第一章・第十六話・『表裏文化祭【終】』が始まるよぉ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
016【表裏文化祭(終)】
『起こりえない事態が起こる俺の人生。去れど……絶対に起こって欲しく無い事もある』
何故、こんな事が起こってしまったのだろうか?
どこで俺は、犯してはいけない過ちを犯してしまったのだろうか?
何故だ?何故なんだ?
何故、この人が、こんな謂れの無い様な酷い目に合う必要性があると言うんだ?
結果……コレは、一体、誰が悪かったのだろう?
何気に行ったその場所で、見たくもなかった、その現場に居合わせてしまい。
俺は、その人を護ってあげられなかった謝罪の念と共に。
意味もない、それらの言葉だけを何度も何度も繰り返す事以外、なにも出来なかった……
本当に……何故、こんな事に成ってしまったのだろうか?
***
……午後18時30分。
大人達が、自分の利益を具現化する為に深く介入した我等が中学校で行われていた欲望文化祭も、もう直ぐ佳境を迎え様としている。
残す所、大きなイベントだけで言えば、今から30分後に打ち上げられる、季節外れの打ち上げ大花火大会のみ。
天空に、これらの花火が打ち上げられ始める事によって、大人達の文化祭でもイベントも全工程が終了する。
そんな中に在って俺達学生は、学校から決められた時間の規制がある為、子供達の文化祭は、大人達より、ひと足早く終焉の時間を迎える事に成っている。
……いや、正確に言えば、そんな制限時間に関係なく。
俺達のクラスの出し物に関しては、営業を終了せざるを得ない状況に陥っていた。
理由は、勿論の事、素直や、由佳達の行なった、あのライブ・イベントのせいだ。
なんせ、あのライブの後、みんなでゾロゾロと教室に戻ってみたところ。
ライブ終了から、まだ10分と経っていなかったのにも拘わらず、即座に、教室に向かう長蛇の列が出来上がっていた。
これ等は、崇秀の作ったGUILDと言うブランドが、一般人に浸透してる大きさを目に見えて示すものだ。
新人とは言え、これ程までに人が集まる理由は、GUILDから芸能人になったクラスメイト達を、先物買い的に見てる奴が多い証拠でもあるんだろうな。
寧ろ、今なら、なにかしろの『この初回限定アイテムが手に入るチャンス』と睨んでの事なのかも知れない。
それらを目当てにした奴等が、メイド喫茶の営業を再開したと同時に、ウチのクラスに馬鹿みたいに押し寄せてきたと言った訳だ。
この辺については、ある程度は予測はしていたものの、予定したよりも遥かに上の効果が上がっている。
この事により、物凄く嫌だが、崇秀の偉大さを知る事になった。
……っで仕方なく。
この長蛇の列を捌く為にも、入店からのクラスでの滞在時間を10分に設定をした。
それ以上の時間を粘られたのでは、待ってくれている最後のお客まで行き着けないとの判断の上でだ。
けど、時間設定をしたのにも拘らず、行列は減る事を知らずドンドン長く伸びていき。
最大時では2時間以上待ちの長蛇の列が出来上がった。
まぁこんな調子だからだな。
喫茶店としてのメイン商品であるドリンク類は、即座に売り切れてしまい。
アッと言う間に全滅。
幾ら沸かしても、コーヒは直ぐに無くなるわ。
紅茶の葉っぱは、気付けば、全部無くなってるわ、で、テンヤワンヤの大騒ぎ。
トドメにだ。
急造で買って来たペットボトルのジュース(2L200円購入し一杯350円で販売)や。
自販機で買って来ただけの缶ジュースを(100円購入し350円で販売)をグラスに淹れただけの物まで無くなる始末。
その上だ『こんな所で、誰も喰わないだろう』と思いながらも、保険的に買って置いたケーキ(100円購入し500円で販売)。
及び、レンジでチンするだけの冷凍ピラフ(250円購入650円販売)まで、完売してしまったのだから驚きだ。
……此処だけの話な。
大きな声じゃ言えないが、今日1日の売り上げは、飲み物代だけでも262,500円程ある。
営業再開した、午後だけを単純計算をしても、40席×14回転=訪れた客を約560人近く捌いたって計算だ。
(↑此処までの売り上げが上がったので、マジで出店を考えた俺)
***
んで、今現在、このドンチャン騒ぎも終末を迎え。
後始末として、ノタクタと教室の掃除をしてる訳なんだが……そんな教室の中を、エッチラホッチラ掃除をしているのは、今回、丸っきり役に立たなかった男子生徒のみ。
色々頑張ってくれた女子達は、此処には居ない。
―――なら『何所に行ったのか?』っと、思うかも知れないが。
彼女達には、まだ遣り残した事があるので、そのイベント会場に移動して貰っている。
初ライブで疲れている女子達には悪いと思うんだが、もぅ一頑張り働いて貰う為に、メイドの格好のままで、ある場所に移動して貰った。
勿論、そのある場所とは、言わずと知れた『第二音楽室』
そこで花火が上がり始めたと同時に、業界人に向けた『2B-GUILDのシークレットライブを開催する予定』なんだよ。
―――何故なら、俺達のバンドのせいで優勝を逃しちまって、2B-GUILDが準優勝と言う、あまり好ましくない結果に終わってしまい。
彼女達が、これから芸能界でやって行くには、箔の付き方が弱くなってしまったからだ。
故に、此処の修正が必要だと思い、急遽このシークレットライブを開催しようと思った訳だな。
SONG :2B-GUILD
GUITER:嶋田浩輔
BASS :向井奈緒
DORAM :山中和寛
……っと言う様な感じのGUILDの豪華メンバーの演奏を使ったミニライブが開催されている、って訳でござんすな。
此処では業界人達に、彼女達が、どれだけメリットが多いユニットかを知って貰おうと言う腹積もりだ。
まぁ当然、こんな予定外の企画を、突然入れたもんだから。
今現在、その場所を、撮影で使用している広田とダッツには、撮影場所を、教室→準備室に移動して貰う羽目に成ってしまったんだよな。
まぁ本来なら、此処で、撮影自体を終了しても良かったんだが。
準備室に移動して貰ってでも、文化祭が終わるギリギリまで儲けて貰った方が、小銭を儲けられるし。
広田の朴念仁自身が、この業界人が集まる機会に『何かのコネを得れれば良いかな』なんて調子の良い事を思って、継続して貰った訳だ。
要するにだ、ダッツは良い奴だから、いつまでも『彼氏が借金持ち』だと言うのは良く無いと判断しての事だ。
(↑広田は、どこで憤死しても構わねぇがな)
……っと、ライブ後の話を、仰々しくも、長々と言っている訳なんだが。
その仕掛けの張本人である俺は、第二音楽室には移動せず。
実は、今回役に立たなかった男子同様に、ヘコヘコと教室の掃除をしてたりするんだよな。
まぁ普通なら、2B-GUILDの行く末を、最後まで見届けるのが筋ってもんなんだろうけど。
どうせ、その場に俺なんかが行っても、ボケ~っとしてるだけで、なんの役にも立たないのは明白だろ。
なら、役に立たない以上、男子と掃除するのが、逆に言えば筋。
それにだ、芸能人の素直は良いとしても、変に何をしでかすか解らない俺なんかが行って、ど素人の由佳達に変なプレッシャーを与えるのも良くないからな。
そんな訳でオィちゃんは、教室の掃除をノタクタとしている訳だ。
しかしまぁ、自分で選択した事とは言え……あぁ糞ダリィなぁ……
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
さぁ、下準備から長い期間を経て。
とうとう、この表裏文化祭も最終局面に入って行く訳なのですが……
比較的、今までの企画は成功を収めて来たものの。
なにやら、暗雲が立ち込める様な不穏なスタートを切りましたね。
この倉津君の不吉は言葉は、一体なにを意味するものなのか?
それは次回からの講釈。
また良かったら遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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