最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
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855 なんで、そんな事に?

公開日時: 2023年6月10日(土) 00:21
文字数:2,181

●前回のおさらい●


 崇秀との口論で、自分が悪いと解っていても意地になってしまっている眞子。

それ故に、今日一日だけは意地を張り通すと決めていたのだが……


そんな時、慌てて看護婦さんが入って来て『崇秀の知り合いはいないか?』っと尋ねて来た。

 まさか……私があんな事を言ったから、なにかあったんじゃないよね?


それに崇秀、なんだか体調も凄く悪そうだったし……


そんなの嫌だよ……


ヤメテよ……



「あっ、あの、身内ではないですが。私、仲居間さんの知り合いですけど」

「そうですか。では、申し訳ありませんが。直ぐにコチラに来て頂いて宜しいでしょうか?緊急なんで」

「あっ、あの、なっ、なにか……仲居間さんの身に、なにか、あったんですか!!」

「先程、病院の前で倒れられて、今、意識不明の重体なんです」


えっ……


意識不明って……



「どっ、どういう事なんですか?さっきまで、あんなに元気にしてたのに……」

「いえ、まだ、簡単な検査しか終わってませんので、詳細までは解ってないんですが。過労による内臓負担、及び、体内に幾つかの腫瘍が……普通なら、とても動ける状態じゃないんですが」

「腫瘍って……」

「兎に角、詳しい事情はアチラで説明致しますので、直ぐに来て下さい」

「あっ、はい。じゃあ、このまま、直ぐに、お伺い致します」

「あぁっと出来れば、身内の方にも、ご連絡をして頂ければ有り難いのですが。……命に関わる問題かも知れませんので」


いっ、嫌だ……


嫌だ……嫌だ……

なんで?なんで、急にそんな事になるの……


崇秀……崇秀が……そんな深刻な病気だったなんて……


それに……喧嘩したままなのに……


そんなの……そんなのないよ……



「そっ、そうですね。じゃあ、直ぐにでも、ご家族に連絡を入れて置きます」

「では、お願いします。出来れば早急……」

「あぁはい……」


そう言って看護師さんは、慌てて病室を後にした。


それを確認した奈緒ネェは、私の方に振り返って……



「……眞子、ちょっと行って来るからね。此処で大人しくしてるんだよ」

「『!!』待って……待って、待って下さい、奈緒ネェ。イヤだ……嫌だ嫌だ。私も連れって行って下さい。崇秀が……崇秀が……」

「悪いけどね、眞子。今は一刻を争うの。そこでジッと待ってなさい」

「嫌です!!お願いです……お願いです……こんな所でジッとなんてしてられない」


嫌だぁ……


崇秀の元に行くんだ!!

こんな所で、1人で待ってるのなんか嫌だ!!


行く!!……私も行くの!!



『バタン!!』


奈緒ネェは、私の声を無視して、無常にも扉から出て行った。



私も……行く……行かなきゃ……



「あっ、あぁぁ~~、なんで?なんで動いてれくれないの!!馬鹿!!動け、この馬鹿足!!この馬鹿腕!!」


病室に1人置いて行かれたから、1人でベットから降りて、必至に病室に向おうとしたんだけど。

昏睡状態で、1ヶ月もの間、体を動かせなかったのが裏目に出て、手も足もプルプルと小刻みに震えるだけで、なに1つ思い通りに反応してくれない。



「誰かぁ……誰かぁ……お願いですから。誰でも良いですから。私を……私を、崇秀の元に連れて行って下さい……お願いします……誰かぁ!!」


・・・・・・


涙ながらに訴えて見たものの、なにも反応が無い……


なら……ナースコールを、唯一動く口で咥えて、無理矢理にでも押すしかない!!


ほぼ動かない体を、芋虫の様な無様な格好でモソモソと少しづつ動かし、必至で舌を出してナースコールを口に導き。

歯で噛んで、本当に無理矢理ナースコールを押した。



『ガチャ!!』



「どうかされましたか?……って、向井さん!!意識が戻られたんですか?」


やっ、やったぁ!!

コールに応えて、直ぐに看護師さんが来て下さった!!


なら、事情は後で説明しますから、早く私を、崇秀の所へ連れて行って下さい!!


お願いします!!



「そんな事は、どうでも良いですから。私を、崇秀の元に連れて行って下さい」

「なにを馬鹿な事を言ってるんですか!!意識が戻った所なのに、体なんて動かせる訳ないでしょ!!……先生!!先生!!向井さんの意識が戻られました!!直ぐに来て下さい!!」

「ちょ!!そんな事なんか頼んでないです。私は大丈夫なんで、早く連れて行って下さい!!お願いします!!一刻を争うんですよ!!」

「ふぅ、向井さん落ち着いて下さい。此処は病院なんですよ。アナタの命を預かる現場なんです。そんな無茶は聞けません」


なに言ってるの?

馬鹿じゃないの、この人?

そんなの『私が大丈夫だ』って、一目見たら解るじゃないですか!!


何を考えてるんですか!!



「そんなの知らない!!私の命なんかより、崇秀の方が大事なの!!早くして下さい!!お願いです!!」

「いい加減にして下さい!!」

「うん?……向井さんの意識が戻ったと聞いたから来てみたんだが……どうかしたのか?」

「あっ、先生。……意識を戻された患者さんがですね。突然、極度の興奮状態になっています。ですので、鎮静剤投与の許可を願います」

「なに言ってるの?私は興奮なんかしてない!!ヤメテよ!!そんな事をしてる時間は一秒たりとも無いんだから!!」


違うよ!!

そんな事しないで!!

そんなの迷惑なだけだよ!!


ヤメロって!!



「あぁ、少し興奮している様だね。君、鎮静剤の投与を許可するから、少し落ち着ける様に打ってあげなさい」

「はい、わかりました」

「ヤメテ!!お願いだからヤメテって!!本当に、そんな事をしてる場合じゃないの!!お願いだから聞いて下さい!!私は!!」

「向井さん。少し痛みますよ」

「ヤメロ!!ヤメロ!!離せ!!離せ!!あっ……ヤメテ……崇秀…………」


嫌だ……


なにも考えられなくなって行く……



崇秀……


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


崇秀の顔色が悪かった理由は、眞子の世話をしていたからではなく。

現実的に『体がボロボロだったからこそ』顔色が悪かった訳なんですね。


勿論、こう成っている理由はあるのですが。

それは、後々に判明していきますので、良かったら、また遊びに来て下さいね~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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