最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
殴り書き書店

849 なにがあっても2人が欲しい!!

公開日時: 2023年6月4日(日) 00:21
文字数:2,524

●前回のおさらい●


 あの例の脳内会議で、眞子が行き付いた解答。

それは……自分は向井眞子であっても、倉津真琴であっても良かったと言う自覚。


それ故に、崇秀と奈緒さんに交際を申し込むと言う暴挙に出たのだが……

「おいおい、眞子。オマエが寝てる間に、一体なにがあったかは知らないが。なんで突然、そんなおかしな思考になっちまったんだ?その考えは、ちょっと常軌を逸してるぞ」

「う~~~んとね。結局の所ね。眞子である私は、崇秀が、どうしても好きで堪らない。そんで、私の心にある真琴ちゃんは、これまた奈緒ネェが好きで堪らない訳でしょ。それで居て、この2つの魂を共有する私は、2人共大切な上に好きで堪らない。じゃあ『両方欲しいなぁ』って、思っちゃうのは、なにもおかしくないと思うけどなぁ?」

「本当に言ってる事が無茶苦茶だ、この子」

「そうですかねぇ?あぁ、でも、奈緒ネェごめんなさい」

「えっ?」

「もぉこの気持ちは抑え切れないよ。もぉなにも我慢出来無いの。崇秀も、奈緒ネェも、誰かのモノになるなんて、もぉ絶対に有り得ない。私だけのモノに、どうしてもしたい。誰にも譲りたくないんだもん」


……って、言う訳なんですよ。


迷惑かも知れませんけどね。

早い話……2人を誰かに譲るのなんかヤダ。


絶対ヤダ。



「ちょっと待て眞子。オマエは、そうやって3人で付き合うって軽々しく言うけどな。一体、どうやって3人で付き合うって言うんだよ?それに向井さんは女だぞ。オマエ、その辺の事も色々とどうすんだよ?」

「色々もなにも。心配には及ばず。普通にHするよ。だって好きなんだもん。なんかおかしい?まさかとは思うけど崇秀、女同士だとかで差別するの?」

「いや、それはしねぇけどよぉ。……『Hする』たって、どうやってすんだよ?」

「うん?真琴ちゃんみたいに、奈緒ネェに普通にキスしたり。体を嘗め回したり、2人でイッたりするの。そりゃあ女同士だから、子供は、どうやっても出来無いけど。そうやって、いっぱい愛し合いたいと思ってるよ」

「オマエなぁ。向井さんの気持ちは、完全に無視か?」

「無視じゃないけど。……奈緒ネェが、他の男に抱かれるなんて考えたくもないよ」


もぉヤダもん。

奈緒ネェは、元々私だけのものだもん。


他の男が気安く触るな……



「いや、眞子。……その気持ちは嬉しいんだけどさぁ。流石に、ちょっと無理が有り過ぎるんじゃない?女同士で抱き合うってのも……私的には、ちょっとねぇ」

「でも……ヤダもん。子供出来無いからって、なんで奈緒ネェを諦めなきゃイケナイの?そんなのおかしいよ。理不尽だよ」

「そりゃあ、そうだけどさぁ」


ダメかなぁ?


そりゃあ確かにね。

私は、自分を女だと思い込み過ぎて『奈緒ネェ』と別れたよ。


でもね、今となっては、それは『愚かしい事』だったと思える。


好きな者同士って思えるなら、性別なんて関係ないよ。



「奈緒ネェ。……ヤッパリ、こんな形の私じゃ、なにがなんでも嫌?私、もぉ絶対にブレないよ。だから、もぉ1回だけ付き合って下さい。奈緒ネェを諦めるなんて、もぉ二度と嫌なんです」


自信がある。


今度は前みたいに、あぁだこぉだと余計な事は考えない。

本当に好きな人を好きなんだから……この人だけは、絶対に失っちゃイケナイ。


私にとって奈緒ネェは、崇秀と同じ位、掛け替えのない存在だもん。



「眞子……一応、聞くけど、それって本気なの?私は、もぉ前みたいな事は懲り懲りだよ」

「あぁ、はい。今度ばっかりは、自信を持って言い切れます。私は、心から奈緒ネェが大好きです。私の事は、真琴ちゃんだと思って付き合って下さい」

「眞子……」

「ダメ……ですか?」

「ハァ~~~、もぉ、じゃあ良いよ。じゃあ、もぉ一回だけだからね。次しくじったら、今度こそ、本当に一生妹だからね、もぉ金輪際2度目はないよ」


やったぁ♪


これで奈緒ネェは、絶対的に私だけのものだ。


私は、奈緒ネェを大切に大切にしますから。

奈緒ネェも、いっぱい、いっぱい私を好きになって下さいね♪


もぉ2度と離しません!!



「あっ、はい♪絶対の絶対に大事にします。今度は、もぉ泣かせる様な真似はしません。奈緒ネェを愛し続けます」


元の真琴ちゃんが羨むぐらいに、仲良く付き合いましょうね。

特に奈緒ネェには、いっぱい苦労させちゃったんで、ご要望と有らば、どんな事でもしてあげたいです♪


あぁでも……赤レンガでオナニーだけはヤですよ。


あれだけは……2度と御免です。



「ちょっと待て、眞子」

「なにさ?」

「あのなぁ、そうやって2人が合意の元、付き合いのは良い。それは2人の問題だから、俺の関知する所じゃないから、なにも言わないけどな。俺は、他の奴に心が行ってる奴なんて、絶対にお断りだぞ。そう言う、いい加減なのは、一番嫌いなんでな」


嫌だ。



「ダメ、絶対ダメ。崇秀も、奈緒ネェも、私だけのものなの。ねぇ崇秀、お願いだから、私の願いを聞いてよ」

「オイオイ、あんま勝手な事ばっかり言うなよ。俺にだって選ぶ権利はあるんだぞ」

「そんなの無いって。皆無だよ皆無」

「なんで、その権利さえ、オマエに奪われなきゃならねぇんだよ」

「だってだって、考えてもみなよ。崇秀にとって、私以上に良い女なんて、この世に存在する訳ないじゃん」

「はぁ?頭大丈夫か、オマエ?違う病院に搬送された方が良いんじゃないか?大体にして、オマエのどこが良い女なんだよ?」

「全部……って言うかね。逆に聞きたいんだけど。そんなに言う程なにが気に喰わないって言うのよ?」

「はぁ?」

「顔だって、崇秀の好みで可愛い顔だしさぁ。スタイルだって抜群。なんと言っても、私と一緒に居て楽しいでしょ。そう考えたら、私に比べて『見知らぬMITの女』なんか、崇秀の事を、なにも知らない雑魚だよ雑魚。そんな奴を崇秀が見なくて良いよ」

「あのなぁ。人の恋愛にまで関知してんじゃねぇぞ、この恋愛ジャンキー」

「そうだよ。私は恋愛ジャンキーだよ。……って言うか。無駄にそうやって怒ってないで、もぉ一回、ちゃんと私を見てみなよ。私は、崇秀の事を一番好きだと思ってる女だよ。他の女と一緒にしないで欲しい」


私の言ってる事自体は、確かに、誰が聞いても全部無茶苦茶だ。

だけど本当に、この提案自体は、そんなに悪い物でもない様に思うんだけどなぁ。


大体にして、そんなに崇秀に嫌われる要素なんて無いと思うしね。


だから、そろそろ……『この辺で妥協して貰えませんかね?』


ホント、最初は妥協で付き合うだけでも良いですから……


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


あの脳内会議で眞子の出した結論。

それにより、崇秀と奈緒さんの2人を一辺に愛そうと眞子は考えた様なのですが……


眞子に甘い奈緒さんは折れてくれても、一切、崇秀は折れてくれない様子。


ですが冷静に考えてみれば、眞子の言い分が解らなくもない部分もあり。

確かに眞子は、崇秀にとって唯一無二の存在なので、これ自体は間違っていませんからね。


しかも、よく聞けば崇秀は……

「あのなぁ、そうやって2人が合意の元、付き合いのは良い。それは2人の問題だから、俺の関知する所じゃないから、なにも言わないけどな。俺は、他の奴に心が行ってる奴なんて、絶対にお断りだぞ。そう言う、いい加減なのは、一番嫌いなんでな」って言っています。


これって言い変えれば『自分とだけ付き合うなら考えても良い』って言ってる様にも聞こえなくもないですからね。


果たして眞子は、そこに気付くのか?

そして、崇秀の説得させる事は出来るのか?


次回は、その2人の攻防を書いていきたいと思いまうのです。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート