最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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1463 寝かし付け

公開日時: 2025年2月5日(水) 00:21
文字数:2,025

●前回のおさらい●


 今回の一件で、倉津君の事が更に大好きになった奈緒さん。

それ故に独占したくなってしまい。

沙那ちゃんを膝枕しながらも、倉津君にキスを要求してくる。


そして雰囲気に流された倉津君はディープなキスをしてしまうのだが、そのせいで沙那ちゃんに……

「おっ、起きたのか?」

「うん?おにぃちゃん?……う~~~ん?あぁ、そっか。私、おにぃちゃんの所に泊まってたんだ」


また寝惚けてる。


これはチャンスだ!!


そう思った俺は、沙那ちゃんに零れてしまった唾液を、どさくさ紛れに拭き取りながら。

何もなかった様な顔をして、必死に話を続けようとした。


これで神様、なんとかなかった事にしてくれ!!


無理を承知で、上手く誤魔化せてくれ!!



「そぉそぉ。……って言うかな、沙那ちゃん」

「うん?」

「まだ起きるには早い時間だから、もぉちょっと寝てようか。今度は、ちゃんと布団の中でな」

「えっ?あぁ、うん。そうだね。あっ、でも、おにぃちゃん」

「うん?」

「沙那が寝るまで、沙那と一緒に居ててくれる?」


そう言って沙那ちゃんはテポテポとコッチにやって来て、俺にギュッと抱き着いてくる。


可愛いのぉ。


しかも、俺の要望通り。

ちゃんと誤魔化せたみたいだ。


なので、1つ返事で……



「おぅ、良いぞ」

「じゃあ、寝る」

「おぅ。じゃあ、奈緒さん、ちょっと沙那ちゃんを寝かしつけて来ますね」

「えっ?あぁ、うん。そうだね」


そう返答する奈緒さんなんだが。

珍しくも奈緒さんが顔を真っ赤に染めながら、かなり焦っておりますな。

これはまさに『流石に、あれは無かった』と、密かに反省されてる御様子ですな。


ぷぷっ……

(↑同罪のクセに笑う俺)


***


 ……っとまぁ、そんな間抜けな、すったもんだがあってだな。

沙那ちゃんと手を繋いで隣の部屋に移動してから、早速、布団をひき、寝る準備をしていく訳なんだが。


俺が布団をひいてる間にも、沙那ちゃんは、まだ半分寝てる様な状態のままだから、ウトウトウトウトしながら、コチラをポヤ~~~っと指を咥えながら見てる。


ぐぉ……なんじゃそりゃあ!!

メッチャ可愛いな。


そんで、俺が布団をひき終えたら、直ぐにフラフラと布団の方に寄って来て、そのまま、掛け布団の上に『ポテッ』っと寝てしまった。

その上、ものの数秒で『スゥスゥ』っと可愛い寝息を立てながら、熟睡モードに入る。


うん……なんだこの生き物は?

マジで、メッチャ可愛いじゃねぇかよ。


まぁ、そうやって、少しの間、愛らしい沙那ちゃんを眺めていたんだが。

そのまま、掛け布団の上で寝かせて、風邪でも引かせたら大変なので。

一旦、沙那ちゃんをお姫様抱っこで抱え上げ。

足で器用に掛け布団を退けてから、ちゃんと布団の中に入れて寝かし付ける。


けど、その寝顔が、あまりにも可愛かったので、またしても眺めながら、少しの間、頭を撫でていると。

今度は、口を『ムニャムニャ』させながら『倉津のおにぃちゃん、また沙那と遊んでね』とか寝言で言いだすんですよ、この子。


沙那ちゃん、どこまで可愛いんだよ!!

『あの……良かったら、俺と、奈緒さんの子供に成りませんかね』なんて瞬時に思う程、激カワですよ、この子!!


この可愛さは反則級ッスな!!


***


 ……まぁ、そんな独り善がりな事をしながら。

沙那ちゃんの頭を撫でていると、気付いたら10分以上の時間が経っていた。


( ゚д゚)ハッ!しまった!!


これは、向こうの部屋で奈緒さんを待たせてる以上、流石にマズイっと思い。

沙那ちゃんが完全に寝た事を確認した後、急いで奈緒さんの元に戻って行った。


……あんな状態のまま放置して、ゴメンな、奈緒さん。


悪気は無いんッスよ。

沙那ちゃんが、余りにも可愛いから悪いんッスよ。

(↑とうとう沙那ちゃんを出汁に、言い訳してしまっている俺……マジで最低だな)


***


 ……っで、少し心残りに成りながらも、慌てて奈緒さんの居る部屋に戻ってみると。

奈緒さんは、俺が部屋に入った瞬間から、何故かジィ~~~と俺の顔を見つめてくる。


へっ?なっ、なんッスかね?


( ゚д゚)ハッ!


いや……まさか、これってよぉ。

奈緒さんに限って、そんな事を俺に対して思わないとは思うんだけどな。

ひょっとして俺、中々沙那ちゃんの所から帰って来なかったから、あらぬ誤解を受けてるんじゃないだろうな?


いやいやいやいや!!

もしそうなら違います、違いますよ!!

『おっ、俺は、決してロリコンや、ペドフィリアの類の人間じゃないッスよ!!だから、沙那ちゃんを寝かし付けてただけでなんもしてないッスよ!!遅くなったのは、沙那ちゃんの寝顔があまりにも可愛かったからなだけですよ!!』

……なんて心の中で少々焦りながら、真面目な顔で奈緒さんの視線に合わせてみたんだが。

奈緒さんの様子は、そんな風に俺を疑ってる雰囲気でも無かったりするんだよな。


どちらかと言うと、アッチの方のスイッチが入ってる様な感じに見えなくもない。

なんて言っても、頬を染めながら、なんかモジモジして、コチラを見てる感じだからなぁ。


でも、今の状況で『なんで、そうなるんだ?』っと思った瞬間、奈緒さんは不意に立ち上がり。


……俺に抱き付いて来て『チュ、チュ』っと、何度も軽いキスをしてきた。


なっ、なっ、なっ、なんダスか、これは?


一体、あの短時間の間に、奈緒さんの身に何が起こったんだ!!


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


倉津君は、沙那ちゃんを寝かし付けに行っただけの筈なのに。

何故か、戻ってくると、奈緒さんのスィッチが入ってる様子。


本当に、あの短時間で何があったんでしょうね?


次回は、その辺を書いていこうと思いますので。

良かったら、また遊びに来てくださいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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