最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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1450 懐かしい名前

公開日時: 2025年1月23日(木) 00:21
文字数:2,313

●前回のおさらい●


 眞子争奪戦に於いての選出メンバーとして、ステラさん、ミラーさん、素直ちゃんを選ぼうと考える眞子。

そうなると勿論、この争奪戦自体が「出来レース」には成ってしまうのだが、メンバーとしては、この上ない程相性が良く実力者でもある。


特にミラーさんは、ある特典が……

「なにが『で』なんだよ?それで全部じゃんかよ」

「……旦那?それは一般的に『実力の内』って、言わないかい?」

「言うなぁ」


けどよぉ。

アレンジは、ある意味、演奏の部分じゃないだけに、その他の実力に入るんだから特殊技能に成らないか?


じゃなきゃ『実力じゃないって部分』の辻褄が合わねぇじゃんかよ。



「あぁ……真琴ちゃん、知らないんだ」

「なにをだよ?」

「ミラーお姉ちゃんには、ジョニーさんって、お兄さんが居るんだけど、この名前に聞き覚えない?」


ミラーの姉御じゃなくて、ジョニーだと?


誰だ、そりゃあ?


確かに、どこかで聞き覚えの有る様な気がする名前だけどよぉ。

なんか、どうにもシックリと来ないだけに、なにも思い出せねぇ感じだな。


つぅか、大体にしてよぉ。

ジョニーなんて有り触れた名前、世間に居過ぎて、どのジョニーか解んねぇつぅの。



「知らん」

「……最低だね」

「なにがだよ?」

「『なにがだよ?』じゃないよ。ジミーさんの事だよ。ジョニー=ミラー。真琴ちゃんが、昔組んでたバンドのメンバーじゃない」


はい?


ジミーだと?


・・・・・・


( ゚д゚)ハッ!……それって、ひょっとして。

去年、バンドで山梨遠征を企画して、奈緒さんを『ハクション大魔王女』にした張本人。


アホのジミーの事か?


長い事、逢ってなかったから、スッカリとアイツが存在してた事すら忘れてたな。


けど、なんで、今更アイツの話題が出てくる訳?

つぅか、それ以前の問題として、アイツ、今、何所で何やってやがんだ?



「あぁ……居たなぁ、そんな奴。……ってか。最近、姿を見ねぇけど、アイツ何所に居るんだ?」

「酷い認識。……って言うか、真琴ちゃん」

「なんじゃい?」

「あぁもぉ。その様子じゃ、本当に、何にも知らないみたいだから、もぉハッキリ言っちゃうけどね。ジミーさん、ミラーお姉ちゃんが【Kimera】を脱退するまで、ずっと【Kimera】の作曲してたんだよ。だから全米では、今、結構、有名な作曲家に成ってるんだよ」

「ななな、なんですとぉ!!あのアホのジミーがか?」


うそ~~~ん!!

あんな日本語もロクに喋れなかった胡散臭い糞ッタレ野郎が、全米で有数の作曲家に成ってるだと!!


豪く出世したもんだな、オイ!!


まぁ、けど考えてもみたら。

そのアホは、以前から曲だけはシコタマ書いてたけどな。


しかもノンジャンルで、結構良い曲バッカリ。

(確か、ブルースだけは書けねぇ、とか言ってた様な気がするが……)



「アホは、どう考えても真琴ちゃんでしょ」

「いや、そう言うけどよぉ。俺は去年の夏にバンドをクビに成ってから、アイツとは1度も逢ってねぇんだから、しょうがねぇじゃんかよ。何所に居るのかすら知らんかったわ」

「はぁ……この認識の低さ。元バンドの仲間だった人の言葉とは思えない程の酷い扱いだね」


なんか怒ってやがるな。


……って事は何か?

オマエが、それだけプンスカ怒るって事は、俺の体の中で、結構、この不義理な態度を怒ってたって事か?


そりゃあ、悪い事したな。



「いや、だってよぉ。アイツ、俺が気が付いた時には、いつの間にか居なく成ってやがったんだもんよぉ。そんで唯一の知り合いだったステラも、崇秀に連れられてアメリカに行っちまったじゃん。その後、更に、俺、昏睡。これじゃあ、確認のしようがねぇじゃん」


でも、言い訳は続行するぞ。


所詮は言い訳だけどな。



「ふ~~~ん。ステラさんの所在だけは、ちゃんと解ってたんだ。ふ~~~ん」

「あのなぁ。……ステラは良いんだよ。アイツは、俺にとっての女の親友だから、知ってても、おかしくねぇし」

「この扱いの差。ドンだけ差別的にエロイのよ」

「エロくねぇし。俺は、ステラを、そんな眼で見た事はねぇよ」

「嘘ばっかり。バスの中で膝枕して貰った時、離れたくないって思ってたじゃん」

「・・・・・・」


……思ってたな。

確かに、思ってた。

アイツの腿は極上に気持ちが良かったから、絶対に離れたくはなかったな。


あのなんとも言えない質感は、今でも味わいたいと思ってしまう程の絶品さだ。

だがその時、コイツは、俺の体の中に存在してた訳だから、その俺の気持ちは100%全部知ってたんだったな。


最悪だよ。



「黙っちゃったよ」

「別に黙ってねぇし。……つぅかな。女のオマエには、ステラの腿の良さは解らねぇよ」

「じゃあ、結局、そんな眼で見てるんじゃない」

「見てねぇってばよ。アイツは、俺の親友だって言ってんだろ。それが偶々、膝枕の気持ち良さに浸ったてただけだ。それだけだ」


また寝転びたいとは思ってる。


でも、そんな不必要な報告はしないぞ。


ダンマリだ。



「そんな事を言いながら、また今度も誤魔化したよ」

「誤魔化してねぇだろうに。大体なぁ、オマエだって、本当は『ちょっと気持ち良かったなぁ』とか思ってんだろうに。あれが気持ち良くないなんて、頭がおかしいとしか思えないぞ」


まぁ『女には解らん』って言った所だから、説得力は0だけどな。


でも、あの膝枕は悪くは無かった筈だ。


……あぁそれとな。

モジャは、俺と、眞子の関係を知ってるから、この辺はベラベラ話しても平気なんだよな。


そう言う意味では、ある意味、気楽なんだよな。



「まぁ……そうだね。それは言えるね」

「ほれみろ……ってか、なんの話だ、これ?」

「もう帰って良いかい、旦那?」


真面目な話をしてる時に、こんなショウモナイ乱痴気騒ぎを起されたんじゃ、そりゃあ、そうにもなるわな。


けど、ちょっとぐらい冗談を言ってても良いじゃんかよ。

眞子は、さっきまで、奈緒さんのSEXの件で、かなり落ち込んでたんだからよ。


それが、此処まで、憎まれ口を叩く程に復活して来たんだから、少しは大目に見てやってくれ。


……ってか。

この現状って、俺のせいか?


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


懐かしい名前が出てきましたね(笑)

まさか序章から出演がなかったジミーさんの名前が出てくるとは思ってもみなかったと思います♪


まぁでも、冷静に考えたらヒントはあったんですよ。

『マーニャ・ミラー』『ジョニー・ミラー』っと言った様に、名字が同じと言う所で、コソッと匂わせていましたので(笑)


……っで、そんなジミーさんの話をしてた筈なのに。

何故か、ステラさんの膝枕の話に成ってしまったのは、倉津君と眞子がアホだと言う事で勘弁してください。

<(_ _)>


さてさて、そんな中。

次回は真面目にジミーさんの話を戻したいと思いますので。

良かったら、また遊びに来てくださいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


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