草ww破滅部活動日記

草ww破滅部シリーズ
Kay.
Kay.

62日目 ソファー

公開日時: 2021年1月23日(土) 20:11
更新日時: 2021年5月13日(木) 05:06
文字数:1,361

2-A教室前。

放課後になりスカイラーは職員室に行ってから帰ろうと2-Cの教室を出て、2-A教室前を歩いていた。後ろから椿の声が聴こえてスカイラーは振り向いた。



〈椿〉ん?おーい!スカイラー!



〈スカイラー〉ん?椿…… なに?



〈椿〉どこ行くんだよ!今日、部室いくだろ?



〈スカイラー〉あ、ごめん。今日は職員室に行ってから帰るよ。このあと用があるし



〈椿〉お、そうなのか?わかった。ところで、用ってなに?



〈スカイラー〉なんでもいいじゃん!もう行くね!



スカイラーは素っ気ない態度で答え、走ってその場から職員室に行ってしまった。



〈椿〉あいつどうしたんだ?



椿はまだ、この時はなにも思わなかった。ただ、少し気になっていた。



椿は部室に向かった。



椿は部室に入り、部室の奥にある小さなソファーに座った。



椿が少しぼーっとしていたところに一星が入ってくる。



〈一星〉おっ!椿じゃん!ははは!うかない顔だな!どうした?



と、一星は椿の近くに座る。



〈椿〉…… ん?なにか言ったか?



〈一星〉え?聴いて無かったのか?うかない顔してたけどどうしたんだ?



〈椿〉あ…… うかない顔ね…… おれそんな顔してた?



〈一星〉お、おう 



〈一星〉そういえば、5月の剣道大会中止になったって



〈椿〉そっか…… 頑張ってたのにな……



〈一星〉まあな。それで、どうしたんだ?



〈椿〉ん?あ、なんと言うか…… 気になるんだ……



〈一星〉気になるってなにが?



〈椿〉スカイラーだよ



〈一星〉スカイラーが気になるのか?なにかあったのか?



〈椿〉んー、よくわからない。けど、最近学校終わって帰ることが多いからさ。今日も職員室行ってから帰るって。このあと用事があるみたいでさ



〈一星〉んー、そうだな…… なあ椿



〈椿〉ん?



〈一星〉もしかしたら勘違いかもしれないし…… なにかよほど大事な用事なのかもしれない。そうだろ?



〈椿〉…… まあたしかに



〈一星〉あの子さ、結構強がるだろ?まあスカイラーはスカイラーの感情だけど…… みんなに心配かけたくない…… そんなことをもしかしたら思ってるのかもな?


ここは心配性なやつが多いからな。自分の心配より人の心配をするようなやつらばかりだからな。


椿、あいつはあいつなりの方法で表してくれるよ。結局お前を信用してるからな



〈椿〉信用?感情?心配性?なんの話だ?



〈一星〉あぁ、いや…… つまり、スカイラーなら大丈夫だってことだ。だけど、あの時みたいに悪い方に行くかいい方に行くのか、それはわからない。だからお前はスカイラーの友達としてこの部活の仲間として、スカイラーを信じろってことだよ。じゃあな、剣道の大会無くなったけど、練習はあるんで



〈椿〉おう!がんばれよ!



一星は、少し部室に寄って椿と話して、剣道の道場に向かった。



〈椿〉スカイラーを信じろ…… か



〈椿〉そうだな…… あいつは強いからな



そこから一斉に道久と要と国分先生が話ながら部室に入ってきた。



〈要〉おっ!椿!もういたのか?声かけろよ!



〈椿〉おう!ごめん!



〈国分先生〉今日はスカイラーがいないからおやつ無しかー



〈要〉あたしがつくったるよ!



〈国分先生〉いや、いい…… やめろ



〈道久〉完全に要さんをバカにしてますね



〈要〉あったまにきた!こちょこちょしてやる!



要たちがきて、いつものように賑やかになった。



椿の眼には、普段と変わらない光景が写っていた。

でも少しモヤモヤした気持ちでいた。

ー 62 ソファー ー 続く

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