●前回のおさらい●
女子の身嗜みの整え方を崇秀に習っていたら。
自然と奈緒さんに与えられたミッションをコンプリート出来た眞子(笑)
そして、二人は奈緒さんの家の中に……
はい!!
『身嗜みを整えない』と言う、崇秀が一番嫌う事をやって、奈緒さんに課せられた時間稼ぎは成功!!
ソリッド・スネークな眞子は、見事なまでにミッションコンプリート(?)を果たし。
只今、奈緒さん家の専用扉まで戻って来る事が出来ましたぁ。
我ながら、完璧な作戦でしたね♪
……嘘ですけど。
まぁまぁ兎に角!!
後は、私が一旦先に家に入って、奈緒さんに再度確認の断りさえ入れれば、崇秀と2人揃って、無事、部屋に帰還を果たす事が出来る。
だから、例の『奈緒さんの件』は、ちょっと残念……
・・・・・・
あぁ……いやいやいやいや『悶絶地獄』は、絶対無しの方向なんですよ♪
興味なんか無いですよ。
***
……っで、此処までが、人の有り難味を知る様な話だったんだけど。
此処からが、前回のラストで私が言った『一緒に居た崇秀を見た奈緒さんが、またとんでもない事を言い出すんだよね!!』……のスタートなんだよね。
さてさて、どうなる事やら。
***
……ミッションの予定通り。
崇秀を扉の前に待たせて、私が先行して部屋に入ったんだけど、奈緒さんは、まだ部屋には戻っていない様子。
でも……これじゃあ、対処の仕様が無いので、此処は敢えて風呂場の扉の前から、奈緒さんに声を掛けてみる。
すると奈緒さんは……『あぁっと、もぅ直ぐ終わるから、先に部屋に上がって貰っといて』っと言って来た。
さっきの稼いだ時間が、約1時間30分余り有ったと言うのに。
この人は……どれだけ自分を綺麗にすれば気が済むんだろうか?
崇秀の言った通り『奈緒さんの美意識って、本当に高い』
それでいて、他にも、あれだけ色々な事にチャレンジしてるんだから。
奈緒さんにも、そろそろ『時の魔術師の弟子』の称号を与えなきゃいけないなぁ。
なんて思いながらも、本心じゃあ……嫌な『時を操る一門』だよ、とかも思ってみたりする。
まぁまぁ、そんな事を考えながらも、外で崇秀が凍え死んだらいけないので、奈緒さんの部屋に上げる。
あっ……そう言えば。
今、崇秀と、一緒に部屋に入って来て思ったんだけど……なんか眼に見えて『部屋が綺麗』になってるね。
まぁ、そうは言っても。
この奈緒さんの住んでる部屋自体は、いつも奈緒さんが滅茶苦茶綺麗に掃除してるから、普段から、なにの問題も無く綺麗なんだけどね。
今日は、いつも以上に、なにもかもが綺麗に整頓されている。
……って事は、なにかい?
この私が稼いだ一時間半の間に、部屋を綺麗に掃除した上に、風呂に入って自分も綺麗にしてたって事かい?
うわっ~~~っ、徹底してるなぁ奈緒さん。
またしても、ギャフンですよ、ギャフン!!
……っとか、奈緒さんの徹底した女の子振りに驚きを隠せないまま、崇秀に部屋に入る事を薦めて、早々にコタツに座らせる。
でも崇秀は、この部屋の綺麗さに驚いた様子は無く、さも当たり前の様な顔をしている。
この様子から言って、どうやら私だけが『美意識』が薄い様だ。
……哀しい、非常に悲しい。
まさに取り残されてる気分ですよ。
でも、だからこそ、せめて、出来るだけ気遣いの方では頑張ろう。
このままじゃあ、あまりにも、哀れな生き物すぎるから……此処からは挽回ですよ挽回。
「ねぇねぇ崇秀」
「んあ?」
「喉渇いてない?なんか飲む?」
「あぁ、悪ぃな。丁度、喉が渇いてた所だ。なんでも良いから、適当になんかくれ」
「あっ、うん♪じゃあ、ちょっと待っててね」
「あいよ、よろしこ」
はいは~い♪
付き合いの長い崇秀の飲み物の好みなら、ちゃんと知ってるから安心して。
飲み物の事なら、眞子にお任せあれ!!
そうそう、確か崇秀って、冬場でも、絶対に『アイス』しか飲まないんだよね。
仕事しながらでも一気に飲めるから好んでアイスを飲むんだよね。
その辺は、ちゃんと憶えてるよ♪
・・・・・・
あっ!!でも、ちょっと待てよ。
いや……今回は、敢えて『ホット』にした方が良いかも知れないね。
折角こうやって、偶に、ゆっくりと寛げるチャンスなんだから、飲み物を慌てて飲む必要なんてどこにもないんだもんね。
なら、我に秘策有りだね♪
……って言うのもね。
実は私、この間の1月4日に奈緒さんと、千尋さんとで、買い物に行った時。
少し真上さんの真似をしようと思って『紅茶のセット』なんかを買って来てみたんですよ。
あれってさぁ、なんか可愛い趣味だから『ありかなぁ』っとか思って……ついつい衝動買いしちゃったんですよね。
そんでね。
その日、奈緒さん家に3人で帰って来てから。
早速お試しで、奈緒さんと、千尋さんに振舞って見たんだけど……これがまた豪く好評だったのよ♪
だから崇秀にも、今までお世話になった感謝の気持ちを込めて『眞子の特製紅茶』を淹れてあげようじゃありませんか。
ホント言うと……『紅茶の葉っぱ』が、ちょっと高いんだけどね。
此処はサービス・サービス♪
***
出来上がった3人分の紅茶に、ちょっとした市販品のクッキーなんかも添えてみる。
これだけでも、思った以上に中々見栄えが宜しくなった。
……けど、折角、紅茶を淹れるのに、コーヒーカップってのは、ちょっと野暮ったいなぁ。
今度、買い物に行った序に、紅茶専用のカップとも買って置いた方が良さそうな感じだ。
……っと、後は、崇秀はタバコを吸うから、灰皿か。
うんうん、これで、全て準備はOK!!
まさに完璧ですね♪
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
なんか眞子は、意外と気遣いが出来てるみたいですね(笑)
まぁでも、倉津君自身が、こう言う面での気遣いが若干は出来る子だったのを加味すれば。
女性脳に成ってる今なら、これぐらいの気遣いは出来てもおかしくはないのかもしれませんね。
元々、自分を良く見て欲しい願望が強い子ですし(笑)
さてさて、そんな中。
此処からは、今までの冗談の様な話ではなく。
奈緒さんが、トンデモナイ事を言い出す話がスタートしていきますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾
奈緒さんの言動で、ちょっとは吃驚して貰えると思いますよ♪
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