●前回のおさらい●
漸く、倉津君が眞子に注意しておきたい話をする場が完成した。
なので眞子は、この倉津君が今から言う意見を、どの様に捉えるのか?
「まぁ、話って言うのは、他でもないんだがな」
「うん」
「オマエな。男とのSEXとかの話を、あまり人前でするなな。それが例え、女同士で有っても、余り感心出来たもんじゃねぇぞ」
「あぁ……ごめん」
そこかぁ。
なんの話をされるのかと思ったら、そこだったんだ。
しかも今回の一件で、真琴ちゃんが一番怒ってる部分が、まさかそこだったとは……全然気付けなかった。
でも、確かに言われてみれば、そう思わせる言動はあったのかもしれない。
だって、今までの真琴ちゃんの言動からは、奈緒ネェと崇秀さんのSEXについては、納得出来ない也にも、何処か無理矢理にでも納得しようとしている部分が多々滲み出てたからね。
だからこそ『それを歓談していた部分が気に入らない』っと言う、この結論に至ってもおかしくはない。
しかも真琴ちゃんは、結構そう言うのを気にするタイプだし。
女の子に幻想を持ってる所が多々見受けられるから、相当、この態度には腹が煮えくり返っていたんだろうね。
でも、言われてみれば、そうだよね。
下品な女って……男性にとっては、かなり嫌なもんだもんね。
それに、あんな話を笑いながらされたら、その相手の人格を疑いたくもなるってもんだよね。
「まぁ、女同士のノリなんてモノも有るんだろうから、別に謝らなくても良いんだけどな。正直言えば俺は、あの瞬間、奈緒さんにも、オマエにも幻滅したのも事実だ。理由はどうあれ、お前等の他には誰も居なかった部屋とは言え、浮気した話を堂々とする様になったら、それはもぉ人として終わってんじゃねぇか?」
「うん、そうだね。ホント、そうだと思う。……ミットモナイ真似して、ごめんなさい。もぉ2度としない。約束するよ」
情けない話だけど、そんな風に現実を突きつけてくれて、ありがとう。
私は、あまりにも女性としての生活に慣れ過ぎしまっていて、この辺に対する注意が疎かになっていたのかもしれない。
知らず知らずの内に周りに流され、私はそんな風に下品な女に成ってたんだね。
これは、本当に反省すべき点だと思う。
「そっか。じゃあ、もぉこの話も終わりな。信じてるぞ眞子」
「うん。絶対にしない。それに、そんな風には、もぉ絶対に成らない」
「おぅ。……ただな。会話にもノリなんてモノがあるから『全くするな』って言ってる訳じゃないからな。節度を持てって話な」
「うん」
心に誓って、相談中でも、そんな風には2度とならない様に努力します。
これだけの事を、全て許してくれた真琴ちゃんが望むなら、それは当然の事だと思うし、私も、そう在り続けたいしね。
……でも。
そんな風に許して貰って、注意までして貰ってる状態の時になんなんだけど。
この場を借りて、どうしても奈緒ネェの誤解だけは解いておきたい。
この分じゃ、私の責任で、奈緒ネェは100%浮気したと思われてるみたいだしね。
「……でも、でもね」
「でも?でも、なんだよ?」
「ぶり返す様で悪いんだけど。どうしてもね。1つだけ解って欲しい事があるの」
「なんだよ。言いたい事があるなら、言ってみろよ」
どうやら、聞いてくれるみたいだ。
本当に真琴ちゃんの、こう言う所は有り難いね。
「あの、あのね。奈緒ネェは、決して浮気をした訳じゃないんだよ。そこは隠す事無く『私が悪い』って認識だけは、絶対に持って欲しい。本当に奈緒ネェは、真琴ちゃんの事だけが好きなんだよ。だから、そこだけは、絶対に誤解しないであげて欲しい」
この内容の意味を、これだけの言葉だけで解って貰えるかな?
解って貰えないかな?
……いや、違う。
こんな『自分が悪い』って主張してるだけの、何の説明にもなってない状態で、真琴ちゃんに解って貰えると思う方が厚かましいか。
仮に私自身が、誰かにこう言われても、全容を理解する事なんて出来たもんじゃないからね。
「じゃあなにか?今更に成って、奈緒さんと崇秀のSEXは無かったっとでも言いたいのか?」
「うぅん。それは事実としてはあった。でも、決して、それは奈緒ネェが望んだ事じゃないんだよ」
「そっか。おぅ、解った。だから、今度こそ、もぉなにも言うな」
納得してくれた???
こんな杜撰な説明で納得してくれたって言うの!!
「えっ?えっ?でも……」
「俺は、オマエや、奈緒さんや、崇秀を信じるって言ってんだろ。だから、今のオマエの言葉も丸々信じてやるよ。完全に納得は出来た訳じゃねぇけど、オマエの言葉を疑う気なんてねぇよ」
「あっ……」
強いなぁ。
理解するとかそう言う問題じゃなく。
今の私の言葉なんかを信じてくれてるからこそ、こうやって納得してくれてるんだ。
此処まで色んな事があって尚、その当事者である私の言葉を信じられるなんて、凄すぎるよ。
それだけに、私は……
そんな風に、真琴ちゃんと私の間に生じている人間性の違いに少し俯いた気持になっていたら、真琴ちゃんが、更に……
「でもな、眞子。それでもオマエが、なんらかの理由で『良心の呵責』に耐えられないって言うなら、話の全容を聞いてやっても良いんだぞ。包み隠さず言っても良いんぞ」
「あっ、だったら……」
「話すつもりか?」
「うん。出来れば聞いて欲しい。私の無様な話を……」
結局は、そうするべきなのかも知れない。
此処を外したんじゃ、どうやっても説明が付かないからね。
真琴ちゃんは、全てを呑み込んでくれてはいるけど。
矢張り、此処を話さずに、全てが丸く収まるなんて事は有り得ない現実なのもかもしれないのだから……
いつも最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
倉津君自身は、早期にこの問題を解決したい気持ちが強いので、自分なりに回答を出して納得していってる様子なのですが。
それに反して眞子は『蟠りなく、正式に納得してほしい』っと言う心が先行してしまい、ややお互いの意思がチグハグな状態になってしまっていますね。
まぁ、眞子自身、先程のミノルママとの会話で、少しは気持ちが和らいでいたとは言え。
話が始まってしまったら、まだまだ余裕がある状態ではないので、こういう状態になっても仕方がないのかもしれませんね。
特に、倉津君との話の最中。
自身と倉津君の『心の広さ』の違いを、思い知らされてるだけに、この件に関しての罪悪感も強くなってる事でしょうし。
さてさて、そんな中。
眞子は、とうとう此処で真実を打ち明けてしまうのか?
それとも……
次回は、その辺を書いていこうと思いますので。
良かったら、また遊びに来てくださいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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