最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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401 未来の話

公開日時: 2022年3月14日(月) 00:21
更新日時: 2023年9月9日(土) 16:35
文字数:2,589

●前回のおさらい●


 男3人で、差し入れで貰ったケーキを食べながらティータイム(笑)


中々酷い状態ですな(笑)


さてさて、そのお味の方は?

「なんだこれ?滅茶苦茶うめぇ~~~ぞ!!これ!!グチ、これ、誰から貰ってきたんだよ?ホテルとかで出ててもおかしくないレベルで、馬鹿ッ美味じゃねぇか」

「うん?あぁ、それは、有野からの差し入れだ。教室で、倉津に渡してくれって頼まれてな」


矢張り、ケーキを作った張本人は、素直だったか……


喰った瞬間。

この味。

この美味さ。

この盛り付けのセンス良さ。

『そうじゃないかなぁ』とは、直感的に思ったんだよな。


アイツのお菓子作りの腕って、奈緒さん家でやったテスト勉強の時に、持って来てくれたクッキーの味で証明済みだしな。


このケーキ1つにしても、スゲェ凝った作りをしてるし。

味の方も、マジもんで、かなり作り込んでてハンパなく美味い。

しかも、それが万民に受けそうな味の作りなんだから、ホント非の打ち所が無い感じだ。


事、この事だけ関しては、素直の奴、他の追従を許さない感じだな。


ホント、アイツ、芸能人やりながら『ケーキショップ』出す気ねぇかな?

アイツにさえヤル気が有るんだったら、俺が全額負担してでも、出店の金を出すんだけどな。


直ぐに、話題になって、スゲェ儲かりそうなんだけどな。

(↑またもやゲス思考が発動する俺)



「オイオイ、また指名はクラッさんかよ。此処に来て、有ッちゃんまで『クラッさんが好き』って、そりゃあ、ちょっと出来過ぎなんじゃねぇの」

「うん?なんの話だ?」

「いやな、グチ。来年のバレンタインな。相当気合入れなきゃ、クラッさんに全部持っていかれるぞ」

「どういう事だ?」

「いや、前にも言ったけどよぉ。今年のクラッさんって、女子の相談を多方面から受けてて、女子にスゲェ好感度が高いだろ。その上、今回のこの文化祭の立役者。女子はクラッさんを狙うって事だよ。それに、今年に至っては、仲居間さんが居ないから、クラッさんに100%集中する。……下手したら俺等、来年のチョコ0だぞ」

「言われてみれば、確かに危機的状況だな」


あのなぁ。

それは『日本から韓流ドラマが無くなる』ぐらい絶対に有り得ない話だから、オマエ等は、なにも心配すんな。


大体にしてイケメン諸君よぉ。

所詮は『馬鹿不良のイメージしかない』俺が、そんなにモテる筈が無いだろうに。


幾ら、中学生の女子とは言え、みんな、そんな馬鹿じゃねぇよ。


それにな。

この文化祭の件にしたってそうだ。

こんなもん所詮は、泡沫の夢。

バレンタイン・シーズンの頃には綺麗サッパリ忘れ去られて、オマエ等の所にチョコが集中するっての。


オマエ等なぁ、少しは、そう言う所を自覚して、変に気合入れ様なんて考えるなよ。


じゃないと、学校中に、悲しい男が増えるだけだぞ。

(↑けど、俺は、奈緒さんが居るから余裕)



「無い無い無い無い。幾らなんでも、そんな馬鹿げた話が有るかよ。俺なんて、どこまで行っても、所詮は『馬鹿の不良』扱いだ。女子だって馬鹿じゃねぇんだから、それぐらいわかんだろ」

「それは、余裕の発言か?」


どこをどう聞いたら、そうなるんだよ?

オマエの耳は、瞬間接着剤で付いてるだけの『オマケ』か?



「違うつぅの。至って、冷静な判断だ」

「何故そうなる?」

「あのなぁ。オマエ等、少しは頭ってもんを使って考えてみろよ。俺が、女子の相談を受けて好感触だとかつってもだな。受けてる相談の殆どが恋愛相談だぞ。それ=相談者には『恋愛対象者が居る』って事だろ。だったら、俺に廻ってくるのは『義理チョコ』程度の話だ。……けど、前にも言ったがな。俺は、そう言うのは受け取らない主義なの」

「また、恥ずかしげも無く、格好の良い事を言っちゃってるよ」

「だ~か~ら~、違ぇつってんだろ。第一なぁ、俺には本命の人が居るんだから、そう言うのはイラネェの。その本命チョコの1個だけ頂ければ、それで十分なんだよ」


だから奈緒さん、絶対に下さいね。

『わさび入りのチョコ』とかの悪戯付きでも良いんで、心の篭った本命チョコを下さい。


プリーズ!!プリーズ!!



「なるほど。……しかし、そうなると、以前から気になっていたんだが。倉津の彼女ってのは、そんなに良い人なのか?他の女生徒が気にならないなんて、相当だな」


あれ?

また、カジの時と同じ話がぶり返したな。


オマエ等さぁ、なんで、そんなに俺の彼女の事なんかが気になるんだよ?


テメエ等は、テメエ等で宜しくやってんだから、変に興味を持つなつぅの。



「一応、言っておくがなグチ。絶対に紹介はしねぇぞ」

「何故だ?」

「そりゃあオメェ。オマエ等みたいに、生まれた時から顔の良い奴には、絶対わかんねぇだろうけどな。俺みたいな恋愛雑魚はな。釣った獲物は、絶対逃がしたくねぇんだよ。……ただ、それだけだ」

「いや、倉津はモテるんだから、そこを考えなくて良いんじゃないのか?」


だ~か~ら~、モテねぇから……



「ヤダね。他の女が全員一斉に他所を向いても一向に構わねぇが。今の彼女にだけは、他所を向かれたら俺は死んでしまう。だから嫌だね」

「相当だな……」


相当だ。


奈緒さんを逃したら、金輪際、あぁ言う完璧な人には出逢える気がしねぇの。

だから俺はだな。

もし、あの人が嫌がる様なら、他の奴からのチョコなんぞ1つたりとも受け取らねぇつもりだ。


つぅか、イラネェ。


それ程、俺にとっては『価値のある人』なんだよ。


まぁ、それにしてもあれだな。

カジの奴、さっきの保険が効いてるのか、この話には、ほぼ関知して来ねぇな。


実に賢明な奴だ。



「つぅかよ。喰い終わったんなら、そろそろ練習始めんぞ。いつまでも、男同士で『タラレバ』話をくっちゃべてても、しょうがねぇだろうに」

「だなだな。有ッちゃんの美味いケーキを喰って充電も完了した事だし。そろそろ、おっ始めっか」

「あっ……あぁ、そうだな」


ナイス・フォローだカジ!!

流石に『お互いの弱み』を握ってるもの同士だな。


良く弁えてやがる。


俺も、オマエになにかあった時は、見事なフォローを決めてやるからな。


安心して、困った状況に陥っても構わないぞ。

(↑カジにとっては不安要素になるだけかも知れんがな)



ただ、この状況な。

カジが、突然、俺をフォローをした分、グチは、話をアヤフヤにされて、なにかイマイチ納得出来無い様な顔をしてやがるんだよな。


まぁ、恋愛話が比較的好きなカジが、この話の流れを切ったんだから、そうなっても、当然なんだけどな。



……ってな訳でだ。

不本意な表情を浮かべてる奴を1名残したまま、バンドの練習を開始する。


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


まさに雑談ですね(笑)


ですが、カジ君やグチ君が言う様に、本当に来年のバレンタインは、どんな事に成ってるんでしょうね。


これはある意味、ちょっと楽しみかもですね(笑)


さてさて、そんな中での練習の再開。

あれからカジグチ君達は、少しは優勝を狙える程上手くなったのでしょうか?


それはまた次回の講釈。

良かったらまた遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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