最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
殴り書き書店

第十九話 ライブの魔物

097 不良さん、ライブへの心構えが整う

公開日時: 2021年5月14日(金) 00:21
更新日時: 2022年11月18日(金) 20:55
文字数:1,813

第十九話『ライブの魔物』が始めるよぉ~~~(*'ω'*)ノ

 019【ライブの魔物】


 樫田に相談をした後、俺は、崇秀から勧誘を受けた路地に行き。

いつ終わる事無く、無我夢中に成ってベースをかき鳴らし続けている。


理由は至って簡単。

樫田と話して、今はウジウジ悩んでる時じゃないと思い知らされたからだ。


今の俺に必要な事、それは。

『メンバー全員で客を盛り上げ』

『ライブを完全に掌握し』

『みんなの力でライブを成功させる』


それだけが最重要ポイントだ。


だがな。

そうやって明確な目標があるにも拘らず。

今のままの俺じゃあ、一番下手糞なだけに足手纏いになってしまう可能性しかない。


それを少しでも補う為には、今は無心になってベースの練習する必要があると考えたんだ。


それは勿論、自らの為にもなるし、観に来てる客に対する『責任感』でもあるしな。


なので此処では、金を貰って演奏しているとか云々は一切関係ない。

ボランティアだろうがなんだろうが、演奏を聞いてくれる者がいる以上、演者として、最低限、守らなきゃ成らないのルールだとも思えたしな。


まずは、これが出来なければ、先の話なんて無い。

実際の話、俺自身が、奈緒さんや、山中の事、崇秀のバンドの件を考えている事自体どうかしていた。

よくよく考えたら、ライブも成功していない内から、そんな先の事ばかり考えて悩むのは、実に愚かしい行為だ。


だからまずは、最初にしなければいけない事を片付け。

それからライブ終了後の2時間で、今後の事を考える。


初めから、こうあるべきだったんだ。


それに気付いた俺は、誰とも一緒に練習せず。

自分を隔離した状態で、たった1人、路地裏でベースをかき鳴らし続けていた。


なにも思考放棄した訳ではない。

ただ今は、我武者羅にベースをかき鳴らしたかった。


当然、俺の指からは絆創膏の下から血を流し、滲み、弦に滴り流れていく。


こんな事がベース本体に良い訳がないし、ただの自己満足なのかもしれない。

それでも俺はベースをかき鳴らしたかった。


ライブの出番になるまでの時間は、全てコイツに費やすつもりだ。


***


「さっきから姿が見えねぇと思ったら、こんな所に居やがったのか……おい、倉津」


崇秀がライブハウスの裏口から顔を出し、俺を見つけると、そんな事を言って来た。



「おぉ……なんだよ?」

「オマエ、そんな所で、いつまで練習してやがるつもりなんだ?オマエの骨組みに成る音がなきゃセッションが始まんねぇだろ。客がテメェの音を涎を垂らしてお待ちかねだ。もうそろそろ、その練習の成果とやらを観客にたらふく喰わしてやれよ」

「あぁそうかい、そうかい。もぅそんな時間か……まぁ、テメェが心配しねぇでも、こちとら、いつでも準備は万端だ。待ち過ぎて、練習してるだけでもTシャツが汗でビッショリになるぐれぇにな」

「そっかよ」

「当然……いつでも行けるぜ」

「フン。漸く、少しはわかってきたみてぇだな。単細胞は、それで良いんだよ。余計な事を考えるな」

「……だな」


そんな奴の言葉に頷くだけ……


後は、楽屋を目指して歩いて行くだけだ。


この時点で、俺のライブに対する緊張感なんてものは、全くなかった。

寧ろ、この時点で、なにかしろの感情が有ったとするならば、ベースの音で、客を喰い散らかす事ぐらいしかもぉ俺の脳裏にはない。


兎に角、ベースの実力云々を抜きにして、誰かに俺のベースを聞かせたかった。


ダメならダメで、シドみたいに無茶苦茶なライブをやってみるのも悪くないしな。


まぁ、奴みたいなカリスマ性は0だがな……(笑)


***


 そんな事を考えながら、楽屋に入った。


だが、此処に入って最初に受けた印象は、なんだかジメッとした暗い雰囲気が覆っている。

やや薄暗い照明とかの問題ではなく、兎に角、全体的なテンションが低い。


なにより、それが顕著に出ているのは、奈緒さんを初めとする山中及び、アリスの3人組。

ライブ経験者のクセに、全員が床を見て俯き、ライブ会場の熱気に喰われて表情が曇りきっている。


山中に至っては、頭からタオルを被り、完全に顔を隠している始末だ。


オイオイ、大丈夫か、コイツ?

此処まで来て、なにをそんな悲観的になってるのだろうか?


やる事をやってダメならダメで、もぉそれはそれで良いじゃねぇんかよ。


それとも本当に、この異常なライブの熱気にやられてるのか?


けどな。

崇秀と、嶋田さんは、俺と考えが同じなのかして、それらを一瞥すると、なにも言わずステージに向かおうとする。


俺も、それに倣ってステージに向かう道を歩き始めた。



そうしたら……


最後までお付き合いありがとうございました<(_ _)>


前話で樫田さんから、悩んでいたある程度の回答を得た倉津君。

ライブ会場に向かう街通路で、今の自分に出来る事を懸命に練習をして、準備万端と言う感じですね( ´∀`)bグッ!


さて、それが空回りせずに、上手くライブをこなせるのか?

そして、今回のタイトルに成っている『ライブの魔物』とは一体如何なるものなのか?


それは次回の講釈と言う事で……

また良かったら、遊びに来て下さいねぇ~~~(*'ω'*)ノ

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート