最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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566 ズッ友と、女性視点

公開日時: 2022年8月26日(金) 00:21
更新日時: 2023年1月12日(木) 21:43
文字数:2,150

●前回のおさらい●


 素直ちゃんを駅まで送って行ったまでは良かったが。

そこで素直ちゃんのお喋りが炸裂して、凍えそうになる倉津君。


それを伝えると、素直ちゃんが『別れ間際に最後のお願い』をしてくる。

「うん?どうしたの?」

「あの、あのね」

「うっ、うん」

「眞子ちゃん……ずっと……ずっと、僕と友達で居てね。眞子ちゃん、居なくならないでね」


がぁ!!

最後の最後で、何を言い出すのかと思ったら。

素直の奴、トンデモねぇ様な最大級の爆弾が投下して来たもんだな……オイ!!


そうやって眞子に存在し続けろって事は……男の俺の存在が、完全に否定されてるのと同じなんだけどな。


……けどまぁ、この場合なら、眞子には秋田出身って設定があるから。

やり方次第では『離れてても友達』とか言うのでもなんとかなるかもしれなんな。

実際、男に戻れたら、戻れたで、そうやって手紙や、メールでやり取りしてるだけでも、ある程度の誤魔化しも利くだろうしな。


急場凌ぎの粗悪な思考だが。

まぁ、そこまで深く考える様な話でもないから、一応、こんな感じで返答しても問題ないだろ。



「うん。ありがとう。こちらこそ、よろしくお願いします」

「えぇっと、それって……」

「ズッと友達で居ようね」

「あっ、うんうん。ありがとう。……じゃ、じゃあ、これ以上僕が話しちゃったら、眞子ちゃんが風邪引いちゃいそうだから、僕、帰るね。眞子ちゃん、また遊んでね」

「うん、またね」

「じゃあ、バイバイ♪」


そんでこの後、素直は、持っていたカメラで俺との2ショット写真と、俺単体の写真を撮って、本当に嬉しそうな表情を浮かべならが階段を上がり。

その間も何度も振り向き。

俺の姿が見えなくなるギリギリまで手を振って、素直は家へと帰って行った。


まぁこれでアイツも、少しは気が楽になってくれれば良いがな。

それでこそ、今のアイツに対して、眞子の存在意義を示せた事に成るんだからな。


……にしても、今回の子の素直との一件、なんか少しだけ心苦しいな。


***


 ……さてさて、そんな微妙な心境に成りながらも。

そうやって素直を駅まで送り届けた帰りに、少しコンビニに寄って買い物をして帰る事にした。


何故、突然、こんな事を思い付いたかと言うとだな。


これはまだ、予想の範疇は超えないんだが……さっき見た美樹さんらしき人物が本当に彼女で。

あのまま彼女があ奈緒さん家に来訪して居たら、そろそろ『酒の肴』が足りない時間帯になって来てると思うんだよな。


だから、こうやって買い物をして帰ろうと思った訳だ。


いやまぁ、わざわざこんな事しなくてもだな。

放って置いても、奈緒さんが勝手に『酒の肴』を作ってくれる可能性はあるだろうけど……偶には奈緒さんだって、飲んでる時ぐらいは、ゆっくりしたいだろうしな。


そんな気持ちから、酒の肴を買って帰って来たんだが……

翌々考えると、奈緒さんの家にある食材を使って、俺が何かを作っても良かったんだよな。


まぁ勿論、料理が作れると言っても、奈緒さんが作る様な大層な物は何1つとして作れないけど。

酒の肴程度の料理なら、実は俺も実家で、よく自分の為に作ってたから、そう言うのが何品かは作れたりするんだよな。


故に、これって、要らん出費だったかも知れないな。


まぁ、買っちまったからもう良いっか(笑)


***


 ……ってな訳でだな。

そんな感じで、今、奈緒さん家の玄関まで漸く辿り着いたんだがな。

奈緒さんの家の中に入る前に、どうしても1つだけ、その前に発散して置きたいストレスが有るんだよな。


つっても、これ自身は、今の話とは、なんの関係ない話なんだがな。


―――それが、なにかつぅとだな。


馬鹿チャラ男が、女に向ってやる、あの『ひゅう~ひゅう~』って口笛を吹く行為。


あれ……女性側の立場に立って初めて分かったんだけど、マジで死ぬ程ムカツクな。


ホント、これは自分自身がやられて初めて解った心境なんだけどな。

あんなにも女性の心理を不快にさせるもんだったとは、マジで思いも寄らなかったよ。


いや……って言うのもな。

此処に戻って来るまでに、散々そんな風に道行く男共に散々冷やかされた上に、散々その『ひゅう~ひゅう~』ってのをやられたんだよ。


一瞬、頭に来たから、1人1人ぶん殴ってやろうかと思ったぐらい、やられ続けたんだよ。


それによぉ。

それをしない奴でも、人の事を舐める様にジロジロ見やがって……気持ち悪いつぅの!!


マジ、気分悪かったわ!!


そりゃあ、あんな鬱陶しい真似バッカリされたら、女性が男を相手にもせず、走り去っていく気持ちがよく解る。


ほんでよぉ。

(↑これが最後の愚痴だから、出来れば最後まで聞いちくり)

ちょっと『殺す様な勢い』で、そいつ等の事をジロッて睨んだら、スゴスゴと目線を逸らしながら逃げやがってよぉ。


ちょっと睨まれたぐらいで逃げるんなら、最初からコッチをジロジロ見んなつぅの。


俺は見世物じゃねぇつぅの!!


死ね、アホ、ボケ、カス!!

女子の嫌がる事しか出来得ねぇ、根性なし共が!!



―――って事で、ご清聴ありがとうございました。

はぁ~~~これで漸く心の中がスッキリしたんで、なんの蟠りも無く奈緒さんの家に戻れますわ。


ほんに、ありがとうごじぇましただ。


……しかしまぁ、なんでございますなぁ。

女子ってのは、常日頃から、本当にストレスが溜まる生活を強いられる生き物ですなぁ。


マジで疲れるわ……



なぁ、崇秀よぉ……頑張ってくれてる所、非常に申し訳ねぇとは思うんだけどよぉ。


はよう俺を、男に戻しちくり。


このままだと、女性のストレスで死んでまうわ!!


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


現状での状況把握をしながらも。

素直ちゃんとは、真子としても友達であり続ける事を選択した倉津君。


こう言う所だけは、本当に気が利くんですよね(笑)


……っとは言え、そうやって眞子であり続けると言う事は。

奈緒さんの家に到着するまでに味わった嫌事を、日常的に味わうと言う事にもなりますので、それに成れない倉津君にしたら、その辺は難しい所でしょうね。


さてさて、そんな事がありながらも。

コンビニに寄ってから、奈緒さんの家まで帰って来た倉津君なのですが。


彼は此処で、ある衝撃の事実を『思い出す』事に成ります。


それが何かは、次回の講釈なのですが。

そこが少しでも気にして頂けましらたら、是非、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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