●前回のおさらい●
今回、大きな借りを作ってしまった倉津君の勧誘に乗った眞子。
そうなると当然、奈緒さんも誘うものだと思っていたら、何故か、倉津君は思い詰めた様な表情を浮かべ始め……
「えっ?なに?どうしたの?」
「いや、悪いんだけどな眞子。奈緒さんは、コッチ側の陣営には誘う予定はないぞ」
はい?
「へっ?……ちょ!!なんでなんで?なんでそんな事になるの?なんで誘わないの?奈緒ネェが一番真琴ちゃんに協力したい筈だよ」
「いや、まぁ、そりゃあ十分な程に解ってんだけどな。あの人が、俺の近くに居ると、俺は、直ぐに奈緒さんを頼っちまう癖があるだろ。だから今回は勧誘しない事にしてるんだよ」
「それって、色んな意味で自立を目指してるって事?」
「まぁ、そんな感じだな。それにな……」
「それに?それになに?」
「オマエ『奈緒さんを倒す』って宣言してるんだろ?だったら、奈緒さんを仲間に加えちまったら、本当の意味で奈緒さんを倒す事が出来なくなるじゃんかよ。だから、誘わねぇんだよ」
そこまで徹底するって事は、今回は本気の本気なんだ。
それに私と奈緒ネェを天秤に掛けて、即決した私の意見を尊重しようとしてくれるんだ。
これは尚更、手を抜けない状況になってきたね。
「そっか。なんか、そう言う事情があるなら、参加させて貰って申し訳ないね」
「馬鹿言ってんじゃねぇぞ。オマエにはウチのサイトの『看板』背負って貰うつもりだからな。メインで突っ走って貰って、ガンガンサイトの知名度を上げて貰うぜ」
「うわっ、なんかそれって、過度のプレッシャーだね」
「よく言うぜ。ウチの家系はプレッシャーが高い程、燃え上がる性格の奴ばっかりだぞ。オマエも、その血族なんだから、大好物だろ。そういうの」
そうだっけ?
今まで多大なプレッシャーを掛けられたら。
直ぐにペッチャンコに潰れて、ヒラヒラに成って、風に飛ばされて、何所かを彷徨ってただけの様な気がするんだけどなぁ。
まぁけど、そんな酷い状態にあっても、火事場の糞力的な何かで適当には乗り越えてこれた気もするね。
「だね。この美味しいシュチュエーションを聞いて、ビビッてちゃ人生損するだけだもんね」
「だろだろ。だからオマエなら出来るって」
「じゃあ、その期待に添える様に、精一杯頑張ってみるよ」
「おぅ。頼んだぞ」
「じゃあ、早速だけどさぁ。細川君呼ぼ」
「へっ?」
「企画推進は、早いに越した事はないからね」
「出たよ。言うと思ったよ。……そんじゃま、取り敢えずはモジャに電話してみるわ。こんな時間でも、モジャの方も、なんか動いてる筈だしな」
「ヤッパリね。……だと思ったよ」
細川君は、恐らく、時間の概念が薄いと思われる。
なにせ、仕事と、プライベートな時間が混在してるような行動をとることが多いからね。
……っと言うか。
あの人の場合、崇秀さんと同じで、何事に対しても『遊び感覚』が存在するから。
多分、仕事をしてるっていう概念が欠落しているとも思われる。
だからこんな時間であっても、なにかしろの動きがあっても、なにも不思議な事じゃないし。
読んだら、すぐに生きてくれそうな気がしたから、こういう提案をしてみた訳だね。
「まぁ世の中、そんなもんだ」
その辺を同意してるのかして。
そう言い残して真琴ちゃんは、細川君に電話を掛ける為に、一旦席を立ち、表に電話をしに行った。
私は、そんな真琴ちゃんを見送った後。
崇秀さんと、奈緒ネェに素早く電話を掛け、これまでの経過を全て簡潔に説明した。
勿論、此処では対抗組織の話は、まだ無しにね。
けど『真実を話さないまま、真琴ちゃんが折れてくれた事』だけは、より深く印象的に伝えた。
すると奈緒ネェは、勿論、この言葉を聞いて、心の底から安堵したのか、電話口で泣きながらも、喜びの声を聞かせてくれた。
それで崇秀さんは、ある程度は、この事態を予測していたらしいんだけど、まさか『此処まで簡単に許す』とまでは思っていなかったらしく。
少し驚いた様子と、凄く感心した様子を織り交ぜて、私に喜びの声を聞かせてくれた。
こうやって見てると、ヤッパリみんな4人で仲良く行くのが一番なんだね。
……そうやって電話をしてる内に。
真琴ちゃんが、直ぐに細川君との電話を終えたのかして帰って来たのか、即座に私の方も崇秀さんや奈緒ネェにしていた電話を切った。
これで『私のせいで、奈緒ネェと崇秀さんがHしてしまった話』は、一旦、一件落着。
まぁ、これ以降も真琴ちゃんは。
奈緒ネェに正式な許しをしてあげなきゃいけないから、大変ではあるんだろうけど、一件落着ではあると思います。
……なんて思っていたら。
真琴ちゃんが帰って来て、直ぐに新たな問題が私にも定義されたのは言うまでもない。
所詮は世の中、こんなもん。
甘くはないね。
***
次回予告。
おやおや、これはまた豪く面白い方向に進んで来ましたね。
このままだと、どういう方向で行っちゃうんですかね?
少々不安がなくもないです。
でも、正直言っちゃえば。
そんな不安よりも、こう言うのって凄く楽しい♪っと感じてしまう私でした。
そんな訳で次回。
『Secret talk』
「内緒話」
あの、楽しいのは良いんですけどね。
私、一応、明日学校なんですけど……
今回も最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
これにて第一章・第八十七話【No secret(隠し事なし)】は、おしまいになるのですが、如何でしたでしょうか?
色々ありましたが、一応、これで問題は解決しましたし。
倉津君や眞子にも、新しい動きが見え始めた一話に成りましたので、少しは読んで下さった皆さんにも楽しんで頂けたと思います♪
まぁ、こんなものは所詮、私の勝手な思い込みなんですけどね(笑)
さてさて、そんな中。
次回から始まる第一章・第八十八話【Secret talk(内緒話)】では。
此処に更に細川君を加えて、今後の計画などの展望を書いていきたいと思いますので。
良かったら、また遊びに来てくださいねぇ~~~♪
お待ちしてますよぉ~~~♪(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
読み終わったら、ポイントを付けましょう!