最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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378 高性能衛星型電波受信装置女の来校

公開日時: 2022年2月19日(土) 00:21
更新日時: 2022年12月27日(火) 14:51
文字数:2,069

●前回のおさらい●


 カジ君と話している内に、沢山の証拠を突きつけられ。

田中奈緒美の正体が、奈緒さんだとバレてしまった倉津君。


そんな大変な状況なのにも拘らず、誰かが倉津君の肩を叩き、振り返った彼の頬に指が突き刺さる。


その指を刺した人物とは、一体……(笑)

「ダーリン♪」


ぶぅぅぅうぅうぅ~~~!!


此処で、何故に千尋?


つぅかよぉ。

声を掛けた瞬間に、こんな公衆の面前で、俺の腕に腕を絡めて、腕組むな!!

そんで、無駄に脂肪の付いたデカイ胸をグイグイ押し当てんな!!

最近、奈緒さんとイチャイチャしてねぇから、俺の意思に反してオマエで勃起しちまうだろうがよ!!


不本意な事になるから辞めれ!!



「かっ、樫田先輩……」

「テメェ、千尋。なにしに来やがった?」

「へっ?」

「逢って、直後に、この言われ様。流石に、それはなくない?折角さぁ、忙しい中、奈緒に頼まれたから、時間を割いてまで代理で遊びに来てあげたんだから。アンタ、ちょっとは感謝しなさいよね」

「あのなぁ千尋。俺は、そんな事を一ッ言も頼んでねぇからな。今すぐ帰れ」

「またまた、そんな事を言っちゃってぇ。はいはい、本当は嬉しいくせにぃ。照れない照れない」

「ワァ~~~、嬉シイナァ。嬉シサノ余リ、息ガ詰マッテ死ニソウダァ(棒読み)」

「アンタ、いい加減にしないとマジで殴るわよ」


この程度のコミュニケーションで、俺を殴らなくても宜しい。


ってか、この馬鹿、マジでなにしに来やがったんだ?


大体なぁ『奈緒さんの代理で遊びに来た』とか、軽々しくぬかしる様だがな。

オマエじゃ、奈緒さんの代理は務まらねぇ。


基本のスペックが違いすぎるんだよ。


まぁ、そうは言っても、千尋は、そこそこ顔は悪くねぇけど……

まぁ、そこそこスタイルも悪くねぇけどな……


所詮は千尋だし……



「っで、なんの用なんだよ?」

「だから、遊びに来ただけ」

「……帰れ」

「冷たいね、ダーリン。前世では、あんなに激しく愛し合った仲なのに」


オイオイ、また始っっちまったよ。

この電波怪獣の、どこの星ともわからねぇ宇宙との交信が……


あのなぁ、オマエねぇ。

そう言う他人に誤解を招く様な事を、ホイホイと口に出してんじゃねぇよ。


オマエが変に絡んでくるから、カジが、おかしな目を俺に向けてるじゃねぇか。


そうやって変に誤解されるから辞めれ、この地球外生物!!



「クラッさん。……まさか、樫田先輩と付き合ってるのか?」


それは、酷い誤解だぞカジ君!!


人として、そんな酷い勘違いをしちゃあいけないよ。



「アホか!!誰が、こんな高性能電波女と付き合うかよ!!俺は、そんな物好きじゃねぇわ!!」

「恥ずかしがらなくて良いって……ダーリンとは、前世からの仲なんだよねぇ。正に永遠の愛だよねぇ~~」

「オマエはアホか!!やめんかぁ!!」


猫の子みたいにゴロゴロ、俺の腕に顔を擦り付けるな!!

そんな事を公衆の面前でされたら、更に、余計な誤解をされるだろうに!!


それにオマエさぁ、最近なったばかりとは言え、一応は芸能人なんだろ。

ならちょっとは、その自覚ってもんを持ったら、どうなんだよ?このボケ電波!!



「マジかよ。……奈緒ちゃんだけじゃなくて、樫田先輩まで……」


いや、人の話を聞いてるか、オマエ?

どこをどう聞いたら、そんなおかしな回答が出て来るんだよ?

ひょっとして、オマエの脳内には『低性能変換マシーン』でも装備されてるのか?


もしそうなら、完全に壊れてるから、ヤフーオークションにでも出してしまえ!!



「だぁ~~~~!!誤解するな!!コイツは、いつも、こうやって俺をからかって遊んでるだけなんだよ!!腹ん中じゃ、俺の困った姿を見て喜んでる、ドSド腐れ電波女なんだよ!!」

「違うも~ん。真琴とは、前世からの付き合いだも~ん」


黙れ……


いやもぉ、ホント頼むからな。

その電波障害で狂った頭の中のおかしな妄想を、口に出して話をしてくれるな。


これは懇願と命令だ。



「クラッさん……羨ましすぎるぞ」


オマエの脳味噌は、ショート寸前よ。

早く、家電量販店にでも行って、その壊れた脳を修理してきて……


大体、オマエなぁ、こんなのに絡まれてる俺の姿を見て、どこをどう見りゃあ羨ましく見えるんだ?


ポンコツ過ぎんぞ!!



「ハァ~~~、なにがぁ?つぅか、なに言ってんのオマエ?」

「そうそう。真琴は、人が羨ましがる様な立場なんだからね。もうちょっと、あたしを大事に扱いなさいよ」

「千尋、オマエは黙れな。……ってかカジ、どういう事だよ?気でも触れたか?」

「なんでだよ?樫田先輩って言やぁ。去年のミスコンの覇者だぞ。だったら羨ましくても当然だろ」

「はぁ?この高性能衛星型電波受信装置女がか?そんな馬鹿な……なんかの手違いか、裏金でも動いてたんじゃねぇのか?」

「ホント失礼だね。アンタって」


あれ?


しかしカジの奴、おかしな事を言うもんだな。

俺、確か去年文化祭、多くの芸能人が来校するとか言う噂を聞いて、学校に来てたんだがなぁ。


そんなイベントが有った事すら記憶に無いぞ。


……って事は、あれか?

あれ程、はしゃいで、校内をウロウロしていた俺が知らないって事はだな。

校内のどことも知れない地味~~~な場所でやってた、人気が全くない地味~~~~なイベントか?


まぁ、逆に言やぁ、それなら千尋にも優勝の可能性が出て来るってもんだ。


参加人数総数2人とかな。



ぷっぷっぷっ……これなら、結構有り得るかもな。


千尋だし……( ´,_ゝ`)プッ


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


倉津君の頬に指を刺した人物の正体は、倉津君の天敵『樫田千尋ちゃん』でしたね(笑)


まぁ、天敵とは言っても、普通に仲が良い関係なんですけどね♪


さてさて、そんな中。

去年の文化祭のミスコンが話題に上がったみたいですが……此処から、どんな展開が待ち受けているのやら(笑)


それは次回の講釈。

また良かったら遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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