最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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032 不良さん 見事にしくじる(笑)

公開日時: 2021年3月9日(火) 23:48
更新日時: 2022年11月5日(土) 23:07
文字数:1,561

●前回のおさらい●

奈緒さんに、音楽スタジオに連れて来られた不良さん。


だが、そこの店員の態度があまりにも悪いものだから、喧嘩腰に捻り上げて説教をしてしまう。

そんな風に場を荒らしてしまった不良さんは、当然この場に連れて来てくれた奈緒さんに怒られるものだと思っていたが、どうやら奈緒さんも、この店員が嫌いだったらしく、彼女も大笑いをしだした。


そこにここのオーナーである国見篤と言う奈緒さんのバンドメンバーが現れ。

店員に説教をしていた不良さんに興味を示し、無駄に長話に成りそう様相を呈していく。


それに対して、奈緒さんとの貴重な時間をオッサンとの長話なんかで潰したくない不良さんは、此処である一計を企てる。


 奈緒さんに連れて来られたスタジオ。


そこの店員の接客態度があまりにも酷い物だったので、思いっ切り注意したら。

何故か奈緒さんは、その後、大笑い。


この様子から言って、奈緒さんも、あの糞店員には腹を立ててたのが解ったのだが。

更に、その後、その糞店員の叔父と言うオッサンが出て来て『経営について話』をさせられたら。

なんでかオッサンは、俺に興味津々に話をしてくるのだが……

俺としては奈緒さんとの貴重な時間を、こんな訳の解らないオッサンと喋って無駄にしたくないもんだから、ある事をオッサンに教えてやる事にした。



「困った野郎ッスね」

「あんまり、そう言う事は言わないの。国見さん根は良い人なんだから」

「はぁ、そうっすか。じゃあ、これを聞いても、良い人で居られるか試してみますね。オイ、オッサン。アンタよぉ、この辺のヤクザの事情には詳しいか?」

「ヤクザ……だと?」


流石にお喋りなオッサンも、ヤクザと言う面倒で物騒な話には眉間に皺を寄せる。


これは、良い傾向だ。



「クラ!!今の国見さんに、その話は不味いよ……」

「良いんですよ、奈緒さん。どうせ今言わなくても、いずれバレるッスから」

「少年、ヤクザが、どうかしたのか?」

「ダメだってクラ……」


奈緒さんは俺を制止しようとするが、俺は止まらない。


こんな鬱陶しいオッサンに、これ以上、付き纏われて堪るかつぅの。

なんとしてでも、このオッサンのお喋りな口を封じてやらなきゃならないからな。



「あぁどうかするさ。アンタよぉ、関東一円の広域暴力団で一番幅を利かせてる組って、どこか知ってるか?」

「倉津組……まさか少年」

「あぁ、そのまさかさ。倉津組組長・倉津利久……俺の親父だ」


これはマジでドン引き案件だろ。


殆どの一般人は、なにがあっても、早々にヤクザとは関わりたくないもの。

『マフィア』『ギャング』『ヤクザ』言い方は変われど、それは世界共通の見解の筈だ。


しかも、このおっさんは店のオーナー。

尚更、問題を起こしかねないヤクザ関連の人間なんかとは付き合いたくない筈だ。



「……そうか、そうか。君が利久の息子だったのか。そう言えば、良くみるとアイツの餓鬼の頃の面影があるな」

「はい?」

「イヤイヤ、まさかこんな所で逢えるなんて思いも寄らなかった。利久は元気か?」

「だから、あれ程ダメだって言ったのに……」


はぁ?



「へっ?はっ、はぁ~~~ッ?ちょ……ちょ!!こりゃあ一体どういうこった?」

「国見さん。クラのお父さんの幼馴染なのよ」

「なんですと!!」


かぁ~~~っ、奈緒さん。

そう言う重大な事は、せめて先に言って下さいよ。


なんで話が終わった後に言うんッスか。

これじゃあ、オッサンと言う火に、親父って油を注いだのと変わりませんよ。


俺の意思に反して、無駄に話が盛り上がっちゃうじゃないですか。


あっでも、そう言えば。

俺がウチの職業をバラそうとした時、奈緒さんが、それを必死に止めてた様な気がしないでもないな。

……あれって、そういう意味だったんっスね。


あぁ~~~……このままじゃあ、俺が自爆しただけで、奈緒さんとの貴重な時間がぁ……



「そうか、そうか。どおりで他人の様な気がしなかった訳だ。無茶な真似をする所なんか、君の親父そっくりだな」

「いや、昔の親父とか知らねぇし」

「そうかそうか。じゃあ、その辺については、儂が事細かに教えてあげよう。良いか、利久はな……」

「そっ、そんな話、いっ、いらねぇよ」

「そう遠慮するなよ、少年」


オッサン全開。

昔話がとまらねぇぇぇぇ。


そして時間は止まる事無く無常に進み、国見のオッサンの口は永遠に動き続ける。


いやもぉ、マジで勘弁してくれ。

身内の話しなんざ、誰から聞いても、ちっとも面白くねぇんだよ。


それに奈緒さん……なんで、そんな端に蹲ってまで、クスクス笑ってんですか?


つぅか、誰か、このオッサンの話を止めてくれ!!


はい、皆様、最後までお付き合いありがとうございました<(_ _)>


これで第6話は終了なのですが……

不良の筈の倉津君が、どんどんスットコドッコイなボケ役に成ってきてますね(笑)


やった事が裏目裏目に出る。


でも、これは仕方がない事なのですよ。

彼は、ある特定の人物しか持ち合わせていない【特殊なスキル】を持ち合わせているので。


その名は!!

あのFateで有名な遠○凛さんしか持ち合わせていない【タイムリー・エラー】(笑)

重要な時ほど、重要な失敗をしてしまう能力ですね。



さて、そんな倉津君は次話で、どんなスットコドッコイな展開をしてしまうのでしょうか?

それは見てのお楽しみです(笑)


でわでわ、またお会い出来る事を楽しみにしてます。

|д゚)チラッ<また来てね。

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