●前回のおさらい●
なんだかんだ言いながらでも、ステラさんとの会話を楽しんでいる倉津君。
そして最後に『ステラさんが可愛いか、どうか?』の話になって、言葉に困る倉津君(笑)
「チッ……あぁ、オマエは十分可愛いよ。間違いなくな」
「くすっ、そうですよね」
これもだよ。
時折見せる、このステラの笑顔は、眩しいぐらいに可愛いんだよな。
多分、こう言う仕草も狙ってやってるのかも知れないとは思うんだが、簡単に騙されちまうのが男の性だよな。
けどまぁ、こうやってコイツを見てると、自分の可愛さに自覚が有り過ぎるってのも問題だな、こりゃあ。
それと……ウチのメンバーって、此処の自覚の有る無しが両極端過ぎるんだよな。
なんつぅか、もうちょっとバランス良く自覚が持てねぇもんかな……ホント。
結局……この後10分程、ステラの腿にお世話になった。
***
「ポンコツ……まだ治りませんか?」
「いや、流石に、次こそは大丈夫そうだな」
「そうですか。ではそろそろ、この時間もおしまいにしましょうか」
「だな」
今回は、先程の様に粋がらず。
頭の調子を確認しながら、ゆっくりと上体を起こしていく。
なので此処で『名残惜しい』と思いつつも、ステラの柔らかくも寝心地の良い太腿とお別れする。
さらば、我が青春に於ける最高の一時よ……
そんな事を感じながら体を起こしてみると。
どうやら今度は、完全に頭の中枢神経が回復たのか、先程の様に体がフラフラする様子は無い。
なので調子に乗った俺は、結局は此処で一気に立ち上がる。
だが、それでも問題は無かった。
ちぇ……
(↑まだちょっと、ステラの腿に逆戻りしたい俺)
「おっしゃ!!もぉ頭のふらつきは、完全にねぇ……んじゃまステラ、海岸の方に行ってみっか」
「ですね」
そう言いながらも、ステラは座っている席から一向に立ち上がる様子がない。
寧ろ、この様子からして、シートの近くに有るモノを片付けてから現場に行く腹積もり様だ。
律儀なやっちゃなぁ。
「オイ、んなもん放っといて、サッサと行こうぜ」
「どうぞ、御自由に。……使ったものを片付けてから行動しないなんて、私の中では有り得ませんから」
声を掛けてみたが、矢張り、ステラは立つ様子は無い。
現場に一緒に移動するつもりだった俺は、その時に、今のお礼を言おうと思っていたんだが……どうやら此処で、コイツに、お礼を言う必要がある様だ。
「あっ、あのよぉ、ステラ」
「なんですか?」
「……あっ、ありがとな」
「気にしなくて良いですよ、元を正せば、私が貴方を殴ったのですから」
「あぁ、そっ、そっか……んじゃま、みんな待ってる事だし、さっ、先行くな」
「どうぞ、ご自由に」
俺は、ステラの言葉に甘えて、バスの乗降口まで移動する。
すると……ステラが、背後から声を掛けてきた。
「……真琴」
「うん?なっ、なんだよ?」
「あの……これからも、ズッと、私の友達で居て下さいね」
「当たり前だろ。俺は、オマエの事を、なんでも話せる親友だと思ってるぜ」
「そうですか。……では、今度こそ話は終わりです。目障りですから、早く皆さんの元に行って下さい。アナタは人一倍ポンコツなんですから、今までの遅れた分を取り戻すのは大変でしょうしね」
「あのなぁ、オマエって奴、本当に……大きなお世話だよ。コンチクショイめ!!」
照れ隠しと言うか、俺はそう言い残すとバスを降りて、みんなの元に走って行った。
やっぱ、ステラは良い女だな。
ホント俺は、最高の女の親友を得たんじゃないかな。
『はぁ、親友か……この鈍感男』
ってか、今なんか言ったかステラ?
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ<(_ _)>
これにて第四十四話『オッパイ天国と回復話』は終了なのですが……如何でしたでしょうか?
ステラさんの魅力は上手く伝わったでしょうか?
まぁ、これは以前から言ってる話なのですが。
私は、この『ステラさん』っと言うキャラクターが非常に気に入っておりまして。
確かに彼女は欠点として、崇秀と同レベルの口の悪さを持っているのですが。
何処か情に厚く、人から何かを与えられた事に対しては『倍にして返そう』と言う義理も心得ています。
所謂、口の悪さを除けば『恐ろしい位の性格美人』なんですよ。
しかも容姿も、物語中、椿さんや、奈緒さんに匹敵する美形の持ち主で、ヒロインに名乗りを上げれるぐらいの設定なんですね(笑)
でも敢えて『何でも話せる女性の親友』っと言う立場を、彼女には与えました。
まぁ、そんな訳でステラさん自身は、中々辛い立場なのですが。
奈緒さん同様、彼女はドンドンと倉津君の中で大きな存在に成って行きますので、どうぞ、その辺を見てあげて下さい。
俗世間一般で言う『見た目だけが良い、従順なだけの女性とは違います』ので(笑)
さてさて、そんな中。
次回からは、とうとう湘南ライブに向って、みんなが動き出すのですが。
このバスの一件で、女性陣の精神面のフォローは出来ていても、ライブに対するフォローがまだ完全ではありませんので。
その辺の下準備を描いていきたいと思います♪
なので、第四十五話『庶務雑務な俺の筈が』に興味を持って頂けたら嬉しく思います。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(*'ω'*)ノ
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