最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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571 眞子の料理の評価

公開日時: 2022年8月31日(水) 00:21
更新日時: 2023年1月12日(木) 22:13
文字数:2,068

●前回のおさらい●


 眞子として、倉津君也に一生懸命作った「酒の肴」

奈緒さん、美樹さん両名の、その料理に対しての評価は如何なるものか!!


チヒロンは寝てますので(笑)

「お待たせしました」

「おっ、漸くで来たみたいだね。ありがとう、眞子ちゃん」

「あっ、うっ、うん。……ありがと眞子。思ってたよりは、見た目は悪くないね」


美樹さんは素直に喜んでくれてるのに、完全に1人だけ信用してない人が居ますね。


……何故に此処まで、俺の料理の腕を信用しないんだ、この人は?


まぁつっても、奈緒さんの心境もわかんなくもねぇけどな。

こんな簡単な料理とは言え、俺が料理をするなんて、奈緒さんは微塵も思ってもいなかった筈だからな。


けど、奈緒さん。

それがどんなに意外な展開であっても、人ってのは、ちょっとぐらい相手を信用するもんだと思うんッスけど……。


俺は、奈緒さんの疑い切った対応に少し悲しい気持ちになりながらも、作ってきた料理をコタツの上に並べていった。



「あっ、結構な量だね。これって、あの短時間で出来ちゃうの?」

「あっ、はい。基本的には、切ったり、盛ったりするだけなんで、あれだけの時間が有ったら、結構な量が、簡単に出来ちゃいますよ」

「ふ~~ん。手際良いねぇ。それに見た目も良いし、美味しそうじゃない」

「良かったら、どうぞ。美樹さんの、お口に合うかどうかは解りませんけど」

「謙遜……じゃあ、お先に、いただきます」

「召し上がれ」


もし此処で、美樹さんから好反応が返って来たら、ちょっとしたシェフ気分が味わえそうだな。


まぁつっても、俺が倉津眞子だってわかってたら、美樹さんからは、そんな反応は返って来ないだろうけどな。


『料理作るとか、兄貴君キモッ!!』とか言われて終わりそうだもんな。


なので今だけは、眞子で良かったと思うよ。



「どれどれ。あぁ……うん!!これ、良いね。凄く美味しいね!!」

「本当ですか?」

「うんうん」

「……美樹さんの、お口に合って良かったぁ」

「マジでマジで。全体的にサッパリしてる味付けだから、私的にはビールにも合うし。……元々私、脂っぽい物や、濃いぃ料理って苦手だから、これ、かなり良いよ」

「ε-(´∀`*)ホッ。そうですか。……お粗末さまです」


美樹さんは、こうやって感情豊かに、美味しさを表現してくれるから好きですよ。

どっかの誰かさんみたいに、俺が作ったからって、変に疑わないッスからね。


それにしても意外だったのは、美樹さんって、脂っぽい物や、味の濃いぃ料理が苦手なんだな。

見た目がスゲェ現代っ子っぽい雰囲気の人だから、ファーストフード系の脂っぽい料理が好きなのかと思ってたよ。


いつか使えるかもしれないから、この情報も、心にの中にメモしとこ……( ..)φメモメモ


さて、美樹さんは、それで良いとして。

問題は、今だに俺の作って来た料理に手を付けずに、黙々とビールを飲んでる奈緒さんだな。


まぁでも、今の美樹さんのセリフで少しは気に成ったのか……



「ねぇ、美樹。……それって、本当に美味しいの?」

「失礼だねぇ。私、あんまり、人に、お世辞とか言うタイプじゃないんだけど」

「だよねぇ。……ねぇ、眞子。君、こう言うの、本当に、よく作ってたりするの?」


興味を示してくれたのは良いんだけど。

この様子じゃあ、美樹さんが、これほど絶賛してくれてるって言うのに……この人、まだ疑っとるみたいですな。


もぉ、なんか此処まで来たら笑ってしまいそうだ。



「はい。父との晩酌の際に、よく作りますよ」

「ふ~~~ん。……じゃあ私も、ちょっとだけ、お呼ばれしてみようかな。ちょっとだけ」

「どうぞ、どうぞ。お試しだと思って、召し上がってみて下さい」

「あっ、うん、じゃあ遠慮せずに、ちょっとだけ戴くね」

「どうぞ、いっぱい召し上がって下さいね」


『ちょっと』じゃなくて『いっぱい』食べなさいっての!!


まぁ言うて奈緒さんは、常に自炊している人だから。

舌が肥えてるだろうし、人の味付けとかに文句を言いたくない所もあるんだろうけどな。



「あっ……うん」


この人だけは……この期に及んで、まだ疑ってるんッスね。


大丈夫だから、喰ってみって。


奈緒さんは疑いが晴れないのか、ちょこっとだけお皿に取って、口に運んだ。


そして……



「あっ、ホントだ。意外とイケる感じかも」

「でしょ。だからあたしは、最初から『美味しいよ』って言ってるじゃない」

「こりゃあ、失礼……」


いやいや奈緒さん、これ、かなり簡単な料理ッスからね。

この料理なら、ある程度は誰が造っても、それなりには美味しく感じるものなんッスよ。


まぁ、奈緒さんに気に入って貰えたんなら、なによりも嬉いッスけどね。


ご要望があれば、いつでも作りますよ。



「あぁっと、眞子。それよりも、なんか君を疑う様な事を言って、ごめんね」

「そんな、そんな。奈緒さんには、昨晩から、お世話になりっ放しなんですから。そんな事は気にしないで下さい」


……そぅ、此処までの女子会では『比較的』普通の展開だったんだよ。


けどな。

この後、美樹さんがトンデモナイ事を言い出したのが切欠で、話が予想もしない様な展開を迎える。



「昨晩のお世話?……って事は、なに?奈緒は、とうとう性衝動が抑えられなくなって、女の子にまで手を出しちゃったの?それは、人として、流石に不味いんじゃないの」


はい?


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


料理の評判は( ´∀`)bグッ!

されど、此処に来て美樹さんがおかしな事を言い出し『ダークサイドな女子会開幕』の切欠を作ってしまいましたね(笑)


さてさて、どんな会話が飛び出すのやら。


それは次回の講釈。

もしそんな暗黒女子会に興味がありましたら、是非、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

(まだ、かなりライトですからご安心を(笑))

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