最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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1500 なんでそうなるかなぁ?

公開日時: 2025年3月14日(金) 00:21
文字数:2,179

●前回のおさらい●


 倉津君の彼女論争をする中、沙那ちゃんがやって来たのだが。

その姿を見て、浮田君は吃驚した様子!!


ただ、その吃驚してる理由が、何か食い違ってる様な気がして……

「オイオイ、なんだよ、その言い草?それじゃあ、まるで沙那ちゃんが可愛くないみたいな言い方じゃねぇかよ。こんなに可愛いのによぉ。失礼な奴だなぁ」

「あぁ、いや、悪い。そう言う意味じゃないんだぞ。十分可愛いから大丈夫だぞ。……将来的にな」

「将来的にって、なんだよ?今でも十分可愛いじゃねぇかよ」

「そっ、そうだな。うん、そうだ。悪い悪い」


うん?

さっきから、なんか浮田の様子が、おかしいな。


話は、ちゃんと噛み合ってる筈なのに。

それに反して、話せば話すほど、浮田の様子だけが、ドンドン変な感じになって行きやがる。


一体、なにを考えてるんだ、コイツは?



「……オイ、浮田」

「おっ、おぉ、なんだよ?別に俺、そう言うの気にしないから心配すんな」

「オイ……ちょっと待ってくれ」

「いやいや、なにも言うな。なにも聞きたくねぇから!!世間的には、小学生に手を出すのは、どうかと思うが。オマエが好きならしょうがないもんな。……可愛いしな。うんうん」

「オイ……オマエ、まさか……」

「なにも言うな。ホントなにも聞きたくないっての。……彼女と幸せにな。沙那ちゃんを大切にしてやれな。俺は祝福するぞ」


アホかぁ!!


さっきから、なんか様子がおかしいと思ったら……このエテ公、沙那ちゃんが、俺の彼女だと勘違いしてやがるみたいだな。


沙那ちゃんは、俺の彼女じゃねぇわ!!


つぅか!!

何所を、どう聞き違えたら、そんな珍妙な答えに行き着くんだよ!!


・・・・・・


……あぁでも、あれだな。

話の流れからしたら、そう言う誤解があっても、おかしくはねぇわな。


浮田のエテ公と彼女の話をした所に沙那ちゃんがやって来て、イキナリ俺にベッタリくっ付い来たんだもんな。

その上、ムキに成って話を続けながら『ディズニーランドでデート』って聞かされりゃあ、誤解するのも頷けなくはねぇわな。


けどよぉ。

だからって……そりゃあねぇだろ。



「なぁ、浮田、ちょっと待ったれや。ちゃんと話を聞けな」

「おっ……おぅ」


本来なら『アホかオマエは!!この子が、俺の彼女な訳ねぇだろ!!』って、目一杯怒鳴り付けてやりたい所なんだが。

沙那ちゃんは『俺のお嫁さんに成る』とか非常に可愛い事を言ってくれてるので、本人の前で変な事は言えない。


乙女心を傷付けるのは、あまりにもご法度ってもんだからな。


だから此処は、まず落ち着いて話す環境を作ろうじゃないか。



「……っと、その前に沙那ちゃん」

「うん?」

「ジュース買ってあげるから。ちょっとだけ、そこの家の中で待っててくれるか?おにぃちゃんな。この浮田のお兄ちゃんと、ちょっとだけ長い話が有るから」

「ジュース。……うん、いいよ。解った」


相変わらず、我欲に従順ですな。


でも、そのお陰で、沙那ちゃんを傷付けずに済むんだから、これは有り難い事だと認識すべきなのかも知れないな。


そんな訳で、沙那ちゃんに500円玉を渡して、コンビニに行かせる。

これで時間稼ぎが出来る筈だから、浮田のエテ公の脳味噌をリフォーム出来そうだな。



「じゃあ、いってらっしゃい。中のおにぃちゃん達の分も買って来て良いぞ。それと、お金を落しちゃダメだぞ」

「うん。大丈夫」


愛らしいですな。


そんな彼女の後姿を見てたら、浮田が話し掛けてきた。



「……っで、ヤーさん、なんだよ?」

「まぁ、四の五の言う前に、先に言って置くぞ」

「なっ、なにをだよ?」

「俺の彼女は年上だからな」

「あっ、あっ、あれでか?マジでか!!」

「違うわ!!あの子は、俺の彼女じゃねぇって言ってんの!!」

「はい?」


ヤッパリ誤解してやがった。


まぁ、誤解を生む様な発言をしたのは、他でもない俺自身なんだけどな。



「あのなぁ浮田。幾ら沙那ちゃんが可愛いからと言ってもだな。俺は、小学生に手を出す程、そこまで外道じゃねぇわ」

「まっ、まぁ、そうだわな。世間的に言えば、それが常識だわな。……けど、ヤーさん、ヤクザだろ。世間の常識なんて糞ッ喰らえなんじゃねぇのか?」

「あのなぁ、俺にだって、モラルってもんが有るんだぞ。あんな可愛い子を手篭めにしてどうするんだよ」

「まっ、まぁなぁ。でもなぁ……」


なんで疑うですかアナタは?



「信じろつぅの!!」

「いや、そんな真正面から、信じろって言われたってよぉ。……あれじゃあ、流石に信じられねぇぞ」

「あぁそぉ。解った、解った。じゃあよぉ、今から本物の彼女に合わせてやるから、それで信用しろ」

「噂のドブスにか?今となっては別になぁ」

「オマエなぁ……」


奈緒さんはドブスじゃねぇつってんだろ!!

テメェは、そこを何度言ったら理解しやがるんだ!!


つぅか奈緒さんはどこから、どう見ても可愛いわ。

日本処か、世界中の人間が、その愛くるしさにメロメロになってるわ!!


世界一素敵な彼女じゃ!!


馬鹿にすんな!!



「あぁ解った、解った。そう青筋立てて怒るなよ。そのオマエが言う、地味にブサイクな彼女に逢ってやるからよ」


しかも、まだ上から来やがったよ。

更に今度は『地味にブサイク』とか、ぬかしやがって。


コイツ、心底ムカツクな。



「あぁ、そうですか。んじゃあ、今日はウチの実家に居るから、サッサと付いて来いよ。その腐った目ん玉見開いて、よく見やがれつぅの」

「余りの衝撃に、目玉が破裂しない程度にしてくれよ」

「いい加減、殺すぞテメェ!!」


ドンだけ酷い女だと思ってやがるんだよ……


そこまで執拗に言われたら、流石の俺でも気が滅入るわ。


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>

そしてそして、なんとなんと!!

今回で、毎日更新1500話を達成しましたぁ♪(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


まぁ正確に言えば、毎日更新1500日はnovelismさんでの話なんですけどね。


しかしなんですね。

そんな記念回なのに、こんなどうでもいい様な話を書いてて良いもんなんですかね?(笑)


さてさて、そんな中。

次回は、浮田君を奈緒さんに逢わせると言う話になる様なのですが。


果たして彼は、どう言う反応を示すのでしょうか?

そしてこれにより、倉津君の「ザマァ展開」は上手く成立するのか?


良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


読み終わったら、ポイントを付けましょう!

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