●前回のおさらい●
ビールを飲む為だけに話した良い話から一転、素直ちゃんの複雑な家庭環境の話に成り。
彼女への配慮を忘れていた倉津君が困り果てた時、千尋ちゃんや、奈緒さんがナイスフォローを入れてくれる。
それを直視した倉津君は、矢張り、仮初の好感度では意味がないと言う事に気付かされる 。
そこへ……
「あっ、あの、眞子ちゃん」
「あっ、はい、なんですか?」
なんだ?
そんな風に少し気落ちしてる俺に、素直が声を掛けて来たんだが、なんだろうな?
「今日は、本当にありがとう。僕、眞子ちゃんのお陰で色々勉強になったよ。本当に眞子ちゃんに出逢えて良かった。本当にありがとう」
「そんな……私なんて、お2人に比べたら、素直ちゃんに、なにもしてあげられなかったですよ」
『張子の虎』って話に、直撃する意見だな。
まぁ……今回に限ってはボロが出なかっただけでも、例え張子の虎であってもを張って置いて良かったのかも知れないがな。
だが、所詮、何処まで行っても張子の虎は、張子の虎。
これからも破れない様に、細心の注意を払わなきゃいけないな。
情けね……
「そんな事ないです。僕が、樫田さんに、本心から、ぶつかって行けたのは、全部、眞子ちゃんのお陰です。だから樫田さんも、僕に色々教えてくれる気になったんだと思いますよ。だから、そんな事だけは絶対に言わないで……」
なんか、悪い所だけを排除して、良い様に捉えてくれたんだな。
本当の眞子は、そんなんじゃないんだけどな。
「あぁ、言える、言える。私も、眞子ちゃんの評価はメッチャ高いよ。こんな良い子、滅多に居ないもんね」
「ですよね。同い年としては、凄く恥ずかしいですけど。……今の僕じゃ、なに1つとして、眞子ちゃんに勝てる気がしませんもん」
「そんな……」
「でも、お2人さん。……先に言って置くけど。眞子は、私のだから、誰にもあげないよ」
「はい?」
「えっ?」
ブッ!!
奈緒さん、なにを突然ケロッとした顔で、空気の読めない事を言ってるんですか?
一瞬にして脳味噌が瞬間冷凍されて、思考が完全にフリーズしかけたじゃないですか!!
今のタイミングで、なんで、また、そんなケッタイな事を言ったんッスか?
意図が読めねぇ……
「やっぱりだ。ヤッパリ、この強欲ババァだけは、最初から眞子ちゃんを独占する気だったんだな」
「ふふ~ん。今頃気付くなんて遅いよ。眞子は、私のものって事で認定ね」
「勝手な事を……じゃあ、せめてレンタルしてよ。それが筋ってもんでしょ」
「良いよ。一泊2万円からだけど」
「じゃあ、一週間借りるから」
「借りるの?」
「だって、眞子ちゃん抱っこし放題で14万なんでしょ。払うでしょ普通」
安いのか。
高いのか。
なんか良くわかんねぇ、なんとも言えねぇ様な微妙な金額だな。
あぁけど、千尋にズッと抱き付かれそうで鬱陶しいから、眞子は『一生、奈緒さんにレンタル中』って事で……ってか、奈緒さん以外には非売品です。
「あぁ、かもね。じゃあ、この際だから大幅に値上げしようかな」
「強欲ババァ。アンタ、大体にしてねぇ。アンタには、馬鹿の真琴が居るでしょうに。なに厚かましく2人も囲ってんのよ」
「ちょ!!人の彼氏捕まえて馬鹿とはなによ。クラは、別に馬鹿じゃないわよ」
「じゃあ、なによ?あの馬鹿が、馬鹿じゃないって言うなら、なんなのよ?」
「頭が……ちょっと弱いだけ」
惨い……
でも、奈緒さんに千尋。
オィちゃんが馬鹿ッて事は、眞子も自動的に馬鹿な子って事になるんですぜ。
それでも良いんですかい?
あんまり言葉のオイタが過ぎると、自らの首を絞めヤスゼ。
もぉ……馬鹿ッて言うな!!
「結局、馬鹿なんじゃない。……馬~鹿、馬~鹿。オマエの彼氏、馬~~鹿」
ですね。
なにを言っても、結局は、馬鹿で終了なんですよね。
クソ~~~!!こうなったら、眞子で、オマエ等がドン引く程の馬鹿したろか!!
「良く言うわね。アンタだって、クラの事がズッと好きなくせに」
「なっ!!」
「それで、馬鹿に相手にされなきゃ馬鹿以下じゃない。アンタの知能って、糞コロガシか、なんかなんじゃないの」
はっ、はい?
なんッスか?その意味の解らんカミング・アウトは?
奈緒さんの言い分が正しいとしたら、千尋が、俺の事を好きだって言うのか?
んな馬鹿な。
「うっ、うるさいなぁ。奈緒なんて、私と真琴の関係に横から急に入って来て、真琴を掻っ攫っただけじゃない。この強奪女」
えっ?えっ?
千尋、オマエも、マジでそんな事を言ってんの?
えぇ……俺、オマエの事は『近所の優しいネェちゃん』ってしか見てなかったから、これは驚きの発言だな。
しかしまぁ、女同士だと、こう言う話題すらも見えて来てしまうもんなんだな。
怖ぇえぇ~~~!!
「なにが強奪よ?全然、強奪じゃないわよ。クラが、私の事を好きになったから、こうなったんでしょ。……この事実は、どうやっても覆らないわよ」
「なにが『チュキだからぁ』よ。それ、どこの韓国ドラマよ?……大体にしてねぇ。高校生が、中学生のガキに色目使った上に、色香で惑わすなんて、どこの淫乱ババァよ。ドンだけ飢えてんのよアンタわ」
「アンタにだけは言われたくないわよ。アンタだって、カジとか言う、クラよりも頭の悪そうな中学生捕まえて嬉しそうにしてたじゃない。このペドフィリア」
ペドフィリアって……
因みにですがね、奈緒さん。
ペドフィリアの対象年齢は13歳までの小児を表して使う言葉なので、カジは、多分違うと思うッスよ。
まぁ俺は、アイツの誕生日までは知らないので、中二でもギリギリその枠に入るのかもしれませんけどね。
「でゅいfうぉjきfxh!!」
「えjフェうhfcjcfhl!!」
「くぇhふぃわjllんqh!!」
「rkthkりjうぁsvづあ!!」
「でゅいfうぉjきfxh!!」
ってか、ダメだ、これ……言い合いが激化しとる。
さっきは大人かと思ったけど、この2人、実は、全然大人じゃなかったみたいだな。
大体にして、これ、なんの喧嘩やねん?
つぅか、それ以前に。
折角、意を決して、お父さんとの会話をしようと思って、帰る準備をした素直が可哀想過ぎるでしょうに。
帰ろうとした瞬間、イキナリ、この乱痴気騒ぎじゃあ、素直も帰るに帰れないですよ。
それに処か、この無駄な馬鹿騒ぎの対処をしきれずにオロオロしてるじゃないですか。
これじゃあ、さっきまでの良い話が丸潰れだよ。
どうしょうもねぇな、この2人……
……もぉ、しょうがないなぁ。
そう感じた俺は、サッと素直の手を取って、玄関に引っ張って行こうとする。
これ以上、この2人の訳の解らない口喧嘩に付き合わすのは、あまりにも可哀想だからな。
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
大人な様で、まだまだ子供な部分も残す2人。
これがまさに、生粋の高校生と言う年代なのかもしれませんね。
案外、しょうもない事で口論に成ってるみたいですしね(笑)
さてさて、そんな中。
素直ちゃんが立場上可哀想な状態と思った倉津君が、彼女をの手を引いて帰らせてあげようとしてるみたいなのですが。
大丈夫なんですかね?
倉津君、何か忘れてませんかね?
そこら辺を次回は書いて行きたいと思いますので。
良かったら、是非、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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