最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
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726 人気なのに不人気?

公開日時: 2023年2月2日(木) 00:21
文字数:3,158

●前回のおさらい●


 前座での文句を崇秀に言おうとした眞子だったが。

既に崇秀は、他の多くの人間に囲まれて、眞子がそこに入る隙は無かった。


そんな崇秀を見て、少し遠い存在に思えた時、ある人物が声を掛けてくれた。


「へっ?あっ!!あっ!!ジェニーさん!!ジェニーさん、ご無沙汰してます。バージニア州リッチモンド以来ですね」

「まぁな。それにしてもなんだな。なんか、前に逢ってから、そんなに日にちが経ってないってのに、ホント久しぶりな気分だな」

「ですね。……私としては、ジェニーさんや、他の方達とも、毎日でも逢いたい気分ですよ」

「まぁな、まぁな。こうやって鞍馬の元気な姿を見たら、俺も元気になれるからな」

「またぁ。そんな心にもない事を言ってぇ。本気にしちゃいますよ」

「いやいや、オマエを見てると安心するってのは、本当だぞ」

「あっ!!ニルさん!!」

「はいはい、俺も居るんだがな」

「それにクリスさん!!……あぁ、嬉しい!!嬉しい!!皆さんにまた逢えて、凄く嬉しいです!!」


あぁ~~~良いなぁ……これ。

気分が少し下向いた時に、こうやって皆さんの元気な顔を見られたら、元気を一杯分けて頂いてる様な気分になりますね。


だってだって、この方達って、私が初めてアメリカライブの時に、シアトルでお世話になったバンドの方達だもんね。

それにね、それにね【ネバタ州ラスベガス】と【バージニア州リッチモンド】と、わざわざ2回も、私なんかのライブを見に来てくれたんだもんね。


もぉこのお3人さんは、私の中で神様に等しい存在ですよ!!


ホントにね。

この人達が居なかったら、今の私が無いのも同然だもん。


なので、逢えただけでもテンションがMAX♪



「……ってかさぁ、なんの話してるの?私も仲間に入れてよ、鞍馬」

「エリアスさん!!……あの、あの、さっきは、一緒に演奏出来て、凄く楽しかったですね♪」

「えっ?嘘?私『拷問』にしか感じなかったんだけど」


あぁ……ですね。

あれは確かに、エリアスさんの言う通り、ただの『拷問』ですね。

特に『Table of the Mortal Sins』初体験のエリアスさんにしたら、余計、酷い拷問だったと思いますよ。

それになにより、あれで演奏した後って、イヤな感じの偏頭痛が、少しの間止まらなくなりますもんね。


確かに、ヤですね……あれは。



「でもでも、エリアスさんと演奏出来たのは、本当に楽しかったですよ♪」

「あぁ、そう言う事ね。それなら私も楽しかったわ。私、鞍馬との演奏するのが好きだからね」

「そんなそんな。私なんて、まだまだ……」

「いやいや、そうでもないぞ、鞍馬。俺等と演奏した時よりも、数段レベルアップしてたぞ」

「アンちゃんの言う通り、スゲェスゲェ」

「あぁ!!バリーさん!!ジェラルドさん!!」


【ネバタ州ラスベガス】のキューイック兄弟さんだぁ!!


●バリー=キューイックさん(Gランク50位)

●ジェラルド=キューイックさん(Dランク50位)



「オイオイ、キューイック兄弟。そんなに鞍馬を褒めて、早速勧誘か?」

「ちげぇつぅの。俺達なんかじゃ、もぉ鞍馬は手に負えねぇよ」

「アンちゃんの言う通りだ。無理だ無理」


が~~~~ん!!


そんな事ないですよ。

眞子は、まだまだヘッタピィ域にすら達してないですよ。


って言いますか、そんな意地の悪い事を言わずに、また一緒にやって下さい。


此処に関しては切にお願いしますので。



「なんで、そんな事を言うんですか?……私と演奏するの、そんなに嫌ですか?」

「ちげぇっての。演奏のレベルが開き過ぎてるって事だよ」

「アンちゃんの言う通り。開き過ぎてるって事」

「そんな事ないですよ。今日の前座で崇秀と一緒に演奏して、まだまだ自分のレベルの低さを痛感した所なんですから」

「う~~わっ。コイツ、まだ上に行く気だ」

「違います!!違いますよ!!私は、上に行くとかじゃなくてですね。また皆さんと一緒に楽しく演奏したいだけなんですよ。……だから、必至に頑張ってるんですよ。……まぁ、まだ努力が、全然足りてませんけど」


そう言うんじゃないんだよね。


私から言わせれば、100位以内のランカーの人に付き合って貰いたいだけなんですよね。


我儘ですかね?



「出たね、天然」

「はぁ~~~、まいったな。コイツ、ホントわかってんのか?」

「いいや、この様子じゃ、確実になんも解ってないな」

「だろうな。この天然娘だけは……」

「まぁ、わかってたら、こんなセリフ、絶対口から出ねぇっての」

「アンちゃんの言う通り。出ねぇっての」


??


なんの話か、サッパリ訳わかんないや。


また私だけ、なにも解らず、ハミ子にされてる様な気がしてきましたね。


なに?この哀しさ?



「あの~~……」

「ハイ、おめでとう!!98位ジェニー=ボーイさん、ステージ上がって準備して」


話を聞こうとしたら、ジェニーさんが、ステージに上がる権利に『当選』したよ。


良かったですね♪


……あの~~~、それはそれとしてですね。

良かったらなんですが、オマケでも良いんで、私も入れて下さい。


ジェニーさんと演奏したいです。



「おっ、当たった!!ラッキー!!」

「オイオイ、相変わらずの強運だな、オマエは」

「なぁ~~にぃ。運も実力の内ってな」


その運を、私にも、少しだけ恵んで下さい。


プリ~~ズ!!



「あっ、あっ、あの、でっ、出来たら、私もジェニーさんと一緒に演奏したいんですけど。……ダメですかね?」

「無理だろ」

「えっ?そんな即断なんですか?」


あれ?

私、ひょっとしてジェニーさんに嫌がられてる?


ホランドさんの件も含めて、おかしな事ばっかり頼むから……やっぱ嫌われちゃってるのかな?


バッサリ切られました。



「あの、なんでですか?そんなに嫌ですか?」

「いや、嫌じゃないけど。……ただ単に無理だから」

「えぇ~~~っ」


ジェニーさん、そう言い残して、ステージに向って行っちゃった。


あぁ……


そっか。

そっかそっか。

ヤッパリ、メジャーデビューを目指すなら『自分のバンドが大切なのは、当たり前の事だよね』

そのチャンスが溢れてる状態で『余所者』を入れる、遊び心なんか必要ないもんね。


こう言うのって、意識の差なんだろうなぁ。


うぅ~~~、でも凹むなぁ。



「あぁ、鞍馬」

「あぁ、はい、なんですか?」

「因みに、先に言って置くけどね。私ん所も無理よ。ウチは固定メンバーでしか演奏出来無いからね」

「そう……ですか。そうですよね」


あぁ、そっか。

例え、エリアスさんが『抽選で当たっても』ベースランク16位。


エリアスさん自身が20位圏内だから、固定メンバーでしか演奏出来無いんだ。


残念だなぁ。



「まぁ、ウチも一緒にやってやりたいのは山々なんだが。……悪いが、ウチも無理だな」

「ウチも……まぁ、そう言う事だな」

「スマンねぇが、無理だ」

「アンちゃんの言う通り。無理だ」

「そっ、そっ、そっ、そう……ですよね。皆さんバンドを持たれてるんだから、こんな我儘通りませんよね」


あぁ~~あぁっ。

とうとう全員、一気に断られちゃたよ。


ドンだけ、強烈なダメッ娘なんですか私?



「ぷぷっ……ヤッパリ解ってないみたいね。この天然娘は」

「オイオイ。まさかコイツ『本気で一緒にやりたくないとか、思われてる』とか、思ってるんじゃないだろうな」

「えっ?だって……」

「出来る事なら、みんな『鞍馬を指名』するつぅの」

「えっ?なんですか、それ?どういう事ですか?」

「オマエ、自分の個人ランクが、今、何位か知ってるのか?」

「アンちゃんの言う通り、知ってるのか?」


ランキング?


さぁ?


……ってかね。

此処最近、ライブや、勉強、それに三味線の練習に必死になってたから。

実はGUILDのホームページを、全然見てないから、そう言うの、全然知らないんだよね。


……っと言いますか、最初から、全然、興味が無いと言いますか……


あぁでも、確かアメリカに来て、シアトルで聞いた時は『個人ランキング4421位』『ベースランキング872位』だったから、まぁ精々頑張っても『個人ランキング4000位』『ベースランキングが800位』ぐらいって所じゃないですかね?


解んないけど。


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


眞子自身は嫌われてる訳ではないのですが。

何故か、一緒に演奏する事を全員から拒否されると言う謎の現象が(笑)


一体、何故、こんな現象が起こっているのか?


その答えは……


次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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