第三十五話『女女女とポンコツ』が始めるよぉ~~~(*'ω'*)
035【女女女とポンコツ】
……なんでなんだろうな?
ホント、なんで俺だけ、いつもいつも、こんな目に遭うんだろうな?
この今の在る、非常になんとも言えない現状を見たら、誰だってそう思う筈だぞ。
……って言うのもな。
今、この病室はな。
ステラに、奈緒さんと、素直を加えた女3人が完全に押し黙ったままで固まって、何故か、お互いを牽制し合ってる状態なんだよな。
何所で何を間違って、こんな事になっているのかは知らないが、兎に角、重苦しい空気だけが流れている。
まぁ、そりゃあな。
百歩譲って考えれば。
ステラは元々あんな性格だから、他人に対して威圧する気持ちは、少なからず解らなくもないんだぞ。
コイツは、基本的にそう言う生き物だからな。
けどな。
じゃあなんで奈緒さんと、素直まで、そんな威圧してまで怒ってるのかが全く解んねぇんだよな。
いや、それ以前の問題として、わざわざ見舞いにまで来てくれてまで、そんな態度を取るって、おかしくないか?
しかもだな、ジミーの奴は、この状況を、素早く危険と感じ、さっさと、どっかに逃げ去りやがるし……
俺は、足が痛くて動けないって言うのによぉ。
この扱いは余りにも酷くねぇか?
まぁそれ以前にだ。
折角、お見舞いに来て貰ってるくせに、この場から逃亡する訳にも行かない。
だから、この状況を甘んじて受けなきゃならねぇ訳だ。
でも、本当になんなんだよ、これ?
なんの罰ゲームだよ。
そりゃまぁな。
この状況に、全く身に覚えが無いと言えば嘘になるが……
勿論、その身に覚えの有る話と言うのは『なんの相談もせず、勝手に2バンド目に加入した事』だ。
これについては、確かに、俺が悪いと思うよ。
誰に対しても反論する余地がない位に悪いとは思うよ。
この件に関しては、最低限度ではあるが、全てが俺の自分の身勝手な行動だったとは思う。
けどよぉ、だからと言って『絶対、誰かに100%相談しなきゃいけない』って話でもなかろうに。
崇秀じゃないが、もう中学二年生なんだから、極力、自分に出された選択肢は、自分で選択すべきだと思う訳だしよ。
まぁ確かに……1つだけ俺にも落ち度が有るとすれば。
自分の彼女である奈緒さんに、一言の相談しなかったのは悪いとは思う。
だがよぉ、考え方によっちゃあ、他のバンドに密かに加入して『修行』してるって、考え方も有りな訳じゃないか?
所謂1つの、漫画なんかでよくある『武者修行』って奴だな。
ほらほら、なんて言うのかな。
誰も知らない内に、自分の音楽の感性を磨いて。
他人の色々部分を吸収して、バンドのメンバーを驚かせるって……あれ。
そう言うサプライズがあっても、悪く無いと思うんだがな。
これ自体はバンドにプラスになる事だし、リスクも少ないと思うんだがなぁ。
『奈緒さんも、素直も、そんな事が解らない程、馬鹿じゃないと思うんだが……』
なのに何故か、彼女達の機嫌は、手にとって解る程、頗る悪い。
まぁそれ以前に……俺、まだ『新バンドに加入した』事すら2人には言ってねぇんだよな。
だったら先で話した事は全てチャラに成る筈だから、本当の意味で、怒る理由なんて何所にも無い筈なんだがな。
この状況……全く持って訳がわからねぇよ。
あぁ、それともう一点。
恐らく、こっちが、彼女達を不機嫌にしている元凶だと思われるんだが……
……あの馬鹿秀、病室から出ていく際に、奈緒さんと素直に、一体、なにを吹き込みやがった?
マジでアイツ、なに余計な事を言いやがったんだ?
兎に角だな。
こんな状態が続いたんじゃ、治る怪我も治らないし、精神衛生上良くない。
現状を打破する為に、意を決して、俺は会話の口火を切る事にした。
勿論、その火ぶたを切る先は、第一の目標である奈緒さん。
彼女の機嫌の修復に努める事にしてみた。
……ってか、これでも一応は俺、病人なんッスけど……
最後までお付き合いくださり、誠にありがとうございましたです<(_ _)>
はい!!
イキナリ雰囲気の悪い、修羅場の様なスタートですね。
だが、此処を切り抜けるのが男の度量と言う物です(笑)
がんばれぇ~~~(*'ω'*)ノ
そんな訳で次回、倉津君は、このピンチを乗り越えられるのか?
乞うご期待!!
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