●前回のおさらい●
素直ちゃんとの実力差がない事を証明した後。
今度は、3B-GUILDの面々との実力差がない事を証明する羽目に成った眞子。
しかも、ステージ中央のセンターに立って(笑)
「あぁ、そうなんですか?じゃあ、一応、お引き受けしますけど。後悔しても知らないよ」
「おぉ、怖ッ!!ファンの方を、全員持って行かれそう」
そっちの意味じゃないから!!
私は『失敗しても知らないよ』って意味で言っただけなのに……って言うか。
そんな年がら年中、悪どい事ばっかり考えてるんだったら、最初から容赦なんかせずに、全部纏めて取りに行くちゅ~~の!!
……っと、心で文句をブツブツと目一杯垂れながらも。
取り敢えずは、素直ちゃんが、いつも立っている不動のセンター位置に立たせて貰う。
おぉ……これが素直ちゃんがいつも見てる視点ですか。
こりゃあ見るからに責任重大だから、勿論、誠心誠意精一杯やらせては貰うけど、ホントどうなっても知らないからね。
そんなこんながありながらも、今度は素直ちゃんがステージの端に行き。
素直ちゃん以外の卒業後のメンバーだけが、素早くステージの中心に集まる。
少し素直ちゃんに疎外感を与える様な光景ではあるんだけど。
これは素直ちゃんが選んで、みんなが認めた道なんだから、此処は今更、部外者の私がトヤカク言う必要性はない。
故に『これで準備が万端に整った』と思うしかないんだよね。
だから、後は、音が鳴り始めるのを待つだけだ。
それで恐らく、此処で掛かる曲は、時間の都合上、アンコールで唄う筈だった『Romance Heaven』
ROCK系の音楽と、ダンスミュージックをフュージョンさせた様な曲で、曲の内容が、天国にも昇る様な恋をした女の子の曲。
まぁ要するには、私みたいな浮かれポンチな女の子の曲って事だね。
「それじゃあ、準備も整ったし。佐藤さん、宜しくお願いします」
「あいよぉ~。んじゃまぁ、行ってみっか。由佳ニャン、コール宜しくぅ」
「OK!!『Romance Heaven』!!」
ヤッパリだ。
やっぱり、この曲が来たか。
まぁ非常に不本意ではあるのですが。
私の『ダンスや歌唱力』を試すには、ベストな曲だから、これが来るとは思ってたんだけど
一応はこれで、私の想い描いた通りのシナリオになった。
……っと言う事は、時間的に考えても、この後は出来ても残り1曲ぐらいだろうね。
では、最後の一曲はなにが来る?……なんて、今は考えてる場合ではないか。
どうせその一曲に、素直ちゃんと3B-GUILDの面々で歌うだろうし。
もし仮に私が参加する事に成ったとしても『それは、私の実力を見せる為のものではない筈』だから、そこは普通に歌って踊っていればOKだろうしね。
……ってな訳でございまして。
此処は早急に佐藤さんの音楽に合わせて、運命との『レゾナンス』を敢行して、ダンスと歌に集中すべきだね。
「『ダンシング・レゾナンス』」
そうやって、また未完成な技を、実験的に堂々と使う私……
……さて、ダンスは、これでなんとかなるとしてだね。
問題は唄の方だよね。
今まで色々な人の歌の唄い方をコピーをしてたんだけど、どれが、このユニットにマッチするんだろうね?
まぁ順当に言えば『素直ちゃんのコピー』を使うのが、一番、妥当な線と言えば妥当な線なんだけど、それじゃあ、あまりにも面白味に欠けるし、芸がない。
だって、今本人が目の前に居るんだから、そんな事をしても無意味だからね。
なら『奈緒ネェのコピー』で……っと言いたい所なんだけど。
奈緒ネェは、全世界に知られているアーティスト。
しかも日本人アーティストだけに日本での知名度が高く、此処で真似をして唄ってると思われるのは、どうにも癪だ。
なら誰にする?って考えた時。
私が選択したのは、アメリカでお世話になった『ミナさんのコピー』
この派手目の曲なら、ミナさんの迫力ある声が上手くマッチする筈だろうし、幾らミナさんが有名だからと言っても、そこはアメリカでの話。
それになにより、このライブに来ているのはアイドルユニットを観に来てるお客さんなだけに、アメリカGUILDのチェックまで入念に入れてるお客様は、此処には少ないと思われるからね。
なので、調整は必要としても、これがベストだと思う。
でも、唯一の問題点が有るとすれば。
突然、ミナさんの唄い方をして、みんなが合わせてくれるかが最大の問題なんだよね。
此処が上手く嵌らなきゃ、どれだけ考えて選択しようとも、なんの意味もないからね。
けど、私はド素人だから、ボーカルのプロである3B-GUILDの皆さん、頑張って私をフォローして下さい。
確かライブが始る前に『フォローしてくれる』ってハッキリ言ったよね?
んじゃま、その他にも『遠慮なく』って言ってくれてたんで。
そろそろイントロが終わりそうなんで、遠慮なく行くよぉ~~~♪
せぇ~~~の♪
「♪~~~~~~!!」
「♪~~~(へっ?なっ、なにこれ?伸びがあるのに、なんて迫力のある声なの?)」
「♪~~~(嘘でしょ。これで眞子ちゃんは、ボーカルが、ド素人だって言うの?)」
「♪~~~(あっ、侮ってたでありんす。ワッチ等とは、別次元の声量でありんす)」
あり?
ありり?
別に曲を外して歌ってる訳ではないんだけど。
なんか知らないけど、私の声だけが、完全に浮いちゃってる感じになっちゃってるなぁ。
これってひょっとして、私が懸念してた部分が顕著に表れてしまったのかもしれない。
じゃあ、もぉちょっとみんなに合わせてキッチリと調整して歌った方が良さそうだね。
ミナさんの歌い方は迫力がある分、どうしても他のみんなより、少し声を大きく出しちゃう部分があるしね。
……って事なので、調整調整。
「♪~~~~~!!」
大体、こんなもんですかね?
皆さん、こんな感じでどうですか?
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
眞子、流石にステージ度胸が並じゃないですね。
どんな厳しい状況であっても「やれ」っと言われればやってしまう気質(笑)
しかも状況に合わせて、最有力なものを選択して。
まぁまぁ、そうは言いましても。
これ自体は、眞子のライブ経験の高さを物語ってる部分でもあり。
伊達や酔狂で沢山のライブにHELPとして出演させて貰ってる訳ではありませんからね。
こういう経験がないと、こうやって余裕をもって器用な真似は事は出来なかったと思います。
さてさて、そんな中。
こんな風に、調整を入れられた3B-GUILDの面々は、眞子の事をどう思うのか?
そして、あまり経験のないダンスの方は、一体、どう調整するつもりなのか?
次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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