●前回のおさらい●
自分の作り出した眞子の清らかなイメージ故に、誰にもビールを薦めて貰えない倉津君。
そんな絶望的な状態の中。
誰かが、そんな倉津君に、そっと救いの手を差し伸べてくれる。
その正体は、誰だ!!
「あっ、そうだ。……あの、向井さん」
「うん?なに?」
「そう言えば眞子ちゃんは、お酒飲めないんですか?」
ハイ!!待ちに待ったこの瞬間。
そしてこの瞬間に、今日の女神様は、今しがた素直に決定しました!!
おめでとう!!
副賞として、後で、熱烈極まりない熱いちゅ~~~をしたる。
だって、眞子は女の子だもん。
女の子同士のキスは、幾らやってもノーカンだってアニメで聞いた事があるもんねぇ~~~。
だから、この程度の事なら眞子ならセーフ!!
まぁ、やらないけどな(笑)
……いや、ちょっと待てよ。
そう言えば、女同士がノーカンってってのはよく聞くが、男同士ってどうなるんだ?
うわっキモッ!!これは余りにも気持ちが悪いので、考えるのはよして置こう。
「眞子?……さぁ、どうなんだろうね?私も、その辺は良く知らないなぁ」
意・地・悪ッ!!
普段から一緒に晩酌をしてるから、眞子が飲めるのを知ってるくせに!!
なんで、そんな意地の悪い事を、そんな平然とした顔で言うのですか?
オィちゃんは悲しいですぞ。
「そうなんですかぁ。……あっ、あの、眞子ちゃん。眞子ちゃんも良かったら1度飲んでみますか?」
「えっ?私ですか……」
いや、ほら、あの、こうは言ってるけど。
この素直の有り難いお誘いを、断る気なんぞ毛頭無いんだぞ。
ただなぁ、折角、今まで積み上げてきた眞子の『清らかなイメージを一気に崩すのもなんだなぁ』っと思って、此処は1度だけ我慢して、断ってみたんだけどな。
ひょっとして、これってイラン事したか?
……いやいやいやいや、今の素直なら、きっと大丈夫だろ。
初めてビールを飲んで美味いと感じたなら、他人にドンドン薦めたくなるのが人の性ってもんだからな。
中々人間って生き物は、そう言う欲求には逆らえないものなんですよ。
うひひひひひひ……だから大丈夫な筈!!大丈夫な筈!!
大丈夫だよな、素直?
「これこれ、素直。眞子ちゃんが、お酒なんか飲む訳ないでしょうに。無理言っちゃダメでしょ」
へっ?
はい?
いや、あの、千尋さんや。
突然、何を言うかと思えば、そう言う訳の解らない毒電波を放つのは辞めて頂けませんかね?
なんの嫌がらせだ、それは?
「あっ、そうかぁ。……ごめんなさい、眞子ちゃん。眞子ちゃんが、お酒なんか飲む訳ないよね。そんなイメージじゃないもんね」
えっ?……嘘。
千尋の戯言に、素直が賛同しちまっただと……
にゃあ~~~~!!
これって、余計な事を言ったばっかりに、まさかの撃沈パターンですか……
こんな事になるんなら、余計な事を言うんじゃなかったよ。
奈緒さん、助けちくり!!
奈緒さん、助けちくりぃ!!
俺は、最後の頼みの綱である奈緒さんに、懇願する様な視線を一瞬にして送った。
勿論、2人にはバレ無い様に……
「あぁ、でも、眞子はクラの親戚だよ。結構、飲める口なんじゃないの?地元も東北出身だし」
あぁ~~もぉ、なんと言うナイスアシスト!!
アナタ様は女神の中の女神、最高の女神様ですにゃあぁ~~~。
何所に居られるのかと思ったら、こんな所に居られたのですね。
意地悪ばっかり言うから、鬼ババァかと思いましたよ。
鬼ババァの仮面を付けて俺を騙すなんて……反則ッスよ。
この可愛いティンカーベル♪
……にしても、素晴らしいフォローですな。
副賞として、奈緒さんには後で『この体を、好きなだけ、ご堪能頂いて構いません』ッスよ。
つぅか、奈緒さんなら……もぉ、好きなだけ抱いて!!
「えぇ~~~っ!!幾ら、馬鹿の真琴の親戚だからって言っても、眞子ちゃんはないでしょ」
「うん、僕もそう思います」
僕は、そう思いません。
きっと眞子ちゃんは、凄く飲める筈です。
樫田さん、おかしな事を言わないで下さい!!
(↑素直風)
いや、それどころか、此処だけの話、結構、笊(ざる)ですよ、この女。
晩酌好きの、ただのアル中ですよ。
「じゃあ、本人に聞いてみれば。その方が真相もハッキリするでしょ」
「そうする、そうする。……ねぇ、眞子ちゃん。眞子ちゃんは『絶対』に、お酒なんか飲めないよね?」
『飲めない』を前提に聞くな。
飲めるわい!!
つぅか、なんで千尋まで、眞子に、そんな良いイメージを持ってんだよ?
俺、オマエが喜ぶ様な事、なんかしたか?
「あぁ、いえ、お付き合い程度の少量なら飲めますよ」
「えぇ~~~っ、ショック!!イメージと違う!!イメージと違う!!そこは、ちゃんと可愛く『ごめんなさい。お酒は飲んだ事がないです』って言ってくれなきゃ困るぅ~~~~」
「えぇ~~~っ、そんな事を言われても……」
だ・か・ら、勝手に眞子を神聖化すな!!
それどころか眞子は、人一倍俗っぽい人間なの!!
「あの、眞子ちゃん。飲めないなら飲めないで、そんな無理しなくても良いんですよ」
あのなぁ……
「あぁ、はぁ、無理にと言いますか。……どちらかと言うと、結構、お酒は好きな方なんですよ」
「嘘……イメージと違う。なんで飲めちゃうんですか?僕も『飲めない』って言って欲しかったなぁ」
だから、あのなぁ~~~!!
オマエ等の腐った頭の中じゃあ、眞子のイメージは、どうなってんだよ?
清らかな乙女か?
清らかな天使か?
はたまた、それとも、それ以上の領域まで踏み込んじまった神か?
それとも違うって言うなら、それ以上の、なにやら『清らかな』だけの訳の解らん生き物か?
ホント勘弁しろ。
そんなんとちゃうわい!!
(↑此処でも、真上さんの弊害が出る俺)
……まぁ良い。
オマエ等が、そこまで眞子に清らかなイメージを持ってるって言うならなぁ。
そのオマエ等の持つ『清らか』なイメージをそのままに『ちゃんと眞子にも酒が飲めるイメージ』ってのを綺麗に上書きしたるわい!!
今からスゲェ感動的な良い話したるから、その耳の穴かっ穿って良く聞きやがれ!!
この清らかな眞子教の信者共め!!
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
折角、素直ちゃんがチャンスを作ってくれたのに……またもや自爆(笑)
そして更に追い打ちをかけるが如く、千尋ちゃんが『眞子はお酒が飲めない筈』っと言い出す始末。
もぉ此処まで来ると、眞子の容姿に、真上さんの性格をベースにしたのが、完全に裏目に出てしまっていますね(笑)
( ´,_ゝ`)プッ……アホですな。
さてさて、そんな中。
なにやら倉津君は、この状況を覆す秘策がある様なのですが。
それが上手く行くかは、次回の講釈。
そこが少しでも気になりましたら、是非、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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