最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
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第一章・第三十二話 Please Want to fortitude

659 夜遊びの代償

公開日時: 2022年11月27日(日) 00:21
更新日時: 2023年1月20日(金) 11:58
文字数:3,232

 第一章・第三十二話【Please Want to fortitude】が始まるよぉ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾

 032【Please Want to fortitude】


 『今回はそう言う展開ですか……なるほどねぇ。そう来ちゃいますか……そかそか』


 昨晩のライブ終了後、崇秀と結構な時間を、その場で長々と話し込み。

その上、女の身で在りながらも無警戒に崇秀の家でのお泊りを経由して、漸く、奈緒さんの家に帰り着いたのは夕方のPM6:11を回った所。

昨日は1日中、病院行って、いっぱい遊んで貰って、ライブをしてだったから、ほぼ1日ぶりの奈緒さん家への帰宅になった。

本当の意味で、これで、やっと一息つける。


でもね、正直言えば、それは建前上の話で……『朝帰りをする』どころか『1日以上外出』っで、一回も家に帰らないと言う、とんでもないウルトラCをかましたしまった有様な状態なので、非常に奈緒さんとは顔を合わせ難く、辛い心境。

だから当然、家の扉の前に立ってると言うのに……中々、最後の一歩が踏み出せず、家の中に入り難い。


しかも奈緒さんは、今日昨晩のライブ明けなので、休養をとる為に、確実に仕事は休み。

友達の誰かの誘いがあって、どこかに外出していなければ100%家に居る。


……ってかね。

昨日のあれだけ激しいライブの後の翌日、常識的に考えて、どこかの『馬鹿(私)』みたいにフラフラ外出する訳ないよね。


だから……扉を開けて、家の中に入った瞬間、奈緒さんが、コタツの机部分を指でコツコツ叩き。

イライラしながら待っている様なビジョンが、即座に湧いて来てならない。


メッチャ、怒ってそうな気がする……


ハァ~~~、なんか親に無断で『朝帰り』をした女の子の気持ちが、よく解るよぉ。


まぁ奈緒さんの場合、私の両親って訳じゃないんだけど。

奈緒さん自身に『私の保護者』って言われてるから、これに相応する『説教』が待ってるんだろうなぁ。


自業自得とは言え、本当にキツイね。


でもでも、これは、しょうがない事。

奈緒さんが心配してるのが解ってるのにも関わらず、我欲に負けて、自分が散々楽しんで来た結果なんだから、これは怒られても然りだ。


こうならない為にも本来は、最低限度でも、電話連絡の1つでも奈緒さんに入れておくべきだった。


ホント、私って、我欲に忠実なダラシナイ女だよね。


(´Д`)ハァ……


まぁまぁ兎に角、扉の前でゴチャゴチャ考えてても『時間が解決してくれる』なんて都合の良い話にもならないだろうし。

色んな最悪な事態を考えてたら、余計に最後の一歩が踏み出せなくなりそうだから、此処は……サッサと諦めて、怒られに中に入ろ。


崇秀も一緒に居てくれてるから、奈緒さ……ん……も……


・・・・・・


あっ……そこは根本的に違うや。

此処で、こうやって変に人に頼ろうとする悪い癖があるから、真琴ちゃんみたいなダメ人間になっちゃうんだ。

実際の所、崇秀は、私の被害者でしかないんだから、此処で巻き込む様な卑怯な真似はしちゃいけない。


そうだそうだ。


故に私は!!

自分自身で決着を着ける為に、ちゃんと自分自身の意思で『奈緒さんに謝罪』して『責任』を取らなきゃね!!


うんうん!!そうしよう!!そうしよう!!こうやって決める時は、バッチリ決めなきゃね!!


それが倉津眞子ってもんだ。



「崇秀」

「んあ?」

「あのね。私、昨日、夜遊びしてたのを、奈緒さんに連絡し忘れてたんだぁ。だから、今から奈緒さんに、ちゃんと謝りたいと思うんだけど。だから……その……ちょっとだけ、此処で待ってて貰って良い?こう言うの、もぉ有耶無耶にしたくないし」


言えましたね。


ちゃんと言えましたね。



「ほぉ~~~っ、そいつは、また殊勝な心掛けだな。……良いぜ。自分が納得出来る様な謝罪を好きなだけして来い。オマエの気が済むまで、此処でズッと待っててやるよ」

「うん♪ありがとう。頑張る!!」


よしよし、崇秀の了承も得れたから、心行くまで『謝罪死よ』


本当にこう言う細かい事から、1つ1つ、ちゃんと治していかないとね。



「……あぁ、ちょっと待った」

「えっ?えっ?なに?」

「ヤッパよぉ。此処は寒いから、ヤッキの店に行って待ってるわ。それでも良いか?」

「あっ、うん。……ありがとう」


ふむふむ、流石、私の唇を奪った男だけの事はあるね。

私が奈緒さんに謝罪してる間、自分の存在が気にならない様にする為に、敢えて外じゃなく『店待ち』を提言してくれてる。


この辺は、人それぞれの捉え方はあると思うけど……私から見れば完璧だね♪


長くなるかもしれないしね。


***


 ……そんな訳で、崇秀は『奈緒さん家の専用扉』から立ち去り。

奈緒さんの家の道路側に面した『柳田さんのお店』に向ってくれた。


……でわでわ、此処からは、奈緒さんへの一世一代の謝罪。


謝罪一本勝負の開始だぁ!!


眞子の見事な謝罪を活目せよ!!


『ガチャ』



「あっ、あの~~~っ、たっ、ただいま帰りましたぁ~~~……奈緒さん居ますかね?居ませんかね?」


……すみません。


嘘です。


『活目』して頂ける様な、根性の入ったモノは、なにも有りません。

寧ろドキドキしながら扉を潜って、部屋に向って声を掛けてみる事ぐらいですね。


……案の定、奈緒さんにビビっております。

だって、こう言う事に関しては、奈緒さんって意外と怖そうなんだもん。


勿論、自業自得は否めないんだけど……



「眞子、お帰り。……ちょっと、コッチに来なさい」


『ビクッ!!』


あぁ、ヤッパ……予想以上に怒ってますね。

普段の明るい奈緒さんの声のトーンが、通常の2段階ぐらい低い。


この分じゃ、下手したら『タップリ説教』された上に『生きるのが嫌になるぐらいの嫌味』言われて、今日が、私の『命日』に成るかも……


ヤダなぁ……



「あぁ、あっ、はい。すっ、直ぐに行きます。ごっ、ごめんなさい」

「……いいから、早く、コッチに来なさい」

「あぁ、あっ、はい。少々お待ち下さい。只今参ります」


……死んだね、これは……


確実だ。

ご臨終ですよ。


さよなら私……


慌てて靴を脱いで、いつもの部屋にバタバタと急いで向ったんだけど……



「にゃあ!!」


……廊下を慌てて小走りして走ってたら。

左右の足が見事なまでに絡まって、廊下で派手な音を立てながら、コケちゃったよぉ。


そんで、転んだ拍子に、背負っていた『79 Sting -rayちゃん』のネックが『コツン』と後頭部に直撃。


天罰覿面だ。


……痛い。



「ちょ!!眞子、なになに、なにをやってるのよ!!今、凄い音がしたんだけど、大丈夫?」


無駄に大きな音を立てちゃたので、慌てて奈緒さんが、部屋から飛び出して来てくれた。


うぅ……優しい。



「あぁ、あの、大丈夫です、大丈夫です。ちょっと慌てて、コケただけなんで」

「もぉ、この子は……ビックリさせないでよ」

「ごめんなさい。……あっ、あぁ、それと」

「うん?なに?」


私は、早期謝罪をする為に、廊下で正座をした。


そして、床にピッタリと付くぐらい、深々と頭を下げた。


だってさぁ。

昨晩の事で怒ってる筈なのに、此処まで心配して貰えれてるんだから。

一秒でも早く謝罪の念を伝えて、ちょっとでも早く、奈緒さんに機嫌を直して貰いたい。


奈緒さんの怒った顔や、悲しい顔は、本来は絶対に見たくないもんだし……



「ごめんなさい、奈緒さん。……昨日、連絡もせずに遊び回った上に、勝手に家を空けて、ごめんなさい」

「はぁ……取り敢えず、頭を上げて部屋に来なさい。話は、そこで聞きます」

「あっ、はい。本当に、ご迷惑をお掛けしました」

「良いから。早くコッチに来なさい」

「あっ、はい」


この場で、凄く怒鳴られると思ってたんだけど、奈緒さんは、怒りや、感情に任せる様な真似はしなかった。


けど……正直言うと、こっちの方が、怒られるより数十倍辛いや。

どうせなら、こっぴどく怒られた方が、逆にスッキリしたと思える。


これって、相当、怒ってるよね。


ごめんなさい。



こうやって私は、奈緒さんの後ろをトボトボと着いて行くんだけど。

先に奈緒さんが部屋に入ってコタツに座っても、私は中々部屋の中には入れず。

廊下で黙ったまま俯いて、怒られてる子供の様に、そこで奈緒さんの言葉を待った。


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございます<(_ _)>

今回から第一章・第三十二話【Please Want to fortitude】が始まった訳なのですが……


早速、夜遊びした反省をする羽目に成ってしまいましたね(笑)


……っとは言え。

まぁ普通に考えても、今現在の眞子が1人で夜遊びをするなんて考えられない事ですから。

奈緒さんも、眞子が誰かと一緒に居た事ぐらいは解っているので、眞子がビビる程そこは大した問題じゃないんですけどね。


でも、まったく問題がない訳でもないので、ちょっとは怒られるかもです(笑)


さてさて、そんな中。

次回は、そんな眞子の謝罪劇をお送りしたいと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾

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