最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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428 なんて言うか、真上さんってさぁ……

公開日時: 2022年4月10日(日) 00:21
更新日時: 2022年12月30日(金) 13:57
文字数:2,122

●前回のおさらい●


 フリマ出店している真上さんを手伝いにやって来たが……既に完売。

なので、2人で出店を回る事に成ったのだが……(笑)

 真上さんの『お祭り大好き』宣言から、直ぐ様、色々と出店を回っているんだがな。

彼女の言った言葉とは裏腹に……この人、ホントなにも喰わないし、なにもやらないんだよな。


その証拠に、俺が出費した金ってのは『たこ焼き1パック』のみで、後は、なにも欲しがろうともしない。


それどころかな。

客達が楽しそうに遊んでる姿や、食べ物を頬張ってる姿を見てるだけで、なにやら満足気な表情を浮かべてるんだよ。


ひょっとして……この人の言う『祭り好き』ってのは、そう言う客達が喜ぶ姿を見て楽しむ事なんだろうか?


もしそうだとするならば、これ以上はもぉ奢り様が無いな。



「あの~~~、真上さん」

「あっ、はい、なんですか?」


うぅ~~~……これも奈緒さん同様の定番パターンになってきたな。


なんか、そう思って、変に意識すると照れるな。



「・・・・・・」


此処に来て、真上さんの顔が直視出来ず。

一人善がりに照れて、沈黙してしまうなんてよぉ……つくづく雑魚だな俺って。



「どうかされましたか?」


イカンイカン、マジで意識し過ぎだろ。

首を傾げてる真上さんを、全く見れなくなっちまってるじゃねぇかよ。


こんなの今までに一度も無かったんだがな。


どうなってるんだ俺?



「あぁっと、いやぁ~、その、なんですかね。あぁ、ほら、真上さんのたこ焼きが無くなってるから、俺の分も食べるかなぁ~っと思って」

「宜しいん……ですか?」


あれ?

いつもなら、頑なに拒否するのに、やけに素直だな?



「どうぞどうぞ、幾らでも食べちゃって下さい。俺、朝食喰って来たんで、あんま腹減ってないんッスよ」

「そうなんですか……では、遠慮なく頂きますね」


そう言って、俺のパックから爪楊枝で1個刺すと、1度笑顔を俺に向けて……


『はむっ』……っと、半分ぐらいを食べる。


そうするとだな。

たこ焼きの『トロッ』っとした半熟部分が、少し口からハミ出て、真上さんの口元に残る。


いや……あの……こう言っちゃあ失礼なんだが……妙にエロイな。



「美味しい……」


いや……あの……聞き方なんだろうかなぁ?

口元に『トロッ』とした物が残って、そう言うセリフを言われるとだな。


えぇっと……エロく感じるのは、俺だけかなぁ~~~~?


……いやいやいやいや、イカンよ。

真上さんを、そんな風に見ちゃイカンよ俺!!

ナンデモカンデモ、エロイ方向に持って行っちゃイカンよ俺!!


けどなぁ~~~……



「どうか……しましたか?」

「いやいや、いや、いや、真上さんの口元に、少しタコ焼きが残ってるなって……思って」

「えっ?あっ、あっ、あっ、あの、すみません。ミットモナイ姿をお見せしました」


言うや否や。

慌てて、鞄からティッシュを数枚取り出して、丁寧に口を拭っていく。


いや……あの……なんでなんだろうな?

なんで、この人の行動ってのは、こんなにエロく感じるんだろうな?


いや……あの……あのね。

なんかこう、あるじゃないッスかね。


言い方も、見方も、非常に悪いとは思うんッスけどね。


それ……口から零れ出た『男のあれ』を拭いてる様に見えるんッスけどね。


違いますね。

ただのタコ焼きッスよね、タコ焼き……うんうん、どう見てもタコ焼きッスね。


……あぁ~ダメだ俺。

昨日、散々あれだけ抜いて置いたのにも関わらず、まだ性的欲求不満が残ってるらしい。


俺の性欲は、どうなっとんじゃ!!


ってか!!奈緒さんの言った通り、この人、マジで危険だよ!!

(↑とうとう相手のせいにするクズな俺)



「あっ、あの、倉津さん。綺麗に取れたでしょうか?」


真上さんは、俺の方に顔を向ける。

しかも、結構な至近距離でだ。


すると当然俺は、照れてるのと、今のロクデモナイ想像がバレるのが嫌で瞬時に他所を向く。



「あぁ、はいはい。大丈夫っすよ。綺麗に取れてますよ。なにも残って無いですよ」

「あっ、あの、お嫌だとは思いますが、出来れば……コチラを見て、確認して頂ければ有り難いんですが。……まだ、タコ焼きが残っていると恥ずかしいので」


非常に申し訳ないですけど……見れません。


それにッスね。

アナタで、勝手に淫蕩な想像をした俺には、アナタを見る資格はありません。


……すんません。


ってかね、真上さん。

貴方を今見たら見たで、また過剰に変な事を想像しちゃいそうなんですよ……はい。


ホント重ね重ね、すんません。


なので、誰でも良いから助け舟プリーズ!!


……って、来ませんね。

はい、知ってましたよ。



「あれ?オマエ、王家じゃないのか?真上だよな?」

「あっ、岡田君」


うん?なんだなんだ?意外にも此処で助け舟の登場か?


いや、つぅか、まぁそれは良いんだけどよぉ。

こんな場面だから、話に入って来るのは構いはしないんだけどよぉ。

オマエ、ちょっとさぁ、真上さんに対して、爽やかに、馴れ馴れし過ぎるんじゃねぇか?

それにオマエ、誰に許可を得て、俺の真上さんを、名前で呼び捨てにしてにしてやがんだよ?


どこの誰だかは知らねぇけど、あんま調子ぶっこいてると、沈めんぞテメェ!!


……っと、イカンイカン。

まずにして真上さんは、俺のもんじゃないな。


そうだそうだ。


それにだな。

折角、この緊急事態の助け舟になりそうな奴が登場してくれたって言うのに、その相手を殺しちゃイカンわな。


イカンイカン。

(なんか今回は『イカン』ばっかだな俺)


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ<(_ _)>


アホですね。

まごう事なきアホですね(笑)


まぁただ、なんでもかんでもエロイ方向に見えると言う現象は、中学二年生ではよくある話。

そうやって異性に対しての興味が尽きない年齢なだけに、特に変わった仕草じゃなくても、そう見えちゃうものなんでしょうね(笑)


それにまぁ、真上さんは美人ですしね。


さてさて、そんな中。

なにやら真上さんの知り合いの男子が現れた様なのですが……彼は一体、何者なのでしょうか?


次回は、その辺を書いて行きたいと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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