●前回のおさらい●
アダルティーな下着の危険性を、美樹さんに説く奈緒さんだったが。
その当の本人である美樹さんは、何処かまだ納得出来ていない様子。
そこで選手交代のお知らせが入り、今度は眞子が説明する事に(笑)
「えぇ~~~っ、マジでぇ?あたしって、眞子に説明される程レベルが低いのぉ~~~?」
「……黙れ、この脳タリン・チョモランマ。アンタは、処女である眞子以上に、男の気持ちが解ってないわよ。だから此処で眞子先生にキッチリ教えを乞いなさい」
「えぇ~~~ッ、ウソォ~~~~ッ!!なんかやだぁ~~~!!」
おやおや、そんな態度をとるとは、これはまたなめられたもんですね。
奈緒ネェに次いで、№2恋愛コンサルタントと言われてる眞子ちゃんの恋愛相談を舐めちゃいけませんよ。
そんな風にあんまり舐めてると、マジで凹ましますよ。
「やかましいわ!!さぁ眞子。この馬鹿デカイだけのチョモランマに、男心ってもんをキッチリ教えてあげなさい」
「あぁっと、それって、正直に言っても良いんですか?」
「もぉ、再起不能になるぐらい、ズバッと言っても良いわよ」
「そんなに……」
まぁ、正直言っちゃえば『そんなに』レベルですね。
かなり酷い有様ですよ。
でも、気合入れてただけに、ちょっと可哀想なので、此処はやっぱり、上手くオブラートに包もっと。
年下の私が、あんまり言ったら、美樹さんの立つ瀬が無くなっちゃうしね。
「あぁ、いや、男性に対するサービス精神って面で考えれば、そんなに酷い訳じゃないんですよ。ただ、力の入れる方向を、些か間違えてるってだけの話なんですよ」
「えぇっと、それ……どういう事?」
「いや、あのですね。私も男性経験がある訳じゃないので、的確な答えを出せる訳ではないんですけど。統計学的にみてですね。『エロ系の女の人』って言うのは、男性のSEXの対象には成り得るんですけど。『彼女』っと言うカテゴリーで見た時は、どちらかと言えば、余り好きじゃなかったりするんですよね。……ですから、今の美樹さんを、エディさんが見た場合、そう言う趣味をエディさんが持ってない限り90%位の確率でドン引きするんじゃないかなぁ?って話です」
「えっ?あっ、あれ?なんだろう?なんか、凄く的確な事を言われてる様な気がする……」
いやいや、比較的、的を得た一般論だと思いますよ。
まずにして男性って言う生き物はですね。
雑誌とかで、そう言う女性のエロイ姿を見るのは、全然好きだとは思うんですけどね。
付き合って間も無い彼女が……しかも処女だと解っている彼女が、それだと、流石に、ちょっと……ねぇ。
ですから、その手の下着を着用するには。
ある一定の付き合った期間っと言うものが必要だと思うんですよ。
そんで、ある程度付き合った上で、特別な日に、その格好をしてあげると比較的男性には喜んで貰えると思いますよ。
要は『特別性』って言うのが必要なんですよ。
「馬鹿女。言われてる様な気がするじゃなくて、アンタは、眞子に的確に言われてるの」
「うぅ……」
「……ってか、あのねぇ、美樹。美樹の今の格好はね。自分でセクシーだと思い込んで『ブーメランパンツを履いてる男』と同じ位、最低な感じなんだよ。敢えて、それを見たいって思ってる女以外、そう言うのってドン引きじゃない?」
微妙な比較ですね。
でも、確かに、それを『見たい』って思ってないと、気持ち悪いだけですもんね。
まぁまぁ、なんでも似合う人って言うのが世の中には居ますけど。
それでも、基本的にはヤなもんですもんね。
「確かにね……」
「解ったんなら、眞子にお願いして、下着を貰いなさいよ。そんな格好でエディの前に出たら、全てが終わっちゃうわよ」
「面目ない。……眞子、ごめん。……下着貸して……」
「あぁ、そんな凹まなくても、下着位なら幾らでもプレゼントしますから、そんな凹まないで下さいよ。美樹さんも一生懸命考えて『良かれ』と思ってやった事なんですから」
「眞子……」
「眞子、そんなフォローはしなくて宜しい。……それと美樹。アンタ、本当はHした事ないでしょ?流石に、今回の件で丸わかりだよ」
「えっ?……あぁ、うっ、うん。ごめん……」
あぁ……処女の件も、そうやって話を持って行きますか。
奈緒ネェは、本当に凄いなぁ。
「もぉ、なんで、そんなショウモナイ嘘を付くかなぁ?処女でも、別に良いじゃない」
「それはそうだけどさぁ。……私にだって、女のプライドってモノがあるじゃない。友達なのに、奈緒とか、千尋とかに、1人だけ処女だって馬鹿にされたくなかったし。なんか、そう言う話でもしないと、自分だけモテないみたいで……惨めじゃない……」
あぁそうかぁ。
奈緒ネェは小柄で綺麗な人だから、基本的に異性にモテる女の子だし。
千尋さんは人懐っこい性格な上に、あの可愛い顔をしてるから、男女問わずチヤホヤされ易い。
確かに、その点では、美樹さんは、可愛いと思われる前に、格好良いってイメージが先行しちゃいますもんね。
それに、一般的な話。
【可愛い女子と、格好良い女子の、どちらが好み?】っと男子に聞いたら、恐らく7割の男子は、可愛い女子を選ぶと思う。
なら、この時点で、美樹さんのみが、やや不利な立場に成ってしまう。
っで、結論的に、それを美樹さんが【自分はモテない】と捉えてしまった場合。
格好良いと言われてモテなくて『処女』である自分と、可愛いと思われてモテる『非処女』の2人と比べてしまい。
酷く惨めな気持ちに成ってしまっていた。
んで最後には、奈緒さんや、千尋さんに、ソレを隠す為に『非処女』を装った。
なるほど、そう原理だったんだぁ。
『単に処女だから恥ずかしい』って意味じゃなく。
本当の意味での『見栄』や『プライド』の問題だったんだね。
でもさぁ、みんな綺麗で、性格が良いのにねぇ。
……ホント、こう言う所は難しいね。
「アンタねぇ。マジで馬鹿じゃないの?私達が、そんな程度の事で、アンタをそんな眼で見る訳ないでしょ。私の事を、一体、なんだと思ってるのよ?」
「奈緒は、簡単に、そう言うけどさぁ。奈緒も、千尋も、いつも廻りに男の取り巻きが居るじゃない。それなのに、私の周りは、いつも女の子ばっかりだよ。普通に考えても、自信なくすって」
「ホント馬鹿じゃないの?美樹は声を掛け難いだけなの。それに、そう思うなら、自分から、相手に声を掛けたら良いじゃない」
「あのねぇ、奈緒。あたしにだって『世間のイメージ』ってもんがあるんだから、そう言うの、易々と壊せないでしょ。あたしが、普通に男性に話し掛けたら【Fish-Queen】の美樹のイメージじゃないじゃない」
うわっ、うわっ、これって、本当に思ってた以上に深刻な話なんですね。
それに美樹さんの中で、此処までの葛藤があったとわ。
……っで結果的に。
初めて出来た彼氏であるエディさんに大事にされたくて、あの暴挙に出そうになったって訳かぁ。
まぁまぁ、確かに解らなくはない心境ですよね。
そんな葛藤の中で初彼氏が出来たんだから、絶対に離したくはないもんね。
そんで必至に成っちゃったら、テンパッちゃいますしね。
「ハァ~~~、馬鹿だねぇ。ドンだけの自意識過剰なのよ」
「奈緒はさぁ、いっつも、そうやって、簡単に言うけどさぁ。上手くやって行くには、そうするしかないでしょ」
「それで、女の幸せ逃してたら、世話ないんじゃない?」
「まぁ……そうだけどさぁ」
「あぁ~~あっ、もぉ、この子も、相当な馬鹿だわ。……美樹。それだけ自分の事が解ってるなら、もっと自分に自信持ったらどうなのよ?変な事を考えなくても、エディは、素のまま美樹が好きなんだから、アンタは、変に背伸びなんてしなくて良いの。そのままの美樹で、もっと惚れさせなよ」
そう言う事ですね。
美樹さんは、そのままで十分魅力的な女性なんですから、ホント、変な事を考えない方が良いですよ。
この間も、それを、ちゃんと言ったと思うんですけど……憶えてませんかね?
この調子じゃ憶えてませんね。
「でもさぁ。なんか行動してないと不安にならない?」
「全然。そんな不安になんかなる訳ないじゃない」
「あぁもぉ、聞く相手を間違えてるのかなぁ。そりゃあ確かにね。奈緒や、眞子みたいに、自然と誰にでも好かれるんだったら、私だって、そう言う自信が持てるんだろうけど。……私の相手って、エディだよ?どう考えても、普通なら不安になるって」
いや、美樹さん美樹さん。
確かに奈緒ネェは、誰にでも好かれますけど。
私は、なんと言いますか、故意的に相手の好感度を上げてるだけの卑怯な人間なので、そんなに言う程、自然に異性にモテる訳じゃないんですよ。
少し、そこを履き違えてませんか?
……ってか!!
なんで此処に来て、急に私が槍玉に挙げられるの!?
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
一見したら、物語の都合上で、上手く話術が噛み合って奈緒さんが【美樹さんの処女の件】を見破った様に見えますがね。
実際は、恐ろしい話なのですが。
こう言う風に【口の立つ頭の良い人】と言うのは、常に相手の心理を考えながら話を構築していくので。
こう言う事が現実的に起こったりもするんですよ♪
事実、全然関係ない話から、こんな風に話を持って行く口達者な人が、皆さんの周りにも居ませんか?(笑)
さてさて、そんな風に、奈緒さんに見事なまでに丸め込まれた美樹さんなのですが。
此処に来て、なにやら、眞子にも火の粉が降りかかって来たみたいです。
なので次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
読み終わったら、ポイントを付けましょう!