最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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1552 内見先の第一印象

公開日時: 2025年5月5日(月) 00:21
文字数:2,141

●前回のおさらい●


 沙那ちゃんと親父さんのトラブル回収には成功した。

ならば後は、予定通り、親父さんに内見して貰う事がメインに成っていくのだが……

 ……まぁ、そんな風にショボボボな気分に成りながらも、まずは予定通り、コンビニで沙那ちゃんにジュースを買って貰い。

漸く、本題である、貸す家に到着をする訳なんだがな。


再度、今、昨日必死に成ってリフォームした家を見て思った事なんだが。


【思ってた以上に、綺麗な仕上がりに成ってる】よな。


いやまぁ、そりゃあな。

外観の古さなんかは、どうやっても拭い切れない部分ではあるだろうし、俺自身が贔屓目に見てる部分もあるんだろうがな。


その外観の古さなんかに関しても、見方によっちゃあ『古民家としての味がある』と言えなくもないと思うしだな。

それに外観と内装のギャップが非常に高い仕上がりに成ってるから、店として見た場合でも、かなり大きなインパクトが与えられるとも思う。


まぁ俺自身、此処をみんなでリフォームしただけに、少々この家を良い様に捉え過ぎてる節はあるんだが……親父さんには、そんな家を気に入って貰えるだろうか?


いや寧ろ、現状が、どういう風に映るんだろうな?



「こっ……此処が、そうなんですか?」


あぁ、これはまた残念な反応が返って来ちまったな。

案内した家の外観を見た瞬間、ちょっと親父さんの顔が引き攣っまってるもんな。


まぁでも、親父さんが、こう言う反応に成るのも仕方がない事なのかもしれないな。


実際の話、家の外観に関しては、浮田の猿モンキーに雑草なんかの除去を頼んだだけだし。

なによりリーフォームに関しても、住む事をメインに考えて、内装重視でリフォームしちまってる訳だしなぁ。


それだけに、そうなって然りかぁ。


……っと成るとだな。

此処からは、この見た目を覆す様なセールストークが必要に成って来るな。



「そうッスね。見ての通り、建物自体は、かなり古いもんなんッスけどね。家自体はシッカリしてるんで、住むには問題無いと思いますよ」

「はぁ」


あらら。

流石に、この外観じゃ、なにを言っても好感度は得られず、反応が悪いままか。


いやまぁそれ以前の問題として。

俺が今言ったセールストークにしても『住むには問題ない』って言葉じゃあ、どうやっても良い印象なんて与えらる言葉じゃないもんな。


ここも少々しくじったか。


……っとなると、ちょっとヤバイ事になってきちまったな。

俺、親父さんが速攻決めてくれるもんだと思いこんじまってたから、昨日、玄さんにガス・水道・電気を通す様に頼んじまってるんだよなぁ。


こりゃあ、まいったなぁ。



「あぁ、でも、あれッスよ。こんな風に家の見た目はボロイっすけど。中は完全にリフォームが済んであるんで、かなり綺麗に成ってるッスよ」

「そうだよ、お父さん。昨日、おにぃちゃんと、山中のお兄ちゃんと、池上のお兄ちゃんが一生懸命やってくれたんだよ」

「えっ?昨日?以前にリフォームされた訳じゃないと言う事ですか?」

「あぁ、いや、まぁ、なんと言うか」


聞いての通り、突貫工事なんッスけど。

プロの仕事なんで、此処は安心して貰っても大丈夫だと思うんッスけどね。


それとも、突貫工事したって事実の方がダメッスかね?



「うん。昨日、最初に来た時はボロボロだったよ」


ぎゃああぁ~~~!!

この後、どういうセールストークをしようかと考えてたら、沙那ちゃんが正直に言っちまったぁ!!


これじゃあまるで、普通じゃあ貸せない様な荒れた物件を、無理矢理にでも見れる様にだけして貸そうとしてる悪徳不動産みたいな言われ様に成っちまってるな。


いやまぁ、現実的に見れば。

昨日一日でやった突貫工事なだけに、そういった風に見れなくもない話なんだが、そこには、そんな悪意なんてものはなく。

『真剣に沙那ちゃんや親父さんに住んで欲しい】と思ったからこそ、綺麗にする為の突貫工事しただけなんだけどなぁ。


この言い方じゃあ、どうやっても、そうは聞こえんわな。


……ヤバイ、マジでヤバイ。


これは完全に終わった方向か?



「そうなのか、沙那?」

「うん。滅茶苦茶汚かったよ」

「そっ、そうか」


トドメが来ちまったか……

これはマジで別の物件を探さなきゃいけないかもしれんな。


そんな風に、必死にリフォームした内装を見て貰える事なく。

諦めにも似た気持ちになりながらも、別の物件を頭の中で探そうとしてたら……


この沙那ちゃんの言葉には、まだ続きがあってだな。



「でもね、でもね。お兄ちゃん達のお陰で、凄く綺麗に成ったの。中を見たら、きっとお父さんも吃驚するよ」


そんなナイスフォローが沙那ちゃんの口から飛んできた訳だ。


なら、これは一日千秋のチャンス!!

この機会に、いつまでもマイナスイメージが強いボロイ外観を眺めて貰って悪印象を与える続けるよりも。

早速、綺麗にした内装の方を見て貰う方が良さそうだな。


俗に言う、論より証拠って感じでな。



「まぁまぁ、元より無理に契約する様な話じゃないんで、まずは、中だけでも覗いてやって下さい。かなり綺麗に成ってますんで。勿論、それも気に入らなかったら、別の物件を幾らでも探しますしね」

「あぁ、そうですね。それじゃあ、そうさせて貰いますね」


……って事で、もう四の五の言ってても始まらん。

此処まで来たら、後は、野と成れ山と成れじゃい!!


そう思いながらも、ヤケクソ気味に『OPEN THE DOOR』じゃ!!


『ガラッ!!』


それで序に、室内を照らす照明も『ポチッとな』


いざ尋常に勝負!!


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


ヤッパリ親父さん、家の外観で引っ掛かりましたね(笑)


まぁ、内装重視のリフォームをしただけに。

どうしても外観が少々疎かに成ってしまいましたので、親父さんがこう言う反応はなるのは、なにもおかしくはないものだと思います。


人間、見た目から入るのは、誰しもがある事ですし。

なにより、自分達が、そこで生活すると成ると、余計に外観が気に成るものですしね。


さてさて、そんな風にあまり良い印象を与えられなかった外観なのですが。

今度は逆に、自信のある内装を見て貰える事に成りましたので。


ここで親父さんは、どういった反応を見せるのでしょうか?


次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


あぁ、それはそうと。

この外装・内装のリフォームについてなんですが。

これ……凄く倉津君の性格が出たリフォームだったと思います。


倉津君は、結構、人でも物でも中身重視に見てる面がありますからね。


その影響がリフォームにも出たものだと思いますです(笑)

(*'ω'*)b

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