最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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1499 沙那ちゃんがやって来た

公開日時: 2025年3月13日(木) 00:21
文字数:2,039

●前回のおさらい●


 奈緒さんを脳内彼女だと限定し。

その上、倉津君と付き合う女性はブスだのノータリンだのと散々扱き下ろす浮田君。


そこに、テポテポと沙那ちゃんがやって来たのだが……(笑)

「おぉ、沙那ちゃん。どうしたんだ?」

「うん。あのね。リペアが終わったから、ギターを持って来た」


ヤッパリな。

我が娘(?)も職人さん。

予想に反する事なく、手際が良ろしい様で。


しかしまぁ、この短時間でリペアを終わらせたって事は、相当気合を入れてたんだな。



「そうか、そうか、早いな」

「うん。頑張った。……おにぃちゃんの方は、どう?おうちのリペアは終わった?」


そして、その勝負の結果が少しでも早く知りたくて、急いでテポテポテポテポと走って来た訳な。


萌える……



「いや、申し訳ないんだがな。コッチの方も、みんなで頑張ってはいるんだが、まだ終わってない状態だな。だから、この勝負は、沙那ちゃんの勝ちって事になるな」

「ホント?」

「ホント、ホント」

「ヤッタ~~~!!じゃ、じゃあ、ディズニーランドだよ。約束通り、沙那をディズニーランドに連れて行ってね」

「おぉ、約束だからな。必ず連れて行ってやるよ」

「えへへ。おにぃちゃんとデート、デート」


いやいや、本当にウチの娘(?)は可愛いですな。

ディズニーランドに連れて行ってやる約束をした位で、こんなにもはしゃいで、喜んじゃってよ。

結果が解った瞬間、ハードケースを地面に置いて、満面の笑みで抱き付いてくるんだもんなぁ。


こりゃあ、相当、行きたかったんだろな。


……ってな訳でだ。

そんな可愛いウチの娘の為なら、一度と言わず、何回でもディズニーランド位なら連れて行ってやるぞ!!

神奈川から、ディズニーのある浦安までなら、車で行きゃあ、そんなに時間もかかんねぇしな。


いや寧ろ、こんなに喜ぶんだったら、年間パスポートの購入も視野に入れるべきなのかもしれん(笑)


なんて事を考えてたら浮田のエテ公が……



「ははっ……なぁ、ヤーさん。可愛い子だな」

「おぉ、そうだろ、そうだろ。滅茶苦茶可愛いだろ」

「おっ……おぉ……可愛いな。将来美人になりそうな雰囲気だしな。ははっ……」


なんて事を言って来たんだが……解ってんじゃん浮田!!


ウチの子は、近年稀にも見ないぐらい可愛いだろ!!


まぁまぁ、何をそんなに顔が引き攣るぐらい緊張してるのかは知らないが、そんなに成るまで緊張して顔を強張らすなっての。

今、ちゃんと沙那ちゃんに、オマエを紹介してやるからよぉ。



「だろだろ。この子はな、橘沙那ちゃんって言うんだよ。……ほらほら、沙那ちゃん。浮田のオジサンに挨拶しなきゃな」

「うん♪こんにちわ。橘沙那です」

「あっ、あっ、そう、俺、浮田ね。こんにちわ」


オイオイオイオイ、浮田君よぉ。

マジでどうしたんだ?どうしたんだ?

さっきまで『俺の彼女をブスだのなんだと散々悪口をのたまわっていた勢い』は、一体、何処に行っちまったんだ?


俺の彼女である奈緒さんもそうなんだが。

俺の沙那ちゃんが余りにも可愛いからって、そこまで露骨ガチガチにならなくても良いじゃんかよ。


もぉちょっとリラックスしろ、リラックス。

なんなら、一旦、心を落ち着かせる為にも深呼吸の1つでもするか?(笑)


沙那ちゃんは純真無垢な子だから。

オマエみたいな口の汚いエテ公でも、毛嫌いしたりしねぇ筈だからよ。



「オイオイオイオイ、なにをそんなに緊張しちゃってるんだよ?余りにも可愛すぎて吃驚してるのか?」

「いや、まぁなぁ。色んな意味で吃驚してはいるな」

「色んな意味ってなんだよ?意味の解らねぇ事を言ってんじゃねぇぞ」

「あぁっそ。まぁそうだよな。……年齢とか関係なさそうだもんな」


年齢?


なんだそりゃあ?

まさか可愛さの定義を図るのに、年齢制限なんてものがあるのか?


んなもん、聞いた事もねぇぞ。


いやまぁ、そりゃあな。

沙那ちゃんは目鼻立ちがハッキリしてるから、浮田の言う通り、将来的には美人になるとは思うから。

そう言った意味では、年齢制限があるのかもしれないがだな。


敢えて今、そんな将来の事を心配する必要性なんかあるのか?


まぁ良いっか。

どうやら沙那ちゃんが可愛いと言う事だけは認めてるみたいだしな。



「まぁな、まぁな。可愛さは、万国共通で絶対的な正義だからな」

「そっ、そうか。じゃあ、俺がトヤカク言う問題じゃないよな」

「そうそう。世間が可愛とさえ認めちまえば、なにも問題なしだからな」

「そっ、そっ、そうか。オマエが、それほど覚悟が有るなら、もぉ俺はなにも言う事はねぇな」


覚悟?

年齢の次は、覚悟とな?


……ってか、このエテ公は、さっきから、なにを言っとんじゃ?

この話題って、沙那ちゃんの可愛さを認めるだけの話なのに、なんで覚悟なんてものまで必要になってくるんだ?


ホント、さっきからおかしな事ばかり言いやがるな。


・・・・・・


( ゚д゚)ハッ!


あぁ!!ひょっとしてオマエ!!

口では「かわいい」っと言ってる割に、実は沙那ちゃんが、あまり可愛くないとか失礼な事を思ってるんじゃねぇだろうな?


オイオイオイオイ、そりゃねぇだろ。

もしそうなら、あんまふざけた事を思ってんじゃねぇぞ!!


この子の事が可愛くないって思うなんて、オマエの美的感覚はどうなってるんだよ?


マジで頭イカレテんじゃねぇのか?


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


なんかこの2人。

話が成立してる割には、どこか話が微妙にかみ合ってない様な雰囲気を醸し出してますね(笑)


では、一体、何故、嚙み合わないのでしょうか?


次回は、その辺の齟齬の理由を書いていこうと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾



あっ……そう言えば次回で【毎日更新で1500日目】

所謂【分割話数1500話】って事でございますな(●´ω`●)

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

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