●前回のおさらい●
忙しいが解っていてサボっていたので、倉津君は、みんなに怒られております(笑)
そして、とある理由があって言い訳しようともしていますが……このメンバー相手に通じるのですかね?(笑)
「いやいやいやいや、悪ぃ。ホント悪ぃ。さっきイキナリよぉ『グルグルグルゥ~~』って腹の具合が悪くなってな。みんなには悪いとは思ったんだが、今までトイレに篭ってたんだよ。……これ、マジだから」
うんうん、これは上々の出だしだと言え様。
それに、言い訳としての完成度も中々悪くない。
ある意味、我ながら惚れ惚れする様な完璧な言い訳だと言えよう。
なんせ腹痛は、遅刻系統の話で、№1の理由に挙げられる理由だからな。
俗に言う、定番中の定番の言い訳では有るが、それだけに効果は高いし、万民が一番親しみやすい言い訳の筈だ。
行ける!!
「あぁ、そうかいな、そうかいな。そら難儀やったのぉ。腹痛でウンコしとったちゅ~んやったら、そらしゃあないわな。……うん、解ったからな。オマエ、はよ、そこに正座せぇや」
「ちょ、オマ!!そりゃあねぇんじゃねぇの?それじゃあまるで、全然信用してねぇじゃねぇかよ!!俺、マジで『腹ピー』になって、トイレで激しく糞と格闘してたんだって!!」
「らしいで、奈緒ちゃん」
「あぁ、そうなんだ。本当に、お腹を壊してたんだ。可哀想にね。……けど、それって、どういう意味か、ちゃ~んと解って言ってるんだよね、クラ?君……朝、なに食べたんだっけ?」
ぐっ!!
朝食は、俺が愛して止まない『奈緒飯』ッスね。
今同様、奈緒さんに目一杯意地悪されながらも、愛情一杯、世界で一番美味い『奈緒飯』を喰ったッスね。
朝から非常に手が込んでて、凄く美味しかったッスよ。
ご馳走様でした。
そして、すんません……
「あぁっと、あれ?今、ちょっと腹痛の方が酷くてですね。記憶の方が、かなりアヤフヤな感じなんッスよ。……俺、なに喰ったかなぁ?」
「あっそ」
ぐっ!!
奈緒さんは、この言い訳に関しては100%ご不満かつ、お怒りのご様子ですな。
そりゃまぁ、そうだわな。
朝食から、あんなに手の込んだ美味しいご飯を作ってくれたのに『腹痛になった』じゃ、そら、誰でも怒るわな。
その証拠に、奈緒さんは言葉を言い放った後。
また今朝同様、俺をそこに存在しない『透明人間みたいな扱い』をして、ソッポを向いちゃったよ。
こりゃあ、これ以上、怒らせるのは危険だな。
「あっ、あの、奈緒さん。……うっ、嘘付いて、すんませんでした」
「クラッさん、心配すんな。誰一人として騙せてないからな」
うっさいわ!!この糞カジ!!
そんな事をなぁ。
わざわざ『真顔で報告』してくれんでも、俺だって十分わかっとるわ!!
俺は、今世紀稀にしか見ない『正直な生き物』だからな。
どんな嘘を付いたところで、小学生にでも、直ぐにバレるんだよ!!
正直者には、辛い世の中だぜ……
(↑嘘を付いてる時点で、正直じゃない事に気付いてない俺)
「っで、結局、倉津君は、なにしてたの?」
「おぉ~~!!俺が、少し勘違いした後にも関わらず、良くぞ聞いてくれました咲さん。実はッスね。あの~~、あれッスよ。あれ、あれ、あれッスよ。あの……昨日の疲れがッスね。突然の様に襲ってきてッスね。視界が消えて寝ちゃいました」
「ふ~ん。器用なんだな、クラッさんって。あそこまで歩いて来たって言うのに、どこで寝てたんだ?廊下か?」
カジ君……もぉ君は、そのお喋りな口を噤んで、なぁん~~~にも喋らなくて良いからな。
それと、イチイチ俺の言う事に反応して、余計で、余分で、俺にとって不利益なチャチャを、ワザワザ入れてくれなくて良いからな。
良いな?
人間はミスをする生き物だから『真上さんの様な仏心』を持って、俺も今回だけは大目に見てやるけどな。
もし、それに気付いたんなら、2度と、こう言うミスを犯すんじゃないぞ。
じゃないとな、俺の完璧だった筈の計画がだな。
オマエの余計な1言で、余計な綻びが生じて、全部が全~部お釈迦になっちまうからな。
多くは語らないが、命が惜しかったら……解ってるな?
(↑綻びが出来る時点で、完璧じゃない事に気付かない俺)
「トッ、トイレだよ!!トイレ!!急に糞がしたくなったから、トイレにダッシュで駆け込んだんだよ。そしたら、そのまま意識が飛んで、気付いたら寝ちまったんだよ!!」
結局、トイレしか浮かばない俺。
それに、ブラック・アウトしたのがトイレじゃ、流石に無理が有り過ぎるか?
いやいや、大丈夫大丈夫。
此処で、余計な事を言うツッコミ・マシーンのカジさえ突っ込まなきゃ大丈夫な筈だ。
俺はカジに視線を送って、威圧を開始した。
「うわッ!!臭ッ!!トイレで寝るとか有り得ないんだけど。真琴ってさぁ、トイレ王国の便所王子だったんだぁ」
「千尋ちゃん、千尋ちゃん。あのね、あのね。お便所に王子様なんて居ないんだよ。王子様はね。おトイレじゃなくて、おっきいお城の中に住んでるんだよ。だから、お便所に居るのはね。『便所蟲さん』なんだよ」
「あぁそうか……って事で、この便所蟲」
ヒデェ……
余計な事ばかり言うカジだけを警戒してたら。
予想もしてなかった椿さん&千尋から、憂慮してたものとは違う内容で攻撃されたよ。
こんなの有り?
けど、それ以前の話になるんッスけどね。
困った勘違いしてるお2人さんには、1つだけ俺から良い事を教えてあげますよ。
トイレで寝ても『便所蟲』じゃ有りませぇ~~ん。
ただ単に『トイレで寝てた人』ですぅ~~。
(↑便所蟲扱いをされて、頭が子供化する俺)
「おい、千尋。言うに事欠いて便所蟲はねぇだろ。疲れて、そのまま寝ちまってただけなんだからよぉ。誰にだって、そう言う経験あるだろうに」
「じゃあ、言い方変えてあげるよ。……サボり便所蟲。これで良い?」
「ちょオマ!!」
「あっ、あの、樫田さん。そこまで言わなくても……真琴君も、ズッと頑張ってくれてたから、疲れてたのは事実だと思いますし。少しは信用してあげましょうよ」
此処に来て、やっとフォローが来たよ。
それにしても、素直は優しいよなぁ、素直はよぉ。
オマエは、此処に居る誰よりも、心優しくも、本当に本当に良い奴だと思えるよ。
こんな穴だらけの嘘を付いて、みんなを騙くらかそうとしてる俺を、まだそんな風に真正面から信じてくれるなんてよぉ。
オマエは、本当に良い奴だな。
だから、みんなに、もっと言ったってくれ!!
(↑他人任せにしようとする俺)
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ<(_ _)>
うん……アホが言い訳した所で、クロスカウンターを喰らうだけでしたね(笑)
ホント、うちの主人公はアンポンタンとしか言い様がありませんね(笑)
ですがそんな中。
倉津君のチョンバレな言い訳を信じて、立ち上がってくれた素直ちゃん!!
倉津君の要望通り、彼女が救いの女神と成るのか……は次回の講釈(笑)
なので、また良かったら遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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