最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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1521 各々のケジメのつけ方

公開日時: 2025年4月4日(金) 00:21
文字数:2,021

●前回のおさらい●


 倉津君の将来の事を考え。

例の奈緒さんの一件の賠償として、GUILDを倉津君に譲渡しようとする崇秀。


当然、倉津君は拒否するのだが、なかなか崇秀が言う事を聞かないので……

「ハァ……なぁ、崇秀よぉ。オマエは、俺の事を、どう思ってるんだよ?」

「へっ?」

「そんな真似までしなきゃ、俺は、オマエを許さない様な器の小さい男なのか?そんな、なにも解ってない、情けないだけの男なのか?」


そんな訳なので、説得の方向性を変えてみたんだが、どうだ?


これを言っても尚、GUILDの譲渡を勧めて来るようだったら。

それは崇秀が、俺を、そんな風に器の小さい男だとみていると証になる。


だから、早々に言い返せまい。


まぁ現実的に見れば、バリバリ言い返されてもおかしくはないんだがな。



「違ッ……そうじゃなくて、これはケジメの……」


ほらな。

もうケジメの話しか言えなくなっただろ。


狙い通りだ。



「あのなぁ。そんな歪なケジメの取り方なんかイラネェんだよ。俺は、オマエや、奈緒さんや、眞子がキッチリと反省してさえくれれば、もぉそれで十分ケジメになってんだよ。だから、オマエと俺の関係に、そんな賠償なんて言葉は必要ねぇの。……ダチじゃんかよ。いつまでも馬鹿な事を言ってんじゃねぇぞ」


いや……本当の事を言えば、そのオマエの気持ちは、スゲェ嬉しいんだぞ。


俺がヤクザに成りたくないのを知ってるからこそ。

そう言う経緯の話をしてくれてるのも、十分な程に良く解ってるからよ。


普通に考えたら、飛びつきたくなるような話だしな。


けどよぉ。

それは、幾らなんでもヤリスギだ。


オマエは、なにをするにも極端過ぎるんだよ。



「気に喰わないか?こんな俺は気に喰わないって言うのか?」

「いや、気に喰わなくなんかねぇよ。正直言えば、オマエ程、俺の事を考えてくれてるダチなんてイネェ。此処までしてくれようとしてくれてる奴なんて、世界中、どこを探しても居ねぇだろうしな。だから気に食わない訳じゃない。いや寧ろ、それ処か感謝してる」

「だったら……」

「でもな、崇秀。俺だって男なんだよ。そうやって人から与えられたモノなんかじゃ満足なんて出来やしねぇんだよ。それにそんなモノは、こう言っちゃなんだが無価値だ。俺は自分の手で、自分の未来を切り開きたい。……オマエが、そうやって来たみたいにな」


俺は、決して、オマエの様な特別な存在じゃない。

だから、オマエの様に成れる可能性なんて、恐らくは億に1つもないのも解っちゃいる。


でもな。

それが如何に無謀な事だと解っていても、なにがなんでもおれは、それはチャレンジしなきゃいけないんだ。


俺にだって、自分自身に対する拘り位は有るんだからな。



「はぁ……この馬鹿だけは。鼻がひん曲がる様な青臭い事ぬかしやがって。自分の目の前に転がってるチャンスを物にしろよな」

「確かにな。これは宝くじの配当なんかより数十倍良い一日千秋のチャンスだわな。でもよぉ、俺は自分の力で、オマエと対等な立場に成りたいんだよ。それにオマエに、そんな事までして貰ったら、俺は、オマエに一生頭が上がらなくなっちまう。そんなのは真っ平ゴメンだからな。この話は、オマエに、なんと言われ様と断らせて貰う」

「そっかよ。じゃあ、オマエは、それ以外でなにを望む?俺に、一体なにを望む?なんかせめて1つぐらい言え」


まぁ『こんな感じで一生やって行こうぜ』って、平和的な感じの事を言いたい所なんだがな。

それじゃあ、いつまで経っても平行線を辿るだけで、崇秀と対等な立場には成れねぇ。


だったら、この機会に!!



「なら、一度で良いから、真正面から俺と本気で戦ってくれ。それで俺は、オマエと対等な立場に成り得る人間なのかが知りたい」

「そうか。本当に、その望みで良いんだな?言って置くが、オマエには、その可能性は万に1つも無い話だが、それでも良いんだな?それがオマエの選んだ道なんだな」

「あぁ、そうだ。だから全身全霊をもって掛かって来いや」

「委細承知……その願い承った」


……やっちまったよ。

今回ばかりは、言い逃れが出来無いぐらい、完璧にやっちまったよ。


本気の本気の戦線布告をかましちまったよ。


まぁけど、あれだな。

いつまでも、こうやって崇秀の世話になってる訳にも行かないのも事実だし、なによりも俺はコイツが本気になった姿って奴も見てみたい。


だから、どこかでこう言ったケジメをとる必要があったのではないかと思うしな。


なので、これはこれで正解だったと思う。


まぁそれにだな。

崇秀のアホンダラァも、この今の世の中に戦国時代を作り上げ。

音楽による第三次世界大戦を勃発させたい、とかぬかしてやがったから、まさにそこにもピッタリ当て嵌まるだろうしな。


なんて一人で思いながら、今後に向かって覚悟を決めていたら……



「あぁ、それは、そうとよ、倉津」

「なっ、なんだよ?」


なんだ?

突然、気の抜けた様な喋り方しだしやがって。


本当になんだ?


・・・・・・


いや、この雰囲気。

この期に及んで、このアホンダラァ、またなんかロクデモナイ事を言い出すんじゃねぇだろうな?


いや、確実に言いそうな雰囲気だな、コレは。


けど、この期に及んで、一体、何を言うつもりなんだ?


なんかあったっけ?

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


倉津君、見事な啖呵を切りましたね♪

そして啖呵を切ったのが倉津君なだけに、とうとう本気になった崇秀が動き出すかもしれませんよ。


まぁ言うて、ある程度の調整はしながら本気を出すでしょうから、いきなり本気モードにはならないかもしれませんがね(笑)


さてさて、そんな緊迫した状況の中。

最後に崇秀が気の抜けた様な話し方をし出したのですが。


本当に何を言うつもりなんでしょうね?


次回は、その辺を書いていこうと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


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