●前回のおさらい●
奈緒さんの意地悪に抵抗する為『奈緒さんが反省するまで、倉津真琴を封印して眞子でしか話さない』っと言ったのが運の尽き。
以前約束した『奈緒さん意外とは男言葉で接しない』っと言うのも持ち出され『オッパイモミモミの刑』に処された倉津君。
それでどう成ったかと言えば……(笑)
……気の遠くなる様な長い長い1時間が経過した。
『ぼぉ~~~~~~……』
思考が完全に停止し、茫然自失のまま乱れた髪を直す事無く。
体の全部分の力が完全に抜け落ち、指1本動かす気力も無い。
そんな力の無い状態だから、壁に凭れ掛かるしか体制を維持して座ってられないでいる。
しかも、下着姿にされた上に、おっぱい放り出したままで……
もぉ、なにが悲しいのかすら解らないまま。
ただ……ポロポロと涙だけが、止めどなく頬を伝って流れる続けている。
なにが有ったかは……なんも聞かんとって……
「にゃあぁ~~~、スッキリした」
今、背伸びして満足気にしてる、このとても可愛い人が、俺をこんな風にした張本人。
この人が犯人です。
それだけは間違いないです。
その犯人は、何かに満足した様に笑顔のままでコチラをジィ~~~っと見ている。
嫌な予感が……
「あっ、あの、なんですか?」
「ねぇねぇ、眞子、良い汗掻いたよね」
それを、今聞きますか?
「・・・・・・」
「あれ?おかしいなぁ?眞子の声が聞こえてこないんだけど。……お返事は?お返事はどうしたのかなぁ?」
「あぁ、はい。そっ、そうですね。一杯、良い汗掻きましたね。……そうですね」
反抗出来ねぇ~~~!!
さっきの口に出すのも恐ろしい様な出来事を自分の体で『体感』したら、奈緒さんに反抗する気力さえ失せる。
俺の目の前に立つ、彼女の姿は……まさに『絶対的女王』の貫禄だ。
逆らうと、今度はなにされたもんか、わかったもんじゃない。
故に、俺は大人しく『ガンジー宣言』
「だよね。眞子ってば、私に借りてる下着なのに、エロイ声あげながらベチャベチャに下着を濡らして汚しちゃうんだもんね。……そりゃあ、汗も掻くよね」
言わんとって……
お願いやから……
AVとかで、AV男優が相手の女性器から愛液取り出して良く言うセリフだけど、これを正面切って言われると、死ぬ程、恥ずかしいな。
もぉ、見んとって……
「・・・・・・」
「返事」
「あっ、あの……」
「因みに眞子。借り物のパンツを、そんなに汚したんだから、ちゃ~~んと、自分の下着がどうなってるか綿密に答えるんだよ。さぁ、どうなってるのかな、眞子ちゃん?言ってみ」
「ぬっ、ぬっ、濡れて……ますね」
「おぉ~~~、確かに、眞子ちゃんは、パンツが透けて女性器が丸見えだね。恥ずかしいね」
いやあぁぁ~~~!!
もぉ~~~助けてぇ~~~!!
そんなに『モロ』に言わなくても……
「うんうん。……じゃあ、下着がビチャビチャの眞子ちゃんが風邪を引いちゃイケナイから、今から一緒に風呂入ろっか?」
「あの、遠慮……」
「あぁ?」
怖いよ、この人……
エリート不良と言われた俺が言うんだから、絶対に間違いないって……
だってよぉ。
今、奈緒さんに睨まれただけで失禁しそうなんだもんよ……
俺の女性化が、さっきの一連の惨劇で一気に進行してるだけかも知れないがな。
この人……絶対に、中学時代ロクでもない学校生活しか送ってねぇぞ。
それ……確実に、普通の人がしちゃいけない、人殺しの眼ですよ。
「あっ、あの……入ります。あぁ、いえ、是非、奈緒さんと一緒に入らせて頂きます」
「そっ。素直で可愛いね、眞子ちゃん。じゃあ、私が、体を綺麗に洗ってあげるね」
「遠慮して……」
「なんてぇ~~~?今なんか言った?良く聞こえなかったんだけど」
「あっ、あぁ、はい、ありがとうございます、奈緒さん。嬉しいです……とっても……」
「あぁ?『奈緒さん』じゃなくて『奈緒おねぇ様』でしょ。ちゃんと言ってみ」
えぇ~~~……
あの、奈緒さん。
今から、あっしと奈緒さんは、そう言う関係が構築されて行く予定なんですか?
あっしは男なのに、完全にネコな役回りなんですかね?
いやだぁぁ~~~!!
それだけは嫌だぁ~~~!!
そんな事に成っちまったら、俺の男としての尊厳がぁ……
「あぁ、あぁ、あの、はい、あの、奈緒おねぇ様」
「んっ、宜しい。……んじゃあ、2人で、ゆっくり風呂入ろっか」
「あっ、はい……喜んで……あの、でも、まだ足腰が立たないと言うか……」
「うんうん、そうだよね。……まだ1時間残ってるもんね。楽しみだね、眞子ちゃん」
「へっ?」
「勿論、お楽しみは、これからだよぉ~♪風呂場でも、じっくり女の子を堪能したまえ」
「えぇえぇぇぇ~~~!!」
力が全く入らない俺は、奈緒さんに引き摺られて風呂場に強制連行されて行く。
まさに問答無用だ。
「いやぁあぁぁぁ~~~、誰か助けてぇ~~~、気持ち良いのは、もぉイヤァ~!!」
「はいはい、泣いても、叫んでも無駄無駄。誰も助けに来んよ」
「あの、奈緒おねぇ様。もぅホント無理です。これ以上やったら死んじゃう。眞子は、おかしくなっちゃいます。……だから、やめて……ねっねっ」
「ヤダ、勝手に死ねば」
俺は唯一残された下着を、山賊みたいな人に強引に剥ぎ取られ。
問答する間もなく、風呂場に押し込まれる。
うわ~~~ん、此処に来ても、まだ体が動いてくれない……
このままじゃあ、奈緒さんに快楽死されるぅ~~~!!
「あっ、あの、あの、あの、辞めて奈緒おねぇ様。お願いだから……ねっ」
崇秀との約束で『女の性感覚』は知っちゃダメって念を押されてるんだからぁ~~!!
もぉ辞めてぇ~~~~~!!
奈緒さん、これ以上は、マジで俺が豪い事になっちまいますよ!!
帰れなくなるから!!本気で帰れなくなるから!!
……誰でも良いから、助けちくりいぃぃ~~~!!
「ヤダ」
「いやあぁぁ~~~~!!」
終わった……
このままじゃ、地獄の快楽天・向井奈緒さんの手によって、女の性感覚に完全に目覚めちまいそうだ……
今度こそ、本当に終わったな、男としての俺が……
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
真剣な話をしていたのも、どこへやら。
奈緒さんにオッパイを揉まれ大変な事に成って、今回のお話である第二十五話『報告……そして禁断』はお仕舞です(笑)
まぁでも、こうやって、崇秀の報告を聞いて『色んな精神疾患の事情』を知ったり。
奈緒さんの妄想を聞いて『普通に見える一般人でも、多少はBLに興味がある』事を知ったり。
崇秀のは止められていた『女性の性感覚』っと言う禁断を知る事も、また1つの経験。
これらの経験が、後にどう生かして行くかを考えるのが、今の倉津君の考えるべき事なのかもしれませんね。
まぁただ……『奈緒さんの妹的な立ち位置』にされてしまったのは、あまりにも哀れですが……
さてさて、そんな中。
次回から始まる第二十六話は『コミケとライブ』っと言うお話を書いて行きたいと思います。
とうとう、TS編始まって以来の初めてのライブですね♪
どう言う状況下で、真子としてライブをする事になるのかは、次回からの講釈なのですが。
もし、少しでも興味を持って下さいましたら、是非、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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