最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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444 からかわれ上手な倉津君(笑)

公開日時: 2022年4月26日(火) 00:21
更新日時: 2023年1月2日(月) 13:08
文字数:2,817

●前回のおさらい●


 今回の歌謡コンクールに掛ける意気込みを『ネタ』的に語った倉津君(笑)


そして、ある意味『優勝へ向かって最強の助っ人』をバンドに組み込めた理由が、今明らかに!!

『真琴……』

「おぉなんだよ!!誰かと思ったら、ステラじゃねぇかよ。久しぶりだな。元気してたか?」

『『元気にしてたか?』とは……よくもまぁ、そんな言葉をヌケヌケと発せられたものですね。真琴……私が帰国したと言うのに、空港に迎えに来なかった事は、アナタが低脳だから100歩譲って許しましょう。ですが納得出来無いのは、私が来日していると言うのに、待てど暮らせど、なんの連絡も無かった事です。この罪、どう償うおつもりなんですか?ポンコツ』


……等と『3ヶ月ぶりに電話口から、ステラの綺麗な声を聞いた』と思ったのも、ほんの束の間。

折角、人がフレンドリィに接してやってるのに拘わらず、謂れの無い言葉を集大成にして、イキナリ罵詈雑言的な、ふざけた事をズケズケと言って来やがった。


この様子からもわかる様にだ。

どうやらコイツには、生まれた時より、遠慮と言う機能は設定されていないらしい。


俺ですら、呆れ果てるふてぶてしさだ。


当然、これに反応する様に俺も咄嗟に……



「アホかオマエは?なんで俺が、オマエの帰国予定なんぞをイチイチ認識せにゃならんのだ!!それになぁ、どうせ帰って来るなら、帰って来るで、前以て連絡ぐらいオマエの方からしてから帰って来いつぅの!!そしたら、空港にでもなんでも迎えにも行ってやれたってのによぉ。人の事をゴチャゴチャ言う前に、オマエの方こそポンコツなんじゃねぇのか!!」


って言い返したら……



『アナタは、自分の言ってる事を理解出来ていますか?』

「はぁ?」

『アナタが、私の帰国予定を頭に入れて置くのなんて世の常、常識の範疇ですよ。そこまで脳のポンコツ化が進んでる様では、アナタの人生、一寸先は闇。お先真っ暗ですね』

「ちょっと待てなステラ。なんで俺が、イチイチ、オマエの帰国予定を把握しなきゃなんねぇんだよ?そんな義務はねぇわ」

『ふぅ……もうお忘れなんですか?バスの中でキスをした仲だと言うのに、やけに冷たい事を言うのですね。私のキスの価値は、アナタにとっては、その程度のものでしかなかったのですか?もしそうなら、アナタは、あのゼンとか言う薄気味悪い男より、約1000倍程、屑で、最低の男だったっと言う証明になりますが、それで良いですか?」


ほんとコイツだけは……毎度毎度、1言反論しただけなのに、言い返しが、軽く1000倍になって返って来る女だな。

普通な、1言文句を言ったぐらいだったら、そこまで徹底的に言わねぇもんなんだがな?


こんな調子で、オマエと会話を交わしたらなぁ。

いつの間にか、人と話すのが怖くなって『人間恐怖症』になっちまうわ!!


それとオマエなぁ!!

今の話の内容は、あまりにも酷いし、汚ねぇぞ!!


『キス』を引き合いに出すだけならまだしも。

『ゼン』なんて地球外生物を引き合いに出すなんて、俺と言う人間を全面的に否定してるのと同義語じゃねぇかよ!!


幾ら、腹が立ってるからと言っても、これだけは、絶対に人として超えちゃあイケネェ一線だろうよ。


ゼンと同列なんて……人として哀しすぎんだろ!!


後なぁ、序にキスの件について言って置くとだなぁ。

あれはオマエが勝手にキスして来ただけであって、俺にとっちゃあ、どう考えても不可抗力でしかねぇだろうがよぉ!!

しかもその後に、キスは『アメリカでは挨拶』程度の話だって、断言してたじゃねぇか!!


今更、それを引き合いに出して、俺を責めたてるのは、ちょっと卑怯なんじゃねぇのか?


……そりゃあよぉ。

不可抗力とは言え、オマエの唇に触れた感覚は、なんとも言えねぇ様な柔らかさで……じゃなくてだ!!


こっ、こっ、この卑怯者!!

(↑とどのつまり、言い返す言葉が無い俺)



「・・・・・・」


そんなヘチョさが心の中で爆発して、結局、なにも言い返せずに沈黙してしまう俺。


不可抗力だから……



『返答がない様ですね。どうしたんですか、真琴?私とのキスを思い出して、極度の性的興奮にでも見舞われましたか?』

「ちゃ!!ちゃうわい!!誰がオマエなんぞとのキスに、性的興奮なんぞするもんかよ!!」

『そうですか。では、今度お逢いした時には、一生忘れられない様な濃密なキスをさせて頂きます。……それで良いですか?』

「オイ……オマエ、俺の事100%からかってるだろ」

『はい、電話に出た瞬間から、全てからかってますよ。いけませんか?』

「死ね」


っと、ステラとの会話は、いつも通り。

なんの変哲もなく、順風満帆に、極有り触れた会話が繰り広げられてたんだよ。


そこにステラの奴……



『まぁ、真琴をからかうのも飽きましたので、死ぬ云々は良しとしましょう。……そんな事よりポンコツ。奈緒の家に、何度電話を掛けても、一向に出る気配がないのですが。奈緒の居場所を知りませんか?』

「奈緒さん?奈緒さんなら、今、ウチの学校の文化祭に遊びに来てるぞ」

『はぁ……矢張り、そこでしたか』

「うん?なんだよ、オマエ?今日が、ウチの文化祭だって事を知ってたのかよ?」

『いいえ、知っていた訳では有りませんが。帰国の際に、仲居間さんから『日本じゃ、倉津が面白い事をしてるから見て来いよ』っと言われていましたので。ひょっとしたら文化祭が今日で、奈緒が、そこに居るのではないかとは思っただけです』


ぬぬぬ……またしても仲居間崇秀か。


あの野郎だきゃあ!!なんで、そんな細かい事を知ってんだよアイツわ?

つぅか、あの馬鹿は、どこから、そんなコマめに正確な情報を仕入れてやがるんだ?


この街が、比較的大きな繁華街とは言え、こんな小さな街の情報を、逐一チェックしてんじゃねぇぞ!!


アホかアイツは?



( ゚д゚)ハッ!……そうか!!アイツは、近年稀に見るアホだったな。


じゃあ、しょうがねぇか。



「なるほどなぁ、そりゃあ得心の行く話だ。……っで、それを知ってたオマエは、今なにをやってる訳?ホテルか?」

『いいえ。先程、アナタの学校の在る、最寄の駅に着いた処ですが……なにか?』


うん?



「ちょっと待て!!ちょっと待てな!!オマエが、此処に来るのは一向に構わねぇが。……なに企んでやがんだ?」

『なにも企んでなどいませんよ。心配しなくても、ただの見学です』

「嘘だぁ~~~。わざわざオマエが出向いて来て、なんもしねぇ訳ねぇじゃんよ」

『やけに信用が無いんですね。……まぁ良いでしょう、真琴』

「なっ、なんだよ?」

『荷物が多いので、直ぐに、駅まで取りに来て下さい』

「荷物が多いだと?……オイ、コラ!!ヤッパ、なんか企んでんじゃねぇかよ!!」

『さぁ、それはどうでしょうね。……全ては、逢ってからのお楽しみと言う事ですね』

「果てしなくヤナ予感だな……オイ」


……って、更に、俺にとっては日常的な会話があってだな。


予定外のステラ来訪に慌てながらも、急遽愛車のチャリに跨り。

最寄の駅までの道程を、祭りを楽しんでいる人波なんざ無視して、究極のダッシュで迎えに行った。


何故なら、アイツを街中に放置するのは、奈緒さん同様に危険だからな。


(;´д`)トホホ


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ<(_ _)>


バンドに誘う内容は、何処へやら。

倉津君と、ステラさんの、いつものやり取りが、先に行われましたね。


まぁ、なんとも仲の良い事で(笑)


さてさて、そんな中。

倉津君が、ステラさんを駅まで迎えに行く事に成ったようですが……この後、何事もなく迎えに行く事が出来るのか?


そして、ステラさんの持って来た荷物の正体とは!!


それは次回の講釈。

また良かったら遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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