最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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200 不良さん、何故か喧嘩の助っ人に

公開日時: 2021年8月25日(水) 00:21
更新日時: 2022年12月5日(月) 19:03
文字数:2,178

●前回までのおさらい●


 夏休みが始まる。

だが、文句ばっかり言ってる倉津君。

 ……さてさて、学校以外の事も、散々、脳内で文句も垂れた事だし。

帰宅した生徒が、殆どに成った来たから、教室にも人がまばらになってきた。


んじゃま、これ以上、此処でゴチャゴチャ言ってても仕方がねぇし、そろそろ俺も練習場にでも移動っすかな。


結局、今日は、何所で誰とやるんだっけかな?



再び、ペラペラとスケジュールを見る。


あぁ、今日は、ステラ・奈緒さん・ジミーのB班ッスな。


……って事はだな。

移動先は、奈緒さんが1人暮らししている上星川か……


あそこって、結構なにも無いから、実は、何をするにもイマイチ不便なんだよな。

なら、練習時間まで、まだ時間も有る事だし、少し横浜で買い物でもして行くか。


俺は、そう決めて、漸く、生徒が居なくなった教室を後にしようとした。



そこに……



「YOYOマコッちゃん、今日暇か?暇だよな」


……っと、呼びもしねぇのに、エリート・アホ劣等生の善井が、なにやら慌しく教室に飛び込んできた。


このアホ・エリートが、俺の所にワザワザやって来るって事は、間違いなく100%厄介事だ。

大方の予想では『喧嘩のHELP』ってのが、関の山なんだろうがな。



「暇じゃねぇし、嫌だ、断る……面倒臭ぇ」

「いや……俺、まだなんも言ってねぇし」

「どうせ、なぁ~~~んのメリットもねぇ、どこぞアホ共と、糞ショウモナイ喧嘩だろ……面倒臭ぇ、面倒臭ぇ、断る」

「いやいや、マコッちゃん、今回の喧嘩は、そんじゃそこら辺にある、ただの喧嘩って訳じゃねぇんだよ。勝ったらよぉ。……なんと!!相手の連れて来た『女食い放題』って大サービス付きの大一番なんだよ。どうだよ、マコッちゃん?これならヤル気がバンバンに出て来ただろ」


……アホかコイツ?

いや、確認しなくてもアホなんだが、度の越えたアホだな。


あのなぁゼンよぉ、俺は、んな、ミットモネェ真似をする必要はねぇの。

貴様の様な彼女も居ない、悲しくも、虚しい人生を送っている『ヘボ垂れ』とは訳が違うんだよ。


今現在の俺は、数ヶ月前の俺と違って、女にゃ一切困ってねぇの。

つぅか、寧ろ、女性関係に関しては、満足行き過ぎて怖いぐらいだ。


……まぁ、その分、違う意味では、色々困ってるがな。



「飢えてんのか、テメェは?ガッツキやがって、ミットモネェ奴だな」

「いや、別に飢えてはねぇけどよぉ。こんなチャンス滅多にないぜ。マコッちゃん、まだ童貞なんだろ?チャンスじゃん。女やり放題なんだぜ!!」

「死ねクズ」

「ちょ、ちょ……なんでクズ呼ばわりすんだよ?良いじゃんよぉ。別に、やりまくってもよぉ」

「オマエって、ホント、そう言う所が下衆いよな。そんななぁ、絵に描いた様な上手い話が、世の中にゴロゴロ転がってる訳もねぇし。大体、やるだけのSEXなんぞオナニーと一緒だ。そんなもん、やる価値もねぇよ」


ちょっと崇秀の真似をして『オナニー批判』みたいな事をしてみた。

まぁ実際は、自分の彼女である奈緒さんで、色んな事を想像してオナニーやってるだけの情けないオナニストなんだけどな。


虚しいな。


ヤッパリ、あのスケコマシの崇秀とは大違いだ。



「良いじゃんかよぉ。頼むよマコッちゃん、今回だけ……なっ、なっ、頼むって」


哀愁を漂う必死さだな、オイ。


……まぁ良いか。

最近バンドの事で、頭が一杯になってたし。

少しの時間で終わるなら、ストレス解消には持って来いな案件かも知れんしな。


それに、横浜で買い物とかしてるより、ズッと俺らしいか……



「面倒臭ぇなぁもぉ。……っで、ドコのドイツとやるんだよ?」

「おぉ、なんかな。凶走連合・ビーストとか言う、訳のわかんねぇ新興暴走族の瀬野って奴なんだけどよぉ。なんか聞く所によるとよぉ、矢鱈滅法、喧嘩が強いらしいんだよな」


はぁ?誰だ、それ?

大体にして、なんだよ、そのセンスの欠片もないチーム名は?


そんなチーム名を掲げてて恥ずかしくねぇのか?



「ぷっ……なんだそりゃあ?それ、ドコのお笑いコンビ名だよ?俺に勝てないのが前提で、俺を笑わせて悶絶死させるつもりか?中々新しい戦略だな」

「いやいや、確かに、そのネームセンスは悪いんだが。その瀬野って奴、マジで強いらしいぞ。その証拠に、ウチの花が、その瀬野って奴にやられたって話だぜ」

「花がねぇ……まぁ良いや。取り敢えず、助っ人はしてやるよ。但し、俺、結構、忙しいから、今直ぐにセッテイング出来なきゃ無理だぞ」

「あぁそれなら大丈夫。相手の奴等、もうウチの学校まで来てるし」

「なんとも用意の良いこったな。っで、ドコに居んだよソイツ」

「アイツ等だよアイツ等」


ゼンは、窓から校門の方を指す。


見てみると、そこには、如何にもっポイ奴等が4人程タムロしていた。

しかも、自分達のスクーターの横で、ウチの生徒を威嚇しながら、うんこ座りしている。


アッ……アホだ。

オマエ等『ビー・バップ・ハイスクール』の読み過ぎだ。

こんなもん、それに影響されただけの、なんちゃって不良全開じゃねぇかよ。


見るからに雑魚だな、ありゃあ。



「おいおい、頼むぜゼンよぉ。あんな奴等、どう見ても雑魚じゃねぇか。どうせ助っ人を頼むならよぉ。もうちょっとマシな奴は居ねぇのかよ?」

「いや、そんな事ねぇって。マジ、強ぇんだって」

「はいはい、わかった、わかった。ふぁぁ~~~、もぉなんか面倒臭くなって来た」


俺は、大欠伸をかましながらベースを担ぎ。

ゼンを連れて、その馬鹿共の所へ向って行った。


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ<(_ _)>

そして、皆さんに支えられながらも、しぶとくも連載を続けて……


今回で【200回目を迎えましたぁ♪】


いや我ながら、本当にしぶといと思います(笑)



さて、そんなお祝いムードの中。

今回は珍しく、ヴァイオレンスな方向に進みそうですね(笑)

まぁ偶には、バンドや恋愛を離れて、こんな展開もアリかなぁっとか思ってます。


さてそんな中、その喧嘩の行方は……


それは次回の講釈。

また良かったら、遊びに来て下さいねぇ~~~(*'ω'*)ノ

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