最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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1443 心のままに

公開日時: 2025年1月16日(木) 00:21
文字数:2,019

●前回のおさらい●


 今回、大きな借りを作ってしまった倉津君の勧誘に乗った眞子。

そうなると当然、奈緒さんも誘うものだと思っていたら、何故か、倉津君は思い詰めた様な表情を浮かべ始め……

「えっ?なに?どうしたの?」

「いや、悪いんだけどな眞子。奈緒さんは、コッチ側の陣営には誘う予定はないぞ」


はい?



「へっ?……ちょ!!なんでなんで?なんでそんな事になるの?なんで誘わないの?奈緒ネェが一番真琴ちゃんに協力したい筈だよ」

「いや、まぁ、そりゃあ十分な程に解ってんだけどな。あの人が、俺の近くに居ると、俺は、直ぐに奈緒さんを頼っちまう癖があるだろ。だから今回は勧誘しない事にしてるんだよ」

「それって、色んな意味で自立を目指してるって事?」

「まぁ、そんな感じだな。それにな……」

「それに?それになに?」

「オマエ『奈緒さんを倒す』って宣言してるんだろ?だったら、奈緒さんを仲間に加えちまったら、本当の意味で奈緒さんを倒す事が出来なくなるじゃんかよ。だから、誘わねぇんだよ」


そこまで徹底するって事は、今回は本気の本気なんだ。

それに私と奈緒ネェを天秤に掛けて、即決した私の意見を尊重しようとしてくれるんだ。


これは尚更、手を抜けない状況になってきたね。



「そっか。なんか、そう言う事情があるなら、参加させて貰って申し訳ないね」

「馬鹿言ってんじゃねぇぞ。オマエにはウチのサイトの『看板』背負って貰うつもりだからな。メインで突っ走って貰って、ガンガンサイトの知名度を上げて貰うぜ」

「うわっ、なんかそれって、過度のプレッシャーだね」

「よく言うぜ。ウチの家系はプレッシャーが高い程、燃え上がる性格の奴ばっかりだぞ。オマエも、その血族なんだから、大好物だろ。そういうの」


そうだっけ?


今まで多大なプレッシャーを掛けられたら。

直ぐにペッチャンコに潰れて、ヒラヒラに成って、風に飛ばされて、何所かを彷徨ってただけの様な気がするんだけどなぁ。


まぁけど、そんな酷い状態にあっても、火事場の糞力的な何かで適当には乗り越えてこれた気もするね。



「だね。この美味しいシュチュエーションを聞いて、ビビッてちゃ人生損するだけだもんね」

「だろだろ。だからオマエなら出来るって」

「じゃあ、その期待に添える様に、精一杯頑張ってみるよ」

「おぅ。頼んだぞ」

「じゃあ、早速だけどさぁ。細川君呼ぼ」

「へっ?」

「企画推進は、早いに越した事はないからね」

「出たよ。言うと思ったよ。……そんじゃま、取り敢えずはモジャに電話してみるわ。こんな時間でも、モジャの方も、なんか動いてる筈だしな」

「ヤッパリね。……だと思ったよ」


細川君は、恐らく、時間の概念が薄いと思われる。

なにせ、仕事と、プライベートな時間が混在してるような行動をとることが多いからね。


……っと言うか。

あの人の場合、崇秀さんと同じで、何事に対しても『遊び感覚』が存在するから。

多分、仕事をしてるっていう概念が欠落しているとも思われる。


だからこんな時間であっても、なにかしろの動きがあっても、なにも不思議な事じゃないし。

読んだら、すぐに生きてくれそうな気がしたから、こういう提案をしてみた訳だね。



「まぁ世の中、そんなもんだ」


その辺を同意してるのかして。

そう言い残して真琴ちゃんは、細川君に電話を掛ける為に、一旦席を立ち、表に電話をしに行った。


私は、そんな真琴ちゃんを見送った後。

崇秀さんと、奈緒ネェに素早く電話を掛け、これまでの経過を全て簡潔に説明した。


勿論、此処では対抗組織の話は、まだ無しにね。


けど『真実を話さないまま、真琴ちゃんが折れてくれた事』だけは、より深く印象的に伝えた。


すると奈緒ネェは、勿論、この言葉を聞いて、心の底から安堵したのか、電話口で泣きながらも、喜びの声を聞かせてくれた。

それで崇秀さんは、ある程度は、この事態を予測していたらしいんだけど、まさか『此処まで簡単に許す』とまでは思っていなかったらしく。

少し驚いた様子と、凄く感心した様子を織り交ぜて、私に喜びの声を聞かせてくれた。


こうやって見てると、ヤッパリみんな4人で仲良く行くのが一番なんだね。


……そうやって電話をしてる内に。

真琴ちゃんが、直ぐに細川君との電話を終えたのかして帰って来たのか、即座に私の方も崇秀さんや奈緒ネェにしていた電話を切った。


これで『私のせいで、奈緒ネェと崇秀さんがHしてしまった話』は、一旦、一件落着。


まぁ、これ以降も真琴ちゃんは。

奈緒ネェに正式な許しをしてあげなきゃいけないから、大変ではあるんだろうけど、一件落着ではあると思います。


……なんて思っていたら。

真琴ちゃんが帰って来て、直ぐに新たな問題が私にも定義されたのは言うまでもない。


所詮は世の中、こんなもん。


甘くはないね。


***


次回予告。


おやおや、これはまた豪く面白い方向に進んで来ましたね。


このままだと、どういう方向で行っちゃうんですかね?


少々不安がなくもないです。


でも、正直言っちゃえば。

そんな不安よりも、こう言うのって凄く楽しい♪っと感じてしまう私でした。


そんな訳で次回。


『Secret talk』

「内緒話」


あの、楽しいのは良いんですけどね。


私、一応、明日学校なんですけど……


今回も最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>

これにて第一章・第八十七話【No secret(隠し事なし)】は、おしまいになるのですが、如何でしたでしょうか?


色々ありましたが、一応、これで問題は解決しましたし。

倉津君や眞子にも、新しい動きが見え始めた一話に成りましたので、少しは読んで下さった皆さんにも楽しんで頂けたと思います♪


まぁ、こんなものは所詮、私の勝手な思い込みなんですけどね(笑)


さてさて、そんな中。

次回から始まる第一章・第八十八話【Secret talk(内緒話)】では。

此処に更に細川君を加えて、今後の計画などの展望を書いていきたいと思いますので。

良かったら、また遊びに来てくださいねぇ~~~♪


お待ちしてますよぉ~~~♪(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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