第一章・第三十二話【Please Want to fortitude】が始まるよぉ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾
032【Please Want to fortitude】
『今回はそう言う展開ですか……なるほどねぇ。そう来ちゃいますか……そかそか』
昨晩のライブ終了後、崇秀と結構な時間を、その場で長々と話し込み。
その上、女の身で在りながらも無警戒に崇秀の家でのお泊りを経由して、漸く、奈緒さんの家に帰り着いたのは夕方のPM6:11を回った所。
昨日は1日中、病院行って、いっぱい遊んで貰って、ライブをしてだったから、ほぼ1日ぶりの奈緒さん家への帰宅になった。
本当の意味で、これで、やっと一息つける。
でもね、正直言えば、それは建前上の話で……『朝帰りをする』どころか『1日以上外出』っで、一回も家に帰らないと言う、とんでもないウルトラCをかましたしまった有様な状態なので、非常に奈緒さんとは顔を合わせ難く、辛い心境。
だから当然、家の扉の前に立ってると言うのに……中々、最後の一歩が踏み出せず、家の中に入り難い。
しかも奈緒さんは、今日昨晩のライブ明けなので、休養をとる為に、確実に仕事は休み。
友達の誰かの誘いがあって、どこかに外出していなければ100%家に居る。
……ってかね。
昨日のあれだけ激しいライブの後の翌日、常識的に考えて、どこかの『馬鹿(私)』みたいにフラフラ外出する訳ないよね。
だから……扉を開けて、家の中に入った瞬間、奈緒さんが、コタツの机部分を指でコツコツ叩き。
イライラしながら待っている様なビジョンが、即座に湧いて来てならない。
メッチャ、怒ってそうな気がする……
ハァ~~~、なんか親に無断で『朝帰り』をした女の子の気持ちが、よく解るよぉ。
まぁ奈緒さんの場合、私の両親って訳じゃないんだけど。
奈緒さん自身に『私の保護者』って言われてるから、これに相応する『説教』が待ってるんだろうなぁ。
自業自得とは言え、本当にキツイね。
でもでも、これは、しょうがない事。
奈緒さんが心配してるのが解ってるのにも関わらず、我欲に負けて、自分が散々楽しんで来た結果なんだから、これは怒られても然りだ。
こうならない為にも本来は、最低限度でも、電話連絡の1つでも奈緒さんに入れておくべきだった。
ホント、私って、我欲に忠実なダラシナイ女だよね。
(´Д`)ハァ……
まぁまぁ兎に角、扉の前でゴチャゴチャ考えてても『時間が解決してくれる』なんて都合の良い話にもならないだろうし。
色んな最悪な事態を考えてたら、余計に最後の一歩が踏み出せなくなりそうだから、此処は……サッサと諦めて、怒られに中に入ろ。
崇秀も一緒に居てくれてるから、奈緒さ……ん……も……
・・・・・・
あっ……そこは根本的に違うや。
此処で、こうやって変に人に頼ろうとする悪い癖があるから、真琴ちゃんみたいなダメ人間になっちゃうんだ。
実際の所、崇秀は、私の被害者でしかないんだから、此処で巻き込む様な卑怯な真似はしちゃいけない。
そうだそうだ。
故に私は!!
自分自身で決着を着ける為に、ちゃんと自分自身の意思で『奈緒さんに謝罪』して『責任』を取らなきゃね!!
うんうん!!そうしよう!!そうしよう!!こうやって決める時は、バッチリ決めなきゃね!!
それが倉津眞子ってもんだ。
「崇秀」
「んあ?」
「あのね。私、昨日、夜遊びしてたのを、奈緒さんに連絡し忘れてたんだぁ。だから、今から奈緒さんに、ちゃんと謝りたいと思うんだけど。だから……その……ちょっとだけ、此処で待ってて貰って良い?こう言うの、もぉ有耶無耶にしたくないし」
言えましたね。
ちゃんと言えましたね。
「ほぉ~~~っ、そいつは、また殊勝な心掛けだな。……良いぜ。自分が納得出来る様な謝罪を好きなだけして来い。オマエの気が済むまで、此処でズッと待っててやるよ」
「うん♪ありがとう。頑張る!!」
よしよし、崇秀の了承も得れたから、心行くまで『謝罪死よ』
本当にこう言う細かい事から、1つ1つ、ちゃんと治していかないとね。
「……あぁ、ちょっと待った」
「えっ?えっ?なに?」
「ヤッパよぉ。此処は寒いから、ヤッキの店に行って待ってるわ。それでも良いか?」
「あっ、うん。……ありがとう」
ふむふむ、流石、私の唇を奪った男だけの事はあるね。
私が奈緒さんに謝罪してる間、自分の存在が気にならない様にする為に、敢えて外じゃなく『店待ち』を提言してくれてる。
この辺は、人それぞれの捉え方はあると思うけど……私から見れば完璧だね♪
長くなるかもしれないしね。
***
……そんな訳で、崇秀は『奈緒さん家の専用扉』から立ち去り。
奈緒さんの家の道路側に面した『柳田さんのお店』に向ってくれた。
……でわでわ、此処からは、奈緒さんへの一世一代の謝罪。
謝罪一本勝負の開始だぁ!!
眞子の見事な謝罪を活目せよ!!
『ガチャ』
「あっ、あの~~~っ、たっ、ただいま帰りましたぁ~~~……奈緒さん居ますかね?居ませんかね?」
……すみません。
嘘です。
『活目』して頂ける様な、根性の入ったモノは、なにも有りません。
寧ろドキドキしながら扉を潜って、部屋に向って声を掛けてみる事ぐらいですね。
……案の定、奈緒さんにビビっております。
だって、こう言う事に関しては、奈緒さんって意外と怖そうなんだもん。
勿論、自業自得は否めないんだけど……
「眞子、お帰り。……ちょっと、コッチに来なさい」
『ビクッ!!』
あぁ、ヤッパ……予想以上に怒ってますね。
普段の明るい奈緒さんの声のトーンが、通常の2段階ぐらい低い。
この分じゃ、下手したら『タップリ説教』された上に『生きるのが嫌になるぐらいの嫌味』言われて、今日が、私の『命日』に成るかも……
ヤダなぁ……
「あぁ、あっ、はい。すっ、直ぐに行きます。ごっ、ごめんなさい」
「……いいから、早く、コッチに来なさい」
「あぁ、あっ、はい。少々お待ち下さい。只今参ります」
……死んだね、これは……
確実だ。
ご臨終ですよ。
さよなら私……
慌てて靴を脱いで、いつもの部屋にバタバタと急いで向ったんだけど……
「にゃあ!!」
……廊下を慌てて小走りして走ってたら。
左右の足が見事なまでに絡まって、廊下で派手な音を立てながら、コケちゃったよぉ。
そんで、転んだ拍子に、背負っていた『79 Sting -rayちゃん』のネックが『コツン』と後頭部に直撃。
天罰覿面だ。
……痛い。
「ちょ!!眞子、なになに、なにをやってるのよ!!今、凄い音がしたんだけど、大丈夫?」
無駄に大きな音を立てちゃたので、慌てて奈緒さんが、部屋から飛び出して来てくれた。
うぅ……優しい。
「あぁ、あの、大丈夫です、大丈夫です。ちょっと慌てて、コケただけなんで」
「もぉ、この子は……ビックリさせないでよ」
「ごめんなさい。……あっ、あぁ、それと」
「うん?なに?」
私は、早期謝罪をする為に、廊下で正座をした。
そして、床にピッタリと付くぐらい、深々と頭を下げた。
だってさぁ。
昨晩の事で怒ってる筈なのに、此処まで心配して貰えれてるんだから。
一秒でも早く謝罪の念を伝えて、ちょっとでも早く、奈緒さんに機嫌を直して貰いたい。
奈緒さんの怒った顔や、悲しい顔は、本来は絶対に見たくないもんだし……
「ごめんなさい、奈緒さん。……昨日、連絡もせずに遊び回った上に、勝手に家を空けて、ごめんなさい」
「はぁ……取り敢えず、頭を上げて部屋に来なさい。話は、そこで聞きます」
「あっ、はい。本当に、ご迷惑をお掛けしました」
「良いから。早くコッチに来なさい」
「あっ、はい」
この場で、凄く怒鳴られると思ってたんだけど、奈緒さんは、怒りや、感情に任せる様な真似はしなかった。
けど……正直言うと、こっちの方が、怒られるより数十倍辛いや。
どうせなら、こっぴどく怒られた方が、逆にスッキリしたと思える。
これって、相当、怒ってるよね。
ごめんなさい。
こうやって私は、奈緒さんの後ろをトボトボと着いて行くんだけど。
先に奈緒さんが部屋に入ってコタツに座っても、私は中々部屋の中には入れず。
廊下で黙ったまま俯いて、怒られてる子供の様に、そこで奈緒さんの言葉を待った。
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございます<(_ _)>
今回から第一章・第三十二話【Please Want to fortitude】が始まった訳なのですが……
早速、夜遊びした反省をする羽目に成ってしまいましたね(笑)
……っとは言え。
まぁ普通に考えても、今現在の眞子が1人で夜遊びをするなんて考えられない事ですから。
奈緒さんも、眞子が誰かと一緒に居た事ぐらいは解っているので、眞子がビビる程そこは大した問題じゃないんですけどね。
でも、まったく問題がない訳でもないので、ちょっとは怒られるかもです(笑)
さてさて、そんな中。
次回は、そんな眞子の謝罪劇をお送りしたいと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾
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