●前回のおさらい●
男3人で、差し入れで貰ったケーキを食べながらティータイム(笑)
中々酷い状態ですな(笑)
さてさて、そのお味の方は?
「なんだこれ?滅茶苦茶うめぇ~~~ぞ!!これ!!グチ、これ、誰から貰ってきたんだよ?ホテルとかで出ててもおかしくないレベルで、馬鹿ッ美味じゃねぇか」
「うん?あぁ、それは、有野からの差し入れだ。教室で、倉津に渡してくれって頼まれてな」
矢張り、ケーキを作った張本人は、素直だったか……
喰った瞬間。
この味。
この美味さ。
この盛り付けのセンス良さ。
『そうじゃないかなぁ』とは、直感的に思ったんだよな。
アイツのお菓子作りの腕って、奈緒さん家でやったテスト勉強の時に、持って来てくれたクッキーの味で証明済みだしな。
このケーキ1つにしても、スゲェ凝った作りをしてるし。
味の方も、マジもんで、かなり作り込んでてハンパなく美味い。
しかも、それが万民に受けそうな味の作りなんだから、ホント非の打ち所が無い感じだ。
事、この事だけ関しては、素直の奴、他の追従を許さない感じだな。
ホント、アイツ、芸能人やりながら『ケーキショップ』出す気ねぇかな?
アイツにさえヤル気が有るんだったら、俺が全額負担してでも、出店の金を出すんだけどな。
直ぐに、話題になって、スゲェ儲かりそうなんだけどな。
(↑またもやゲス思考が発動する俺)
「オイオイ、また指名はクラッさんかよ。此処に来て、有ッちゃんまで『クラッさんが好き』って、そりゃあ、ちょっと出来過ぎなんじゃねぇの」
「うん?なんの話だ?」
「いやな、グチ。来年のバレンタインな。相当気合入れなきゃ、クラッさんに全部持っていかれるぞ」
「どういう事だ?」
「いや、前にも言ったけどよぉ。今年のクラッさんって、女子の相談を多方面から受けてて、女子にスゲェ好感度が高いだろ。その上、今回のこの文化祭の立役者。女子はクラッさんを狙うって事だよ。それに、今年に至っては、仲居間さんが居ないから、クラッさんに100%集中する。……下手したら俺等、来年のチョコ0だぞ」
「言われてみれば、確かに危機的状況だな」
あのなぁ。
それは『日本から韓流ドラマが無くなる』ぐらい絶対に有り得ない話だから、オマエ等は、なにも心配すんな。
大体にしてイケメン諸君よぉ。
所詮は『馬鹿不良のイメージしかない』俺が、そんなにモテる筈が無いだろうに。
幾ら、中学生の女子とは言え、みんな、そんな馬鹿じゃねぇよ。
それにな。
この文化祭の件にしたってそうだ。
こんなもん所詮は、泡沫の夢。
バレンタイン・シーズンの頃には綺麗サッパリ忘れ去られて、オマエ等の所にチョコが集中するっての。
オマエ等なぁ、少しは、そう言う所を自覚して、変に気合入れ様なんて考えるなよ。
じゃないと、学校中に、悲しい男が増えるだけだぞ。
(↑けど、俺は、奈緒さんが居るから余裕)
「無い無い無い無い。幾らなんでも、そんな馬鹿げた話が有るかよ。俺なんて、どこまで行っても、所詮は『馬鹿の不良』扱いだ。女子だって馬鹿じゃねぇんだから、それぐらいわかんだろ」
「それは、余裕の発言か?」
どこをどう聞いたら、そうなるんだよ?
オマエの耳は、瞬間接着剤で付いてるだけの『オマケ』か?
「違うつぅの。至って、冷静な判断だ」
「何故そうなる?」
「あのなぁ。オマエ等、少しは頭ってもんを使って考えてみろよ。俺が、女子の相談を受けて好感触だとかつってもだな。受けてる相談の殆どが恋愛相談だぞ。それ=相談者には『恋愛対象者が居る』って事だろ。だったら、俺に廻ってくるのは『義理チョコ』程度の話だ。……けど、前にも言ったがな。俺は、そう言うのは受け取らない主義なの」
「また、恥ずかしげも無く、格好の良い事を言っちゃってるよ」
「だ~か~ら~、違ぇつってんだろ。第一なぁ、俺には本命の人が居るんだから、そう言うのはイラネェの。その本命チョコの1個だけ頂ければ、それで十分なんだよ」
だから奈緒さん、絶対に下さいね。
『わさび入りのチョコ』とかの悪戯付きでも良いんで、心の篭った本命チョコを下さい。
プリーズ!!プリーズ!!
「なるほど。……しかし、そうなると、以前から気になっていたんだが。倉津の彼女ってのは、そんなに良い人なのか?他の女生徒が気にならないなんて、相当だな」
あれ?
また、カジの時と同じ話がぶり返したな。
オマエ等さぁ、なんで、そんなに俺の彼女の事なんかが気になるんだよ?
テメエ等は、テメエ等で宜しくやってんだから、変に興味を持つなつぅの。
「一応、言っておくがなグチ。絶対に紹介はしねぇぞ」
「何故だ?」
「そりゃあオメェ。オマエ等みたいに、生まれた時から顔の良い奴には、絶対わかんねぇだろうけどな。俺みたいな恋愛雑魚はな。釣った獲物は、絶対逃がしたくねぇんだよ。……ただ、それだけだ」
「いや、倉津はモテるんだから、そこを考えなくて良いんじゃないのか?」
だ~か~ら~、モテねぇから……
「ヤダね。他の女が全員一斉に他所を向いても一向に構わねぇが。今の彼女にだけは、他所を向かれたら俺は死んでしまう。だから嫌だね」
「相当だな……」
相当だ。
奈緒さんを逃したら、金輪際、あぁ言う完璧な人には出逢える気がしねぇの。
だから俺はだな。
もし、あの人が嫌がる様なら、他の奴からのチョコなんぞ1つたりとも受け取らねぇつもりだ。
つぅか、イラネェ。
それ程、俺にとっては『価値のある人』なんだよ。
まぁ、それにしてもあれだな。
カジの奴、さっきの保険が効いてるのか、この話には、ほぼ関知して来ねぇな。
実に賢明な奴だ。
「つぅかよ。喰い終わったんなら、そろそろ練習始めんぞ。いつまでも、男同士で『タラレバ』話をくっちゃべてても、しょうがねぇだろうに」
「だなだな。有ッちゃんの美味いケーキを喰って充電も完了した事だし。そろそろ、おっ始めっか」
「あっ……あぁ、そうだな」
ナイス・フォローだカジ!!
流石に『お互いの弱み』を握ってるもの同士だな。
良く弁えてやがる。
俺も、オマエになにかあった時は、見事なフォローを決めてやるからな。
安心して、困った状況に陥っても構わないぞ。
(↑カジにとっては不安要素になるだけかも知れんがな)
ただ、この状況な。
カジが、突然、俺をフォローをした分、グチは、話をアヤフヤにされて、なにかイマイチ納得出来無い様な顔をしてやがるんだよな。
まぁ、恋愛話が比較的好きなカジが、この話の流れを切ったんだから、そうなっても、当然なんだけどな。
……ってな訳でだ。
不本意な表情を浮かべてる奴を1名残したまま、バンドの練習を開始する。
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
まさに雑談ですね(笑)
ですが、カジ君やグチ君が言う様に、本当に来年のバレンタインは、どんな事に成ってるんでしょうね。
これはある意味、ちょっと楽しみかもですね(笑)
さてさて、そんな中での練習の再開。
あれからカジグチ君達は、少しは優勝を狙える程上手くなったのでしょうか?
それはまた次回の講釈。
良かったらまた遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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