最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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1522 崇秀の考える対等な立場とは?

公開日時: 2025年4月5日(土) 00:21
文字数:2,236

●前回のおさらい●


 GUILD譲渡の話については、何とか崇秀を説得しきれた倉津君だったが。

その代わりに倉津君が望む事を聞いてきたので『一度真面目に自分と戦ってほしい』っと望んでしまった。


当然崇秀は、その気持ちを買ってはいたのだが、その他に何か言いたげな雰囲気が残っており……

「オマエさぁ、なんか1つだけデカイ勘違いしてるみたいだから、此処だけは正しとくぞ」

「なっ、なにをだよ?今の話で、何を正そうって言うのだよ?」

「俺と、オマエは、常に対等だって話だ。そこだけは履き違えるなよ」


はぁ?なに言ってんだコイツ?

元からおかしい頭が、さっきの暴走で、とうとうパンクしちまったのか?


もしそうなんだったら、直ぐにでも、スイスかドイツの時計職人の元に行けな。

オマエの脳味噌は精密過ぎて、普通の店舗じゃ取り扱いしてくれないかも知れないからな。


大人しく海外へ行け。


いや、待てよ。

日本の精工舎(セイコー)なら、海外に行かずとも、オマエの精密な脳みそを修理してくれるかもしれんがな。

あそこだったら、世界で唯一無二の機構である『スプリングドライブ』を、20年も掛けて開発した様なメーカーだから、意外と対応してくれるかもしれないからな。


あぁ因みになんだがな。

スプリングドライブって言うのは、クォーツ時計と、機械式時計(手巻きや自動巻き時計)の良い所取りをした商品だと思って貰えば、単純にわかりやすいと思う。


……っとまぁ、時計の話で少々脱線してしまったが。

そんな俺の趣味的な話は、どこかに置いておいて、話を戻そう。



「はぁ?なんでぇ?俺、オマエには借りを作りっ放しじゃん。だから全然対等じゃなくね?」

「いや、例え、そうやってオマエが、俺に借りを作ってたとしてもだな。オマエからは、いつもシッカリ回収させて貰ってるから、なんも貸し借りなんぞないぞ」

「はぁ?どこがぁ?」

「どこが?って。オマエからは、言葉や、行動から全て回収させて貰ってるけど」

「だから、どこがぁ?俺、オマエに有用な事なんて、何もした記憶がねぇぞ」

「いや、十分してるけどなぁ」


……なんの事だ?

このアホンダラァは、一体、何の話をしてやがんだ?


何処をどう考えても、そんなもんは存在しない筈なんだけどなぁ?


・・・・・・


( ゚д゚)ハッ!!

いや、待てよ。

そう言えば1つだけ心当たりがなくもないな。


まさかコイツ!!

また『あれ』の事を言ってるんじゃねぇだろうな!!



「オマッ!!オマエなぁ。まさかとは思うけど、まだあの『DRY』って言葉の話してるんじゃねぇだろうな?」

「まぁ、それも回収した有用な言葉の一環だわな」


やっぱりだ。


まだ言ってやがるのか?



「あのなぁ、崇秀。オマエさぁ、いつまで、その話を引っ張るつもりなんだよ?」

「いつまでも、なにも、そんなもん無期限に決まってるじゃんかよ」

「なんで、そこまで……」

「アホかオマエは?オマエの、あの一言が無ければ、俺は雑魚を倒して喜んでるだけの『裸の王様』を気取るしかなかった訳だろ。勿論、それに伴って、GUILDを強化する気持ちにも成れなかった訳だから、考え様によっちゃあ、オマエがGUILDを作ったも同然になる様な言葉だったんだぞ。そりゃあそうなったら価値が高いのは当たり前だろうに」


無茶苦茶だ。


いやまぁ、コイツが無茶苦茶な事を言ってくるのは毎度の事なんだけどな。


それにしたってだな。

例え、それが切欠に成ってたとしてもだな。

結論的に言えば、崇秀自身が血反吐を吐きながら必至に頑張ってきたからこそ、今のGUILDの姿があるんじゃねぇのか?


その結果、そこに辿り着いたんだろうに。


だから、そんなもん位で貸し借りがチャラに成る訳ねぇ!!



「そんな馬鹿な……そんな馬鹿な屁理屈通るかぁ!!そんな事ぐらいで、貸し借りが無しになるなんて有り得ないだろ」

「いやいや、どこまで行っても、あのオマエの言葉が響いたからこそ、そうやって俺がやる気になったのは事実だ。それに、それ相応の金が俺の懐に入って来たから、オマエや、向井さんや、眞子や、それにGUILDの登録者達に、その実績に見合った報酬としてイベントで還元して来ただけなんだから。そこに貸し借りなんては何所にあるんだ?寧ろ、俺の方に借りが残ってるぐらいだぞ」

「ははっ……もぉ良い。このイカレ頭だけは」

「……ってな訳でだ。俺は、オマエに報酬を払ってただけに過ぎ無かった訳だから。貸し借りなんてモノは、この世には全く存在しないって理論に繋がる訳だな。それ=対等な立場って事に成らねぇか?成るだろ」


はぁ……もう、なんちゅう訳のわからん理論を繰り広げやがんだよ。

そんなんじゃ、完全に自分のメリットなんてものを度返ししてるじゃねぇかよ。


本当に、なんの為に頑張ってるんだオマエさんは?


いや、今それを聞いたら。

絶対に、さも当たり前のような顔をして『そんなもん、眞子の幸せの為だが』っとか言い出しそうだな。


だから頑張ってる理由を聞くんじゃなく。

今現在、コイツが考えてるメリットの方を聞いてみるか。



「オマエって、なんで、いつもそうな訳?自分のメリットとかは考えないのかよ?」

「メリットなぁ。あぁ……っと、そうだなぁ。最初に音楽サイトを立ち上げた時は、金が目的だったから、それなりにメリットってもんを考えて節はあるんだが。ある程度、軌道に乗ってからは、特別、これと言っては考えなくなったな。だからまぁ、そうだなぁ。敢えて今現在のメリットを考えてるとすれば、なにかと世間を騒がせた方が面白いからなんじゃねぇの」


がっ……真性のアホだ。


聞くんじゃなかったよ。



「あのなぁ……完全無欠の快楽主義者か!!」

「いやまぁ、そんなもん言うまでも無く、完全無欠の快楽主義者だが」

「あぁッそ、左様でございますか。オマエ、やっぱ、ただのダメ人間だわ」

「おぉ、良く知ってる」


完全にアカンわ、この子。


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


倉津君も大概アホですが、崇秀も相当なアホですね♪


まぁでも、こう言う無茶苦茶な思想を持つアホこそが、世の中を変えるエネルギーに成り得るので、案外、必要不可欠な存在なのかもしれませんがね。


結構、どの時代をみても、こう言う飛び抜けたアホが世の中を変えてきてますし(笑)


さてさて、そんな呆れる程のアホな2人なんですが。

これで本当に、もうトンデモナイ話は飛び出してこないのでしょうか?


次回は、その辺を書いていきたいと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾



あっ……これは余談なのですが。

倉津君、本編でも趣味を語った様に、実は時計が好きだったりします。


まぁ勿論、そうやって好きだとは言っても。

コレクションをしてるまでには至らないのですが、意外とトンデモナイ時計を所持してたりもしますです(笑)

(*'ω'*)b


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