最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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1575 突然の異変

公開日時: 2025年5月28日(水) 00:21
文字数:2,059

●前回のおさらい●


 ヒナちゃんの了承も得、崇秀の了承も得た。

ならば、アチラの世界に移動するだけなのだが……本当に、これだけで大丈夫なのか?

 ……ってな訳でだ。

今度は崇秀が、ヒナの世界に先入りして。

俺が、その後を追う形でワープを敢行したんだけどな。


向こうの世界に戻った瞬間、あるトンデモナイ事が起こってやがった。


つぅか、なんなんだよ、これ?


この凶悪な『フェロモン』わ?

ヒナの体から流れ出すフェロモンの分泌量が、並大抵のものじゃないものに成っている。


さっきまでのヒナと比べて……輝きが違い過ぎる。


一緒に居るだけで、息をするのが苦しくなり、気が狂いそうになる強烈なフェロモンが放出されてやがる。



「あっ……あっ……なんだよこれ?」

「ブツブツブツブツブツブツブツ……」


オイオイ、しかも、なんかヒナ自身の様子まで変だぞ。

俯いたまま、眼も虚ろな感じで、なにか1人でブツブツ言ってるだけだし、全く焦点が定まっちゃいない。


これって、まさか……



「オッ、オイ、ヒナ!!シッカリしろ!!大丈夫か?オッ、オイ!!」

「ブツブツブツブツブツブツブツ……」

「ちょ!!ヒナってばよ!!」

「ブツブツブツブツブツブツブツ……」


ダメだ。

一向に元に戻る気配がない。


崇秀を体に迎えた事によって、なにかヒナの体におかしな弊害でも生じたっとでも言うのか?


だったら、どうしたら良いんだよ、コレ?


こんなもん、俺なんかじゃ対応のしようがないぞ……



「なんなんだよ、これ?一体、俺の目の前でなにが起こってるって言うんだよ!!オイ、ヒナって」

「チッ……やかましいわ。騒ぐんじゃねぇって言ってんだろ」

「へっ?ヒナ?崇秀?」

「ハァ~~~、あのなぁ倉津。人が挨拶してる時に、横からゴチャゴチャ言ってんじゃねぇの。イチイチうっさいんだよ、オマエは」

「崇秀?」

「あぁ、そうだよ。今しがた、挨拶がてらに『計算式』を教えてた所だ。ホント邪魔すんなつぅのな」

「すんませんな」


・・・・・・


だから1人で、ブツブツ言ってた訳な。


けど、オマエさぁ。

そう言う事がするならするで、事前に説明しとけよな。


一瞬、何事かと思って吃驚したじゃねぇかよ。


それに、このアホ。

いつもみたいな喋り方してやがるが、自分が、今ヒナの体だって事が解ってやがんのか?


そんな調子じゃ、完全にヒナの良さが損なわれて……ないな?


あれ?


それ処か、輝きを増してるもんな。


あれれ?



「まぁ、良いッて事よ。……つぅか、もぉ疑問がねぇなら、サッサと行くぞ、倉津」

「へっ?ちょ、ちょっと待てよ。こんな時間から、何所に行くんだよ?家で色々教えてやるんじゃねぇのか?」

「寝惚けた事をぬかしてんじゃねぇぞ。家で教える事なんぞ、後でも出来るだろうが」

「まぁ、そうだけどよぉ。じゃあ、どこ行くつぅんだよ?」

「ライブだよライブ。そこでしか教えられねぇ事を先に教えて、早急に、この体を返してやりたいからな」

「はい?ライブだと?ちょっと待て!!平日のこんな時間にやってるのか?」


俺の感覚で言うなら。

平日のライブっての言うは、大体、遅くても23:00には終わるものだと言う認識しかねぇからな。

後は、どのライブハウスも、客が引けるまでBarとして営業してるだけの感じだし。


まぁ、祝日なんかだとオールでやってる事なんかも多々あるんだけど、普段日なら、そんなもんじゃね?



「当たり前だボケ。いつ何時でもあっても、ライブをやってる場所なんてものはザラにあるんだよ。つぅか、余計な質問ばっかしてねぇで、サッサと車の用意をしろつぅの。時間が勿体ねぇだろ」

「あぁ、はいはい」

「それと、なんでも良いからギターを1本調達しといてくれ。短時間で、直接教えなきゃいけねぇ事が山程あっからよ」

「えっ?えぇっと……」

「はいはい、早く早く。トロい事は牛でも出来るぞ」

「あぁ、はい、すんません」


なんだよこれ?

なんで俺、こんなに上からガンガン命令されなきゃいけねぇんだ?


これじゃあ、完全にローディじゃねぇかよ!!


ホントなんなんッスかね、この粗悪な扱いは?


……なんて言ってはいるんだが。

そう思う反面、全然、嫌じゃないなぁなんて思う、困った自分が居たりするんだよなぁ。


別に、命令されるのが好きな訳じゃねぇんだけどよぉ。

なんつぅか、ヒナの容姿に、崇秀の性格って、ある意味、ヤバイぐらいマッチしてないか?


生粋の『覇者の風格』が漂って、逆らえない雰囲気があるんだよな。


まぁ……そう考えれば、崇秀が男で良かったと痛感するわ。


コレ、マジでヤバイ組み合わせだわ。



「……ってか、なにしてやがんだ?サッサと行くぞ」

「あぁ、そうッスね、そうッスね」

「つぅかオマエさぁ。さっきから、なんで雑魚語になってんだよ……」


それは、オマエのせいだ。

俺にそうさせるのは、間違いなくオマエが全部悪いんだぞ。


そんな可愛らしい容姿なのに。

命令口調で、俺に意地の悪い事バッカリ言うから、地味にギャップ萌を感じてしまってるんだよ。


だから、全部オマエが悪いんだぞ。


それに、付け加えて言うならなぁ。

さっきから俺の脳が、オマエのセリフを勝手に『ツンデレ娘風』に脳内変換してきやがるんだよ。


だから、そんな事を俺にさせる、悪いツンデレ娘には、お仕置きだ!!


これでも喰らいやがれ!!

(↑ただの逆恨み)


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


なんか色々と、微妙にヤバそうな雰囲気ですね(笑)


それなのにも関わらず、倉津君。

なんかまたロクデモナイ事を思い付いたみたいなんですが、そんな事に気を取られてて大丈夫なんですかね?


他にも気にしなきゃいけない事が、いっぱいあったような気がするんですが……


さてさて、そんな中。

倉津君は、一体、崇秀に何をしようとしているのでしょうか?


まぁ前述した通り、どうせロクデモナイ事だとは思うのですが……


ってな感じのお話を、次回は書いていきたいと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


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