最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
殴り書き書店

762 残された大問題と、新たなる呪い(笑)

公開日時: 2023年3月10日(金) 00:21
文字数:3,783

●前回のおさらい●


 眞子の豹変の理由は、オカルティックにもジムさんから借りたベースが原因だった!!


だが、その原因が判明したとは言え大きな問題が……

 ……っで、この後。

悲しみに打ちひしがれながら『GUILD 67 STAR-FIRE4』を泣きながら梱包し、泣く泣く郵便局連れて行ってあげました。


必ず、買い取ってあげるからね。


必ず、私の元に帰って来るんだよ。


なんて思いながらも、心の中ではしくしく……


ほんで、今日に限ってライブのHELPが無いので、帰って来た『79 Sting -rayちゃん』を抱いて寝ます。


しくしく……


***


 ……あぁ私は、なんて事しちゃったんだろう。

昨晩は、ステグレちゃんの帰還や、スタファちゃんとのお別れで頭が一杯になってたから気付かなかったんだけど。

今朝起きて冷静に考えてみたら、それ処じゃない問題が残ってたよ!!


それは言わずと知れた、スタファちゃんの呪いで起こしてしまった『学校での態度』

理由はどうあれ、なんで、あんな酷い事を、平然とした顔で、みんなに言っちゃったんだろ?


『GUILD 67 STAR-FIRE4』を返したから、そう思うのかは解らないけど。

日本に帰って来てから接して頂いた皆さんに対して、只今『例え様のないぐらい、物凄い強烈な罪悪感』に苛まれております。


……あの態度は、どう考えても、反省しても、反省しきれない。


でもでも『ベースの呪い』なんて、そんな訳の解らない奇妙奇天烈な言い訳じゃあ、誰1人として信じてくれませんよね。


それに……漫画じゃないんだから、市販されてるベースに、そんな事が出来る訳ないよね。


うわ~~~、どうしよう?


まさにまさに、完全に四面楚歌な状態だぁ!!


ホントに、どうしよう?



まっ、まぁ、兎に角。

まずは、いち早く学校へ行って、みんなに思い切り謝る所からスタートしなきゃね。


……って、本日は6月15日(日)


今日は日曜日で、思いっ切り、学校が休みじゃん!!

それに今日の今日まで、意味もなく、散々無断欠席してるから、今更、学校にも顔を出し難いんだよねぇ。


『ガチャ』


あれ?


そんな折、誰か訪ねて来たみたいだけど、こんなに朝早く、一体、誰だろうね?



「あの、眞子ちゃん……居ますか?」


ぶっ!!


すっ……素直ちゃんだぁ~~!!

なんで、このタイミングで来ちゃうんですか?


あぁっと、そんなイラナイ事を四の五の考えてる場合じゃないや!!


急いで、素直ちゃんを迎えてあげなきゃね!!



「すっ、素直ちゃん!!いっ、居るよ!!居るよ!!私なら、此処に居るから上がって、上がって!!にゃあ~~~(=∵=)」


また……慌てて、豪快にコケてしまった。


奈緒ネェ家の廊下は、無駄にピカピカで滑りすぎだよ。


最近、掃除してるの私だけど……


でも、これは、みんなに酷い事を言った……天罰ですね。


……痛い。



「えっ?えっ?きゅ、きゅ、急にどうしたの、眞子ちゃん?だっ、大丈夫?」

「大丈夫、大丈夫。……そんな事より、ごめんね、ごめんね、素直ちゃん。なんか知らないんだけど、いっぱい凄く酷い事を言って、ごめんね。なんで、あんな事を言ったのか、ホントに、サッパリ解らないんだけど。本当に、ごめんね」

「えっ?えぇっと、あの、それって、どういう事?」

「あっ、あのね。多分、誰も信じないと思うんだけどね。……ある人に、お借りしてたベースがね……」


オカルト好きでもない限り、誰も、こんな話は信じないだろうなぁ。


多分、言ってる本人が聞いても信じないんだから。


……間違いないね。


ダメだこりゃあ……



「ベース?……ベースって、眞子ちゃんが、学校に持って来てた、あの古いベースの事?」

「あぁ、うん。実は、それなんだけどね。……あのベースってね、持ち主の人に聞いたら、人をイライラさせる『呪いの掛かってるベースだった』って話なんだけどね。……流石に、こんな話、信じれないよね」

「えぇっと、流石に、俄かには信じられないかな」

「……だよね」


しょぼん……(´・ω・`)


それに昨日、その呪いのベースをジムさんに返しちゃったから、物的証拠も無し。

なので素直ちゃんに、その体験をして貰う事すら出来無い。


この事実に、更に、しょぼん……


……オワタ。



「あぁでも、眞子ちゃんが、あの時に言った言葉は、強ち間違いじゃないよ。みんな、眞子ちゃんに指摘されるまで、なんか甘い事をしていた様な気がしたから。眞子ちゃんの言葉に、みんな、深く反省したんだよ」

「ごめんね。本当にごめん。私……本当に、あんな事を言う気は、これっぽっちも無かったんだよ。これだけは信じて。嘘じゃないから」

「うん。眞子ちゃんの言う事だったら信じるよ」

「ホント?……信じてくれるの?」


本気ですか?



「うん。私の知ってる眞子ちゃんは、そんな人じゃないよ。人情深い人だから、そう言う注意をしてくれただけなんだよ。そうに違いない。間違いないよ」


えぇっと……それに関しては、ちょっと微妙。


実は、本心で言うと、そうじゃなくてね。

29日の素直ちゃんのライブと、30日の山中君の演奏してるライブを見て。

本当に『あまり進歩が無いなぁ』とか、心の底では思ってた節がなくもないんだよね。


だから、あんまり良い方向には取らないで欲しいなぁ……



「あの、所で素直ちゃん。……なんで今日は、ワザワザ家まで来てくれたの?」

「うんっとね。眞子ちゃんが学校を休んでた、この2ヶ月間。みんなで頑張って、眞子ちゃんを見返そうって話になってたのね。それで一杯練習したから、その成果を、眞子ちゃんに見て貰おうと思って……あぁそれとね。また眞子ちゃんと一緒に演奏したいなぁって思って」


皆さん……神ですか?


神なのですか?



「もぉ……優しいんだから……」

「あっ、眞子ちゃん、ひょっとして泣いてるの」


泣いてますよ。


眞子は、人一倍涙腺の緩い女なので、直ぐに泣きますよ。



「泣いてないよぉ~~~だ。泣かないも~~~ん」

「ハァ~~~、ヤッパリ、なにやっても可愛いなぁ、眞子ちゃんは……」


そうですかね?



「嘘……泣いてる。みんなが、また私を誘ってくれるなんて思ってもみなかったから、泣いてるね」

「うぅ!!もぉ!!眞子ちゃんズルイ!!」

「へっ?ごっ、ごめん……私、素直ちゃんの気に触れる様な事、また、なにかした?」

「違うよぉ。眞子ちゃんはズルイの」

「あの……なにが?」

「知らない」


えぇ~~~っ、ちょっと待ってぇ!!

今私、何も悪い事してないよね、なにもしてないんよね?


自身の感情をそのままダイレクトに伝えただけなのに、なんで素直ちゃんは怒ってるんだろう?


ホント私、今、なんかした?



「あの、素直ちゃん?」

「眞子ちゃん」

「あっ、はい、なんですかね?」

「眞子ちゃんはズルイから、今日からも、学校に来てた眞子ちゃんで居て」

「えっ?なんで?」

「いいから居て!!じゃないと、もぉ絶交!!」

「えぇえぇええぇ~~~なんで?なんでそうなるのぉ~~~?」


なんでしょうか、これは?

なんか、たった一言が引き金になって、また重い十字架を背負わされて様な気がする。


……あぁでも、今更、学校に行ったとしても、急に、この今の素の私じゃ変か。


じゃあ、わかったよ。


やりますよ。


やりゃあ良いんでしょ。



その代わり、後悔だけはしないでね。



「わかった!!」

「なにが?」

「えっ?もぉ始めてるの?」

「時間が勿体無いから、その練習の成果とやらを見せて貰って良い?時間を無駄にするのって嫌いなんだけど」

「あぁ……いや、ヤッパリ眞子ちゃん、それ、やめるよ」

「なにが?まぁ良いけど。……勝手にすれば」

「眞子ちゃん、さっきの話、嘘だから。もぉヤメテ」

「はぁ……約束は守るから、素直ちゃんも約束守ってね」


あぁ……意外と大丈夫だね、これ。


簡単だ。



「えっ?なにが?」

「『絶交』しないでね。約束だからね」

「もぉ、眞子ちゃん」

「なんてね。行こっか♪」

「……うん♪」


でも、意地悪眞子は継続だからね。


***


 ……ごめんね。


折角、休みの日に、みんなでスタジオまで借りて集まってくれたのに。


また……完膚なきまでに『ボロボロ』にしちゃった。


あの……でもですね。

今回に関しましては、以前の様な悪意は微塵も無いんだよ。

本当、普通に『全力で演奏した』だけなんだから、前みたいな悪意は0だからね。


誤解しないでね。



「ばけ……もの……や……」


だから違うって!!



「話にも、ならないんだけど」


あの……


約束ですから……


***


 こうして……私の困った新生活は始まったんだけど。


なんか最初から、思いっきりハンデ背負わされてないですか?


……でもね。

此処で1つ思ったんだけど、このキャラクター性って『出逢った頃の奈緒ネェ』に似てない?


まぁまぁ、そう思えばね。

謎だった奈緒ネェの学校生活を、擬似的に体験する事が出来る様な気がするんだよね。


……って言う事なんで、ちょっとの間『意地悪眞子』で頑張ってみます!!


なんてったって千尋さんの話じゃ。

奈緒ネェは、人に対して、あぁ言う冷たい態度を取っていたのに。

嫌われるどころか、男女問わず、他の生徒達には絶大な人気を誇ってたらしいからね。


でも……ホントどうやってたんだろうね?


……現時点じゃ、なんもわかんないや。



とほほ……(;´д`)


***


さぁ~~て、次回の眞子ちゃんわぁ!!


『A great existence』

「偉大な存在」


……を、お送りします。


それにしても、もぉ今回は、なにからなにまで散々でしたよ。


でも!!それに反して、待ちに待ってた『79 Sting -rayちゃん』が帰還を果たしたので!!ヤル気だけは十分!!


……って事なんで、またねぇ~~♪


バイバイ♪♪


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>

これにて第一章・第四十話【The beginning of new life】はお仕舞に成るのですが、如何だったでしょうか?(笑)


まぁまぁ、今回のお話は。

【アメリカから帰ってきた眞子の思考が、突然の様に豹変したら、どうなるか?】っと言うのを、実験的にしたくなって描いたシナリオだった部分はあるのですが……実際の所、この話自体は設定段階から考えていたので、ある意味【伏線】だったりもします。


なので、この変化が、後の眞子にどの様な影響を及ぼすのか?を、今後は楽しんで貰える様に頑張りたいと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


次回からは【A great existence(偉大な存在)】のスタートです!!

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート