最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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1556 どうしたもんかな?

公開日時: 2025年5月9日(金) 00:21
文字数:2,055

●前回のおさらい●


 今して置かなきゃイケナイ用事は全てコンプリート。

なら、此処から、どうするかと言うと……(笑)

 ……さて、そうやって用事を済ませた後、自室に戻った訳なんだが。


今現在の時間が21時。

『此処から、どうしたもんかなぁ?』っと思案し始める。


けど、今から何かをするにしても。

奈緒さんはアメリカに帰っちまって、此処には居ないし、眞子も崇秀の所に行っちまって、同じく此処には居ない。


なら、個人的な面での話である『今日の分の勉強なんかをすりゃあ良い所』なんだろうが、なぁ~~んか、そんな気分にもなれない。


そんな風に、なんかヤル気が空廻りしてる感じだな。

……なんて、なにもしないで、只管、自室でゴロゴロと寝転がっていたら、俺はフッとある事を思い出し始めていた。


それが何かと言えば……『ヒナの件』だ。


いやまぁ、そうは言ってもな。

『あれが夢の世界の話だった』って認識位は、最低限、俺にだってあるんだぞ。


あれが現実だったと思うほど、俺も馬鹿ではない。


ただまぁ、例えそうであったとしてもだな。

もし仮に、あぁ言う別世界が本当にあったとしたら、俺はヒナに対して『非常に不義理』をかましてる事に成るんだよなぁ。

協力すると言った割には、ちょっと助言をしただけに留まっており、実質はなんも協力してないのと同じような状態だし。

しかも、こちらの世界に送り返してくれた事に関してのお礼すらも、完全には出来ていない始末。


それがあまりにもやるせない行為だったので。

今、こんな風に暇を持て余してる時間に、こんな思考が生まれてきたのだと思う。


まぁ、そんな事を思ったからと言って、夢の世界なだけに、どうこう出来た話でもないんだがな。


ふむ……


そんな風に不義理をかましたままのヒナの事を考えてたら、突然、携帯電話が鳴り始めた。


しかも、強烈に嫌な着メロ付きで……


だから俺は、敢えて、その電話には出ずに、掛けて来た本人の下に、直接行く事にした。


どうせ、こんな夢物語な話を真剣に考える程、暇だし。

なんだか、それに伴って酒でも飲みたく成ってきた気分だし。

なによりもアイツにゃあ【無名】の詳細も聞かにゃあ成らんしな。


んな訳で、1人でゴチャゴチャ考えてても仕方がないので、取り敢えずは奴の家にレッツらごー!!


こう言う時こそ行動あるのみだろうしな。


***


 向った先は、言うまでもなく、魔王の棲家『悪魔城Ns`F』

さっき、此処から家に帰った所なのに、再び、この悪魔城に帰って来る羽目に成った。


しかしまぁ、なんだな。

なんか、こうやって何度も何度も悪魔城に行き来してると、シモン(悪魔城ドラキュラの主人公)の気持ちが良く解ってくるもんだな。


アイツも懲りずに、何回も悪魔城に足を運んで行ってるしな。


まぁ、そうは言ってもだな。

こうやってやって来てしまった以上、なにもせずにムザムザ帰る訳にも行かないんで、外から店内を覗いて魔王の存在を確認してみたらだな。

魔王の奴が小間使いの様に『床の掃除をしたり』『鏡を拭いてたり』『大量のタオルを奥に持って行ってたり』していた。


あの馬鹿、マジで、まだ働いてやがったよ。


……にしても、店のオーナーとしての貫禄0だな、アイツ。

(↑崇秀は、早々に自分の仕事を終えたから掃除してただけ)


っとまぁ、一応は、そんな風に魔王の存在が確認出来たので、窓ガラスの外から、ちょっと大袈裟に手を振ってみると。

直ぐに奴は俺の存在に気付きやがって、首を『コキコキ』鳴らしながら、店の外に出てくる。



「おぉ、お疲れ~~い」

「オィ~~ッス。……は、良いんだけどよぉ。さっきの電話って、なんの用だよ?」


如何にもダルそうに返事したる。


余計な事を考える程、暇でダルイからな。



「あぁ、用事なぁ。まぁ、そんな大層な用事って訳じゃねぇんだがな。少し聞きたい事が有るから、先にスタジオに行って、ちょっとだけ待っててくれ。店の掃除が終わったら、直ぐに行くからよ」


そう言って崇秀は、昨晩、飲んでいたスタジオの鍵を俺に投げてくる。


俺は、それを『パシッ』っと受け取ると、奴に向かって一言だけ添えておく。



「あぁっそ。んじゃあ、俺も、ちょっとオマエに聞きたい事が有るから、先にスタジオに行って待ってるけどよぉ。成るだけ、早く頼むわ」

「あいよぉ、委細承知。何なら、先に飲んでてても良いぞ」

「へいへ~~い。ご相伴に預かりやすよ」


言い残して崇秀は、店の中に素早く去って行き。

なにやら先程よりも効率良く、店の片付けを始めてる様子だ。


だが俺は、そんな崇秀を尻目に、手渡された鍵を見詰めて、ある事を思い出し、少しだけ急ぎ足でスタジオに向って行った。


急ぎ足な理由は、たった1つ。

アイツが居ない間に、ちょっとだけスタジオ内でチェックして置きたい事があるからだ。


実に馬鹿げた話だとは思うんだが。

鍵を手渡された瞬間、今朝のあれが『本当に夢だったんだろうか?』っと言う疑問が、再び湧いてしまったんだよな。


そこが、何故そう思うのかは良く解らない。


ただの思い過ごしかも知れない。


けど、今後、あのスタジオ内で、俺1人に成れる可能性は、これからも極めて希薄。


なら、この機会に、それを調べて置くのは、今のチャンスしかない様な気がしたからだ……


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


倉津君、また良からぬ事を考え始めたみたいですね。


そんな事を考えて、また変な事に巻き込まれなきゃいいんですが……(確信(笑))


さてさて、そんなやや危険な状態の中。

手渡された鍵を持ってスタジオに向かう倉津君なのですが。

一体、何をしようとしてるのでしょうか?


次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


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