●前回のおさらい●
今回の一件で、倉津君の事が更に大好きになった奈緒さん。
それ故に独占したくなってしまい。
沙那ちゃんを膝枕しながらも、倉津君にキスを要求してくる。
そして雰囲気に流された倉津君はディープなキスをしてしまうのだが、そのせいで沙那ちゃんに……
「おっ、起きたのか?」
「うん?おにぃちゃん?……う~~~ん?あぁ、そっか。私、おにぃちゃんの所に泊まってたんだ」
また寝惚けてる。
これはチャンスだ!!
そう思った俺は、沙那ちゃんに零れてしまった唾液を、どさくさ紛れに拭き取りながら。
何もなかった様な顔をして、必死に話を続けようとした。
これで神様、なんとかなかった事にしてくれ!!
無理を承知で、上手く誤魔化せてくれ!!
「そぉそぉ。……って言うかな、沙那ちゃん」
「うん?」
「まだ起きるには早い時間だから、もぉちょっと寝てようか。今度は、ちゃんと布団の中でな」
「えっ?あぁ、うん。そうだね。あっ、でも、おにぃちゃん」
「うん?」
「沙那が寝るまで、沙那と一緒に居ててくれる?」
そう言って沙那ちゃんはテポテポとコッチにやって来て、俺にギュッと抱き着いてくる。
可愛いのぉ。
しかも、俺の要望通り。
ちゃんと誤魔化せたみたいだ。
なので、1つ返事で……
「おぅ、良いぞ」
「じゃあ、寝る」
「おぅ。じゃあ、奈緒さん、ちょっと沙那ちゃんを寝かしつけて来ますね」
「えっ?あぁ、うん。そうだね」
そう返答する奈緒さんなんだが。
珍しくも奈緒さんが顔を真っ赤に染めながら、かなり焦っておりますな。
これはまさに『流石に、あれは無かった』と、密かに反省されてる御様子ですな。
ぷぷっ……
(↑同罪のクセに笑う俺)
***
……っとまぁ、そんな間抜けな、すったもんだがあってだな。
沙那ちゃんと手を繋いで隣の部屋に移動してから、早速、布団をひき、寝る準備をしていく訳なんだが。
俺が布団をひいてる間にも、沙那ちゃんは、まだ半分寝てる様な状態のままだから、ウトウトウトウトしながら、コチラをポヤ~~~っと指を咥えながら見てる。
ぐぉ……なんじゃそりゃあ!!
メッチャ可愛いな。
そんで、俺が布団をひき終えたら、直ぐにフラフラと布団の方に寄って来て、そのまま、掛け布団の上に『ポテッ』っと寝てしまった。
その上、ものの数秒で『スゥスゥ』っと可愛い寝息を立てながら、熟睡モードに入る。
うん……なんだこの生き物は?
マジで、メッチャ可愛いじゃねぇかよ。
まぁ、そうやって、少しの間、愛らしい沙那ちゃんを眺めていたんだが。
そのまま、掛け布団の上で寝かせて、風邪でも引かせたら大変なので。
一旦、沙那ちゃんをお姫様抱っこで抱え上げ。
足で器用に掛け布団を退けてから、ちゃんと布団の中に入れて寝かし付ける。
けど、その寝顔が、あまりにも可愛かったので、またしても眺めながら、少しの間、頭を撫でていると。
今度は、口を『ムニャムニャ』させながら『倉津のおにぃちゃん、また沙那と遊んでね』とか寝言で言いだすんですよ、この子。
沙那ちゃん、どこまで可愛いんだよ!!
『あの……良かったら、俺と、奈緒さんの子供に成りませんかね』なんて瞬時に思う程、激カワですよ、この子!!
この可愛さは反則級ッスな!!
***
……まぁ、そんな独り善がりな事をしながら。
沙那ちゃんの頭を撫でていると、気付いたら10分以上の時間が経っていた。
( ゚д゚)ハッ!しまった!!
これは、向こうの部屋で奈緒さんを待たせてる以上、流石にマズイっと思い。
沙那ちゃんが完全に寝た事を確認した後、急いで奈緒さんの元に戻って行った。
……あんな状態のまま放置して、ゴメンな、奈緒さん。
悪気は無いんッスよ。
沙那ちゃんが、余りにも可愛いから悪いんッスよ。
(↑とうとう沙那ちゃんを出汁に、言い訳してしまっている俺……マジで最低だな)
***
……っで、少し心残りに成りながらも、慌てて奈緒さんの居る部屋に戻ってみると。
奈緒さんは、俺が部屋に入った瞬間から、何故かジィ~~~と俺の顔を見つめてくる。
へっ?なっ、なんッスかね?
( ゚д゚)ハッ!
いや……まさか、これってよぉ。
奈緒さんに限って、そんな事を俺に対して思わないとは思うんだけどな。
ひょっとして俺、中々沙那ちゃんの所から帰って来なかったから、あらぬ誤解を受けてるんじゃないだろうな?
いやいやいやいや!!
もしそうなら違います、違いますよ!!
『おっ、俺は、決してロリコンや、ペドフィリアの類の人間じゃないッスよ!!だから、沙那ちゃんを寝かし付けてただけでなんもしてないッスよ!!遅くなったのは、沙那ちゃんの寝顔があまりにも可愛かったからなだけですよ!!』
……なんて心の中で少々焦りながら、真面目な顔で奈緒さんの視線に合わせてみたんだが。
奈緒さんの様子は、そんな風に俺を疑ってる雰囲気でも無かったりするんだよな。
どちらかと言うと、アッチの方のスイッチが入ってる様な感じに見えなくもない。
なんて言っても、頬を染めながら、なんかモジモジして、コチラを見てる感じだからなぁ。
でも、今の状況で『なんで、そうなるんだ?』っと思った瞬間、奈緒さんは不意に立ち上がり。
……俺に抱き付いて来て『チュ、チュ』っと、何度も軽いキスをしてきた。
なっ、なっ、なっ、なんダスか、これは?
一体、あの短時間の間に、奈緒さんの身に何が起こったんだ!!
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
倉津君は、沙那ちゃんを寝かし付けに行っただけの筈なのに。
何故か、戻ってくると、奈緒さんのスィッチが入ってる様子。
本当に、あの短時間で何があったんでしょうね?
次回は、その辺を書いていこうと思いますので。
良かったら、また遊びに来てくださいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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