最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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1456 俺にヘッドハンティングしろだと……

公開日時: 2025年1月29日(水) 00:21
文字数:2,179

●前回のおさらい●


 細川君が、倉津君と組もうとした理由を明白にした上で、次なる話題はヘッドハンティング!!

しかもそれを『倉津君にしろ』っと言ってくるのだが……当然、倉津君は(笑)

「馬鹿じゃねぇの、アンタ?」

「なんでだい?」

「俺に、そんな器用な真似が出来る訳ないじゃん」

「何を心配してるのかと思えば、そんな事かい?なら大丈夫さな。旦那になら、簡単に出来るさな」

「うん。私もそう思うよ」

「オイオイ、なに、その妙な信頼?」


……ってか!!

如何に信用されても、無理なもんは無理。

人間には、出来る事と、出来無い事が有るちゅ~うの!!


それによぉ。



「つぅかよぉ。そんなのを無理に引き抜かなくても、眞子のバンドが有ったら十分なんじゃねぇの?なら、なんでそれ以上のもんがこの期に及んで必要なんだよ?」


まぁ、うちのバンドは底辺から這い上がる為のバンドだから、サイトにとっちゃあ、そこまで役に立たんかもしれんがだな。

眞子の方のバンドは、もうサイトの看板バンドになる様な、明らかなまでに世間が実力を認めてるメンバーばかり。


なら、それ以上のバンドなんて、今、必要なくね?



「知名度の問題さな」

「いやいや、何を言うかと思えば、眞子も、ステラも、ミラーの姉御も、素直も知名度抜群じゃん。なんの知名度が不足してるって言うんだよ?」

「それらが集まった時の知名度さな」

「集まった時の知名度だと?」

「そう。確かに、眞子助達、個々の知名度は高い。けど、それらが集まってバンドに成ると成れば話は別だ。幾ら個々の知名度が突き抜けていようとも、それが集まって、どんな音楽を奏でるのかが解らなきゃ、そんなものに聴衆は多くの興味を示さない。良くて、一部のコアなファンがつくのが良い所だ。なら、此処に保険を掛ける為にも、まずは世間で認知されてる明確な実力者がいるバンドが必要なに成ってくるんじゃないのかい?」


あぁまぁ、言い得て妙な部分ではあるんだが。

そこまで無理して保険を掛ける必要性があるのか?


つぅか、それがウチの経営方針って奴ですかい、人事部長のモジャ男さん?


……だとしてもよぉ。

俺なんかに、誰が引き抜けるつぅんだよ?

大体にして、俺の知ってる知名度の高いメジャーバンドの知り合いって言えば。

【奈緒グリ】【無名】【Fish-Queen】【3B-GUILD】のジャパンGUILDの4大巨頭ぐらいしか思い付かねぇんだぞ。


もしそれを俺に引き抜けって言うなら、そりゃあ、余りにも無謀が過ぎるってもんだろ。


だってよぉ。

もし仮に、この4組で正解だったとしてもだな。

この4組は、GUILDでもメイン務める様な現在絶賛活躍中のバンドやグループばっかり。


特に【奈緒グリ】なんかは全米を震撼させる様なとんでもないモンスターバンドだし、俺的にも、眞子的にも、絶対に無理な相談だからな。


そんなもん、俺なんぞに、どうこう出来る代物じゃねぇつぅのな。


だから結局の所、どう足掻いても無理なもんは無理ですぜ人事部長。



「オイオイ、言いたい事は解らなくもねぇが、あんま無茶言うなよ。その言い様だったら、どうせ強烈なバンドを所望なんだろ。そんなもん、俺に、どうやって引き抜けって言うんだよ」

「まぁまぁ、そう、やる前から、無理だ無理だって思いなさんなっての」

「そうは言ってもよぉ。そんな気楽なもんでもないだろうに」

「さぁな、そりゃあどうだろうな?けど、俺の目算じゃあ、そんな目一杯、気張る様な話でもないさな」

「なんでだよ?必至扱いてやっても、結構、無理っぽい話だぞ」

「そうかい?本当にそうかい?」


本当に、そうですぜ部長。

あっしなんかが、そんな大それた真似をしても失敗が目に見えているだけ。


良い所『冗談は顔だけにしてくれ』って言われ。

それを笑い話にして、マジだった事を誤魔化すぐらいしか出来ねぇと思うんだけどなぁ。


なので、簡単に引き抜きなんて敢行出来やしませんて。


大体にして、そんな高級な真似する事自体が、無謀ってもんでゲスよ。


所詮、アホには無理な所業でゲス。



「いや、どう考えても無理だろ」

「そうかい?実は、そうでもないんだけどな。旦那なら、簡単に引き抜けちまう可能性が高いんだがな」

「なんでぇ?」

「はぁ、此処まで聞いても、まだ解らないか」

「なにをだよ?」

「……旦那さぁ、俺の話を聞いてて、何か引っ掛らないかい?引き抜き先に、なんか心当たりはないかい?」


いや、だからぁ。

引き抜き先の心当たり自体は、有るには有るんだけどよぉ。


そんなもん、相手が相手なだけに、所詮は『無いに等しいのと同然なんじゃねぇのか?』って話を、俺はオマエさんにしたい訳だ。


ひょっとして、この辺の話が食い違ってるのか?


なんて思っていたら……



「あっ……そういう事かぁ。だったらひょっとして!!」


今まで黙っていた眞子の奴が、突然なにかを悟った様に声を上げたんだが。


なんじゃあ?

そんな風に突然大きな声を出すって事は、オマエには、俺には見えていない、なんかが解ったのか?


……うん、いや、ちょっと待て。


ってか、もし今、眞子が何かが解ったとしたのなら。

コイツ『俺になら引き抜きが出来る』とか言った割に、答えが解ってなかった上に、適当な事を抜かしてやがったって事になるんじゃねぇの?


オイオイ、もしそうなら。

気軽に、いい加減な事を言ってくれてんじゃねぇぞ、コンチクショ~~~が!!


・・・・・・


まぁ、とりあえず、この辺は良いか。

現状で、そんな文句を言ってても始まらねぇしな。


……っで、結局、どのバンドの事を言ってんだ?

この事態を収拾させる為にも、オマエさんの見解を聞こうじゃないか。


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


今回のお話で皆さんは、どのバンドを引き抜けば、サイトが上手く回るんじゃないかと思われましたか?


まぁ、答えは非常に簡単なのですが。

もし「あれ?どこだろう?」っと思われた節があるのでしたら。

恐らくそれは、倉津君同様『何かを重要な事を忘れている可能性がある』っと思われます(笑)


そこが解ればスッキリすると思いますので。

次回は、その辺をキッチリ書いていこうと思っておりますので。

良かったら、また遊びに来てくださいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


あっ、因みになんですが。

眞子は、最初、倉津君の予想通り、適当な事を言ってました(笑)


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