
まぁ当然、そうやって病院に行く訳だから、今日、その病院で、この体を検査をするんだけどな。
なんかな、この崇秀の言った『検査』って言葉が、俺の中で、やけに引っ掛るんだよな。
いつもにも増して、非常に『嫌な予感』がすんだよな。
つぅのもな、この体って、自分で、こう言うのもなんなんだけどよぉ。
正直、何処の誰が、どう見ても、異常を持ったおかしな体じゃん。
それを敢えて、病院に行ってまで検査するって事はな。
『異常な体なので、異常があります。何処が異常なのか見付けて下さい』って言ってるのと同じなんじゃんねぇかなぁ?って思っちまう訳だ。
要するに、なんかそれってよぉ。
言い方は悪いかもしれないけど『実験用のモルモット』みたいな扱いを受ける様な気がして、気が気でならないんだよ。
なんて言うか、頭の中で、下手な『B級ホラー映画』みたいなグロイ・シーンを想像しちゃうんだよな。
故にだ、そんな事をされるかも知れないのに、ワザワザ喜んで病院に向う奴なんてのは、ドMでもなきゃ正直喜べない心境だろ。
こんなもんで『テンションなんか上がる訳ねぇじゃんよぉ』って、話なんだよ。
まぁまぁ、そんな心境なもんでな。
今、冒頭で言った『張り切っていこう』は『カス元気』と言ってな、カラ元気の最上級のもので、最悪な心境を表す物だったんだよな。
まぁ、包み隠さずブッチャけて言うとですな。
俺の個人的な意見で、非常に申し訳ないんでゲスが……
『子供みたいに、病院に行きたくない』訳なんですよ。
その辺の気持ちだけでも、わかっちくり。
***
……って言ってもだ。
勿論、あんなに親切にしてくれてる崇秀との約束を反古する訳にもいかないのも、変わりの無い様のない事実。
今回ばかりは、下手に約束を破りでもしたら、あの勉強の狂信者に、今後、なにをされたもんか、わかったもんじゃないしな。
それに考え様によっちゃあ、此処で変に約束を破ったら、マジで『実験用のモルモット扱いされる』なんて悪夢すら念頭に置いておかないとイケナイ訳だ。
故にだな、俺には、そんな恐ろしい目に遭うのが解ってて、それを反古する根性等、どこにもなく。
諦めて病院に行くしかない訳だな。
でだ、今現在、その辺の諦めがついたので、色々と用意をしてる訳なんだがな。
昨晩『生理』の疲れから、矢鱈、早く寝たもんだから、早朝の4時前ぐらいに起床。
朝一から、奈緒さん家の風呂を勝手に使わせて貰って1時間程ゆっくり入浴。
風呂場で、体も、髪も、全身の細部まで綺麗にしたら……今度は、洗面所で一旦ドライアーで綺麗に髪を乾かし、今日、出掛ける際の、仮のヘアースタイルを決める。
そんでその後は、下着姿のままで眠ってる奈緒さんを起さない様に、髪型に合った服選びを開始する。
『もぉ……女って、朝からする事が多過ぎて大変ですわ』
って言いたくなるぐらい、本当に女性の朝は大変ッスわ。
……ただ此処で、勘違いめさるなよ。
別に俺は、崇秀の為に必至に成って、こんな事をしてる訳じゃないんだぞ。
あの馬鹿の言った通り『倉津眞子』で生きて行く可能性が今後も有るからこそ、出来るだけ、こう言う準備に手抜きをしない様に心掛けてるに過ぎないんだ。
だってよぉ、幾ら見た目が可愛くても、身嗜みが『だらしない女』じゃ、なにもかもが全て台無しになっちまうからな。
この辺は『男女』関わりなく、人として大事な事だと思う。
……うそ。
本当の事を言ったら、アイツに逢った時、身嗜みがだらしなかったら、問答無用に滅茶苦茶怒られそうだから……やってるだけ。
だってアイツが『身嗜み』に、ドンだけウルサイか知ってるか?
男の時でさえ、ちょっと服を選ぶのが面倒で、見た感じ、少し『変な格好』をして待ち合わせ場所に行ったら。
イキナリ面を合わせた瞬間『江戸のファッションから、勉強し直して来い』とか言う様な嫌味を、平然と言い出す様な奴なんだぞ。
しかも、その後、そのまま我慢して遊びに行くのかと思ったら。
アイツは、その俺の格好を全否定して、マジで家に帰らせる様な奴なんだよ。
これから、そんな奴を相手にしなきゃ成らないのにだな。
今『女』である俺が、見た目からして『おかしな格好』で待ち合わせ場所に行ってみようもんなら。
当然の如く、待ち合わせ場所から、奈緒さんの家がある上星川まで急遽戻らされて、着替えを強要されるに決まっている。
こんな事をしてたら、基本的に時間の無駄だし。
アイツは、俺がセンスの良い服を選んで来るまで、永遠に着替えだけを繰り返させられそうな予感がするんだよな。
ほんで最終的には、当初の目的である『検査』も受けられないまま日が暮れて→夜が更けて→夜が明けて→また日が暮れ……そうな感じな訳だ。
いや……下手したら、それどころか。
丸2日ぐらい『説教』と『着替え』だけで、全てが終わっちまう可能性すら否めないんだよな。
流石に、そんな『意味の解らない地獄』には落ちたくないだろ。
……っと言う訳でですな。
実は、そんな壮絶な恐怖感もございまして『服装選び』及び『身嗜み』は、入念なまでにキッチリして行かにゃあ成らんのですよ。
アイツと外に出掛けるって事は『それ相応の覚悟』が必要な訳ですじゃ。
ホンマ、果てしなく面倒臭い男じゃ。
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
今回も、いつも通り、倉津君の愚痴から始まる冒頭でしたが。
前回、崇秀に色々考えさせられ、かなり今の自分が女性だと言う事を認識し始めたのか。
倉津君、愚痴を言いながらでも、まずは身嗜みを整える事を始めたみたいですね(笑)
まぁ、経緯はどうあれ、これは非常に良い事だと思いますので、此処は頑張って欲しい所ですね(笑)
さてさて、そんな中。
問題としては、あまり服装のセンスが宜しくない倉津君が。
果たして、崇秀を黙らせる様な恰好を、簡単にして行けるもの出来るものなのでしょうか?
次回は、その辺の衣装選びについて書いて行こうと思いますので。
少しでも興味が湧きましたら、是非、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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