●前回のおさらい●
あの例の脳内会議で、眞子が行き付いた解答。
それは……自分は向井眞子であっても、倉津真琴であっても良かったと言う自覚。
それ故に、崇秀と奈緒さんに交際を申し込むと言う暴挙に出たのだが……
「おいおい、眞子。オマエが寝てる間に、一体なにがあったかは知らないが。なんで突然、そんなおかしな思考になっちまったんだ?その考えは、ちょっと常軌を逸してるぞ」
「う~~~んとね。結局の所ね。眞子である私は、崇秀が、どうしても好きで堪らない。そんで、私の心にある真琴ちゃんは、これまた奈緒ネェが好きで堪らない訳でしょ。それで居て、この2つの魂を共有する私は、2人共大切な上に好きで堪らない。じゃあ『両方欲しいなぁ』って、思っちゃうのは、なにもおかしくないと思うけどなぁ?」
「本当に言ってる事が無茶苦茶だ、この子」
「そうですかねぇ?あぁ、でも、奈緒ネェごめんなさい」
「えっ?」
「もぉこの気持ちは抑え切れないよ。もぉなにも我慢出来無いの。崇秀も、奈緒ネェも、誰かのモノになるなんて、もぉ絶対に有り得ない。私だけのモノに、どうしてもしたい。誰にも譲りたくないんだもん」
……って、言う訳なんですよ。
迷惑かも知れませんけどね。
早い話……2人を誰かに譲るのなんかヤダ。
絶対ヤダ。
「ちょっと待て眞子。オマエは、そうやって3人で付き合うって軽々しく言うけどな。一体、どうやって3人で付き合うって言うんだよ?それに向井さんは女だぞ。オマエ、その辺の事も色々とどうすんだよ?」
「色々もなにも。心配には及ばず。普通にHするよ。だって好きなんだもん。なんかおかしい?まさかとは思うけど崇秀、女同士だとかで差別するの?」
「いや、それはしねぇけどよぉ。……『Hする』たって、どうやってすんだよ?」
「うん?真琴ちゃんみたいに、奈緒ネェに普通にキスしたり。体を嘗め回したり、2人でイッたりするの。そりゃあ女同士だから、子供は、どうやっても出来無いけど。そうやって、いっぱい愛し合いたいと思ってるよ」
「オマエなぁ。向井さんの気持ちは、完全に無視か?」
「無視じゃないけど。……奈緒ネェが、他の男に抱かれるなんて考えたくもないよ」
もぉヤダもん。
奈緒ネェは、元々私だけのものだもん。
他の男が気安く触るな……
「いや、眞子。……その気持ちは嬉しいんだけどさぁ。流石に、ちょっと無理が有り過ぎるんじゃない?女同士で抱き合うってのも……私的には、ちょっとねぇ」
「でも……ヤダもん。子供出来無いからって、なんで奈緒ネェを諦めなきゃイケナイの?そんなのおかしいよ。理不尽だよ」
「そりゃあ、そうだけどさぁ」
ダメかなぁ?
そりゃあ確かにね。
私は、自分を女だと思い込み過ぎて『奈緒ネェ』と別れたよ。
でもね、今となっては、それは『愚かしい事』だったと思える。
好きな者同士って思えるなら、性別なんて関係ないよ。
「奈緒ネェ。……ヤッパリ、こんな形の私じゃ、なにがなんでも嫌?私、もぉ絶対にブレないよ。だから、もぉ1回だけ付き合って下さい。奈緒ネェを諦めるなんて、もぉ二度と嫌なんです」
自信がある。
今度は前みたいに、あぁだこぉだと余計な事は考えない。
本当に好きな人を好きなんだから……この人だけは、絶対に失っちゃイケナイ。
私にとって奈緒ネェは、崇秀と同じ位、掛け替えのない存在だもん。
「眞子……一応、聞くけど、それって本気なの?私は、もぉ前みたいな事は懲り懲りだよ」
「あぁ、はい。今度ばっかりは、自信を持って言い切れます。私は、心から奈緒ネェが大好きです。私の事は、真琴ちゃんだと思って付き合って下さい」
「眞子……」
「ダメ……ですか?」
「ハァ~~~、もぉ、じゃあ良いよ。じゃあ、もぉ一回だけだからね。次しくじったら、今度こそ、本当に一生妹だからね、もぉ金輪際2度目はないよ」
やったぁ♪
これで奈緒ネェは、絶対的に私だけのものだ。
私は、奈緒ネェを大切に大切にしますから。
奈緒ネェも、いっぱい、いっぱい私を好きになって下さいね♪
もぉ2度と離しません!!
「あっ、はい♪絶対の絶対に大事にします。今度は、もぉ泣かせる様な真似はしません。奈緒ネェを愛し続けます」
元の真琴ちゃんが羨むぐらいに、仲良く付き合いましょうね。
特に奈緒ネェには、いっぱい苦労させちゃったんで、ご要望と有らば、どんな事でもしてあげたいです♪
あぁでも……赤レンガでオナニーだけはヤですよ。
あれだけは……2度と御免です。
「ちょっと待て、眞子」
「なにさ?」
「あのなぁ、そうやって2人が合意の元、付き合いのは良い。それは2人の問題だから、俺の関知する所じゃないから、なにも言わないけどな。俺は、他の奴に心が行ってる奴なんて、絶対にお断りだぞ。そう言う、いい加減なのは、一番嫌いなんでな」
嫌だ。
「ダメ、絶対ダメ。崇秀も、奈緒ネェも、私だけのものなの。ねぇ崇秀、お願いだから、私の願いを聞いてよ」
「オイオイ、あんま勝手な事ばっかり言うなよ。俺にだって選ぶ権利はあるんだぞ」
「そんなの無いって。皆無だよ皆無」
「なんで、その権利さえ、オマエに奪われなきゃならねぇんだよ」
「だってだって、考えてもみなよ。崇秀にとって、私以上に良い女なんて、この世に存在する訳ないじゃん」
「はぁ?頭大丈夫か、オマエ?違う病院に搬送された方が良いんじゃないか?大体にして、オマエのどこが良い女なんだよ?」
「全部……って言うかね。逆に聞きたいんだけど。そんなに言う程なにが気に喰わないって言うのよ?」
「はぁ?」
「顔だって、崇秀の好みで可愛い顔だしさぁ。スタイルだって抜群。なんと言っても、私と一緒に居て楽しいでしょ。そう考えたら、私に比べて『見知らぬMITの女』なんか、崇秀の事を、なにも知らない雑魚だよ雑魚。そんな奴を崇秀が見なくて良いよ」
「あのなぁ。人の恋愛にまで関知してんじゃねぇぞ、この恋愛ジャンキー」
「そうだよ。私は恋愛ジャンキーだよ。……って言うか。無駄にそうやって怒ってないで、もぉ一回、ちゃんと私を見てみなよ。私は、崇秀の事を一番好きだと思ってる女だよ。他の女と一緒にしないで欲しい」
私の言ってる事自体は、確かに、誰が聞いても全部無茶苦茶だ。
だけど本当に、この提案自体は、そんなに悪い物でもない様に思うんだけどなぁ。
大体にして、そんなに崇秀に嫌われる要素なんて無いと思うしね。
だから、そろそろ……『この辺で妥協して貰えませんかね?』
ホント、最初は妥協で付き合うだけでも良いですから……
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
あの脳内会議で眞子の出した結論。
それにより、崇秀と奈緒さんの2人を一辺に愛そうと眞子は考えた様なのですが……
眞子に甘い奈緒さんは折れてくれても、一切、崇秀は折れてくれない様子。
ですが冷静に考えてみれば、眞子の言い分が解らなくもない部分もあり。
確かに眞子は、崇秀にとって唯一無二の存在なので、これ自体は間違っていませんからね。
しかも、よく聞けば崇秀は……
「あのなぁ、そうやって2人が合意の元、付き合いのは良い。それは2人の問題だから、俺の関知する所じゃないから、なにも言わないけどな。俺は、他の奴に心が行ってる奴なんて、絶対にお断りだぞ。そう言う、いい加減なのは、一番嫌いなんでな」って言っています。
これって言い変えれば『自分とだけ付き合うなら考えても良い』って言ってる様にも聞こえなくもないですからね。
果たして眞子は、そこに気付くのか?
そして、崇秀の説得させる事は出来るのか?
次回は、その2人の攻防を書いていきたいと思いまうのです。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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