●前回までのおさらい●
夏休みが始まる。
だが、文句ばっかり言ってる倉津君。
……さてさて、学校以外の事も、散々、脳内で文句も垂れた事だし。
帰宅した生徒が、殆どに成った来たから、教室にも人がまばらになってきた。
んじゃま、これ以上、此処でゴチャゴチャ言ってても仕方がねぇし、そろそろ俺も練習場にでも移動っすかな。
結局、今日は、何所で誰とやるんだっけかな?
再び、ペラペラとスケジュールを見る。
あぁ、今日は、ステラ・奈緒さん・ジミーのB班ッスな。
……って事はだな。
移動先は、奈緒さんが1人暮らししている上星川か……
あそこって、結構なにも無いから、実は、何をするにもイマイチ不便なんだよな。
なら、練習時間まで、まだ時間も有る事だし、少し横浜で買い物でもして行くか。
俺は、そう決めて、漸く、生徒が居なくなった教室を後にしようとした。
そこに……
「YOYOマコッちゃん、今日暇か?暇だよな」
……っと、呼びもしねぇのに、エリート・アホ劣等生の善井が、なにやら慌しく教室に飛び込んできた。
このアホ・エリートが、俺の所にワザワザやって来るって事は、間違いなく100%厄介事だ。
大方の予想では『喧嘩のHELP』ってのが、関の山なんだろうがな。
「暇じゃねぇし、嫌だ、断る……面倒臭ぇ」
「いや……俺、まだなんも言ってねぇし」
「どうせ、なぁ~~~んのメリットもねぇ、どこぞアホ共と、糞ショウモナイ喧嘩だろ……面倒臭ぇ、面倒臭ぇ、断る」
「いやいや、マコッちゃん、今回の喧嘩は、そんじゃそこら辺にある、ただの喧嘩って訳じゃねぇんだよ。勝ったらよぉ。……なんと!!相手の連れて来た『女食い放題』って大サービス付きの大一番なんだよ。どうだよ、マコッちゃん?これならヤル気がバンバンに出て来ただろ」
……アホかコイツ?
いや、確認しなくてもアホなんだが、度の越えたアホだな。
あのなぁゼンよぉ、俺は、んな、ミットモネェ真似をする必要はねぇの。
貴様の様な彼女も居ない、悲しくも、虚しい人生を送っている『ヘボ垂れ』とは訳が違うんだよ。
今現在の俺は、数ヶ月前の俺と違って、女にゃ一切困ってねぇの。
つぅか、寧ろ、女性関係に関しては、満足行き過ぎて怖いぐらいだ。
……まぁ、その分、違う意味では、色々困ってるがな。
「飢えてんのか、テメェは?ガッツキやがって、ミットモネェ奴だな」
「いや、別に飢えてはねぇけどよぉ。こんなチャンス滅多にないぜ。マコッちゃん、まだ童貞なんだろ?チャンスじゃん。女やり放題なんだぜ!!」
「死ねクズ」
「ちょ、ちょ……なんでクズ呼ばわりすんだよ?良いじゃんよぉ。別に、やりまくってもよぉ」
「オマエって、ホント、そう言う所が下衆いよな。そんななぁ、絵に描いた様な上手い話が、世の中にゴロゴロ転がってる訳もねぇし。大体、やるだけのSEXなんぞオナニーと一緒だ。そんなもん、やる価値もねぇよ」
ちょっと崇秀の真似をして『オナニー批判』みたいな事をしてみた。
まぁ実際は、自分の彼女である奈緒さんで、色んな事を想像してオナニーやってるだけの情けないオナニストなんだけどな。
虚しいな。
ヤッパリ、あのスケコマシの崇秀とは大違いだ。
「良いじゃんかよぉ。頼むよマコッちゃん、今回だけ……なっ、なっ、頼むって」
哀愁を漂う必死さだな、オイ。
……まぁ良いか。
最近バンドの事で、頭が一杯になってたし。
少しの時間で終わるなら、ストレス解消には持って来いな案件かも知れんしな。
それに、横浜で買い物とかしてるより、ズッと俺らしいか……
「面倒臭ぇなぁもぉ。……っで、ドコのドイツとやるんだよ?」
「おぉ、なんかな。凶走連合・ビーストとか言う、訳のわかんねぇ新興暴走族の瀬野って奴なんだけどよぉ。なんか聞く所によるとよぉ、矢鱈滅法、喧嘩が強いらしいんだよな」
はぁ?誰だ、それ?
大体にして、なんだよ、そのセンスの欠片もないチーム名は?
そんなチーム名を掲げてて恥ずかしくねぇのか?
「ぷっ……なんだそりゃあ?それ、ドコのお笑いコンビ名だよ?俺に勝てないのが前提で、俺を笑わせて悶絶死させるつもりか?中々新しい戦略だな」
「いやいや、確かに、そのネームセンスは悪いんだが。その瀬野って奴、マジで強いらしいぞ。その証拠に、ウチの花が、その瀬野って奴にやられたって話だぜ」
「花がねぇ……まぁ良いや。取り敢えず、助っ人はしてやるよ。但し、俺、結構、忙しいから、今直ぐにセッテイング出来なきゃ無理だぞ」
「あぁそれなら大丈夫。相手の奴等、もうウチの学校まで来てるし」
「なんとも用意の良いこったな。っで、ドコに居んだよソイツ」
「アイツ等だよアイツ等」
ゼンは、窓から校門の方を指す。
見てみると、そこには、如何にもっポイ奴等が4人程タムロしていた。
しかも、自分達のスクーターの横で、ウチの生徒を威嚇しながら、うんこ座りしている。
アッ……アホだ。
オマエ等『ビー・バップ・ハイスクール』の読み過ぎだ。
こんなもん、それに影響されただけの、なんちゃって不良全開じゃねぇかよ。
見るからに雑魚だな、ありゃあ。
「おいおい、頼むぜゼンよぉ。あんな奴等、どう見ても雑魚じゃねぇか。どうせ助っ人を頼むならよぉ。もうちょっとマシな奴は居ねぇのかよ?」
「いや、そんな事ねぇって。マジ、強ぇんだって」
「はいはい、わかった、わかった。ふぁぁ~~~、もぉなんか面倒臭くなって来た」
俺は、大欠伸をかましながらベースを担ぎ。
ゼンを連れて、その馬鹿共の所へ向って行った。
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ<(_ _)>
そして、皆さんに支えられながらも、しぶとくも連載を続けて……
今回で【200回目を迎えましたぁ♪】
いや我ながら、本当にしぶといと思います(笑)
さて、そんなお祝いムードの中。
今回は珍しく、ヴァイオレンスな方向に進みそうですね(笑)
まぁ偶には、バンドや恋愛を離れて、こんな展開もアリかなぁっとか思ってます。
さてそんな中、その喧嘩の行方は……
それは次回の講釈。
また良かったら、遊びに来て下さいねぇ~~~(*'ω'*)ノ
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