●前回のおさらい●
崇秀との口論で、自分が悪いと解っていても意地になってしまっている眞子。
それ故に、今日一日だけは意地を張り通すと決めていたのだが……
そんな時、慌てて看護婦さんが入って来て『崇秀の知り合いはいないか?』っと尋ねて来た。
まさか……私があんな事を言ったから、なにかあったんじゃないよね?
それに崇秀、なんだか体調も凄く悪そうだったし……
そんなの嫌だよ……
ヤメテよ……
「あっ、あの、身内ではないですが。私、仲居間さんの知り合いですけど」
「そうですか。では、申し訳ありませんが。直ぐにコチラに来て頂いて宜しいでしょうか?緊急なんで」
「あっ、あの、なっ、なにか……仲居間さんの身に、なにか、あったんですか!!」
「先程、病院の前で倒れられて、今、意識不明の重体なんです」
えっ……
意識不明って……
「どっ、どういう事なんですか?さっきまで、あんなに元気にしてたのに……」
「いえ、まだ、簡単な検査しか終わってませんので、詳細までは解ってないんですが。過労による内臓負担、及び、体内に幾つかの腫瘍が……普通なら、とても動ける状態じゃないんですが」
「腫瘍って……」
「兎に角、詳しい事情はアチラで説明致しますので、直ぐに来て下さい」
「あっ、はい。じゃあ、このまま、直ぐに、お伺い致します」
「あぁっと出来れば、身内の方にも、ご連絡をして頂ければ有り難いのですが。……命に関わる問題かも知れませんので」
いっ、嫌だ……
嫌だ……嫌だ……
なんで?なんで、急にそんな事になるの……
崇秀……崇秀が……そんな深刻な病気だったなんて……
それに……喧嘩したままなのに……
そんなの……そんなのないよ……
「そっ、そうですね。じゃあ、直ぐにでも、ご家族に連絡を入れて置きます」
「では、お願いします。出来れば早急……」
「あぁはい……」
そう言って看護師さんは、慌てて病室を後にした。
それを確認した奈緒ネェは、私の方に振り返って……
「……眞子、ちょっと行って来るからね。此処で大人しくしてるんだよ」
「『!!』待って……待って、待って下さい、奈緒ネェ。イヤだ……嫌だ嫌だ。私も連れって行って下さい。崇秀が……崇秀が……」
「悪いけどね、眞子。今は一刻を争うの。そこでジッと待ってなさい」
「嫌です!!お願いです……お願いです……こんな所でジッとなんてしてられない」
嫌だぁ……
崇秀の元に行くんだ!!
こんな所で、1人で待ってるのなんか嫌だ!!
行く!!……私も行くの!!
『バタン!!』
奈緒ネェは、私の声を無視して、無常にも扉から出て行った。
私も……行く……行かなきゃ……
「あっ、あぁぁ~~、なんで?なんで動いてれくれないの!!馬鹿!!動け、この馬鹿足!!この馬鹿腕!!」
病室に1人置いて行かれたから、1人でベットから降りて、必至に病室に向おうとしたんだけど。
昏睡状態で、1ヶ月もの間、体を動かせなかったのが裏目に出て、手も足もプルプルと小刻みに震えるだけで、なに1つ思い通りに反応してくれない。
「誰かぁ……誰かぁ……お願いですから。誰でも良いですから。私を……私を、崇秀の元に連れて行って下さい……お願いします……誰かぁ!!」
・・・・・・
涙ながらに訴えて見たものの、なにも反応が無い……
なら……ナースコールを、唯一動く口で咥えて、無理矢理にでも押すしかない!!
ほぼ動かない体を、芋虫の様な無様な格好でモソモソと少しづつ動かし、必至で舌を出してナースコールを口に導き。
歯で噛んで、本当に無理矢理ナースコールを押した。
『ガチャ!!』
「どうかされましたか?……って、向井さん!!意識が戻られたんですか?」
やっ、やったぁ!!
コールに応えて、直ぐに看護師さんが来て下さった!!
なら、事情は後で説明しますから、早く私を、崇秀の所へ連れて行って下さい!!
お願いします!!
「そんな事は、どうでも良いですから。私を、崇秀の元に連れて行って下さい」
「なにを馬鹿な事を言ってるんですか!!意識が戻った所なのに、体なんて動かせる訳ないでしょ!!……先生!!先生!!向井さんの意識が戻られました!!直ぐに来て下さい!!」
「ちょ!!そんな事なんか頼んでないです。私は大丈夫なんで、早く連れて行って下さい!!お願いします!!一刻を争うんですよ!!」
「ふぅ、向井さん落ち着いて下さい。此処は病院なんですよ。アナタの命を預かる現場なんです。そんな無茶は聞けません」
なに言ってるの?
馬鹿じゃないの、この人?
そんなの『私が大丈夫だ』って、一目見たら解るじゃないですか!!
何を考えてるんですか!!
「そんなの知らない!!私の命なんかより、崇秀の方が大事なの!!早くして下さい!!お願いです!!」
「いい加減にして下さい!!」
「うん?……向井さんの意識が戻ったと聞いたから来てみたんだが……どうかしたのか?」
「あっ、先生。……意識を戻された患者さんがですね。突然、極度の興奮状態になっています。ですので、鎮静剤投与の許可を願います」
「なに言ってるの?私は興奮なんかしてない!!ヤメテよ!!そんな事をしてる時間は一秒たりとも無いんだから!!」
違うよ!!
そんな事しないで!!
そんなの迷惑なだけだよ!!
ヤメロって!!
「あぁ、少し興奮している様だね。君、鎮静剤の投与を許可するから、少し落ち着ける様に打ってあげなさい」
「はい、わかりました」
「ヤメテ!!お願いだからヤメテって!!本当に、そんな事をしてる場合じゃないの!!お願いだから聞いて下さい!!私は!!」
「向井さん。少し痛みますよ」
「ヤメロ!!ヤメロ!!離せ!!離せ!!あっ……ヤメテ……崇秀…………」
嫌だ……
なにも考えられなくなって行く……
崇秀……
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
崇秀の顔色が悪かった理由は、眞子の世話をしていたからではなく。
現実的に『体がボロボロだったからこそ』顔色が悪かった訳なんですね。
勿論、こう成っている理由はあるのですが。
それは、後々に判明していきますので、良かったら、また遊びに来て下さいね~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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