最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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432 我が言い訳を聞け!!

公開日時: 2022年4月14日(木) 00:21
更新日時: 2022年12月31日(土) 19:18
文字数:2,514

●前回のおさらい●


 忙しいが解っていてサボっていたので、倉津君は、みんなに怒られております(笑)


そして、とある理由があって言い訳しようともしていますが……このメンバー相手に通じるのですかね?(笑)

「いやいやいやいや、悪ぃ。ホント悪ぃ。さっきイキナリよぉ『グルグルグルゥ~~』って腹の具合が悪くなってな。みんなには悪いとは思ったんだが、今までトイレに篭ってたんだよ。……これ、マジだから」


うんうん、これは上々の出だしだと言え様。

それに、言い訳としての完成度も中々悪くない。


ある意味、我ながら惚れ惚れする様な完璧な言い訳だと言えよう。


なんせ腹痛は、遅刻系統の話で、№1の理由に挙げられる理由だからな。

俗に言う、定番中の定番の言い訳では有るが、それだけに効果は高いし、万民が一番親しみやすい言い訳の筈だ。


行ける!!



「あぁ、そうかいな、そうかいな。そら難儀やったのぉ。腹痛でウンコしとったちゅ~んやったら、そらしゃあないわな。……うん、解ったからな。オマエ、はよ、そこに正座せぇや」

「ちょ、オマ!!そりゃあねぇんじゃねぇの?それじゃあまるで、全然信用してねぇじゃねぇかよ!!俺、マジで『腹ピー』になって、トイレで激しく糞と格闘してたんだって!!」

「らしいで、奈緒ちゃん」

「あぁ、そうなんだ。本当に、お腹を壊してたんだ。可哀想にね。……けど、それって、どういう意味か、ちゃ~んと解って言ってるんだよね、クラ?君……朝、なに食べたんだっけ?」


ぐっ!!


朝食は、俺が愛して止まない『奈緒飯』ッスね。

今同様、奈緒さんに目一杯意地悪されながらも、愛情一杯、世界で一番美味い『奈緒飯』を喰ったッスね。


朝から非常に手が込んでて、凄く美味しかったッスよ。


ご馳走様でした。


そして、すんません……



「あぁっと、あれ?今、ちょっと腹痛の方が酷くてですね。記憶の方が、かなりアヤフヤな感じなんッスよ。……俺、なに喰ったかなぁ?」

「あっそ」


ぐっ!!


奈緒さんは、この言い訳に関しては100%ご不満かつ、お怒りのご様子ですな。

そりゃまぁ、そうだわな。

朝食から、あんなに手の込んだ美味しいご飯を作ってくれたのに『腹痛になった』じゃ、そら、誰でも怒るわな。


その証拠に、奈緒さんは言葉を言い放った後。

また今朝同様、俺をそこに存在しない『透明人間みたいな扱い』をして、ソッポを向いちゃったよ。


こりゃあ、これ以上、怒らせるのは危険だな。



「あっ、あの、奈緒さん。……うっ、嘘付いて、すんませんでした」

「クラッさん、心配すんな。誰一人として騙せてないからな」


うっさいわ!!この糞カジ!!


そんな事をなぁ。

わざわざ『真顔で報告』してくれんでも、俺だって十分わかっとるわ!!


俺は、今世紀稀にしか見ない『正直な生き物』だからな。

どんな嘘を付いたところで、小学生にでも、直ぐにバレるんだよ!!


正直者には、辛い世の中だぜ……

(↑嘘を付いてる時点で、正直じゃない事に気付いてない俺)



「っで、結局、倉津君は、なにしてたの?」

「おぉ~~!!俺が、少し勘違いした後にも関わらず、良くぞ聞いてくれました咲さん。実はッスね。あの~~、あれッスよ。あれ、あれ、あれッスよ。あの……昨日の疲れがッスね。突然の様に襲ってきてッスね。視界が消えて寝ちゃいました」

「ふ~ん。器用なんだな、クラッさんって。あそこまで歩いて来たって言うのに、どこで寝てたんだ?廊下か?」


カジ君……もぉ君は、そのお喋りな口を噤んで、なぁん~~~にも喋らなくて良いからな。

それと、イチイチ俺の言う事に反応して、余計で、余分で、俺にとって不利益なチャチャを、ワザワザ入れてくれなくて良いからな。


良いな?


人間はミスをする生き物だから『真上さんの様な仏心』を持って、俺も今回だけは大目に見てやるけどな。

もし、それに気付いたんなら、2度と、こう言うミスを犯すんじゃないぞ。


じゃないとな、俺の完璧だった筈の計画がだな。

オマエの余計な1言で、余計な綻びが生じて、全部が全~部お釈迦になっちまうからな。


多くは語らないが、命が惜しかったら……解ってるな?

(↑綻びが出来る時点で、完璧じゃない事に気付かない俺)



「トッ、トイレだよ!!トイレ!!急に糞がしたくなったから、トイレにダッシュで駆け込んだんだよ。そしたら、そのまま意識が飛んで、気付いたら寝ちまったんだよ!!」


結局、トイレしか浮かばない俺。

それに、ブラック・アウトしたのがトイレじゃ、流石に無理が有り過ぎるか?


いやいや、大丈夫大丈夫。

此処で、余計な事を言うツッコミ・マシーンのカジさえ突っ込まなきゃ大丈夫な筈だ。


俺はカジに視線を送って、威圧を開始した。



「うわッ!!臭ッ!!トイレで寝るとか有り得ないんだけど。真琴ってさぁ、トイレ王国の便所王子だったんだぁ」

「千尋ちゃん、千尋ちゃん。あのね、あのね。お便所に王子様なんて居ないんだよ。王子様はね。おトイレじゃなくて、おっきいお城の中に住んでるんだよ。だから、お便所に居るのはね。『便所蟲さん』なんだよ」

「あぁそうか……って事で、この便所蟲」


ヒデェ……


余計な事ばかり言うカジだけを警戒してたら。

予想もしてなかった椿さん&千尋から、憂慮してたものとは違う内容で攻撃されたよ。


こんなの有り?


けど、それ以前の話になるんッスけどね。

困った勘違いしてるお2人さんには、1つだけ俺から良い事を教えてあげますよ。


トイレで寝ても『便所蟲』じゃ有りませぇ~~ん。

ただ単に『トイレで寝てた人』ですぅ~~。

(↑便所蟲扱いをされて、頭が子供化する俺)



「おい、千尋。言うに事欠いて便所蟲はねぇだろ。疲れて、そのまま寝ちまってただけなんだからよぉ。誰にだって、そう言う経験あるだろうに」

「じゃあ、言い方変えてあげるよ。……サボり便所蟲。これで良い?」

「ちょオマ!!」

「あっ、あの、樫田さん。そこまで言わなくても……真琴君も、ズッと頑張ってくれてたから、疲れてたのは事実だと思いますし。少しは信用してあげましょうよ」


此処に来て、やっとフォローが来たよ。


それにしても、素直は優しいよなぁ、素直はよぉ。

オマエは、此処に居る誰よりも、心優しくも、本当に本当に良い奴だと思えるよ。


こんな穴だらけの嘘を付いて、みんなを騙くらかそうとしてる俺を、まだそんな風に真正面から信じてくれるなんてよぉ。

オマエは、本当に良い奴だな。


だから、みんなに、もっと言ったってくれ!!

(↑他人任せにしようとする俺)


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ<(_ _)>


うん……アホが言い訳した所で、クロスカウンターを喰らうだけでしたね(笑)


ホント、うちの主人公はアンポンタンとしか言い様がありませんね(笑)


ですがそんな中。

倉津君のチョンバレな言い訳を信じて、立ち上がってくれた素直ちゃん!!


倉津君の要望通り、彼女が救いの女神と成るのか……は次回の講釈(笑)

なので、また良かったら遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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