最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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446 出場条件は、己が欲望に忠実に(笑)

公開日時: 2022年4月28日(木) 00:21
更新日時: 2023年1月2日(月) 14:43
文字数:2,540

●前回のおさらい●


 倉津君が歌謡コンクールに出ると知ったステラさん。

『一緒に出場したいなぁ』っと言うニュアンスの言葉を仄めかして来たので、倉津君は、何か方法を模索し始めた。


勿論、余計な事も考えながら(笑)

「じゃあよぉ。久しぶりに一緒に演奏してみっか?」

「ホント?……あぁっと、いえ。どうするつもりなんですか?」


あり?


今一瞬、普段のステラからは想像も出来ねぇ様な『素の表情』が出た様な気がしたぞ。

丸っきり、普通の女子中学生みたいな顔をした様に思えるんだが……なんだ今の?


まっ、まぁ良いか……



「いや、オマエの思う様な、そんな小難しい話じゃねぇんだよ」

「どうしてですか?今日、行なわれるライブなのに、今更メンバーの変更なんて難しいのではないですか?」

「いやいや、ライブつぅかな。俺が出場するのは、ただの『歌謡コンテスト』だから、別にバンドのメンバーに飛び入りしたい奴が1人や2人居ても大した問題にはならねぇよ。まぁ、そんないい加減なので良いんじゃねぇの。……但しだ。オマエが参加するには、1つ条件が有るけどな」

「条件?……なんですか、それは?私は、どの様な事をすれば、コンテストに参加出来るんですか?」


いや、ステラ。

オマエは、なにをそんなに『わくわく』した顔をしてるんだ?


そんなに俺と演奏するのが……な訳ねぇか。


まぁどうせ、コイツが喜んでる理由なんざ。

自分の事を見知らぬ観客の前で演奏が出来るから、どういう反応が返って来るのかを愉しんでるだけに過ぎねぇんだろうな。

そう言う自分の演奏技術をチェックするには、こう言うチャチな舞台は持って来いの場所だしな。


まぁけど、此処は1つ、乗り気になってるステラの話を盛り上げた方が面白くなりそうだから、話に乗ってやるか。


……ちょっと無茶な注文付きでだがな。


ゲ~~~スゲスゲスゲス……

ゲ~~~~スゲスゲスゲス……

(↑直ぐに下衆い要求をしようとする俺)



「いや、なんて事はねぇんだけどな。オマエ、ウチの学校の女子の制服を着て演奏しろ」

「『??』はぁ?その条件と、私がコンテストに参加するのとの関連性を感じないのですが?なにか関係が有るんですか?……まさかポンコツ、アナタ、私の制服姿が見たいだけなのではないでしょうね?」


うん、そうだね。

どうして君が、そうもアッサリと、その解答に行き着いたのかは知らないけどね。

君の言う通り、ステラ、俺は、ステラの制服姿を見てみたいから、そんな注文をしたんだよ。

(↑嶋田さん風に言って、爽やかに見せ様とする俺)



「チィ!!なんでわかった?」


けど、心で思えても、口に出して言えないショボイ俺。



「解らない人ですね。そんなものを見て、なにが楽しいんですか?本当に低脳の考える事は、よくわかりませんね。それはゼンって言う不気味な男と同じ思考だと認識しても良いですか?」

「るせぇなぁ!!俺が下衆いのは認めてやるがな。罷り間違っても、人として終焉を迎えてるゼンとかと一緒にすんじゃねぇよ。人として凹むわ!!」

「そうやって意見の取り下げを望むのなら、どう言った理由で、そんな暴挙を要求したのか説明して貰えますか?」


そんなものは、どこを探しても、なにもないわ!!


ある訳が無い!!

ただ単に俺が、オマエの制服姿を見たいだけじゃ!!


……けど、確かに、これじゃあ、ステラの言う通り、ゼンと同じ類の人間だな。


自覚すると、余計辛いな……とほほ。



「いや、ほら、あれだよあれ。外人のオマエが、ウチの女子の制服を着たら、目立つかなっと思ってよ」

「嘘ですね」


はい、おっしゃる通り、半分以上は嘘ですな。



「なんだよ。着てくれたって良いじゃんかよ。減るもんじゃなし」

「はぁ、別に構いませんが。真琴の正直な気持ちを言ってくれますか?じゃないと、お断りです」

「それ、どう言う意味だよ?」

「何故、それを見たいと思ったのか、それをキッチリと説明して、私を納得させて下さい」

「見たいから」

「それでは理由になっていない事も解りませんか低脳?それとも、具体的な理由の説明を求めている意味すら解ってないんですか、ド低脳?」


低脳・低脳って何回も言うなつぅの!!

オマエに言われんでも、自分でも十分な程に承知しとるわ!!


……ってかな、これがさっき言ってた『ステラの面倒臭い処』なんだよなぁ。


自分が納得出来ねぇと、ホント、折れねぇ女だな。



「オマエが着たら、きっと『滅茶苦茶似合うだろうな』って思ったから、見てみたいって言っただけだろ。つぅか、その他に、なんの理由が有るんだよ?」

「何故、着てもしないのに似合うと解るんですか?想像でもしてたんですか?貴方って、心底気持ち悪いですね」

「平然とした顔で、人の事を気持ち悪いとか言うなつぅの!!つぅかなぁ、オマエ程の綺麗な面してたらなぁ。男だったらホモでもねぇ限り、誰でも想像するわ!!」

「それは他人のせいにして、自分を正当化しようとしているのですか?もしそうなら、なんて浅ましいんでしょうね。アナタ、本当に気持ち悪いんですね、ポンコツ」


なんだよケチ!!


高々制服着るぐらいで、ゴチャゴチャ難癖つけてよぉ。


素直にサッと着替えてよぉ。

『真琴、頑張りましょうね』とか……

『真琴、似合いますか』とか……

なんでオマエは、俺が望む様な、女の子らしい可愛い言葉が言えねぇんだよ?


ケチ!!ドケチ!!



「……ケチ」

「『ケチ』っとはなんですか。私は、理由を聞いているだけであって、別に嫌とは言ってないと思うんですが。それがアナタの言う『ケチ』に、どうやったら繋がるんですか?」

「だってよぉ。そんなん着るぐらいに仰々しい理由なんてイラネェじゃん。見たいから、見たいだけなんだからよ」

「子供ですか?理由もないのに、それを要求されてる『私の立場』にもなってみては、どうなんですか?」

「あぁそぅ。じゃあもぉ良い。そのままコンテストに出りゃ良いじゃねぇかよ」

「拗ねなくても……」

「・・・・・・」


俺は意味もなく『ブスッ』っとした顔をして、無言でチャリを漕ぎ始めた。


……まぁ、要するに、此処は一発駆け引きッスな。


って言うかな。

さっきも言ったが、ステラは言い出したら聞かないのだがな。

コイツって、変な所だけ『情』に絆される所があるから、そこに狙いを定めて駆け引きに出てみた訳だ。


つぅか!!誰が、そう簡単に諦めるかボケ!!

なにがなんでも、絶対にオマエの制服姿を拝んでやるんだからな!!


覚悟しとけよ!!

(↑仕舞いに『コスプレマニア』とか言われそうだな。……真上さんの件も含めて(;´д`)トホホ)


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ<(_ _)>


うん……ステラさんの言う通り、倉津君は、ゼン君同様のクズですね(笑)


でも、これ位で良いと思います。

格好バッカリ付けてる主人公より、ちょっとアホなぐらいが安心出来ると思うんですよね(笑)


こんなアホでも、ちょっとは世界を変えれるんですから♪

(庶民派なのです(笑))


さてさて、そんな中。

自身の欲望の為に、妙な駆け引きを始めた倉津君なのですが。

そんなアホな物がステラさんの通じるのか?


その結果は次回の講釈。

また良かったら遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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