●前回のおさらい●
突然現れた千尋ちゃんと話をしている内に。
千尋ちゃんが、去年のこの学校の『ミスコン覇者』だと言う事実をカジ君から知らされた倉津君。
だが倉津君は、その千尋ちゃんの話を疑って、全く信じようとはしなかった!!
ネタ的にも(笑)
「なにが『失礼だね』だ。どうせ、参加人数が2人とかの糞ショボイ馬鹿イベントだろ。それに、イベント会場も、石の裏とかなんじゃねぇの」
「ヒドッ!!大体、その石の裏って何よ?誰相手に審査して貰うのよ」
「蟲?」
「なに、その疑問系?って言うか、蟲に投票権は無かったわよ」
「あぁっそ。じゃあ、妥協して土かなんかか?」
「ふ~~ん。土に意思なんか有ったっけ?」
「凡人には、大凡理解出来ねぇ、大地の意思?」
「ウワ~~~、嬉シイナァ~~~。地球ニ認メラレチャッタヨ、アタシ(棒読み)」
「おぉ、良かったな。ミス大地の巫女。一生、そのまま大地と交信してろ」
『ゴスッ』
「痛ったぁ~~。なにしやがるんだ」
「アンタ、マジで殴るわよ」
「思いっ切り、殴ってんじゃねぇか!!」
「あのねぇ真琴。前世からの付き合いなんだから、もうちょっとさぁ、アタシの事を、ちゃんと見てみなよ。アタシ、これでも人気あるんだから」
「蟲にか?」
「ふ~~~ん。どうやら、もう一発殴られたいみたいね」
「嘘嘘。地球だったな地球。エコ田千尋さん」
『ゴスッ』
イカンな。
天丼が美味しいと思い始めてる俺は、相当重度の『山中シンドローム』だ。
この病気は早めに治さねぇと、その内、奈緒さんに叩かれるのがスゲェ美味しいシュチュエーションだとか思い始めてしまいそうだ。
末期患者になる前に、奈緒さん家に行って、治療法をWEB検索しよ。
「痛ってぇ~~~」
「今度は、ちゃんと目が覚めた」
「覚めるか!!どうせ2人しか参加しなかったイベントだろ。そんなイベントで優勝したからって、調子乗んな」
「いつ?誰が?2人って言ったのよ」
「なっ、なに?さっ、3人だったのか?……いや、違うな。寧ろ、オマエ1人だけか?」
「どうやらアンタ、ホントに死にたいらしいわね?」
「いや、この若さで死にたかねぇけどよぉ。オマエだろ、大人数な訳ねぇだろ」
「なんでよ?」
「オマエ、自分の顔を鏡で見た事が有るか?それに、その体型だぞ。『ミスコン優勝』って言われても、誰が信用すんだよ?」
まぁな。
千尋は、顔も、スタイルも悪くねぇだぞ。
いや寧ろ、喋りさえしなければ、かなりな美少女な部類だとは思う。
けど、どこまで行っても千尋は千尋だろぉ~~~。
だからなんか、イマイチ信憑性が薄いんだよなぁ~~~。
胡散くせぇ。
「酷い。なにも、そこまで言わなくても良いじゃない……そりゃあ私はさぁ、奈緒みたいに綺麗じゃないけど……」
「ちょ!!クラッさん!!樫田先輩とは知り合いなのかも知れないけど、幾らなんでも、今のは言いすぎだろ。樫田先輩、泣きそうじゃないか」
あっ……ヤバイ。
カジの言う通り、千尋の奴が本当に泣きそうだ。
イカンな、流石に、これはイカン。
普段から千尋は、俺がなにを言っても怒らねぇから、基本的に俺は、千尋相手だと直ぐに調子に乗っちまう癖があんだよな。
っとは言え、言い過ぎたのは現実だしな……一応、此処は謝るか。
けどコイツの場合、なんかキナ臭いんだよな。
「悪かった、悪かった。オマエ、十分可愛いって!!彼女がいなかったら、オマエに交際申し込んだって。だから、こんな所で泣かんでくれ」
「泣く訳ないでしょ。馬鹿じゃないのアンタ」
「がっ!!」
ほら、やっぱりだ。
どうせ、こんなこったろうと思ったよ。
この電波女が、そんな事ぐらいで泣く筈が無いからな。
「あのねぇ真琴。去年の文化祭のミスコンは、馬鹿ヒデのせいで、女生徒全員参加だったの。その中で選ばれたんだから、自信を持ってるに決まってるじゃない。下手したら奈緒より良い女かもね」
「……厚かましい」
「なんか言った?」
「いや、奈緒さんより良い女ってのは言い過ぎじゃねぇか?」
「あぁだよね。……奈緒より上は言い過ぎた」
「だろ」
「「ぷっ!!アハハハッハッハッハハッハ……」」
「へっ?なんだこれ?」
いやいや、悪いなカジ。
どうやらその様子じゃ、このノリに付いて来られないんだろ。
まぁけどな、俺と千尋は、昔から、こう言う関係なんだよな。
だから、深く考えたら損するぞ。
「ところでよぉ千尋。マジでなにしに来たんだ?」
「あぁそれ。別に、特別な用事なんか無いけど『なんか真琴を手伝える事がないかなぁ』っとか思って来ただけ。一応OBだしね」
「あぁ、そう言う事な。けど、なんもねぇぞ」
「そうなんだ。ちぇ、つまんないの」
「あっ、あの、樫田先輩」
おっ!!なんか知らんけど、カジから千尋に、なにか提案があるらしい。
内容は見えねぇが、面白そうだから聞いてやろ。
「うん?」
「あのですね。不躾な話で申し訳ないんですが、樫田先輩『メイド服』とかに興味が有ったりしませんか?」
そこ?
「『メイド服』って、なに?……あぁ、あの、ひょっとして『ご主人様。お茶が入りましてございますわよ』とか言う、気取った人が着てる奴の事?」
「あぁまぁ……大体、そんな感じですかね」
「それに興味があると、なにかあるの?」
「あぁっと、実はですね。ウチのクラスの出し物で、そのメイドさんが、お茶を運ぶメイド喫茶って言うのをやるんですけど。良かったら、樫田先輩も手伝ってくれませんか?」
「アタシが?……別に良いけど」
「マジですか!!」
「えっ?うっ、うん。別に、良いけど」
「おっしゃあぁ~~~!!キタコレぇ~~~!!」
「えっ?」
なにこの展開?
ってか、カジの奴、なにを、そんなにはしゃいでるんだ?
サッパリ、先の読めない展開だな。
「おっ、おい、カジ、なにをそんなに喜んでるんだよ?」
「なに言ってんだよ、クラッさん。これが喜ばずに居られるかっての!!中学入学以来、ズッと憧れてた樫田先輩がメイド服を着てくれるんだぞ!!しかも、芸能人って要素付きで……こんな事、普通じゃ、絶対有り得ないって!!」
「あれ、あれ?なんか、凄く喜んで貰えてるみたいね」
「みたいだな」
「いや、ホントありがとうございます。マジ感激ですよ」
「そっ、そうなんだ」
「いや、マジ話するとですね。こうやって、樫田先輩に話をして貰えるだけでも、俺、感激なんですよ」
「オイ、オイ、ちょっと冷静になれよカジ。千尋だぞ、それ」
「解ってるつぅの」
解ってるんだ。
じゃあ良いけどよぉ。
もう1回確認するけど……それ『アホの千尋』だぞ。
「って言う事でですね。早速なんですが、衣装合わせとかして貰っちゃって良いですか?」
「えっ?それは別に構わないけど、君、バンドの練習はしなくて良いの?」
「えぇっと、クラッさん!!今日だけは休ませてくれ。頼む!!この通り!!こんな機会2度とないからさぁ。ホント頼む!!お願い!!」
いや……高々そんな事ぐらいで、そんな真剣な顔で頼まれても困るんだがな。
けど、休みにするなら休みにするで、別に俺は一向に構わねぇよ。
今日の練習を休みにするんなら、川崎の真上さん所に行って彼女を手伝うだけだしさ。
別に、これと言った問題はねぇんだけどな。
「まっ、まぁ、好きにしたら良いじゃねぇの」
「マジか?恩に着るぞクラッさん」
「あぁ但し、歌謡コンクールで優勝出来る様に、練習だけはしとけよ」
「あぁ勿論だ。バリバリやっちゃうよ俺」
「あぁそぉ、じゃあ解った。あぁ序に、此処で千尋に『なにか』宣言しとけ」
「えっ?」
「なに動揺してんだよ?憧れの樫田先輩に良い所を見せたいんだろ。だったら千尋に『なにか』宣言かましとけよ。なぁ千尋」
ふふふふふふ……千尋は、良くも悪くも奈緒さんの友達だ。
なのでこう言う場合は空気を読んで、絶対に奈緒さん同様の悪乗りをしてくれる筈だ。
つぅか、樫田の場合、そんな事を言わずとも感じてくれる筈なんだよな。
「カジ君は、あたしに、なにを宣言してくれるのかな?」
ほらな。
良し良し。
なんか知らんが、これはまた、なんか面白い展開に成って来たぞ(笑)
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
なんかカジ君が豪い勢いで、千尋ちゃんに自己アピールしているみたいですね。
このイケメン……何かあるのでしょうか?
そして倉津君は、そんなカジ君に対して。
『その勢いで、なにかを宣言しろ』っと言い出しました。
一体、倉津君は、カジ君に何を宣言させるつもりなんでしょうか?
その双方が、次回明らかに成りますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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