●前回のおさらい●
他人に依存してしまったら、思考が止まる。
それ故に、万能な崇秀に相談し続けると、思考が止まってしまうのではないかと考えるホランドさん。
けど倉津君は、その意見には反対で……
「いや、確かにな。全てを他人に依存すりゃあ思考は止まる。これは、どうやっても否めない話だろうな」
「そうだよな」
「けどな。それは何処まで行っても『全てを他人に依存しちまえば』ってのが前提の話であって、自分で解決出来る事は、全て自分で解決してりゃあ、そこまで思考は止まらねぇんじゃねぇのか?」
「あぁ、そうか」
「……まぁ、要するにだな。そこのツンツン頭の兄ちゃんは、崇秀に相談するにしても、節度の有る相談をしろって言いたいんじゃねぇのかな」
「そうか!!確かに、そうだな。幾ら仲居間さんが、なんでも解決出来るからとは言え、全てを彼に頼る必要性は無い訳だからな」
「そう言うこった。まぁ、こんなもん、普通に考えても解る事だけどな。旦那は、ちょっと頭が固すぎるぞ」
「うっ!!……デク、面目ない」
ププッ、意外とお馬鹿だな。
……って言うか、方向性を変える事が不得意で、ツンツン頭の兄ちゃんが言った言葉を真に受けてしまってたんだな。
まぁどっちでも良いけど、このインテリ風の兄ちゃん、スゲェ真っ直ぐ性格のやっちゃな。
この愚直なまでの一直線さには、一瞬、素直がこの場に居るのかと目を疑ったぐらいだったわ。
まぁけど、これで崇秀の話も一段落付いたから、俺も、漸くこの場から解放して貰えるな。
だったら、この機会に、さっきからズッと我慢してたトイレに行って、その後は奈緒さんと帰ろ。
(↑話に夢中になって忘れてた俺)
そう思い、俺は席を立とうとした。
すると……
「さて、これで仲居間さんの件は、彼の口から色々聞けた事だし。そろそろ本格的に反省会に移るとするか」
「ブッ!!」
ちょ……なんでやねん?
人がトイレに行った後帰ろうとしてるって言うのに、なんでそうなるねん!!
ってか!!散々人に崇秀の話をさせて置きながら。
俺は、今から謝罪本番で、此処で晒し者になる運命なのかよ?
そりゃねぇよ。
あんまりじゃねぇか!!
そんな反省会の名を借りた公開処刑が、この後に待ち構えてるなんて、あまりにも悲惨過ぎねぇか!!
「えぇ……マジで、此処で反省会をやんの?ホランドさんの反省会は長いから、ホテルに戻ってからやった方が良いんじゃないの?」
大人子供のアンちゃん、そう言って、少し反論したんだが……その意見、マジでか?
このトッちゃん坊の反省会は、そんなに嫌気が差す程、話が長いのか?
まぁ、今までの傾向からしても、何事に対しても追求し尽くさなきゃ気が済まない様な性格なだけに、解らなくもない話ではあるんだが。
これは、あまりにも嫌過ぎんな。
「なにを言ってるんだ、エド。観客に良い物を提供する為には、浮かれている時間などないんだぞ。それにだ。その場、その場でキッチリ反省をしないと、憶えていた反省点すら忘れてしまう可能性がある。故に、ライブが終わった後は、現場で即反省会をするのが一番だ。さぁ、始めるぞ」
う~~~む。
話自体はド正論ではあるんだが、やっぱり、やけに融通利かねぇ性格してやがるなぁ。
ライブ後のメンバーの体調とかも考えたら。
此処は柔軟な思考を持って、臨機応変に対応した方が良さそうなもんなんだけどな。
それを押してまで反省会をしようとしてるって事は、アンタ、絶対に血液型はA型だろ。
人から、絶対に、死ぬほど几帳面な性格だって言われんだろ。
あぁ、因みになんだがな。
俺の血液型はO型。
一般的には、大らかな性格と言われてる。
そして、またの名をズサンな性格とも言われてるけどな。
いや、今は、そんな事は、どうでも良いか。
取り敢えずは、この反省会と言う名の地獄から、なんとか抜け出す方法を考えないとな。
そんな訳で……
「あのよぉ、その話、ちょっと待って貰って良いか?」
「どうした?何か不都合な点でもあったか?」
「いや、そうじゃなくてな。反省会云々の前に、俺、ションベン行きてぇんだけど」
「トイレか?それは別に構わないが。必ず、反省会には戻って来て欲しい」
「なんでまた?」
「なんでとは、また異な事を言うな。君は、罷り也にも、我々奈緒グリのライブに参加した身。反省会に参加するのは、当然の義務なんじゃないのか?」
あぁダメだな、こりゃあ。
一応、この後、色々理由を付けて逃亡しようと考えてたんだが。
この言い様だったら、反論するだけ無駄な雰囲気だな。
特にこのタイプの人間は、1度言い出したら、絶対に人の話を気かなそうなタイプだし。
なにより、この場から逃げたら逃げたで、地の果てまで追い駆けてきそうな雰囲気でもあるしなぁ。
あぁ……もぉ、だったら早々に諦めよ。
はいはい、ションベン行ったら帰って来ますよ。
ご要望通り帰って来りゃ良いんっしょ、帰って来りゃあ、ってな感じでな。
「……そうッスね」
「悪いが、そう願いたいな」
糞!!……なにその勝ち誇った様な満面の笑み?
アンタは、自分の思い通りに事が運んだ時の満足気なステラか!!
けど、そんな表情を浮かべられてもな。
トッチャン坊やは、ステラみたいに可愛い女の子じゃねぇから妙に腹立つだけだな。
死ね朴念仁!!
コンチキショウめ!!
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
崇秀の話が終わったのも束の間。
さぁ、此処からはホランドさん主催の大反省会が始まりますよぉ!!
そんなもん、イラネェわ!!( ゚Д゚)
……っと倉津君は言ってますが。
始まるものは、どうやっても始まりますので諦めれ(笑)
さてさて、そんな中。
取り敢えずは、一旦トイレに行く為に部屋から出た倉津君なのですが。
そこで、ある人物達が待ち構えていた!!
果たして、それは誰なのか?
そして、反省会に出たくない倉津君にとっての救世主となるのか?
次回はその辺を書いて行こうと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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