最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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1487 それは自分の立場を勘違いしたアホガキの発想だぞ

公開日時: 2025年3月1日(土) 00:21
文字数:2,365

●前回のおさらい●


 沙那ちゃんの住居に成るであろう家のリフォームを手伝ってくれる山中君。

そんな中にあって、腕の良さから、組の賃貸物件のリフォーム関連の依頼を出して、山中君の実家を含めて恩返しをしようとしてたら……


「そうか。そりゃあ、なんとも有り難い話やのぉ。……そやかて、あれやのぉ」

「うん?なんだよ?」

「そないに家や店舗をぎょうさん持っとるとか言われたら、なんか家の格の違いを思い知らされんのぉ」

「はぁ?なんでだよ?なんで、そんな事を言うんだよ。そんなの関係ねぇじゃん」

「いや、そやかてオマエ。方や仕事貰う立場で、方や仕事を与える立場やったら、全然立場がちゃうやんけな」

「アホクサ。なにを言うかと思えば」

「なんでやねんな?それが現実やんけな」


この馬鹿タレ。


そう言うので、立場なんてものは関係ねぇの。

これは『家の格差』とかの問題じゃなくて、重要なのは『利害の一致』の話なの。

良い仕事さえしてりゃ、仕事や、立場に貴賤なんてモノはねぇの。

それが例え、仕事を請け負う側の立場であろうと、仕事を依頼する側の立場であろうと、これは、なにも変わりはしねぇ。

逆に言えば、リフォーム業者が居なきゃ、ウチの商売もあがったりな部分も有るんだから、所詮は、持ちつ持たれつな関係に過ぎない。


だから、本当に立場なんてモノは関係ねぇ。


それによぉ。

安くで、丁寧な仕事を請け負ってくれる会社があるなら、そこに依頼を出して請負って貰うのが、ウチの組としても有り難い事じゃねぇかよ。


この件に関しては、ただ、それだけの事だぞ。



「あのなぁ、山中。そりゃあな。ある意味、立場や、金には困ってねぇのかもしんねぇけどな。その分それは『世間体』って言う大きなリスクの上に成り立ってる様なもんだぞ。こんなもん、実際は、全然良い立場でも、なんでもねぇぞ」


それにだ。

良い立場なんてものは、傍から見れば良い様に見えるだけの話だぞ。


実際体験したら『人に避けられて生きる』って大きなハンデを背負わされるだけだであって、それに対するメリットが『金に困らない』ってだけだぞ。


こんなもんが羨ましいか?



「まぁ、そやろうけどやな。心の何所かに『アイツの所に仕事やってる』とか普通は思うやろ」

「はぁ?そんな事、全然思わねぇつぅの。大体にして、なんで、そんなアホな事を思わにゃあならんのだ?意味が解んねぇわ」

「いやいや、普通、思うやろ」

「いや、そんなの全然思わねぇぞ。……つぅか、そんな考え、小学生以下の幼稚な考えじゃねぇかよ」


意外と幼稚臭い考えも持ってるんだな。


ってか、俺……そんな風に見られてたのか?


あのなぁ、山中さんよぉ。

そんなもんは『親の社会的な立場を自分も同じだと勘違いして、自分も偉くなったと錯覚する様な馬鹿ガキ』のやる事なんだよ。


大体にしてだなぁ。

親の会社デカさや、親の権力に縋りながら威張って、なんに成るんだよ?


そんなもん『自分には【親の権力】以外は何もない』って、自分自身が無能だと宣言して回ってるだけの虚しい行為だぞ。


どうせ、そう言った親の立場を利用するならするで。

それを上手く使って、自分のコネクションを構築していくのが先決ってもんだろうに。


まぁそれにだな。

みんなで成功を分かち合うからこそ、お互いが良い関係で保って居られるんじゃねぇのか?


オマエ……その代名詞のバンドやってるのに、間抜け過ぎるぞ。



「なんでやな?少しぐらいやったら、そう思うやろ」

「だから思わねぇっての。綺麗事かも知れないけどな。俺は、知り合いみんなで成功したいんだよ。だから、協力して貰ってるとしか感じねぇな」

「マジでか?」

「マジでだ」


いや、まぁ、そりゃあな。

奈緒さんに出逢うまでは、そんな事も微塵も考えず。

前述した通りの馬鹿ガキ同然、自分勝手に好き勝手な振舞いばかりしてたけどだな。

あの人に出逢ってからは、立場なんてモノは『本当に、なにも関係ないんだな』って、本気で思える様に成ったんだよ。


『人の為に貢献する大切さ』『みんなで分かち合う楽しさ』ってもんを、身を持って教えてくれたからな。


それに奈緒さん以外にも、眞子や、崇秀なんかも、そう言う類の生き方をしてる人間。


口惜しいけど……そう言うの格好良いじゃんかよ。


だから、まぁ俺も、少しづつだがそれに倣ってる訳だ。

……ってか、最近、虚勢を張りながら、威張りたいとも思わなくなったしな。


あんなもん、ちっとも楽しくないし……ただ只管疲れるだけだ。



「ふ~~~ん。さよか。……マコ、なんぞ変わったのぉ」

「そっかぁ?基本的に俺は、なにも変わっちゃいねぇぞ。元々、人と接するのは好きだったんだけどよぉ。その接し方が解んなかっただけだからな。……それを奈緒さんが、キッチリ教えてくれただけのこったからな」

「ほぉ~~~。ほんだら、今のオマエが在るんは、全部、奈緒ちゃんのお陰って事か?」

「そういうこったな。あの人が居なきゃ、きっと俺は、糞溜め人生まっしぐらだったろうからな。だから此処は『あの人のお陰だ』って言い切っても過言じゃねぇな」


昨日、そんな奈緒さんに、散々酷い事を言っちまったけどな。


あれについては、キッチリと大反省しやしたんで……お許し下さい。



「ホンマに言い切りよったな」

「まぁな。言い切るも、なにも、現実そうだからな。……それによぉ。今の内に、良い人間関係を構築しとかなきゃ。もし俺が将来ヤクザにでも成っちまったら、誰も遊んでくれねぇ様に成っちまうじゃねぇかよ。幾らヤクザとは言え、そんな人生、虚しすぎんだろ」

「あぁ、なるほどなぁ。この話の本命は、そこやったんか?」

「まさにそこだ」


……って言うのはな。

チビ太のアホが気付かせてくれたんだよな。


アイツはチビで、口が悪くて、態度もデカイ。

それはそれもぉ最悪な奴だけど、悪知恵だけは天下一品だからな。


そう言う面では、アイツから学ぶ事は多い。


実に面白い奴だしな。


……っとまぁ、現実的なオチが付いた所で。

この後、3時間程、淡々と壁にコンクリートを塗って行く訳なんだが。


……意外と終わらねぇな、これ。


そりゃあまぁ、そう簡単に終わる訳ねぇか(笑)


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


今も昔も変わらず。

自分の親の権力を笠に着て偉そうにしてる子って、どの時代にでも結構居るんですが。

冷静に見たら、あれほど、滑稽なものはありませんよね(笑)


本編でも倉津君が語っていました様に、それは『自分の無能さをひけらがし、親の権力を使って有能に見せようとしてる』だけの所業に他なりませんからね。


まぁまぁ、そうは言いましても。

物を知らない子供の頃なんてものは、そんなものが『凄く』見えたりするものなので、幼少の頃ならば有効な手立てなのかもしれませんがね(笑)


さてさて、そんな中。

一旦、話にも落ちが付いたので、此処からは淡々と壁の補修をして行く訳なんですが。


これ……本当に終わるんですかね?


まぁ、どうやっても終わらせなきゃいけないですが。

次回は、その進行状況について語っていきたいと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


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