最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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1417 考えが、どこまでも楽器基準な沙那ちゃん

公開日時: 2024年12月21日(土) 00:21
文字数:2,063

●前回のおさらい●


 最初は嫌悪してたものの素直ちゃんと友達に成った沙那ちゃん。

だが、そこでの沙那ちゃん認識が……素直ちゃんが芸能人だと言う認識はあるものの。

『何故、自分達で楽器の演奏をしないのか解らない、不思議な集団?』っと言われ、素直ちゃんは……(笑)

「えっ?あっ、あぁ、うん」

「でも、なんで自分で楽器を使わないの?演奏を人任せにするなんて変だよ」

「えっ?えぇっと……」


困ってるな。

完全に素直が困惑しただけの状態に成っちまったな。


そりゃあまぁ、一般的に考えれば、そんな風にアイドル・ユニットを捉えてる人間は居ないからなぁ。

それだけに素直が、この沙那ちゃん独特のビルダー思考に困惑しても、しょうがないんだけどな。



「えぇっとなぁ、沙那ちゃん。素直は演奏しないんじゃなくて、今はしてないだけだ。ちゃんとキーボードとかの演奏が出来たりするんだぞ」

「そうなの?なら、納得」

「えっ?どうして?」

「うんっとね。音楽や、楽器の基本はメロディーラインだから。音楽をやってたら、キーボードとか、ギターが弾けて『当たり前』だから」


いや……ちょっと待ってくれ沙那ちゃん。

その当たり前の事が、俺……両方出来ないんですが……そんなんで大丈夫なのか、俺?


まぁ言うて、ギターならベースと同じ弦楽器だから、法則性さえ解っちまえば、なんとか弾く事位なら出来るかもしれないが。

キッチリとした演奏となると、かなり無理があると思うんだよなぁ。


故に俺は『そんな基本さえ弾けない』っと言っておいた方が、この場面では正しいんだろうな。



「詳しいんだね」

「うぅん、普通。楽器してる人なら、みんな知ってるよ」


そんな音楽業界での常識さえも知りませんでしたな。


マジで絶望的だな俺。



「そうなんだ。けど、どう言う原理で、ギターやキーボードが弾けて当たり前なの?」

「原理って、なに?」

「えぇっと、原理って言うのは、理由の事かな」

「理由?……ギターや、キーボードを弾く理由?」

「うん」

「それなら簡単だよ。リズム感は、後からでも付けれるから、先にメロディーから入るのが当たり前だから。それに他の楽器だと、ベースは子供の指じゃあ届きにくいし、ドラムだと足が届かなかったりするから。それに年齢に合わせて買うと高く付くしね」


あぁ、確かになぁ。

ベースは、ギターに比べてネックが長いから、子供が扱うには少々難い楽器になっちまうのかも知れないし。

ドラムを叩くにしても身長の問題があるか。


それ故に、沙那ちゃんはギターやキーボードを最初の楽器としてお薦めしてる訳だ。


まぁ、そうは言っても。

ショートスケールを使えば、ベースは弾けるだろうし。

高ささえ合わせれば、ドラムは扱えなくもないんだけどな。


けどまぁ、沙那ちゃんの言う通り、そんなもんを毎度毎度、身長や指や手の長さに合わせて買い直してたんじゃ、幾らでも金が掛かるし。

ベースやドラムでリズムを取って音楽を楽しむよりも、最初はギターや、キーボードでメロディーラインを作って演奏した方が楽しいって原理なのかもしれないしな。


結局の所、始めても、続けられるものじゃなきゃ意味もねぇしな。



「へぇ~~~っ。よく知ってるねぇ」

「普通だけど。みんな知ってるよ」


これが所謂、沙那ちゃん的な一般常識って奴なんだな。


なんの話をするにしても、基準は全て音楽にあるんだけどな。



「そうなんだ。じゃあ沙那ちゃんは、なにか楽器は演奏出来るのかな?」

「ギターなら、ちょっとだけ弾けるよ」

「へぇ。その年で、もぉギターが弾けちゃうんだ」

「うん。小さい頃から、ギターが一番の友達だよ」

「幾つ位から弾いてるの?」

「う~~~んとねぇ。弾き始めたのは憶えて無いけど、3歳ぐらいからギターは持ってたね」


ガハッ!!

ななななな、なんですとぉ!!

これは中々にして衝撃の事実が明らかに成ったもんだな。


まぁまぁ、楽器が弾ける事だけは以前にも聞いていたから、弾ける事自体には衝撃は無かったんだが、まさか3歳からギターを握ってるとは夢にも思わなかったわ!!


ってか、3歳からって事は、この年にして早くもギター歴7年って事じゃんかよ!!


まぁまぁ、今の所、沙那ちゃんの実力が、どれ程のものか不明瞭な部分ではあるんだが。

7年もズッと弾き続けて来たって事は、ギターが、ほぼ生活の一部なんだと考えても、おかしくはないな。


それにしても、まさか親父さんの楽器教育が此処まで徹底したものだったとは……


実際、楽器を作る以上。

楽器の腕も、それ相応のにないと『善し悪しすら判断できない』もんなぁ。


恐ろしい程の英才教育だな。



「さっ、3歳?3歳からギターを弾いてるの?」

「うん、そうだよ。お姉ちゃんは、どれ位キーボードが弾けるの?」

「えぇっと、ちょっとだけ……かな」

「ちょっとかぁ。じゃあ沙那と同じで、毎日6時間位を5~6年弾いてるって所だね」

「えっ?」

「えっ?違うの?」

「えぇっと、練習は、毎日1時間位かな。しかも、昨年始めたバッカリ」

「うん?それ、ちょっと弾けるってレベルじゃないよ。多分、ド素人のレベルだよ」


オイオイオイオイ、マジでちょっと待ってくれ。

ひょっとしてなんだが、沙那ちゃんが言う『ちょっと弾ける』のレベルって、異常に高くねぇか?


そんで沙那ちゃんって、滅茶苦茶、上手いんじゃないのか?


いやいやいやいや、これは、かなり気に成る発言だなぁ。


よしよし、ならば……少し沙那ちゃんに提案してみるか。


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


全ての基準が楽器と言う沙那ちゃんでしたぁ。

まさに『あの楽器馬鹿な親父さんが育てた』だけの事はありますね。


かなり、この辺も徹底されてるみたいです。


まぁ、沙那ちゃん本人は楽しんでやってるので、別に苦もないようですし。


……っとなると。

矢張り此処で気になるのは、倉津君同様に『沙那ちゃんの技量』


果たして、どれ程の技量を持っているのか?


次回は、それを沙那ちゃんが了承したら、書いて行きたいと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


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