●前回のおさらい●
倉津君の彼女論争をする中、沙那ちゃんがやって来たのだが。
その姿を見て、浮田君は吃驚した様子!!
ただ、その吃驚してる理由が、何か食い違ってる様な気がして……
「オイオイ、なんだよ、その言い草?それじゃあ、まるで沙那ちゃんが可愛くないみたいな言い方じゃねぇかよ。こんなに可愛いのによぉ。失礼な奴だなぁ」
「あぁ、いや、悪い。そう言う意味じゃないんだぞ。十分可愛いから大丈夫だぞ。……将来的にな」
「将来的にって、なんだよ?今でも十分可愛いじゃねぇかよ」
「そっ、そうだな。うん、そうだ。悪い悪い」
うん?
さっきから、なんか浮田の様子が、おかしいな。
話は、ちゃんと噛み合ってる筈なのに。
それに反して、話せば話すほど、浮田の様子だけが、ドンドン変な感じになって行きやがる。
一体、なにを考えてるんだ、コイツは?
「……オイ、浮田」
「おっ、おぉ、なんだよ?別に俺、そう言うの気にしないから心配すんな」
「オイ……ちょっと待ってくれ」
「いやいや、なにも言うな。なにも聞きたくねぇから!!世間的には、小学生に手を出すのは、どうかと思うが。オマエが好きならしょうがないもんな。……可愛いしな。うんうん」
「オイ……オマエ、まさか……」
「なにも言うな。ホントなにも聞きたくないっての。……彼女と幸せにな。沙那ちゃんを大切にしてやれな。俺は祝福するぞ」
アホかぁ!!
さっきから、なんか様子がおかしいと思ったら……このエテ公、沙那ちゃんが、俺の彼女だと勘違いしてやがるみたいだな。
沙那ちゃんは、俺の彼女じゃねぇわ!!
つぅか!!
何所を、どう聞き違えたら、そんな珍妙な答えに行き着くんだよ!!
・・・・・・
……あぁでも、あれだな。
話の流れからしたら、そう言う誤解があっても、おかしくはねぇわな。
浮田のエテ公と彼女の話をした所に沙那ちゃんがやって来て、イキナリ俺にベッタリくっ付い来たんだもんな。
その上、ムキに成って話を続けながら『ディズニーランドでデート』って聞かされりゃあ、誤解するのも頷けなくはねぇわな。
けどよぉ。
だからって……そりゃあねぇだろ。
「なぁ、浮田、ちょっと待ったれや。ちゃんと話を聞けな」
「おっ……おぅ」
本来なら『アホかオマエは!!この子が、俺の彼女な訳ねぇだろ!!』って、目一杯怒鳴り付けてやりたい所なんだが。
沙那ちゃんは『俺のお嫁さんに成る』とか非常に可愛い事を言ってくれてるので、本人の前で変な事は言えない。
乙女心を傷付けるのは、あまりにもご法度ってもんだからな。
だから此処は、まず落ち着いて話す環境を作ろうじゃないか。
「……っと、その前に沙那ちゃん」
「うん?」
「ジュース買ってあげるから。ちょっとだけ、そこの家の中で待っててくれるか?おにぃちゃんな。この浮田のお兄ちゃんと、ちょっとだけ長い話が有るから」
「ジュース。……うん、いいよ。解った」
相変わらず、我欲に従順ですな。
でも、そのお陰で、沙那ちゃんを傷付けずに済むんだから、これは有り難い事だと認識すべきなのかも知れないな。
そんな訳で、沙那ちゃんに500円玉を渡して、コンビニに行かせる。
これで時間稼ぎが出来る筈だから、浮田のエテ公の脳味噌をリフォーム出来そうだな。
「じゃあ、いってらっしゃい。中のおにぃちゃん達の分も買って来て良いぞ。それと、お金を落しちゃダメだぞ」
「うん。大丈夫」
愛らしいですな。
そんな彼女の後姿を見てたら、浮田が話し掛けてきた。
「……っで、ヤーさん、なんだよ?」
「まぁ、四の五の言う前に、先に言って置くぞ」
「なっ、なにをだよ?」
「俺の彼女は年上だからな」
「あっ、あっ、あれでか?マジでか!!」
「違うわ!!あの子は、俺の彼女じゃねぇって言ってんの!!」
「はい?」
ヤッパリ誤解してやがった。
まぁ、誤解を生む様な発言をしたのは、他でもない俺自身なんだけどな。
「あのなぁ浮田。幾ら沙那ちゃんが可愛いからと言ってもだな。俺は、小学生に手を出す程、そこまで外道じゃねぇわ」
「まっ、まぁ、そうだわな。世間的に言えば、それが常識だわな。……けど、ヤーさん、ヤクザだろ。世間の常識なんて糞ッ喰らえなんじゃねぇのか?」
「あのなぁ、俺にだって、モラルってもんが有るんだぞ。あんな可愛い子を手篭めにしてどうするんだよ」
「まっ、まぁなぁ。でもなぁ……」
なんで疑うですかアナタは?
「信じろつぅの!!」
「いや、そんな真正面から、信じろって言われたってよぉ。……あれじゃあ、流石に信じられねぇぞ」
「あぁそぉ。解った、解った。じゃあよぉ、今から本物の彼女に合わせてやるから、それで信用しろ」
「噂のドブスにか?今となっては別になぁ」
「オマエなぁ……」
奈緒さんはドブスじゃねぇつってんだろ!!
テメェは、そこを何度言ったら理解しやがるんだ!!
つぅか奈緒さんはどこから、どう見ても可愛いわ。
日本処か、世界中の人間が、その愛くるしさにメロメロになってるわ!!
世界一素敵な彼女じゃ!!
馬鹿にすんな!!
「あぁ解った、解った。そう青筋立てて怒るなよ。そのオマエが言う、地味にブサイクな彼女に逢ってやるからよ」
しかも、まだ上から来やがったよ。
更に今度は『地味にブサイク』とか、ぬかしやがって。
コイツ、心底ムカツクな。
「あぁ、そうですか。んじゃあ、今日はウチの実家に居るから、サッサと付いて来いよ。その腐った目ん玉見開いて、よく見やがれつぅの」
「余りの衝撃に、目玉が破裂しない程度にしてくれよ」
「いい加減、殺すぞテメェ!!」
ドンだけ酷い女だと思ってやがるんだよ……
そこまで執拗に言われたら、流石の俺でも気が滅入るわ。
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
そしてそして、なんとなんと!!
今回で、毎日更新1500話を達成しましたぁ♪(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
まぁ正確に言えば、毎日更新1500日はnovelismさんでの話なんですけどね。
しかしなんですね。
そんな記念回なのに、こんなどうでもいい様な話を書いてて良いもんなんですかね?(笑)
さてさて、そんな中。
次回は、浮田君を奈緒さんに逢わせると言う話になる様なのですが。
果たして彼は、どう言う反応を示すのでしょうか?
そしてこれにより、倉津君の「ザマァ展開」は上手く成立するのか?
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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