●前回のおさらい●
素直ちゃんの大きな悩みである『人付き合い』を、女友達としての立場で少しだけ解決してあげた倉津君。
そして、そんな折……
「ただいまぁ~~~。あぁ、もぉ重いなぁ」
「ちょっとぉ奈緒。奈緒の方が荷物が少ないんだから文句言うな」
「なに言ってんのよ。これから私は、まだアンタの餌を作らなきゃいけないのよ。少しぐらい荷物を多く持っても、罰は当たらないでしょうに」
「う~~~ん……確かにそうだよね。うんうん、奈緒の言い分の方が正しいね」
「もぉ、この子だけは……」
なんて掛け合い漫才をしながら、お2人がご帰還。
そのまま一旦、2人で荷物を台所めで持って行き。
電波怪獣だけが、少しダルそうに部屋に帰ってくる。
当然コイツからは、常に危険な臭いがしている。
「あぁ~~~、疲れた」
「お疲れ様でした」
素直は、さっきの話で、なにか切欠でも掴んだのか、積極的に樫田に絡んで行った。
その姿は、まさにチャレンジャーだ。
「あれ?素直、やけに機嫌が良いじゃない。眞子ちゃんとなんか有ったの?……もしかして、2人でエロイ事してたとか?」
「なっ!!しっ、してませんよ!!」
「抑制したんだ。眞子ちゃん可愛いから大変だったんじゃない?」
「だから、してませんって!!眞子ちゃんは、僕にとっては『清らかな天使』みたいな人なんですから。眞子ちゃんが居るのに、変な事を言わないで下さい」
天使って……素直さん。
俺の目標である『清らかな乙女』よりも、遥かにレベルの高い存在に認定されてるんですが……
そこまで行ったら、幻想を抱き過ぎですよ。
現に眞子は、さっきトイレの前で、奈緒さんと女同士なのにキスしてましたよ。
結構、眞子は俗っぽいんですよ。
中身が俺なだけに、ただのエロですよ。
「ふ~~~ん。清らかなんだ」
「そうなんですよ。もぉ、これでもかってぐらい、眞子ちゃんは凄い純粋で清らかなんですよ」
『純粋』まで追加された……
ギャ~~~!!もぉやめてくれ!!
これ以上、無駄に眞子のハードルを上げるんじゃない!!
「それって、遠回しに田舎者って言ってるとか」
「なっ!!そんな事は思ってません」
「ふ~~~ん、そうなんだ。そんなに純粋で、清らかなんだぁ」
なんッスか、なんッスか?
素直の言葉を聞いて、電波様が、コチラをジッと見腐りやがってますな。
しかもコタツから出て、じわりじわりと俺との距離を詰めながら……
こりゃあ、なにかロクでもない事を思い付いた証拠だな。
俺のポンコツな危険信号が、レッド・アラート全開に鳴り響いてやがる。
……そして気付けば、毒電波女王は、俺の目の前まで迫って来ていた。
「あっ、あの、なっ、なにか?」
「えぇっと、確か、眞子ちゃんだっけ」
「あっ、あぁ、はい。そうですけど……なっ、なにか?」
「ちょっと、良いかな?」
……っと言いながら、コタツ布団を捲る。
なにする気だオイ!!
「あぁ、はい、良いですけど。……なにが良いんですか?」
「とりゃ」
『バサッ』
「へっ?」
俺の股ら辺に、一瞬、寒気が通過して。
上から『ふわっ』とした感じで、布が膝の上に落ちてくる。
「ふふっ、スカイブルーかぁ。……うんうん、確かに、純粋で、清らか色だと言えるね。私としては、白が希望だったんだけど」
へっ?……スカイブルー?
スカイブルーって言えば、確か、今、俺が履いてる……
・・・・・・
にゃにぃぃぃぃいぃぃ~~!!
しっ……しっ……しっ…………信じられねぇ~~~~~~コイツ!!
この欲豚!!
俺に近寄って来て、イキナリなにをするのかと思えば。
初対面の俺に、なんの躊躇もなく『スカートめくり』して来やがった!!
マジであり得ねぇな、コイツだけは!!
つぅか!!最悪だよコイツ!!
まだ俺、男の気持ちしかねぇから、そんな事されるなんてのは想定外。
この場でスカート捲りされるなんて、夢にも思ってなかったよ!!
ってか!!なにが悲しゅうて、男の俺(気持ち)が、女のオマエに『スカートめくり』なんぞされにゃあならんのだ!!
う~~~わっ!!ダメだこれ。
これ、思った以上に精神的なダメージがデカイし、滅茶苦茶恥ずかしい気持ちになりやがるな。
って言うか、って言うか、死ぬ程、恥ずかしいぞ!!
この調子じゃ、今、俺、自分の体温が解るぐらいだから、顔面も、相当、真っ赤っかになってる筈だぞ!!
多分、奈緒さんにプレゼントしたPEAVEY・B-NINETYより赤いんじゃないか?
・・・・・・
あぁ~~もぉダメだ。
奈緒さんの家の中で、千尋にこんな羞恥プレイをされるなんて……頭が真っ白になってきた。
……でも、なんか言わなきゃな。
「ひっ……酷い……なんで、なんで、こんな事するんですか?……私、樫田さんに、なにか気に触る様な事しましたか?……どうして?……酷い」
「ちょ!!ちょっと樫田さん!!なんて事をするんですか!!」
「へっ?」
「「へっ?」じゃないですよ樫田さん!!樫田さんが酷い事するから、眞子ちゃん、ポロポロ涙を流して泣いてるじゃないですか!!可哀想じゃないですか!!」
俺……泣いてるのか?
そうかぁ……女の子の体って感情が昂ぶると、自然に涙が出てくるシステムが付いてるんだな。
余りの屈辱に、ポロポロと大粒の涙が頬を伝って行くのが解るぐらいだもんな。
それにしても……涙を流すのなんて、何年ぶりだろうな。
今朝の奈緒さんとの話し合いの時以外じゃ、ほぼ記憶がねぇぐらい、泣いた事なんてねぇからね。
ひょっとしたら、お袋が死んだ時すら泣いてなかった様な気がするな。
それなのに……寄りにも拠って『スカートめくり如き』で女子に泣かされるなんてな。
情けな過ぎるぞ……
自分に対する、あまりにも情けない有様から。
更に感情が昂ぶった俺は、表情だけは崩さず、ただ只管、悔し涙を流し続けた。
こんな目に遭うなんて、もぉ死にてぇ~~~。
(↑やっと正気に戻った俺)
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
( ´,_ゝ`)プッ
流石チヒロン、イラナイ事ばかりしますね(笑)
ですがまぁ、この程度の事は、女子しかいない場所ではよくある話なので。
此処で感情的に成ってる様では、まだまだ倉津君も、眞子としての自覚が足りませんな。
さてさて、そんな中。
チヒロンのスカート捲りに対して、眞子の事が気に入ってる素直ちゃんは大激怒中(笑)
この事の顛末は、一体、どう言う形で決着がつくのか?
……は、次回の講釈。
また良かったら、遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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