第一章・第五十九話【②Two-month and half entrance test war, such as me(②僕等の2ヵ月半受験戦争)】が始まるよぉ~~~♪(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
059【②Two-month and half entrance test war, such as me】
『なんじゃね、この展開は?入試編に入ったのにさぁ、また、こう言う展開なのかい?』
その事件の発端は、ウッチーの家を後にした直後の話なんだけどね。
さっきの受験の話で、何か気を使う部分があったのかして。
自宅へ帰る為に駅へ向かう私を、森田君が一緒に駅まで付いて来てくれたんだけどね。
それで、最寄の駅に向う、短い道中で、突然……
「あの、向井さんさぁ。ちょ、ちょっと質問が有るんだけど。聞いても良いかなぁ」
……ってな風にね。
なんか少し緊張した様な面持ちで、森田君が、突然、そんな事を言ってきたんだよね。
まぁでも、なんか質問が有るんだったら、答えれる範囲なら答えてあげたいから、何気なしに返答をした。
「うん、良いよ。なに?なんの質問?」
「いや、あの、その……」
「うん?なになに?受験の話かなんか?それとも、なにか別の話?」
「あぁ、いや、受験の話じゃなくてさぁ。そう言うんじゃなくて……」
「受験の話じゃないんだ。……じゃあ、なにかな?」
なんだろうね?
やけに煮え切らない態度で話して来てるんだけど、そんなに神妙な話なの?
それにしては、なんか顔が真っ赤っかだね。
なんで質問をするだけなのに、顔が赤くなるのかね?
どういう事かね、それは?
これは、夕日の反射のせいかい?
でも……冬場に夕日もないよね。
……なんて、心で一人ボケツッコミをして居たら。
意を決したのか、少し大きめの声で森田君が口を開いた。
「あの、その、あの……向井さんって好きな人は居るのかな?」
……ってな風に、予想もしてなかった様な方向の話を、急に早口言葉で言って来るんですよ。
一瞬、何事かと思って……
「はっ、はい?なっ、なに?いっ、今、なんて言ったの?」
「いや、あの、その、だから、向井さんには好きな人が居るのかなぁって」
それって……私に惚れちゃいましたか?
もしそうなら、私みたいなタイプの女だけは、絶対にヤメタ方がお薦めだよ。
だってさぁ。
私、基本的にかなりのポンコツらしいし、巷の噂じゃ『天然爆弾』とか言われて、なにをするか解らないらしいからね。
一般人には取り扱い不可で、取り扱いには免許とか要るかも知れないよ。
そんな危険極まりない、酷い要注意人物らしいですよ。
それになによりね……
「あぁっと、好きな人が居るって言うか。私、これでも一応、彼氏が居るんだけど」
「『が~~~~ん』……マジで?」
「あぁ、うん。マジでと言うか。現実的な問題として居るねぇ」
「ソッ、ソイツって、どっ、どんな奴なの?」
「崇秀。仲居間崇秀」
「『が~~~~ん』……マジで?」
「うん。マジで」
あのさぁ。
その『マジで』って言うのは、一体どういう意味なのかな?
そこには、どういう意図が含まれてるのかな?
それは、ひょっとして、私と崇秀じゃ、なにもかもが全然釣り合ってないって言いたい訳なのかな?
そりゃあね。
相手は、あの世界に通じる歌舞伎者ですから。
私なんかじゃ『全然見合ってない』『役不足だぁ』って言いたくなる気持ちは、よく解るよ。
でもさぁ、相手が『それでも良い』って言って、わざわざ私を選んでくれてんだから、別に良いじゃん。
ちゅうか、放っといてよ!!
「仲居間さんとは、また致命的な相手だな」
「致命的って……なにが致命的なのよ?」
「いや、だって、向井さんの好きな相手が、仲居間さんって……まさに致命的じゃないか。例えばだけど、俺が、向井さんに好きになって貰おうと思ったら、仲居間さんを越えなきゃいけないって事だろ。そんなの常人には無理だよ」
あらら、崇秀……豪い言われ様だねぇ。
いつも通り、酷いに化物扱いをされてるね。
……まぁでも、それ自体は正解と言えば正解なんだけどね。
けど、ちょっと勘違いしてるよね。
私が崇秀を好きになった理由の真実を言えば『アイツがなんでも出来るから』って好きになった訳じゃないんだけどね。
『私の事をなんでも理解してくれてるから』こそ、アイツの事が好きなんだよね。
そこだけは履き違えない様にして欲しいもんだね。
「あぁ、別に崇秀を超える必要は無いと思うよ。私が、崇秀の事を好きな理由は、世界一私を大切にしてくれてるからだから」
「じゃ、じゃあ、俺も、向井さんを大切にすれば、こっちに振り向いてくれる可能性が有るって事?可能性は0じゃないって事?」
「残念だけど、それはないよ。……それがないからこそ、世界一なんじゃない?それ程、崇秀は、私の事を理解してくれてるし、私は、そんな崇秀に心酔してるからね。可能性だけで言えば0%って言い切っても良いんじゃないかな」
「だったら、なにをしても、全く脈が無いって事だよね」
正解ですね。
私が、崇秀以外の誰かに乗り換えるなんて事は、一生なにがあっても有り得ない話。
そんな柔な気持ちで、崇秀の事を好きになってる訳じゃないからね。
それになにより、色々な葛藤を経て、手に入れたこの幸せを破棄するなんて馬鹿な真似は、絶対にしたくない。
人付き合いとして異性と交流を持つ事はあっても、恋愛関係では他の男はイラナイんですよ。
「そうだね。ハッキリ言えば可能性は0だね。だって私の事を、崇秀以上に理解する事なんてのは、誰にも無理だからね。両親ですら理解出来無い部分を、なにも言わなくても、崇秀は、すんなり理解して、全てを受け入れてくれた。今の時点で、他の男の子には全く興味ないもん」
「全く持って、絶望的なんだ」
「うん。悪いけど、そうだね。……って言うかさぁ。私なんかより可愛い子なんて、世の中には一杯いるんだから、他の子にした方が良いと思うよ。……私、かなり変人だしね。取り扱いが難しいよ」
「そんなの関係ないし!!向井さんより、可愛い子なんて居る筈ないだろ!!」
えぇ~~~、なんで私、怒られてるの?
そんなに怒鳴られても、良いんじゃない……
私、なんか悪い事を言った?
「大体、向井さんは自覚がなさ過ぎるんだよ。君より可愛い子なんて、この世の中に存在する訳ないだろ。俺、本気なんだよ」
奈緒ねぇ……
真上さん……
ステラさん……
その他にも、大勢居る様な……
「あぁ……でもね……」
「『でも』なんてないって。どうせ世間は、俺が思ってるより、もっと広いとか言いたんだろうけど。向井さんほど、他人に優しくて、可愛い子なんて居ないって」
あの……高評価をして頂いて、非常に嬉しいんだけどさぁ。
なにを言われても、無理なものは無理ですから。
この恋愛に関してだけは、盲目なんで……
……っとなるとですよ。
ちょっと方向性を変えて、話を進めた方が良いんだろうけど……
どこがどうなって、受験の話から、こんな話になったんだろうね?
謎だ。
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
森田君……何の話をするのかと思えば、この時期に、まさかの「告白」!!
まぁまぁ一見すれば、受験には関係ない話の様に見えるのですが、実は此処から受験の話が絡んできますので、良かったら、それを楽しんで頂けたら嬉しいです♪
さてさて、此処から話題がどう変化していくのか?
次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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